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『浩宮の感情教育』 小坂部元秀著、飛鳥新社(2001年3月27日第一刷発行) 68-69頁
宮内庁東宮職と学習院中高等科教員チーム「クラブ服部」とのテニスマッチが、浩宮在学中は年に一回東宮御所のコートで開かれた。浩宮はじめ、
当時初等科在学中だった礼宮も参加して、土曜の午後を楽しんだ。緑に囲まれたコートからは四谷界隈の高層ビルが別世界のものとして望まれた。
東宮職メンバーのテニスのレベルの前に「クラブ服部」のメンバーは完敗することが多かった。
試合後懇親会があり、ビールなどが出て、浩宮、礼宮も出ていた。
その席で浩宮が「アーヤは負けそうになると、おこってラケットを放り出すんだから」と笑いながら話していたのが印象に残っている。
両者の対比としても面白かったが、浩宮が他の人間に対して思ったことを直截に述べることは珍らしかった(原文ママ)からだ。
肉親の弟ということで、リラックスした状況の中では、いかにも人間的な発言―というか、当り前のどこにでもいる兄と弟の間柄をかいま見た瞬間でもあった。礼宮は子供っぽく、
しかしちょっと恥しそうに笑っていた。浩宮は二年生ぐらいからは、ビールなどもかなり飲んでいた。
浩宮の学友として賀屋(原文ママ、59頁でも‘賀屋正憲’と記載)も参加していた。彼は浩宮と並んで観戦したり、東宮職メンバーの一員として浩宮とダブルスを組んだりした。
彼は懇親会終了後、教員たちとともに四谷へ出て、二次会に流れる教師連に誘われると喜んで付いてきた。居酒屋に入って、末席に座った彼は、
おひらきになるまでビールを飲みながら付き合い、にこにこして帰って行った。