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東日本大震災で電気の供給能力が大幅に低下し、電力需要が高まる夏に向けて、予測不能な
大規模停電が懸念されている。東京電力は今夏の供給能力として、7月末で5200万キロワット
を見込むが、猛暑となった昨夏の瞬間最大需要は約6千万キロワット。
企業だけでなく、家庭での節電も求められる中、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」を
通じて方法を共有したり効果を競ったりと、節電を楽しむ動きが広がっている。
「ちっ、戦闘力4.657か、ゴミめ…オレの星の感覚で言えば赤ちゃんと同程度だな…」
ツイッター上で人気を集めるのが、自宅の電気メーターの数値の推移を入力すると「戦闘力」に
換算され、メッセージが表示されるゲーム「#denkimeter」だ。
効果的な節電をすれば戦闘力がアップ。戦闘力をツイッター上で報告して競い合う。
iPhone版は多い日で1日800人以上が利用した。企画したゲーム研究者で国際大学の井上
明人助教は「効果を知らずに節電しても、予想外に大きな電力を使っていたりする。
メーターを見れば、何をすれば効果が大きいのかが分かる」と話す。
また、東京電力が計画停電を発表する前日の先月12日から、節電を「ヤシマ作戦」と名付けて
協力を呼びかける動きがツイッターで広まった。これは、日本中から電力を集めて敵を倒す
という、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場した作戦名だ。
その日に取り組んだ節電をツイッターでつぶやき、共有するサイト「みんなで節電」もある。
「ノートパソコンを充電して100%になったら充電をやめるようにしている」「いろんな物の充電は
できるだけ深夜にする」など、さまざまなアイデアが並ぶ。
批評家の浜野智史さんは「被災地のために何かしたい」という思いが高まる一方、震災直後、
ネット上では、「素人がボランティアに行っても邪魔」など、善意が行き先を失っていたことが
背景にあるとみる。
「節電は善意をストレートに表現できておしつけがましくない。ゲームで競ったり、共感を
呼びかけることで広まり安く、プラスの効果が生まれていったのではないか」(中略)
「個々の家庭での節電効果は小さくても、東電管内の2千万世帯が参加すれば大きな規模になる」
と指摘するのは財団法人日本エネルギー経済研究所だ。東電の平成21年度の電力需要のうち、
一般家庭は約3割を占めている。
研究所の試算では、東電管内で約250万~310万キロワットの節電が可能だ。原発1基の出力は
平均約100万キロワットとされており、単純計算すると、一般家庭で原発3基分の節電が可能になる。
具体的には、エアコンの設定温度を上げると64万キロワット▽
エアコンのフィルターをこまめに掃除すると22万~44万キロワット▽
テレビなどのコンセントを抜いて待機電力を削減すると38万キロワット-の節電になる。
大規模停電を防ぐためにも、電力を知り、楽しみながら節電する余裕が必要なようだ。
産経新聞
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