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「オバサン」という呼び名の唯一のメリット
「おばさん」と呼びかけると、「お姉さん、でしょ!」と本人直々に訂正される…漫画ではよくあるエピソードですが、実際には、パンを咥えて走ってくる転校生とぶつかるくらいありえない事です。
が、当の女性たちは「言い直せ」と言いたいのをぐっと堪えているのかもしれません。ネット上で、33歳未婚女性の身に起きたこんなエピソードが紹介されていました。
職場の男性の同僚が、大学生のアルバイトに指導をしていた際、自分の方を見て、「わからないことはそこのおばさんに訊いて」と言ったので、
何故同い年にオバサン呼ばわりされなければいけないのかとひそかに憤慨した というものです。
既婚、子持ちの女性に比べると、独身女性の場合は40代になっても「おばさん」扱いに抵抗を感じる人が少なくないようです。
そもそも、「おばさん」という言葉は何故ここまでマイナスイメージを持たれるようになったのでしょう。元をただすと、1989年の流行語大賞「オバタリアン」による所が大きいようです。
「オバタリアン」とは、中年女性のあつかましさをコミカルに描いた四コマ漫画のタイトル。漫画の知名度が上がるにつれて、
おばさんそのものをオバタリアンと形容するようになりました。20年以上経ってもその影響が残っている所を見ると、「おばさんは図々しい」というのは時代が変わっても人々の共通認識のようです。
とはいえ、配慮したつもりで、「お姉さん」「お嬢さん」と読んでも、「馬鹿にしてるの!?」と機嫌を損ねることがあるのが女心。33歳女性の同僚の立場になったら、「苗字+さん」が最も無難でしょう。
しかし、「おばさん」という言葉にもよい点はあります。
◆「おばさん」という呼び名の最大のメリット
生きていれば女性はいつしか「おばさん」を通り越して「おばあさん」になります。死と向き合わざるを得ないこのフレーズのワンクッションとして「おばさん」は機能しています。
近年メディアは「〇〇女子」という言葉を頻繁に用いて、「あなた方はおばさんじゃありません、女の子です!」と言い聞かせているように感じます。
それを素直に信じ込んでしまった女性は、いつか「女子」から突然「おばあさん」になってしまった事に気付くでしょう。その時彼女たちは何を思うのでしょうか。
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