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戦争、交易、そして社会行動の起源
War, Trade, and the Origins of Social Behavior
2件の研究により、我々の祖先である狩猟採集民のグループ間の交流、
つまり戦争行為から交易や知識の交換に至る交流が、
現生人類の社会行動の進化において果たした重要性が明らかになった。
1件目の研究でSamuel Bowlesは、戦争行為というものが、
自らの所属するグループのために自分の命を犠牲にして戦おうとする利他的なメンバーのいるグループにとって、
生き残るうえで有利に働いた可能性がある、と報告している。
Bowlesはヒトのグループ間の争いに関する理論モデルを用い、
個人ならびにグループのそれぞれに対して利他的行動がもたらす利益と損失について評価した。
そのうえで、民俗誌的・考古学的研究の結果を参照して、
先史時代および現代の狩猟採集民の集団における戦争行為による成人の死亡率を結びつけた。
その結果、当時、戦争行為が頻繁に起っていたため、負ければ死に至る戦いにおいて、
メンバーの利他的行動によってその集団が勝利する確率が高くなり、
利他的行動が進化していった可能性があることがわかった。
以下省略
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