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在日無年金訴訟棄却 「闘いこれから」
2010年09月09日
県内の在日韓国・朝鮮人９人が国籍を理由に年金を受給できないのは法の下の平等に反するとして、
国に賠償を求めた訴訟は８日、福岡地裁で原告の請求が棄却された。
原告らは落胆した表情を見せたが、「闘いはこれからだ」と控訴審への決意も見せた。
午後１時１０分、裁判長が「請求を棄却する」と告げ、言い渡しが終わった。
「理由をここで言ってください」「不当判決だ」。
支援者で埋まった傍聴席から、不満を表明する声が相次いだ。
判決後、原告らは福岡市の中央市民センターで集会を開いた。
飯塚市の朴愛子（パク・エジャ）さん（７６）は、提訴後の２００８年に亡くなった夫〓来善（ペ・レソン）さんの遺影を持参した。
夫は韓国出身で、生前、日本へ強制連行された朝鮮半島出身者の遺骨収集を続けていた。
この訴訟でも、原告の先頭に立っていた。
朴さんは「亡くなる前まで、参加したいと言っていた」と振り返る。敗訴となったが
「こうして在日１世が無年金の裁判をしたことを（次世代に）知ってもらいたい」と語り、夫には「残念だった」と報告するという。
北九州市門司区の原告、成夏燮（ソン・ハソプ）さん（７８）は１９３９年、母とともに来日した。
戦後は船賃が足らずに帰国を断念。
８６年に救済措置が取られたときは行政から案内がなく、金額は少なかったが得られたはずの年金を逃した。
在日の置かれている現実が社会に理解されていないと考える。
「裁判官自身が在日コリアンの実態を知らない」と批判し、支援者に対し
「これからもご協力をお願いしたい」と呼びかけた。
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