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【パリ福原直樹】国内を放浪するロマ族や「非定住者」の違法キャンプの撤去や、移民出身の
犯罪者に対する「国籍はく奪」などの政策を打ち出したフランスのサルコジ政権に対し、国内外
から「外国人や移民の排斥だ」との強い批判が出ている。国連の差別撤廃委員会では「ナチス
まがいの政策」との異例の強い意見が出た。15日には、ロマ族などが高速道路を車両で一時
封鎖しサルコジ政権に抗議した。
仏では7月、アラブ系の移民や、国内を放浪する「非定住者」が、警官に発砲したり商店を略
奪する暴動が起きた。これに対しサルコジ大統領は(1)違法キャンプ撤去(2)移民出身者が
警官を殺害した場合の国籍はく奪--などの方針を表明。仏政府幹部はイスラム教に基づく
「一夫多妻主義」を実践する移民の国籍はく奪も示唆した。
だが、仏の状況を審議する国連差別撤廃委では先週、多くの委員が「人種や出身による差別
の強化だ」と批判。「仏政府幹部には差別撤廃の意欲がない」「国是の平等・博愛の精神を取り
戻すべきだ」との意見も出た。同委は27日にも仏に関する報告書を出すが、厳しい内容になる
のは必至だ。
これに加え仏では「国籍はく奪はテロや内乱罪で適用される重罪で、そぐわない。移民出身者
だけを差別するのも違法だ」(パリ大学教授)などの批判が噴出。野党第1党の社会党は「移民
排斥を訴え、極右票を取り込もうとする政治的宣伝だ」とも指摘した。
これらに対し、仏政府は「治安安定こそ人権の基本だ」(ルルーシュ欧州問題担当相=閣外相)
として譲らず、ロマ族のキャンプ撤去を続けている。国連の批判には、大統領の支持政党の
国民運動連合(UMP)幹部が「差別撤廃委の委員らの多くは(アフリカなど)人権を尊重しない
国の出身だ」と挑発的な態度を示した。
◇抗議のロマ、高速道封鎖
一方、報道によると、15日朝、ボルドー(西部)付近の違法キャンプを追放されたロマ族など
約250台のキャンピングカーなどが、高速道路の橋の上で約9時間にわたり封鎖を実行。
警察が催涙ガスの使用などを警告したため、封鎖は解除された。
支援団体によると、当局が満足なキャンプ地を提供しないことなどへの抗議で、付近の高速は
大渋滞した。
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