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大学生の月経に対するイメージとセルフケア : 日本と韓国の比較
今野 真紀 (Konno Maki) 堀永産婦人科医院
八代 利香 (Yatsushiro Rika) 鹿児島大学医学部保健学科看護学専攻総合基礎看護学講座
李 笑雨 (Lee So Woo) 大分県立看護科学大学広域看護学講座国際看護学
抄 録
本研究では大学1年生がもつ月経に対するイメージと,セルフケアの実態を明らかにすることを目
的とし,また日本と韓国で比較する。日本と韓国の看護大学1年次生のうち18〜25歳の女子学生260
名を対象とし,自己記入式質問紙を用いた調査を行った。回収率は88.5%,有効回答率は87.3%であ
った。
月経に対するイメージでは「月経中の女性は汚れている」が最も高く,「月経中には控えたほう
がいい行動がある」が最も低かった。
月経時のセルフケアおよび教育と月経痛の状況では日本では「横になる・眠る」 「鎮痛薬を飲む」
「身体を清潔に保つ」の順に多くみられた。
韓国では「おなか・腰を温める」 「身体を清潔に保つ」 「横になる・眠る」の順であった。
また,月経時のセルフケアを「何もしない」とした者は日本21.4%,韓国8.2%であった。月経時の
セルフケアに対する教育を受けたとする者の割合は,日本が韓国よりも有意に高かった。
以上より,今後鎮痛薬以外の具体的かつ効果的なセルフケアについての知識を習得できるような
月経教育や,鎮痛薬を服用する必要がある者に対して,鎮痛薬に対する抵抗感や不安感を取り除
けるような看護職のかかわりが必要である。