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レズの私が経験語る - 暇つぶし2ch412:18禁良い子は見ちゃダメ ◆SnzIm/BAs6
11/10/22 12:37:36.85 vEwNctaG0
昼には目立たない小さな扉も、夜にスポットライトを当てるだけで、小洒落た雰囲気に様変わりする。
そのことを、何年も前から証明してくれている小さなバーの小さな扉。
それを押し開くと、いつもと同じくきしんだ音が、店内に来客を伝えてくれた。
中にいたマスターは、チラリとこちらを見た後、磨いていたグラスに視線をもどす。
「いらっしゃい」
マスターは無表情を崩さない。
わずかな左口角の動きを除いて。
長い付き合いのある私にだけ分かる所作だ。
奥から手前に伸び、玄関付近で右へカーブしているカウンターには、三人の客がいた。
長い方である七席の一番奥には、紳士然としたダンディなビジネスマン。
三つ手前の席にも同じくビジネスマン風の、こちらは若い男性。
そして、短い三席、その一番奥にはストレートロングヘアの女性が座っている。

奥のビジネスマンが、腰をモゾモゾと動かしながら、咳払いをした。
渋い男が好きな女性なら、誘いを受けてしまいそうな風貌だが、残念ながら私の好みではない。
私は迷うことなく、右奥にいる女性の隣に向かった。
「ちょっといいかしら?」
……返事は、ない。
無視しているのか、自分ではないと思ったのか。
少なくとも、聞こえてはいたはずだ。
「そこ、私の指定席なの。あ、いいから。今日はここにするわ」
立とうとする女性を制し、隣のスツールに腰を下ろす。
「いつものヤツ、あるよ?」
やはり、顔を上げず、マスターが言う。
私はカウンターに左手で頬杖をつき、先客の横顔を不躾なまでに見つめた。
ゆったりめのパーカーに青ジーンズ、そしてパンプス。
彼女が右手を添えているカクテルグラスにさえ、まったくそぐわない格好だ。
しかも、顔の半分を覆うほど大きなサングラスは、薄暗い店内では単なるギャグにしかならない。
なのにその女性は、このバーで一番輝いていた。
理由は簡単。
そのサングラスの下にはお人形のような可愛い顔が隠れていることが、容易に想像できたからだ。
「いつものヤツ、ちょうだい」
女性から目を逸らさず、マスターに言った。
そして続けざまに女性の耳に私は口を近づけ、
「あなた、安田美沙子ちゃんでしょ?」


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