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>>534
「無縁坂」
さだまさし作詞・作曲 (1975)
母がまだ若い頃 僕の手をひいて
この坂を登る度 (たび) いつもため息をついた
ため息をつけば それで済む
後 (うしろ) だけは見ちゃだめと
笑ってた白い手は とてもやわらかだった
運がいいとか 悪いとか
人は時々口にするけど
そういうことって確かにあると
あなたを見ててそう思う
忍ぶ 不忍 (しのばず) 無縁坂 かみしめる様な
ささやかな 僕の母の人生
いつかしら僕よりも 母は小さくなった
知らぬまに白い手は とても小さくなった
母はすべてを 暦に刻んで
流して来たんだろう
悲しさや苦しさは きっとあったはずなのに
運がいいとか 悪いとか
人は時々口にするけど
めぐる暦は季節の中で
漂いながら過ぎてゆく
忍ぶ 不忍 (しのばず) 無縁坂 かみしめる様な
ささやかな 僕の母の人生