10/10/30 23:24:00 NX52AD5v0
会社で仲のいい友人(女性)が 「海外パック旅行」 で同じ団体の人から
お土産のおすそわけでもらったとかで、休み明けに、いたずらそうにEDのお
薬を見せてくれました。もちろんあやしげな模倣品です。「効き目ってどう
なるのかしら」 と好奇心が頭をもたげ、どちらから言うともなく、一人の
上司に目をつけました。
その上司はいつも私たちの仕事に難癖をつけて、ネチネチと小言を言い、サ
ービス残業を強制します。コーヒータイムにカップのコーヒーに1錠入れて、
素知らぬ顔で出したところ、ほどなく歩きにくそうにしています。横目でちら
っとみると、盛りあがったあたりを書類で必死に隠しています。退社時刻にな
るかならないうちに、「用があるから」 と前を鞄で押さえて、そさくさと帰
っていきました。すぐさま私たちも解放されて、その日は残業なしで早々と退
社 (快哉)。
副作用が怖いので、このたくらみは一回きりにし、残りのお薬はゴミ箱にす
てました。出世欲のかたまりだった上司はそれ以来、魂の抜け殻になって、や
がて小さな系列企業に出向させられ、見送る人も無く去っていきました。
後任に若い温厚な上司が来ましたが、私は燃え尽きたように熱意が薄れ、仕
事に身が入りません。気が付いてみると、前は上司への反抗心でがむしゃらに
働いていたのですね。後ろめたい気持ちのまま、しばらく勤めて、きりのいい
ところで私は退社し、つられるように友人も退社して別れ別れになりました。