11/05/25 17:00:20.68 pwKUWtk50
>>288
逆に紫の上は身分のない「源氏にとって都合のいい安らげる相手」であって
しかも男と女の関係になる前に「家族」になってるからこそ
最愛の相手になった、って説がある。
橋本治の窯変源氏だと源氏は生まれながらに「天皇に最も愛された子」でフィーバーして
それが臣籍降下したのを今度は「天皇に最も愛された親」になることで取り戻した。
宮中争いでこの世の栄華を極めても、それは子供の頃の最盛期に返り咲いただけの事らしい。
それで、転落の始まりの臣籍降下で源氏は帝でない後ろ盾を得るわけだけど
橋本源氏だとここで「売られた」って思うのね。自分だけでは生きていけないから身売りする。
身売りされた事で奥さんの機嫌取らなきゃいけないわけだけど、
ガキの時点で此の世の栄華極めてるから窮屈で退屈で仕方がない。
だから紫が愛されたのは「自分が気兼ねしなくていい、相手も自分に気兼ねしない」
あの時代にはまずない対等の、親のしがらみのない男女関係で、しかも家族だから信頼もある。
それが女三宮の降嫁で紫が「自分はいざという時この人に文句言えないし、止められない」ことを
実感しちゃったから余計に破滅したんだと思う。
親のしがらみがないことが彼女を最愛の人にしたのに、
しがらみがないからこそ、源氏との崩壊から彼女を守ってくれる防波堤がなかったんだね。