08/05/29 00:10:37
ラルクはダサい…多くの人がそう吐き捨てるが、それは大きな見当違いだ。
ボーカルのキュートなルックスを全面に出し、ロックのイメージで売り出しながら、その音楽性はごく平凡なポップミュージックである。
ポップなメロディーにわかりやすい歌詞を乗せ、少女達の前には難解な技術など不要と言わんばかりに、誰もがコピー出来るような演奏をする。
しかしその思惑は的中し、巷の女子中高生のハートをがっちり掴んでいる。
あれが等身大の自己表現なら痛いだけだが、彼らは仕事としてそういう道を選んだ訳なのだ。
ダサい…のではなく、ダサくしているのだ。
しかし、40歳を過ぎた云わば「オジサン達」が仕掛けた女子中高生向けの商売は、確信犯なだけ罪は重い。
果たして今ラルクに夢中な少女達はこの先、「芸術としての音楽」、「真の音楽」に出逢う日は来るのだろうか?
「真心」を感じる機会が無くななりつつある昨今は、モラルの低下と共に残酷な事件が相次いでいる。
それだけに、若い世代への影響を持つラルクアンシエルには、彼女たちに一度くらい商業音楽ではない「芸術としての音楽」を届けてあげて欲しいと願う。
それが若い世代を…いや日本を良い方向へと転換させるキッカケとなりうるかも知れない。
音楽評論家 江古田利通