◆筒美京平part7◆at NATSUMELOJ
◆筒美京平part7◆ - 暇つぶし2ch422:昔の名無しで出ています
11/02/27 22:52:53.41 iWVv6SeC
再び近田さんの連載「考えるヒット」を持ち出して悪いのですが、
ずいぶん昔(第291回)に、筒美京平論を書いていたのを見つけたので、紹介します。

「過去において、一体何人のミュージシャンが筒美京平ごっこをしたことか。
しかし、ひとつとして、その本質にせまることの出来たものはなかった。

本質とは何か。かまえることなく耳にした時の平易さと、
音楽構造的な整合性の分かちがたい一体だろう。簡単にいえば、
作曲家と編曲家、二人の出自の違う音楽家が筒美京平のなかにいる、ということでもあるが、
アカデミックな教育を受けた人間が歌謡曲やポップスを書くとき、
割り切ってそうした状態になることは往々にしてないことではない。
つまり、技術論的には筒美京平のような音楽家は、誰もが目指すことが可能である。

問題は、その結果出てきた音楽の官能性にある。
筒美京平に誰も近づけなかったのは結局、あの独特の色気の再現がかなわなかった。
ということではなかったか。
華やぎのなかに、ひっそりとやわらかい、しめって暗い、もうひとつの美しさがある。
筒美京平の音楽にあって他にないのは、この日本美人のような影のあるたたずまいだった。
どんなによそおいを洋風にしても、だから、そこはかとなく漂ってくる、ある種の脆弱さ。
九鬼周造ではないが、要するに、粋である。筒美京平の音楽をひとことでいえばそれに尽きる。」


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