08/01/18 17:25:26 1rvonVtt BE:564696645-PLT(23076)
あるスレで見つけましが、中々のものなので・・・・
水銀燈には俺がお茶を淹れるんだけど
たまには水銀燈が淹れてくれてもいいと思うだろ?
水銀燈は食器棚から急須を取り出すんだ。僕が緑茶を好きだと知ってるからね。
茶葉を探すんだけど、見つけられないんだよ。冷凍庫の中までチェックしたのにね。
結局、緑茶を諦めてドリップコーヒーの粉を急須に直接入れるんだ。
トポトポとお湯をポットから注ぐんだけどね、ぬるいんだ、お湯が。
古いタイプのポットでね、魔法瓶なんだ。沸騰ボタンとかついてないの。
(あっても水銀燈が操作できたか微妙だけどね)
それで僕の目の前に急須ごと置くんだ、「ハイどうぞ」なんて添えずにね。
水銀燈はピクピクと羽を動かし腕を組んで耳まで真っ赤にしてるんだ。
僕が「ありがとう」って言うと「早く飲みなさいよ」って水銀燈が言うから、
僕と水銀燈の分のコップを用意して、急須を傾けると中から黒い液体と粒が出てくる。
驚いて「これは何?」って聞くと「文句あるなら飲まないでいいわよ」って言うから
「いただきます」と言って僕はコップに口をつけたんだ。
案の定、ひどい味だったね。ぬるい泥水みたいな味だった。
水銀燈が「どう」と聞くから「美味しいよ」と答えたんだ。そしたら水銀燈も自分のコップに口をつけた。
「まずい」。思い切り顔をしかめて水銀燈はそう言った。
だけど僕は「美味しいよ」って言ったんだ。
水銀燈が聞き返してくるから僕は「水銀燈と一緒に飲むお茶は美味しいよ」と言ったんだ。
そしたら「ばっかじゃないの」と水銀燈が小さく言葉を落として、自分のコップに口をつけた。
水銀燈の言葉は砂糖より甘く、酸っぱかった。
こんな感じで