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「語り継ぐ」 亡き弟に誓う御巣鷹の夏 日航機墜落
「もう自分を責めても仕方ない。それよりも事故に真剣に向き合いたい」
日航機墜落事故で、弟の健(けん)君(当時9)を失った東京都大田区の会社員、
美谷島(みやじま)真(しん)さん(38)は、「事故を風化させないため、
これからは事故について積極的に発言していく」と健君の墓標に誓った。
健君は全国高校野球選手権大会に出場していたPL学園のファンだった。甲子園球場で応援しようと、
大阪の親類宅に向かうために日航123便に1人で乗り、事故にあった。この年の夏休みにプールで
25メートル泳げたことのご褒美に、両親が「冒険の旅」をプレゼントした。
健君が出かける前、真さんは自宅で健君と野球カードゲームで遊んでいて口げんかになった。
「もう帰ってくるな」。そんな意味の言葉を口走ったまま別れた。そのことがずっと、心残りだった。
25年間、メディアの取材に応じることを避けてきた。だが今年、遺族らでつくる「8.12連絡会」
の事務局長を務める母の邦子さん(63)が、これまでの活動の記録を本にまとめた。ページをめくるたび、
心が動かされた。母が空の安全を守るためにいかに闘い続けてきたかを知った。
25年の節目に、「自分も協力したい」と思った。連絡会のホームページを立ち上げる作業の手伝いを始めた。
この日、両親と自身の妻、妹ら計10人で、尾根の斜面にある健君の墓標を訪ねた。群馬県高崎市の人たちが
アコーディオンで、健君が大好きだった「ドラえもん」の主題歌を演奏してくれた。
真さんは、母が弟を失った年齢と同じ年になった。遺族の活動も、若い世代に受け継がれようとしている。
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