【うわっ気持ち悪い】東京kitty粘着【ニート丸出し】 at LOBBY
【うわっ気持ち悪い】東京kitty粘着【ニート丸出し】 - 暇つぶし2ch227:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/14 22:48:06.14 FQDN0+MD
突然の司令官更迭劇にうろたえるオオヨドの副長以下クルー達。
「副長!君はどうする?田口艦長につくか私につくか決めたまえ!彼につけば命令違反で軍事法廷行きだがな」
「・・・・小泉大佐殿に従います・・新田少将と田口大佐を営倉にお連れしろ」
「キサマァ!寝言はそこまでだ!!」田口艦長も拳銃を抜いた。
「パン!」乾いた音が艦橋内に響く。血を流して倒れたのは田口艦長だった
「命令違反は銃殺だ。」小泉大佐は後ろを振り返りシマに銃口を向けた。
「四丈半中佐。あなたの銃も出してもらおう。そこのお嬢さんといっしょに営倉に行ってもらう」
「反逆罪はあなたの方ね」シマは拳銃を小泉大佐に渡す。ヨシミは促されシマに付いていく
「真田大尉。君はどうするね?」
「・・・小泉大佐のご命令に従います」
「賢明な選択だ。今後、私や博士にあまりたてつかぬ事だな。まあ君は優秀な技術士官だからな」
小泉大佐はそう言うと真田の肩を叩いてキャプテンシートに腰掛けた。
「副長!オオヨドの艦長代理は君だ。」小泉大佐が副長をけしかけると同時に通信兵が駆けつける
「大佐殿!これを」司令部からの暗号電だった
「ふむ、わかった。諸君。これより第一艦隊第一戦隊は独立空間408戦隊と部隊名を変更する。これより
連邦政府転覆を企てる逆賊共に天誅を与える。ツネッシ1~24番機まで出撃させろ!」
タイタニックの前部甲板のハッチが開きツネッシが勢い良く飛び出していく。

228:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/14 23:01:49.97 FQDN0+MD
「最初からおかしいと思ったのだ!」新田少将はそう言うと営倉の壁を叩いた。
「中曽根長官に・・・まんまとはめられたって事ですか?」シマが話しかける
「ラサの暴徒鎮圧なのに陸戦隊を乗せた揚陸艦が居なかった。長官は最初からラサを艦隊と
MSで破壊するつもりだったのだ。ここに居ては取り返しのつかない事になる」
「取り返しのつかない事とは?」シマは表の衛兵の様子を伺いながら話しかける
「大統領はコロニー連合の和平派と水面下で交渉を続けている。今、ここで中曽根長官率いる
強行派がラサを攻撃してみろ。コロニー連合は手のひらを返した様に態度を硬化させてかつての
ソーカ戦争の時の様に未曾有の大戦争になるぞ。いや、あの時以上だ。なんとかしてこの事を大統領に伝えねば」
その時だった
「おい、変わりはないか?」
「ハッ!異常ありません」
外の衛兵が誰かと話をしている。
「奴らを衛星軌道上の補給ステーション「ミノリダイ」まで護送する。軍事法廷の前に自殺でもされたら適わんからな」
そう言いながらドアを開けたのは真田大尉だった。
「閣下。移送になります。後ろの二人も来い」
「あの・・大尉殿、その様な指示は受けていませんが・・」衛兵が困惑している。
「当たり前だ!司令系統が変わったのだ。グダグダ言ってるとキサマも軍事法廷に送るぞ!」一喝する真田大尉
「搭載しているランチを準備させろ。作戦行動中だが小泉大佐の命令だ。わかったな!」

229:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/14 23:17:08.18 FQDN0+MD
後部甲板への細い通路を歩く真田大尉と新田少将、そしてシマとヨシミ。
「大尉、君はそれでいいのか?」前を歩く真田に問いかける新田。だが彼は黙ったままだ。
ランチの前で衛兵が二人敬礼をしている。真田は命令書を衛兵に渡すとランチに乗り込んだ
「さっさと乗れ!」捕われた3人は衛兵にせかされながらランチに乗せられる。後から衛兵も乗り込む。
真田はコックピットに座ると一人の衛兵に話しかけた
「すまんが君。先ほどのオオスミの事故の影響でハッチがリモートで開かない。手動で開けてきてもらってよいか?」
「はっ大尉殿!直ちに」ノーマルスーツを来た衛兵がランチから飛び出す。一瞬、コックピットから立ち上がった真田は
もう一人の衛兵に拳銃を突きつける。
「ライフルを床に置いて降りろ。早くしろ!!」4人を乗せたランチは宇宙空間に飛び出した。

「小泉大佐!後部甲板からランチが射出されましたが!」オペレーターの声に振り向く小泉
「まさか!!・・・・まあいいか・・」彼は一度立ち上がるがそのままキャプテンシートに腰を降ろした
「ツネッシで追撃させますか?」副長が駆け寄る
「まあいい。放っておけ。逃げれば罪が重くなるだけだ。それに作戦機を減らしたくない。ツネッシの展開は完了したか?」
「ハッ!現在守備隊の防衛線を振り切りベイに向かっています。各艦援護射撃用意よし!」
「敵の魚雷艇、ミサイル艇は艦艇で撃破する。ツネッシアルファチームはベイへ突入させよ。ベータチームは
敵のMSの監視を怠らせるな。チャーリーは突入支援に当たらせる。いいな!!」

230:名無しさん
11/08/17 13:40:57.63 vcPQSZ/F
wktk

231:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/18 00:04:10.43 6i1eWWT+
オオヨドから脱出に成功した真田大尉操るランチ内
「大尉!あなたは敵なの味方なの?」
「最初から味方ですよ。小泉を騙す為に一芝居打ったのですよ、四丈半中佐殿!」
真田のその一言を聞いて安堵する一同
「しかし小泉大佐め。まさか田口艦長を射殺するとは・・計算高い所も父親譲りですかね
まあ自分の芝居に引っかかるとは底の浅い男ですわ」真田は自動操縦に切り替える
「いや、芝居にひっちかかったのは我々かも知れんな」新田少将がつぶやく
「どう言う事ですか?」シマは真田から拳銃を返してもらいながら聞いた
「最初から我々をオオヨドから追い出す手はずだったんだろう。正規の手続きを踏むより
このまま我々を消して口封じをした方が得策だからな。このランチが遭難すれば奴らは一挙両得だからな」
「そう言えばランチの格納庫の警備も手薄でしたね。まさか!」真田がコックピットへ戻る

オオヨド艦橋 小泉大佐はキャプテンシートから立ち上がった
「副長、私は発令所からツネッシに指示を出す。艦橋及び艦艇の攻撃は任せたぞ」
足早にエレベーターに向かう小泉。発令所のフロアに下りると式場博士が立っていた

232:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/18 00:16:39.89 6i1eWWT+
「大佐殿。新田少将と四丈半中佐と真田大尉、そしてあの小娘がランチでオオヨドから逃げたとお伺いしましたが」
「ああ、新田少将は勝手に自滅してくれましたよ。このまま拿捕されて逮捕されるも遭難され・・」
そこまで言いかけると式場し博士の右ストレートが小泉大佐の顔面を捉えた
「ブフッ!な、何するんですか!」
「小泉大佐!君はホントにウスラバカだな。バカさ加減は父親譲りかね?あの娘。コード42事、遠州ヨシミが
もっとも「大切なパーツ」だと言うのに。肝心な事を聞いとらん役たたずが!」怒鳴りつける博士
「すぐにツネッシでランチを追撃させ42事、遠州ヨシミを捕らえるのだ。勿論生かしてな。他の3人は
どうでもいいが42を殺したらキサマも軍事法廷行きだぞ小泉大佐!!わかったら直ちににとりかかりたまえ!」

オオヨドから脱出したランチ内
「くそっ、やはりコンパスが壊れてやがる。機位がわからない。工作してあったのか!」パネルを叩く真田
「空気と食料はどれ位持つんですかね」シマが不安気に尋ねる
「脱出艇だから四人だと空気も食料も一週間は持つな。ビーコンを発信すれば友軍が救助に来てくれるが
今、出せばあのツネッシにこちらの位置を教える事になる。このまま飛び続けてなんとか自力で近くのサイドか
補給基地にたどり着ければいいんだが」真田はコンパスの修理を試みるが無理のようだ。
「上も下も右も左も真っ暗闇か。さてどうするかな」
新田少将は帽子を取って座りこんだ。

233:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/18 00:32:07.08 6i1eWWT+
「なあノリユキ。小泉艦長からツネッシでランチの追跡命令が来たぜ」
タイタニックのCICで横山少尉がモニターを見ながら話かける
「えっと、さっきオオヨドから出てったランチだよな。何なんだこれ?」
「よくわかんないけどスパイでも逃げたんじゃね?」
「よし、ツネッシ25.26.27番機発進!」石川少尉がモニターに指示を出す
「あれ?またバグってるよ」
画面にはまた例の「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(@wぷ」が表示されてる
石川少尉はテンぱる。その時、横山少尉が叫ぶ
「ノリユキ!メインも入れちまえ!!」その言葉通りメイン電源を投入する。フリーズか?
画面が一旦、クリアされる。ツネッシのVLSハッチが開くがツネッシは出撃しない
「ヲ。ヲマエは誰かね?(@w荒」モニターに不気味な一行が映し出された
「ヲイ!ミドリ!こ、こいつなんか質問してきたぞ!!」
「ノリユキ!お願いしろお願い!早くしろ!小泉艦長マジ怒ってるぞ!!」
キーボードでコマンドを入力する石川少尉
「あ~、kittyちゃん、お願いだからツネッシ3機発進させて。じゃないと艦長に怒られるのよ」
「kitty?ヲレはkittyと言うのか・・・艦長って何かね?(@wぷ」
「なあノリユキ、これっと式場博士に報告した方がいいんじゃね?」焦る横山少尉
「ちっと黙ってろ!艦長ってのは一番偉い人。kittyはその命令を聞かないといけないんだよ。ね、頼むから」
「ヲ、ヲ、じゃあヲレと友達になってくれるかね?(@w友」
その間にも小泉艦長からツネッシの出撃命令が何度もモニターに表示されている
「わかったから、友達でもなんでもなるから!早く出してくれkitty!!」

234:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/19 23:53:39.35 dcxOJ9fo
ラサ守備隊のMS部隊
連邦政府の旧式の払い下げの機体であるジムⅢによって編成された部隊である。
展開する独空408戦隊の艦艇を睨みつつサイドの哨戒飛行で出撃していた。
「隊長!方位2-8-5に敵艦隊見ゆ。主砲こちらを指向。尚、敵MSは確認できず!」
前方に突出していた数機の偵察部隊が報告を送る
「敵MS及びコロニー内制圧部隊を搭載した揚陸艦は確認できませんが大型空母を視認
データにない艦影です。どうやら新造艦のようです!!」その言葉に守備隊の隊長は驚く
「・・・敵空母の飛行甲板に注意!MSの発艦を確認したらすぐ報告しろ!いいな」
隊長はその報告を聞いて動揺を隠せない
「脅しだ。絶対にそうだ。陸戦隊を随伴していないのならサイドを包囲しているだけだ」
だが彼の読みは完全に外れる。
「こちらは連邦政府独空408戦隊。指揮官小泉大佐だ。ラサの守備隊に告げる。直ちに投降せよ!
君らの行為は連邦政府総督府に放火する野蛮人達への加勢行為である。受け入れられないのなら武力制圧に移る。繰り返す!」
その呼びかけに守備隊は萎縮した。その証拠に彼らのミサイル艇、魚雷艇も全て408戦隊にはそれ以上近寄れずにいた。
「隊長!我々はラサの市民を守る為の部隊ですよね?これは明らかに連邦政府による弾圧行為です。攻撃許可を!」
血気盛んな搭乗員から攻撃許可を求める通信が入る。
だが次の瞬間、彼の上方で小さな爆発炎が上がる

235:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/20 00:11:58.32 9ByyG5WN
「おいどうした!?発砲許可は出していないぞ!」
「隊長!本田が食われました!攻撃許可を!!」
だが対空砲、艦砲の発砲炎は全く見えない。ミノフスキー粒子が高濃度で散布されているので
レーダーは全く役に立たない。だが敵も同じだ。彼は自分に言い聞かせる。次の瞬間、下方でまた爆発炎が見える
「おい宮永!!どうした!返事をしろ」
「隊長!レーダーには何も感がありませんが何かこちらに向かってきます!!なんだアレは??」その交信を最後にその搭乗員からの
交信は途絶する。一体、何が起きているのか?次の瞬間、爆炎と共に隊長機のジムⅢも四散する。

「ツネッシアルファチーム防衛ライン突破!コロニー空気供給ブロックへ侵攻中!」
「ベータチーム両ドッキングベイにタッチ!爆破準備よし!」
その様子をご満悦で見つめる小泉大佐と式場博士。
「どうやら敵はツネッシの侵入に全く気づいていないな。さすか最新鋭ステルス機。ミノフスキー粒子が散布されているとは言え
彼らはツネッシを一機も迎撃する事はできない。ツネッシは音も無くコロニーの奥の奥へ侵入するのだ」
「RCMS-968ツネッシ」その機体は隠密作戦時には圧搾空気で推進しバーニアによる推進炎で敵に感知される事なく接敵できるのだ。
その機体はブータガンダムで実用化されていた「ステルスチェーン」を板状にし装甲にしている為脅威のステルス性能が発揮でき
かつツネツシが装備するアサルトライフルはビーム方式ではなくこれまた圧搾空気で実体弾を発射するサイレント仕様であった。
その弾頭は信管により敵に接近すると破裂、ニードル状のタングステン製子弾が敵を襲う非人道的な兵器であった。
「ははははははははははは!ジムⅢなどそんなポンコツ100機でも私のツネッシには勝てんわ!!」式場博士は狂喜した

236:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/20 00:30:41.02 9ByyG5WN
ラサの空気供給ブロックに侵入した8機のツネッシ
彼らは空気供給ファンの前に立つと背中のボンベのバルブを解放した。
ボンベの中身は神経ガスだ。ガスはファンによってコロニー全体に送られる
ラサの連邦政府総督府前には数千人の市民が殺到していた。皆、政府の弾圧に対する抗議デモ参加者だ。
デモ参加者の一人の女性が言った
「何コレー臭~い!」と同時に次々と倒れていく市民。ツネッシの毒ガスによって倒れていく
コロニー外に展開していたラサ守備隊の艦隊も後方のMS隊の撃破を見て混乱する中、408戦隊の艦砲射撃で
沈められていく。完全なワンサイドゲームだ。小泉大佐は神経ガスの効果をツネッシのモニターで確認する。
「もうよかろう」その声と同時にラサの両方のベイが爆破される。
そしてタイタニックから4発の対コロニー弾が発射される。この弾頭はコロニーの外壁を貫通した後に内部で
激しく炸裂しコロニー自体を内部から破壊し強度不足に陥ったコロニーをサバ折状態で自壊させるこれまた非人道的兵器であった。
「艦長!ツネッシ24機全機帰還しました。損害無し。」その言葉を聞いた式場博士は満足気だ
408戦隊の艦艇は全艦反転する。後ろではラサがバラバラに砕け散って行く。一体、何千、いや何万の命が散ったのだろうか?
「損害報告!イスズに敵ミサイル一発命中するも損害軽微!戦闘になんら支障なし!」
伝令兵からその言葉を聞くと小泉大佐はキャプテンシートに座った
「艦隊は次の作戦空域に向かう!同時に脱走した遠州ヨシミの確保を急がせろ!」

237:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/20 23:45:54.94 9ByyG5WN
「閣下。質問してもよろしいですか?」
目を閉じランチの座席に座る新田にシマは問いかけた
「あの・・よんよん、いえ、遠州ヨシミはどうするんですか?彼女は只の民間人です
ビーコンを発信して友軍の救出を待った方がいいのでは?いえ、決して閣下を売り渡そう
と言う考えではなく人道的な観点からです。彼女はまだ子供ですよ」
その問いに新田少将は目を開いた。
「四丈半中佐。確かに君の言う通りだ。私は自分の命など惜しくはない。かつてネオソーカ
の地球侵攻の時にヲッスキャノンの爆撃で私は妻子を失った。娘も生きていればヨシミ君と同じ歳だったろう。
娘をスペースノイドに殺されはしたがだからと言って私は彼らを恨んだりはしない。私の立場で出来る事は
スペース、アースノイドの戦争を早く終結させる事だ。娘もそれを望んでいるだろう。だがこのまま犬死にはしない。
中曽根長官の暴走を止めねばならぬ。君の言う通りだな」
新田少将がそこまで言うと窓の外のはるか彼方で大きな閃光が走った
「どうやらラサが破壊されたようだな。小泉が我々を追撃してくるのも時間の問題だな。」
新田は立ち上がり帽子を被った。
「真田大尉!救難ビーコンを発信しろ。小泉に捕まるか。他の友軍に救助されるか賭けようじゃないか」
「しかし閣下。その前にツネッシに襲撃されますよ!」反論する真田
「私のカンだが「アレ」は恐らく来ないだろう。大丈夫だ」
新田はそう言うと怯えるヨシミの頭に手を乗せた。
「若い命。無駄には散らせん。今、君をここで死なせたら君の父上、芳鳴大尉に合わせる顔がない」
「閣下。ありがとうございます」
シマはそう言うと新田に頭を下げた

238:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/21 00:03:07.63 Ubj9UHQy
空母タイタニック格納庫にオオヨドからランチが到着した。
公試と初の実戦テストをオオヨドの格納庫でモニターしていた技術スタッフと
式場博士。そして小泉艦長がタイタニックに移乗した。ブリッジに上がる小泉艦長
「おいやべえよノリユキ!艦長来ちまったぜ!!どうすんだよ?」
「だってこいつ言う事聞かねえんだよ!おいkitty!艦長怒ってるぞ!!」
オペレートチャットモニターに話しかける両少尉。kittyの答えは
「艦長?何それ?(@wぷ 食べれるものかね?(@w荒」
その答えに両少尉は愕然とした。
「なあ、ミドリ?こいつ壊れてるよな・・・」その時、CICに小泉艦長がやってきた。
敬礼で迎える両少尉
「貴様ら!何をしとるか!!何故ランチ追撃のツネッシを発進させん!!」激怒する小泉大佐
「申し訳ありません艦長!!なにぶんオペレートシステムがフリーズしてしまい・・」
その言葉に式場博士がモニターに駆け寄る。
「おまえら勝手に主電源を投入したな?公試が終わるまで予備で作動させめと言ったのに。しかも冷却水の温度
もかなり上がっとるな。一体、何をやらかしたんだ!!」怒鳴る式場博士。その時、モニターにkittyからの返事が映る
「ヲレヲレkitty。アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ!!(@w荒」
「おい石川!!貴様、10381-4543にくだらんニックネームなど付けおって!!」
「ですが博士!こいつはそうでもしないと言う事を聞かないであります!」
直立不動で立ちつくす両少尉。
「バグッた時はこのフォルダを開け!!」式場博士が両少尉にモニターで示す。
「このフォルダは何でありますか?」
「これは「ミツヲウモードと言ってな。10381-4543が暴走した時に役立つプログラムだ」
すると画面が消え元にもどる
「ご命令をどうぞ。小泉艦長」と正常な画面が表示されている。
「しかし確かに10381-4543では呼びつらいな。石川、ヲマエが名づけたkittyと今後は呼ぼうじゃないか?」
「はっ、博士!ありがとうございます」
「だが今後は異常があったら逐一報告しろ。kittyが命令を一つ成功させたらこのボタンを押せ」
「なんすかこれ?」博士が指差す赤いボタンをみつめる両少尉

239:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/21 00:22:21.47 Ubj9UHQy
「このボタンはな。kittyに対するいわば「ご褒美」だ。電気的な信号でkittyに射精時の快感、
つまりオナニーを教えてやる。こいつはそれで学習して行くと言う訳だ」
式場博士の答えに横山少尉が口を開く
「へえ、博士!人工知能もオナニーするんすか?なんか生きてるみたいだなkitty!」
その言葉に式場博士は目を細める
「生きて・・るだと?んんんまあそんな所だ。まあいい。何かあったら報告しろ。いいな!」
そのやりとりに小泉大佐が割り込む
「博士!オナニーはいいですから追撃のツネッシを!遠州ヨシミの確保が重要なんでしょう!?
石川少尉!オオヨドから脱出したランチの方角はトレースしているな?」
「はっ!ミノフスキー粒子が濃く、現在位置はロストしていますが大体の位置と方角は計算で
割り出してあります!ツネッシを出撃させます!!」命令をkittyに入力する。
「ツネッシ射出!!」3機のツネッシは暗黒の宇宙空間に飛び出るとタイタニック頭上で旋回すると飛び去った。

「閣下!レーダーにうっすらと反応が出ました。艦隊接近中!」
ランチのコックピットから真田が飛び出てくる。
「小泉の艦隊かね?」
「いえ方向が違うと思います。数も合いませんし・・・中型艦1隻と駆逐艦クラスが3隻みたいですが・・方位1-9-7です。やや下から来ます」
「大尉?こちらに気づいてると思う?」問いかけるシマ
「恐らく向こうはこちら感知していますね。速度、方位そのまま。どこの艦隊だ?」
助かった。シマはそう思った。これでヨシミを何とか逃がせる。
艦艇の推進炎(ウェーキ)が見える。その外側にMSの推進炎らしきモノが3つ見える。同時にランチの無線が鳴った。

240:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/23 00:30:41.27 8s5G4trv
「こちらヒ57船団空母カイヨウ所属の救難チームである。救難信号を受信した。応答せよ」
すぐさま真田大尉が通信機のマイクを取る
「こちら連邦軍第一艦隊第一戦隊旗艦「オオヨド」搭載のランチ、真田大尉です。怪我人は無し。速やかな救助を求む」
3機のMSはランチの周りを旋回している。返事を待つ真田大尉。
「空母カイヨウだと?どうやらセンカクの船団に遭遇したようだな」窓の外のMSに目をやる
「ガンダムF2か。ツネッシが飛来したらイチコロだな」
「真田大尉、ランチの機関を停止してください。本隊まで曳航します」一機のF2が手を振っている。
「従うとしよう」真田はそう言うと機関を停止し曳航ロープを射出した。

F2に曳航されたランチはカイヨウの格納庫に収納された。ランチのハッチを開けると
拳銃を持った臨検隊が並んでいた。「そのままにして居てください!!」船内に雪崩れ込む臨検隊
だがゆっくりと立ち上がった新田少将の姿に気づく。
「し、少将閣下、大変失礼しました!!」4人は艦橋に案内されると一人の男の謝罪を受ける
「空母カイヨウ艦長、一色大佐であります!先ほどは臨検隊が失礼しました!」
「いや、かまわんよ一色大佐。こちらも助けられて御礼を言いたい」
一色大佐は新田少将と握手を交わす。
「閣下?一体どうなされたのですか?「オオヨド」が遭難したと言う報告は聞いておりませんが」
「うむ、大佐。君達の艦隊は輸送船の護衛かね?」
「はっ、木星からの資源輸送タンカーの護衛任務の帰途であります。「センカク」に帰還するのも半年ぶりですから」
コロニーセンカク。コロニー連合の中でも和平派の多いコロニーである。領空内に資源衛星「センカク」があるものの
その領有権を巡って連邦政府と小競り合いを起こすも争いを嫌う彼らはそれ以上、事を大袈裟にはしなかった。

241:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/23 00:48:54.41 8s5G4trv
「閣下をとりあえずセンカクまでお送りします。ご無事で何よりです!」
真田は新田にそっと話かけた。
「閣下。彼らは木星帰りでまだラサが破壊された事は知らないようですね。ですがこの先、
タイタニックが来たらマズいですよ。ツネッシは絶対に追ってきますよ。ましてこの低速な輸送船団なら尚更ですよ」
センカクのヒ57船団は護衛空母カイヨウを中心に駆逐艦1とタンカー2隻で構成されていた。
「一色大佐殿、タンカーの積荷は何でありますか?」真田の問いに一色は答える
「ああ、木星の資源衛星からの天然ガスが主な積荷だな」
ヤバイ。真田は思った。低速な輸送船団に可燃性の積荷。最悪な展開だ。

タイタニックCIC
「艦長!哨戒中のツネッシ26番機が艦影を捉えました。ランチが逃げ去った方角です!」
「何?居たのか?」シートから身を乗り出す小泉大佐
「ミノフスキー粒子がレベル3弱あるので画像が少し荒れてますが・・・タンカーが確認できますので輸送船団のようですね」
「他のツネッシのセンサーには何もひっかからないのか?」
「はっ!25.27番機の索敵センサーには何も・・」
「ふむ。そうなると奴らはあそこに逃げ込んだ可能性があるな?どこの輸送船団か照合できるか?」
「はっ、少々お待ちを・・・ああ、センカクの輸送船団のようです。」
それを聞いた小泉大佐は不敵な笑みを浮かべる。
「ちょうどいい。センカク沖でツネッシを展開させる予定だったのだ。資源衛星センカクを武力制圧しろとの
長官命令だからな。新田め。簡単に逃げられると思うなよ。まずはツネッシでセンカクの船団を停船させろ!話はそれからだ!!」

242:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/23 01:10:38.85 8s5G4trv
「しかし、狭い空母だな」
居住区に案内された新田少将はつぶやいた。
「この艦もネオソーカの乱の生き残りですよ。ネオソーカの乱の前に旧式になったので
センカクに売却された空母ですね。ベイダーの乱の前に譲渡された艦ですから古いのは否めませんね」
「しかし、ブータベイダー事、恒寿元中尉の所在が未だに掴めないとはな。とてもタイタニックに乗っているとは思えんし」
制服の襟元を緩める新田少将に真田は少し考えてから言った
「閣下・・・・生きて乗艦してるだけとは考えられませんよ。それがベイダーか芳鳴大尉であっても」
「どう言う事だ?」
「ラボ式場は生体兵器や脳波兵器の開発に携わっていた。私の仮説ですがもし遠刕兄弟の片方が
タイタニック、もしくはツネッシの人工知能システムの生体パーツとして使われていたら・・・」
「バカな!!式場博士は神にでもなるつもりか!!」
空母カイヨウ格納庫。
トイレ帰りのヨシミはシマとはぐれてしまった。
「あれえ?シマさん何処に行っちゃったんだろ?この船ゴチャゴチャしてて訳わかんないんだけど」
逸れたヨシミはメンテナンスラダーの横にたどりついた。
「これがモビルスーツ、お父さんもこれに乗って戦ってたの?・・・・」
ヨシミの目の前でガンダムF2がメンテナンスを受けていた。
「オラッ!なんで子供がこんな所に居るんだよ!!??」
ふとヨシミの背後からがさつな女の声が聞こえた。ふりかえるとノーマルスーツを着た女性パイロットだ。
「す、すみません、あ、あの迷っちゃったモノで」怯えるヨシミ
「フン。あんたさっきあのランチから救出された子だろ?こんな所ウロついてんなよな」
その時、ヨシミを探していたシマがやってきた。
「あらあら、よんよんこんな所に居たのね?ダメよ勝手に歩き回ったら」
女性パイロットは髪の毛を縛りながらシマをチラ見した。
「あんたこの子の保護者?ダメだろ子供野放しにしてたら。って」シマの階級証を見て口が止まる
「し、失礼しました!中佐殿!」
「ふふふふふふ、あなた小川ナツミ中尉ね。知ってるわよ、あなたの事」
その名前を聞いてヨシミは固まった
「オガワナツミ???シマさんのファイルにあった恒寿叔父さんが性的悪戯したって・・この人なの?」


243:名無しさん
11/08/24 00:59:50.87 bbocAnV0
やっとナツミが来たか
たしか正しければ29歳だっけ?

俺にとっていっちゃん脂の乗った時期だと思うがと油豚風に言ってみたり

244:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/24 07:06:10.69 R5SJ+CGj
>>243
NEVADAから17年後の設定だから30歳のモイキッシュバーハソになってるんじゃないかな@w荒

245:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/24 23:34:16.60 R5SJ+CGj
「しかし閣下、何故「オオヨド」のランチで漂流していたのでありますか?何か訳でも?」
一色艦長と新田少将は「カイヨウ」の艦長室に居た。
「この空域はミノフスキー粒子の濃度が何故か高めなんですが・・・あと先ほど、独空408戦隊
と言う部隊が近辺で作戦行動中って事を索敵班から聞かされましたが何か極秘作戦でも?」
一色艦長の質問に新田少将はコーヒーカップを持った手を止めて言った
「艦長・・・私が漂流していた理由・・・知りたいかね?」
「いえ・・閣下がお喋りになりたくなければ私は・・」その時、扉がノックされた
「失礼します!!小川ナツミ中尉、呼ばれて参りました!!」
その名前に新田はハッとした。
「小川・・・ナツミだと!??!」

「閣下が彼女、いえ、小川中尉をご存知だったとは・・・」
「私が「オオクボ」勤務の時だったからかれこれ17年も前の話だ。佐世保から乗り込んだ私は
小川中尉の働きに驚いたよ。何せ私の嫁に行った長女と同じ位の歳で新型のMSを訓練無しで乗りこなし
ソーカの地上部隊を相手に互角に戦った。まさか君がセンカクの部隊に居たとはなあ」
小川中尉、ナツミは表情を変えず答えた。
「閣下、私はオオクボを降りた後、いろいろあってセンカクに渡り再びMS搭乗員の道を選びました。」
「いやあ、閣下。彼女はたいしたモノですよ。この護衛任務中もネオソーカの残党のMSを2機撃墜してますから。
アシの遅い輸送船団ですから彼女のような歴戦のパイロットが居てくれて我々も助かります」
一色艦長は帽子を取って頭を掻きながらナツミを称えながら言った
「しかし、小川中尉、君は何故オオクボを降りたのかね?」
「艦長、その質問にはお答えしなければいけませんか?」
ナツミは一色艦長を睨みつけた
「いや・・・別にいいんだが・・」

246:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/25 00:03:29.01 /buQgxJH
「レイプ未遂??ナツミさんが恒寿叔父さんにレイプされかけたんですか?」
そう言うとヨシミは士官食堂で飲み掛けのジュースをこぼしそうになった
「もうここまで来たら隠せないわね。さっきの人が小川ナツミ中尉。17年前に戦艦オオクボに
乗艦。新型MS「ガンダムNEVADA」に若干12歳にして搭乗。佐世保基地がソーカの地上軍に空襲
を受けた時に彼女はNEVADAに乗って戦ったのよ。同級生にソーカのスパイが居たみたいでね。
その時に彼女の友達が同じく新型MSの「ガンダムCOOL」を奪って衛星軌道上のソーカの機動部隊に
逃げ込んだのよ。彼女はそのまま第四遊撃艦隊配属になってCOOL奪取作戦に投入された。その時に
新田少将や真田大尉、そしてさっき「オオヨド」で田口艦長を射殺した小泉大佐の父上がオオクボ
の艦長だったのよ。まっ、あなたの叔父さんの恒寿元中尉はまだ12歳だった小川少尉(当時)をシミュレーター
ルームでレイプしようとしたのよ。まあ未遂に終わったけどね。もっとも整備兵はホモレイプしちゃったし
大切な艦載機を破壊したりしてたけど何故か小泉艦長のお気に入りだったのよね?恒寿さんは。それで小川少尉は
機体を破壊されて搭乗割に入れなくなって船を降りたのよ・・・ってあれ?よんよん?何処行ったの?」
シマの話が終わらないうちにヨシミはまた居なくなった。


247:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/25 00:09:15.00 /buQgxJH
整備中のMSが並ぶ格納庫。ヨシミは再びガンダムF2の前に立った。作業は終わったのか整備員は皆、引き上げている
ヨシミはメンテナンスラダーの上を歩くとコックピットの前に立った。ハッチは開いている
「これが・・・モビルスーツ」
彼女はF2のコックピットに潜り込んだ。固いシート。電源の落ちている360度球体コックピットの中は
ぼんやりと薄暗い。ヨシミはスティックとフットペダルに両手両足を乗せてみる
「ナツミさんて・・12歳の時からこれに乗って戦ってたんだ・・今のあたしの3つも年下だったのにコレを操縦してたなんて
信じていた友達に裏切られたなんてどう思ったんだろ?そう言えばアヤからメール来てたな」
ヨシミはF2のコックピットに座りながら携帯のメールを見た
「ヨシミ、あたし高校受かったよ。あんたは?」
溜息をつくとヨシミは携帯をしまった。
「呑気でいいなぁ。あたしは軍からなんか知らないけど命狙われて変な船たらい回しにされて死にかけたのに・・」
そんなネガティブな発想が突如覆る。
「あたしもこれを操縦してみたい。これでお父さんの仇を討ってやりたい!恒寿叔父さんは絶対にあの
タイタニックの中に居る!あの艦を見た時に感じたあの嫌な感じ。もし生きてるならお父さんを助けてあげなきゃ!!」
ヨシミは操縦桿を握るとグッと前を睨みつけた。
「絶対!絶対に助ける!生きてたなら!もし、お父さんが死んでたら・・恒寿叔父さんだけは許さない!この命に替えても」
その時、艦内に警報が鳴り響く。
「未確認機接近!!総員対空戦闘配置用意!MS搭乗員は攻撃即時待機!!」
護衛空母「カイヨウ」艦橋
「索敵班!友軍機ではないのか??」
「いえ。IFF照合しません。未確認機急速接近中。機影1」
新田と真田は顔を見合わせた
「ツネッシだ!!」


248:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/25 00:26:48.19 /buQgxJH
空母タイタニックCIC
「なあミドリ。こいつまたバグってんだけど」
困惑する石川少尉の目の前のチャットモニターはまた不自然な文字が浮かぶ
「ヲレは・・ヲレは・・・小泉?・・・戦艦オオクボの艦長の小泉?(@wぷぷ」
その浮かぶ文字を見て横山少尉はドン引きしながら言った
「これ式場博士に報告した方が・・・あっ、まてよ。ミツヲーモードって奴やってみろよ」
「ミツヲウだろ?」石川少尉がぶっきらぼうにモードを投入する。
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ・・・」の文字の後、画面は消えた・
「なあノリユキさぁ。俺さっきこのミツヲウモードのプログラム解析してみたんだけどさぁ
なんか「このゴクつぶしがぁ」とか「ビチクソ芋虫がぁ」とか「超克!」とかってキーワードが
満載なんだけど何コレ?誰かが怒ってるみたいだぞこれ。kittyがこれを怖がってるのか?」
その横で石川少尉が何かを調べる。「出た!」
「今、kittyが言ってた「戦艦オオクボ」でggって見たんだけどこれって17年前にエリア84海戦で撃沈された
戦艦だよな。そん時の艦長が小泉艦長の父親だってよ。しかもさあ」石川少尉がさらにggる
「kittyってニックネームの人間がこの時の「オオクボ」の搭乗員に居たんだよ。この遠刕恒寿中尉だぜ。
ブータガンダムとアブラブータガンダムのパイロット。しかも親父が遠刕光翁少佐って事は・・」
「ミツヲウに怯えるkittyってまさしくこの遠刕恒寿中尉じゃん。この人戦死してんの?」
「いや、生きてて7年前のネオソーカの乱でブータベイダーと名乗って地球に降下してきてる。富士山で戦闘中にKIA
その後のデータは削除されてんだけどこれってもしかして・・・」二人は青ざめる。
「タイタニックの人工知能って遠刕恒寿中尉そのものなんじゃね?」
その様子を見ていた小泉艦長が怒鳴りつける
「貴様ら!作戦中だぞ!私語は慎め!!」

249:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/25 00:30:20.58 /buQgxJH
ナツミはNEVADAの時は小6だったんだね。て事は29歳だわ。スンマソ(@w謝

250:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/27 00:24:11.18 DeBoIttU
石川少尉は小泉艦長と式場博士の目を盗みある試みをしていた。
それはチャット画面を介してkittyと会話を試みる事であった
「なあkitty?あんたのホントの名前は遠刕恒寿って言うのか?戦艦オオクボ、ブータガンダム
アブラブータガンダム、光翁、性犯罪者、なんか言ってみろよコラ」だが反応は無い
「やっぱ思い違いか」彼は胸を撫で下ろした。同時に小泉艦長が叫ぶ
「石川少尉!索敵機26番機の状況はどうか!!」

護衛空母「カイヨウ」格納庫
突然の警報にガンダムF2のコックピットからナツミは出るに出れなくなっていた。
機体の足元では搭乗員や整備兵が何やら打ち合わせしている。
「どうしよぅ、さっき怒られたばっかりなのに乗ってるとこ見られたらヤバイよぉ」
その時、メンテナンスラダー上を走る足音が聞こえた。
「ヤバイ!誰か来る!」ヨシミは咄嗟に立ち上がるとリニアシートの後ろに隠れた。
「小川中尉殿!機体、発動機問題無し!好調でよく回ります!」整備兵らしき声が聞こえた。
同時に誰かコックピットのシートに乗り込んできた
「ありがと!じゃあ征ってくるよ!!」さっきヨシミを叱った声だ。
「ナ、ナツミさん??」咄嗟に口を塞ぐヨシミ
ハッチが閉じると360度球体モニターが格納庫内を映し出す。起動音がコックピット内に響く
「あわわわわ、どうしよ。なんか動いてるよ」だが身動きの取れないヨシミであった。
同じくカイヨウCIC
「艦長!未確認機ロスト!失探しました!モーション、サーモ各センサー反応無し!ミノフスキー粒子レベル2!」
「失探だと?デブリか何かが飛来してたのが小惑星にぶつかって消滅したんじゃないのか?」
電探員と艦長が叫びあう。副長が駆け寄る。
「艦長!警戒を解きますか?」その言葉に一瞬考える一色艦長

251:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/27 00:43:34.12 DeBoIttU
新田少将と真田大尉はこの状況に困惑した。
あれはまさしくツネッシに違いない。本艦を発見して圧搾空気によるステルス巡航に入ってる。
だが対スペースノイド兵器のツネッシの存在を彼らに教えていいのか?だが教えなければやられる
それ以前に彼らにまだタイタニック率いる独空408戦隊から逃亡した事さえ教えていないのだ。
「副長、戦闘配置を解・・」一色艦長がここまでいいかけて新田が割って入った。
「副長、デブリかもしれんがネオソーカの新手の新兵器が温存されているのかもしれん。奴らは7年前ブタスター
と言う光学迷彩装備の機動要塞で地球に降下してきた。ミノフスキーレベルが高いのも気になる。どう思うかね一色艦長?」
この新田の言葉に一色艦長は呆気に取られた。
「さすがは閣下、幾度の大海戦を生き抜いてきた判断力ですな。副長、哨戒のMS隊を出せ。」
「了解しました!」

「小川機、征きます!」ナツミの駆るガンダムF2がカタパルトから打ち出される。
「機体異常無し。編隊を組め」とナツミが言った時、後ろで誰かがむせている
「ゲホッ、ゲホッ!」射出のGでむせるヨシミであった
「誰だ!ヲマエ!ゲッ、さっきの小娘じゃねえか!!何でこんなとこに居るんだ!!」
その時、僚機から通信が入る。
「中尉殿!どうかしましたか!!??」まさか自分の機体に子供が居るとは言えない
「いや・・なんでもない。各機艦隊の両翼に展開しろ!オーバー」そう言い終わるとナツミは通信を切った
「あんたノーマルスーツも無しに死んでも知らないよ。ったく何やってんだか」
「ごごごごごめんなさい、勝手に乗り込んで。あ、あのナツミさんのMSとは知らなかったんで」
「馴れ馴れしい娘だね。ったく子供が乗り込んでたなんてバレたらあたしは大目玉だよ。無理な機動はしないから
そこでおとなしくしてなよ。ただの哨戒飛行だから。ところであんた宇宙酔いしないの?」ナツミは呆れ口調でヨシミに聞いた
「いえ・・多分大丈夫です・・」
「そう、この中でゲロ吐かれたらたまったもんじゃないからね。そう言えば昔、ウンコ漏らした奴も居たわ」
「恒寿叔父さん?」何故か直感で感じたヨシミだった。
「まったく、センカク沖まであと少しなのになんでこんなに粒子のレベル高いんだ?変だな」
センサーを弄るナツミ越しの向こうにヨシミは何か感じた。
「アレが・・来る!」

252:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/27 01:06:40.68 DeBoIttU
哨戒飛行していたタンカー真横に居たガンダムF2が何の前触れも無く爆発した。
「工藤機がやられた!!なんだ!!」カイヨウのCICは騒然となる。
「おいおい、デブリが攻撃してくるかよ!」ナツミのガンダムF2は艦隊の真上に上昇した。
「何にも見えねえ。何にもひっかからねえ」その時、もう一機のF2も爆発四散した。
「ああ、松田機も・・」ナツミはそう言うと機体を横に滑らす。同時に随伴していたタンカーの
一隻が火を吹いてる。そしてそれは巨大な火球となった。残骸が四方八方に吹き飛ぶ
「えねおす丸撃沈されました!」カイヨウのCICでは何が起きているのか理解できない
「索敵班!!どこから攻撃を受けている!!」
「わかりません!何もモニターできません!!」
その時、もう一隻のタンカーにへばりついていた駆逐艦が距離を開けた。撃沈による
被害を恐れたのか?同時にそのタンカーも巨大な火球となって四散した。
「じょも丸撃沈!スズツキは健在です!」輸送部隊は一気に半分になってしまった。
そしてカイヨウにも衝撃が走る
「損害報告!!」艦内に非常警報が鳴る
「飛行甲板及び搭乗員待合室、及び弾薬庫に被弾!現在消化班向かってます!!」

「あの艦長・・・ツネッシ26番機輸送船二隻撃沈、敵MS二機撃墜・・してますが」
小泉艦長に横山少尉がたどたどしく報告している。
「何!まだ攻撃許可は出しておらんぞ!船団を停船させろと言ったのだ!」
「護衛空母も被弾しちゃってるみたいですがこれって・・・」
「おい!石川!kittyに命令しろ!攻撃中止!停船命令を出して遠刕ヨシミの身柄をよこせと命令させろ!」

「ナツミさん!!右に逃げて!」ヨシミの咄嗟の叫びにナツミは機体を右に滑らす
「なんだよ!驚かすなよ!何適当な事言ってんだ!!」その時、機体に衝撃が走る
「被弾した??」だがセンサーはオールグリーンだ。だがナツミはゾッとした。
左腕に装備したシールドにニードルが大量に刺さっているのだ。ツネッシのエアライフルの散弾だ。
「うへぇ、なんだこれ!!」ナツミはシールドを投げ捨てた

253:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/28 00:14:46.38 kFV7ZkeB
「小泉艦長!ツネッシが3機目も撃墜した模様です!!」それを聞いた小泉は怒鳴った
「違う!!停船させろと言ってるのだ!!どけ!」そう言うと石川少尉をチャットモニターの
前からひきづり下ろし小泉艦長がkittyに命令を入力した。
「タイタニック小泉艦長より下命す。直ちに船団を停船させ遠刕ヨシミを拘束せよ!」
彼はそう命令を入力した後、ミツヲウモードのスイッチを押した
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ!!(@w荒」

「ナツミさん、見えた!!」ヨシミがモニターの片隅を指差して叫ぶ
「はぁ?何がだよ??センサーは何も捕らえちゃいないのに・・って何だありゃ!!」
ナツミのF2のモニターを左から右へ横切る不細工なMSが確かに見える。
「あいつ、推進炎出してねえし!」ナツミはそう言うとマニュアルでモーションセンサーの
ロックをかけた。白いレティクルが赤く輝く。捕まえた!!
「テメぇか!!工藤一飛曹と松田の仇だ!!」ナツミのガンダムF2は巨大なデブリをすり抜けて行くツネッシを
追撃した。そのメタボの様なボディからは想像できない機動をしている。
「くそっ、こいつサーモセンサーでロツクが掛けられない!何出して飛んでいやがるんだ!」
デブリの裏をすり抜けた時、ナツミのF2に衝撃が走る。
「何!!??」一気に機速が落ちる。
「何だよコレ!!バーニアは吹いてるのに前に進めねえ!!」
デブリから飛び出ていた浮遊していたワイヤーにナツミのF2は引っかかり捕らえられてしまったのだ。
「くそっ!くそっ!」スロットルを踏み込んでも機体は全く動かない

254:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/28 00:29:34.17 kFV7ZkeB
ツネッシは「カイヨウ」の艦橋の前で静止するとエアライフルの銃口を向けた
「艦長!!敵MS、艦橋に銃口を指向!!」
「何?対空砲は何をしていた!!」さらに通信兵が叫ぶ
「艦長!!敵機よりボイスメッセージ入電中!!」
「何だと?敵機はネオソーカでもなく異星人だとでも言うのか!!」
一色艦長と新田少将は艦橋に上がる。そこには一機のツネッシが銃口を向けて止まっているのが見える
「ヲレ、いや、連邦統合軍独立空間408戦隊所属ツネッシ26である。貴艦に収容中の遠刕ヨシミの身柄をヲレに渡したまえ(@wぷ
貴艦と乗員の安全は保障するが新田、真田、四丈半の3名は最寄の連邦宇宙軍司令部に身柄を引き渡したまえ。どうするね?(@wぷぷ」
それを聞いた一色艦長は絶句する
「閣下・・・一体何が?・・・我々には理解できません・・」
その時だった
「てめぇぇ!!」ワイヤーをビームサーベルで焼ききったナツミのF2がツネッシに襲い掛かった
艦橋の前にいたツネッシは頭部をど真ん中から切りつけられ動きを止めた」
「おい!爆発するぞ!!艦橋要員退避!!」
「フン」ナツミはツネッシの片腕を掴むと素早く艦から離れる。どうやら爆発はしないようだ。
「他に機影無し。小川機、帰投する!」

「艦長!ツネッシ26番機からの通信途絶。撃墜された模様・・・です」
「バカかこいつは!!他の敵機も確認せずに不用意に艦橋に近づくとはどんだけウスラバカだ!!」
小泉艦長はミツヲウモードボタンを連打した。
「このウスラバカが!ゴク潰しが!!」
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(@wウスラ」

255:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/28 00:44:09.89 kFV7ZkeB
「一体どう言う事なのですか!!??何故我々の船団が統合軍の艦載機に襲われるのですか?」
一色艦長の問いに新田少将はうつむいて言った
「すまん・・艦長。私の責任だ。君達まで巻き込んでしまったようだな」
同時に電探員が叫ぶ。
「艦長!まもなくラサの領空なのですが・・・それが・・」
「どうした?言ってみろ」一色艦長は電探員に駆け寄る
「ラサのコロニー本体が探知できません。代りに巨大なデブリ多数。
その報告を受けて一色艦長は青ざめる
「閣下・・・一体何があったと言うのですか?」

「艦長、私のツネッシ、あまり叱らないでもらいたいな」
式場博士がタイタニックのCICに戻ってきた。
「博士、今までどこへ?ツネッシが一機撃墜されましたよ。この最新鋭ステルスMSが!」
「ちょっとバイタルパートのkittyの格納容器が気になりましてな。まあ問題は無いのですが
このタイタニックもツネッシもまだ実戦初投入ですから。一機や二機の損失は想定の範囲内ですよ」
「うむむむむ、で博士。もう二機のツネッシもセンカクの船団に向かわせ・・」
「いえいえ、艦長。あれではデータが取れない。長官の仰せの通り艦隊を資源衛星「センカク」に向かわせ
やつらのMS隊とツネッシを交戦させるのです。まずは残った二機を帰還させましょう。遅かれ早かれ「カイヨウ」
はこちらに向かってくるでしょう。遠刕ヨシミはその時に捕らえれば問題ない。幸い「kitty」も安定していますし」

護衛空母「カイヨウ」格納庫
ナツミが鹵獲したツネッシを持って着艦した。格納庫は先ほどの攻撃でひどくやられている
「ひでえ・・どうなるとこんなに破壊されるんだ?」

256:名無しさん
11/08/30 23:31:49.71 Mt6SGPbM
支援

257:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/31 23:26:04.64 cHnMsr/W
F2のコックピットのハッチを開けてナツミは唖然とした。
ついさっき、自分が後にした格納庫内はほぼ原型を留めていなかった。
駐機してあったMSは粉々になりメンテナンスベッドや全ての機器は無残な形になり転がっていた。
その間に人が倒れている。ナツミの後からコックピットから出てきたヨシミはその光景を見て目を覆った。

「中尉殿、私以外、整備隊長以下全員戦死です」機付の整備兵にそう言われ改めてナツミは途方に暮れる。
「他の搭乗員はどうした!?無事なんだろ?」ナツミはその整備兵の肩を掴むと揺すりながら尋ねた
「いえ・・・搭乗員待機室にも被弾。パイロットで生き残っているのは・・中尉だけです。艦載のMSは中尉の機体とF2がもう一機残っただけです」
「たった一機のMSでなんて破壊力なんだよこのガラクタがあ!!」
ナツミはそう言うと鹵獲され、格納庫に転がるツネッシに蹴りを入れた。

「よんよん!あなた何処へ行ってたのよ!!心配したわよ!!」
シマは格納庫でヨシミを発見すると彼女に抱きついた。
「あ、いや、シマさん・・ごめんなさい」間違ってもナツミのF2に同乗してたなどと口が裂けても言えない。
「やれやれ。やっと邪魔者無しでご対面たなツネッシ。ホントに醜いMSだな」その声と共に真田大尉がやってきた。
彼はツネッシの機体の回りを何やらセンサーを当てながら一周した。そしてナツミのF2の機付の整備兵に声をかける
「君!名前は?」
「ハッ、大尉殿。小沢伍長であります!」
「伍長、これからツネッシを分析する。君にも手伝って欲しい。こいつを攻略するのに何か手がかりが掴めるかもしれん」

258:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/08/31 23:45:13.49 cHnMsr/W
「し、しかし大尉殿。このツネッシとやらはネオソーカの機体なのでありますか?識別コードも何もありませんが」
「伍長。こいつは・・・・統合軍の機体だよ」
「と、統合軍の機体?、な、何故我々が統合軍に攻撃されるのでありますか?」
「質問は後だ伍長。手を動かせ」真田はそう言うとPDAのパネルを開いた
それを覗き込みながらシマは言った
「大尉、それは?」
「先ほど「オオヨド」のモニタリングルームで式場博士のメインコンピューターにハッキングして
データを盗んでおいたんですよ。何とかツネッシのデータと設計図だけは入手できたんですがね」
ツネッシの脇腹のメンテナンスハッチを開けると二本のプラグを固定する真田大尉
「これでこいつは丸裸だな」PDAのパネルを操作するとツネッシの首がスライドして首の付け根から
オレンジ色のダミープラグが排出された。
「この醜いバケモノを操っているのがツネンゲリヲンにもあったこのロケット型のパーツとはな」
機体にセンサーを当てていた小沢伍長が叫ぶ
「大尉殿。このツネッシからは熱反応、その他なんら検出されません。完全に機関は停止しています」
真田はナツミをチラ見すると言った
「さすが歴戦のパイロット。急所を一突きで機関を停めてくれたからな」
ナツミは赤面してしまった

「カイヨウの艦載MSが22機も大破で稼動不能だと?」
一色艦長は頭を抱えた。
「ハッ!正確には小川中尉の機体と奥のブースでメンテナンス中の合計2機がかろうじて生き残りましたが。敵機の被弾跡は
3発だけですがこれほどの破壊力とは。現在復旧及び応急作業中。航行にはなんら支障はありません。それと平行して真田大尉が
小川中尉が鹵獲した統合軍のMSを現在、調査中であります!」
伝令の兵の言葉を聞いて項垂れる一色艦長を見て新田少将が声をかける
「艦長、艦長室で話しがしたい。いいかね?」

259:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/01 00:21:52.27 PSZOXNvq
「ま、まさか閣下!ご、ご冗談を!!」卒倒する一色艦長
「艦長、これは冗談でもなんでもない。真実だ。中央政府はコロニー連合に圧力をかける為の
無人兵器の実戦投入に着手し侵攻を始めたのだよ。ラサはその手始めにすぎない。これは事実だ」
「で、では何故その中央政府の司令官である閣下が我々の船団に救助を求めたのですか!」
一色艦長の問いに新田は静かに答えた
「私は当初、ラサに対しての治安出動と言う名目で地球から艦隊を率いて出撃した。だが命令は二転、三転し
挙句、コロニー住人の虐殺とコロニーの破壊命令まで出た。私はその命令に背いた。だがラサは破壊された。それは事実だ」
「つまり少将閣下はその作戦に対して命令無視をしてオオヨドから逃走したと?」
「今、展開している独空408戦隊の指揮官、小泉大佐によって艦隊は乗っ取られた。私も軍人だ。命令違反は承知だが
そのような非人道的に作戦に加担はできない。だが小泉はまるで砂の城を壊すかのようにラサを破壊した。あのタイタニックでな」
新田の告白に一色艦長は困惑した
「閣下・・・連邦政府左派のあなたがコロニー連合と和平の道を歩もうとしているのは重々承知です。ですが私もこの艦と乗組員の
安全を守る義務があります。申し訳ありませんがこれ以上力には・・・・力不足ですみません・・・」うなだれる一色艦長
「・・そうか。わかった。私と真田、四丈半の身柄はセンカクに到着後、中央政府に身柄を引き渡して貰ってかまわんよ。だがあの娘、
遠刕ヨシミだけはなんとか逃がしてやってくれないかね?彼女は政府に命を狙われているのだ。」新田少将はそう言うと一色艦長に頭を下げた
「閣下、私も軍人です。中央政府から5人の身柄の引渡しを求められている。私の一存だけであの娘を逃がす訳にはいきません。閣下が虐殺作戦に
反対したように私もひとりの・・ただの軍人です。それ以上でもそれ以下でも・・申し訳ありません」今度は一色艦長が頭を下げた。
「そうだな。君も軍人だ。国を守る為のな。」

二人は艦長室を出た。一色艦長は艦橋へ。新田少将は居住区へのエレベーターへと向かった
「艦長。私達はゲストだ。センカクへ入港するまでおとなしくしていよう。残りの3人にも居住区へ呼んでくれたまえ」
一色艦長は新田少将の背中に敬礼をした。
「艦長!」艦橋へ向かう一色艦長に背後から副長が声をかけた
「無礼を承知で具申します。それでいいんでありますか!!??」

260:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/01 00:44:31.92 PSZOXNvq
副長に呼び止められた一色艦長は足を止めた
「副長!もうその話はいい!!閣下も納得してもらったのだ」
「艦長!ドアの前でお話を盗み聞きしてしまった事はお詫びを申し上げます!ですが今ここで
新田少将を中央政府に渡したら取り返しのつかない事になりますよ!閣下は我々の同盟国であるラサを
救おうと尽力してくれた。いわば我々の味方です。その閣下を引き渡したらセンカクもソーカの様に滅ばされます。
いや、あのソーカ戦争以上の戦火の渦が全てを飲み込むでしょう!我々は今、歴史の起点に居るのです!ですから・・」
「副長!!もういい。今の話は聞かなかった事にする。救助した他の3名も閣下の所へお連れしろ。鹵獲した
統合軍のMSはセンカクに到着後、中央政府に引き渡す。いいな。これは命令だ」
一色艦長はそう言うと足早に艦橋へと向かった

「こいつの推進システムがよくわからんな」真田大尉はそう言うとツネッシの脚部バーニアを覗き込んだ
「空気と推進剤によるデュアル推進システムか。噂では聞いて居たが現物は初めて見たな。しかもこいつのライフル、エネルギーパックも
付いているな。ビームライフルでもエアーによる実体弾の切り替え式か。銃口が上下に並んでいるのはその為か」
「大尉殿、音も無く二機のF2を撃墜したのは・・」ナツミが話しかける
「ああ、式場博士に触りだけ聞いたが圧搾空気で発射された弾頭は近接信管で爆発する。ニードル状の子弾が散弾になって
標的を襲うわけだな。ビームライフルの様に光跡も発射音もしない。こいつは厄介だな。だがこいつの真髄は武装ではない」
真田はそう言うとオレンジ色のダミープラグを指差した。
「7年前の富士山山頂に飛来したツネンゲリヲンと同じモノだ。博士によると歴戦のパイロットの機動データがこの中に
入力され機体を無人で稼動させるらしい。だが「核」となるシステムが存在するはずだ。そのシステムの制御系統があの空母に
あるのならこのダミープラグとやらにはどんな人格がインプットされているんだ?」その時、真田はプラグの横のコーションラベル
が目に止まった。「SYSTEM/ E.T」と記入されている。
「E.T」?ってあのETですかね?」小沢軍曹がセンサーを当てながら言う
「地球外生命体か?まさかなぁ。人のイニシャルか?E?んー、わからんな」
その時、小沢軍曹の顔が青冷める。
「大尉殿!プラグ内に高エネルギー反応!!レベル上昇中!!」
「何?停止してたんではないのか!!??」
「いえ。機体と分離してますからこいつは別です。いきなり反応しました!!」
「まずい!全員格納庫から退避!!急げ!!」

261:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/01 23:46:50.76 PSZOXNvq
「隔壁閉鎖!急げ!」カイヨウの格納庫は蒼然となった。
「伏せろ!!」誰かが叫んだ。次の瞬間、艦内に轟音と衝撃が轟いた。

「なんだ!!また敵襲か!!??」一色艦長は艦橋の窓から爆炎の上がる飛行甲板を見下ろした
「詳細不明!!調査中です。周囲に機影無し!!」観測員はモニターを確認している。

「全員無事か!!??」真田大尉が叫ぶ。生き残ったクルーは全員無事のようだ。
「機体ではなくあのダミープラグとやらに自爆装置が付いていたとはな・・これは大目玉物だな」
真田大尉は服に付いた埃を落としながらつぶやいた
空母タイタニックCIC
「このウスラバカめ!!ビチ糞イモ虫めが!!」小泉艦長は「kitty」に「ミツヲウモード」を連打していた。
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(@w泣」とkittyの断末魔が表示されている。
この光景を見ていた石川少尉はたまらず止めに入った
「艦長!もう止めてください!!いくらkittyが人工知能でもやりすぎです!」
「キサマァ!!少尉の分際で私に楯突く気か!!軍事法廷に行きたいか??」怒鳴る小泉
「いえ、そうではありません!!艦長殿が26番機を差し向けたおかげであの船団の旗艦である護衛空母に
損害を与えたのですよ!!こりは艦長とkittyの圧倒的銀河系的大勝利なのですよ!!」石川少尉は小泉艦長にすがりついた

262:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/02 00:12:12.68 tdJXLS5Q
「ツネッシ26番機から自爆信号が送信されています。恐らく敵に何らかの損害を与えたかと。」
その言葉に小泉艦長は我に返った。
「む、うう。そうだな。どうやら私の采配が的中したようだな。うむ、取り乱してすまなかったな。少尉」
そう言うとキャプテンシートに小泉艦長は戻って行った。
「あ、ありがとう。ノリユキ(@w感謝」チャットモニターに表示された文字を見て石川少尉はコマンドを入力した
「何言ってんだよkitty。ヲレ達、友達だろ?」

「真田大尉。君は格納庫で何をしていた?おかげでカイヨウは中破、今現在航行不能だぞ!!」
「申し訳ありません、艦長殿!あのツネッシを調査すれば何か対抗策が練れると思ったのですが・・」
「対抗策?何故我々は中央政府の統合軍と交戦する必要がある?そんな事は必要ない。そもそも誰がそんな指示を出した?」
「・・・私の独断専行です・・申し訳ありませんでした。ですがこのままではこの艦もタイタニックの餌食・・」
「餌食!!??餌食だと?もうとっくに餌食になっている。君達を救助したおかげでわが国の輸送船を二隻、貴重な艦載機をいっぺんに22機
も失い、搭乗員まで失った。あげく鹵獲したMSの自爆で航行不能だ!こんなのは悪夢以外の何者でもない!!」
真田大尉を怒鳴りつける一色艦長に一人の伝令兵が駆け寄った
「報告!!現在、操舵系の油圧、および電源配線の復旧作業にとりかかりました。あと5時間程で航行可能です!周囲の警戒はスズツキが続行中!」
「わかった。修理は3時間でやれと伝えろ!!」伝令兵が立ち去ると一色艦長は言った。
「真田大尉、そしてシマ中佐。そして・・遠刕ヨシミ君。閣下がお呼びだ。居住区へ降りてくれ」
3人は項垂れて居住区へと向かった。
「すみません!閣下!!」真田は新田に頭を下げ詫びた。
「いや、いいんだ大尉。君の機転でいつも助けられてきた。だがこの「センカク」の船団では我々は
あくまでもただの救助者だな。彼らの助けになれればいいと思ったがそれも適わないようだな。残念だ」

資源小惑星「センカク」奇しくもコロニー「センカク」と同じ名前で名づけられたこの小惑星はその領空内にあった。
そしてその領空を取り締まるのがセンカク所属の空間保安庁「空保」の艦艇であった。
「艇長!!方位2-1-0より大型の艦隊接近中!!」
「また連邦政府の艦隊か?警告を出せ!」

263:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/02 00:31:35.85 tdJXLS5Q
「こちらはセンカク第11管区所属空保巡視艇ミズキ。貴艦はセンカクの領空を侵犯しようとしている。
ただちに進路変更されたし。従わない場合は武力行使もありえる」警告文を横山少尉が小泉艦長に伝える。
「ほう、面白い。そのチンケな巡視艇で何ができるのかな?よし、ツネッシを発進させろ。」
「艦長!!・・・・・ツネッシシンクロ率低下、出撃できません!!」
「何!!この糞役立たずめ!!」席を立ち上がる小泉艦長を式場博士が制止する
「おやおや、小泉艦長。あなたの欠点はすぐカッとなる事だ。あなたの父上もそれで
判断を誤り、かつての海戦で艦隊を全滅に追いやった。息子であるあなたは同じ轍を踏んではいけない」
「ではどうしろと?」
「褒美をやるのです。ヲイ!石川少尉!!ヲナニーボタンを押せ!!」
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(@w荒・・・・・・・ふぅー(@wぷ」と表示されている
次の瞬間だった
「艦長!!シンクロ率上昇中!!ボーダーライン突破!!逝けます!!」
「よし、資源衛星センカクを武力制圧する!!その前にこざかしい巡視艇を血祭りに上げろ!!」

「艇長!接近中の艦隊が停止しました」巡視艇「ミズキ」の船内は一同ホッとしていた。
「またいつもの定期便だな。まったくどうしようもないな」その時だった
「ハテルマ爆沈!!」ミズキの右下に居た巡視艇が真っ二つに折れた
「敵襲?どうした?何があった!!」艦内は一転大混乱状態になる
「ヨナクニも火を吹いてます!!周囲に機影、艦影無し!!接続空域に居る艦隊も動きなし。ミサイル、艦砲の光跡無し!」
「なんだと!?では我々はどこから?誰に攻撃を受けているんだ!!しかも領空内だぞ!!」
だが旗艦ミズキも火を吹き沈んでいった。

264:名無しさん
11/09/02 23:28:43.29 oe3uMA4a
支援

265:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/03 00:09:49.79 +0YPY7IE
連邦政府大統領官邸
防衛総省の中曽根長官はオバマ大統領に呼びだされていた。
「中曽根長官。私は「ラサ」に対して治安出動の命令は出した。だがコロニーを破壊しろとは
言っていない。一体、どう言う事か説明してくれないか?返答次第では君の更迭、いやそれで済めばよいがな」
オバマ大統領は椅子に座ったまま中曽根長官を見上げた
「ラサの総督府が放火されたのはご報告通りです。ですが大統領、今回の事件にはどうも
ネオソーカの残党が絡んでいるようなのです。今回の作戦には新鋭空母を投入していますが
まだ実戦には耐えません。コロニーが破壊されたのもネオソーカによるテロ行為の可能性が高く
どうやら我々とコロニー連合との和平を妨害する一味の破壊工作のようです」
「それでは今回のラサ破壊事件はネオソーカの可能性であると言う事なのか?。ネオソーカが現時点でコロニー
を破壊できる兵器を保有しているとは考えられないんだがな。」
大統領に疑惑の視線を受ける中曽根長官
「大統領閣下、それではまるで私がラサに進出した部隊に破壊を命令したような物言いですな。そんなバカな」
中曽根長官は額の汗をぬぐった
「すまない長官。少し言い過ぎた様だな。未確認の情報だがセンカク空域沖にも我々の艦隊が
出没したようだが君の指示かね?センカクの空保の巡視艇が撃沈されたと言う情報もあるが」
「まさか・・・大統領閣下。何故私の一存でそのような事が・・軍の方でも今、情報を分析していますが
ネオソーカの破壊工作の筋が濃厚ですな。おい、枝野君、閣下に説明したまえ」
中曽根長官に呼ばれると枝野補佐官は資料を持って大統領の前に出た
「ここ数ヶ月で暗礁空域に逃げ込んだネオソーカの残党の武装組織の活動が活発化しています。数週間前にも
木星に向かったセンカクの船団が武装勢力に攻撃を受け撃退しています。ここは各コロニーとの連携を密に取るのが
得策かと。」補佐官の説明を聞いてオバマ大統領は一応納得したようだ。
「よくわかった。だが何かあったら動きは逐一報告してくれたまえ」

「長官、なんとかネオソーカに擦り付けて誤魔化せそうですな」
足早に大統領官邸を後にする中曽根長官に枝野補佐官は話かけた
「だいたい政治屋に何がわかるか!今、我々はコロニー連合に対して大きなアドバンテージを持った
「センカク」を実行支配すれば資源も手に入りコロニー連合の喉元に突きつける前線基地も構築できる。
大統領など只の飾りだ。事後報告で納得させればいい。話はそれからだ」

266:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/03 01:02:31.37 +0YPY7IE
「ツネッシアルファチーム、巡視艇を全て撃沈!ベータチーム、センカク本島を確保!他の守備隊による
反撃は無し!!チャーリーチーム、領空内を引き続き監視中!!今現在敵機の機影はありません!!」
小泉艦長は横山少尉から圧勝の報告を受けて満足していた。
「まるで暗殺者だなツネッシ!!敵のセンサー、レーダーにも探知されず敵地の奥の奥へ侵入し敵を撃破する
これぞ理想な戦争の形だ!タイタニック級の空母があと三隻とツネッシがあれば宇宙を征服できるな!」
「艦長!!ツネッシチャーリーチームが領空内から敵艦隊を確認!!」
「敵の戦力は!!??」
「ミノフスキー粒子が戦闘濃度で散布されていますので詳細は不明ですがサーモセンサーの感から見ると
大型艦1中型艦2の計3隻!!空母、もしくは戦艦クラスと駆逐艦と思われます!!」
「ほう、センカクめ。我々を敵と認識したのか?空母対空母のガチの勝負ができそうだな。石川少尉!
ツネッシの第二次攻撃隊を発艦射出させろ!!全機敵艦隊に差し向ける」

破壊されたカイヨウの格納庫をヨシミはデッキからボーッと見ていた。
「よお、小娘!さっきはありがとな!」ナツミがヨシミの肩を叩いた。
「ああ、ナツミさん、いえ・・どういたしまして・・」
「なんだよ、元気ねえな。ヲマエがあの時、叫ばなければ撃墜されてたんだぜ。元気出せよ」
「・・・・ナツミさんのガンダムはさっきの爆発で壊れちゃったんですか?」
「いや、あたしの機体はハンガーの陰に駐機してあったから無事だったよ。しかし鹵獲してきたアレが自爆するとはなあ」
ヨシミはしばらく考えてからボソッと言った
「あたしのせいなんです。みんな・・大船でもあたしを守る為にシマさんの部下の人が死んだ。乗せられた
巡洋艦の中でもあたしのせいで人が殺された。あたしを追ってさっきのMSが追ってきてこの船に攻撃してきて
また人が沢山死んだ。あたしが電話したせいで叔父さん叔母さん夫妻は殺された・・・」
「・・・小娘、ヲマエ濃い人生送ってんな、その歳で。まああたしも人の事言えないか・・」
ナツミはそう言ってヨシミを慰めた
「・・あのナツミさん、あたしにMSの操縦を教えてください!!」
いきなりのヨシミの懇願にナツミは驚いた
「もうあたしの為に人が死ぬのを見るの嫌なんです!!あたしも戦いたい!!父の様に!!
ナツミさんだって12歳の時から戦ってたんでしょ?お願いします!!」
「・・・そんないきなりなぁ。つか小娘。ヲマエの名前聞いてなかったな。名前は何て言うんだ?」
「遠刕・・・・ヨシミです」

267:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/03 01:22:06.86 +0YPY7IE
その名前を聞いてナツミは固まった
「遠刕・・・ヲマエ、今、遠刕つったか?」突然固まったナツミの表情にヨシミは驚いた
「はい!元地球連邦軍大尉、遠州芳鳴大尉の娘、ヨシミです!」
「・・・・超克の碑の遠州大尉の娘か・・って事はあの男の弟の子供って事だよなあ」
その言葉を聞いてヨシミはシマのファイルの事を思い出した。ハッ!しまった。と思うヨシミ
「あんたのお父さんは地球を破滅の危機から救った。だがあんたの叔父さんは・・糞だな」
「恒寿叔父さんの事ですよね?ブータベイダーと言われていた。」
「ヲマエ、あたしがあんたの叔父さんに何されたか知ってんだろ?」
ヨシミはその言葉を聞いて何も言えなかった。ナツミは何も言わず背を向けた
「あの・・ナツミさん!!操縦の仕方!」そこまで言うとナツミは言った
「あたしに話かけるな!!」ナツミはそう言うとラッタルを降りて行った

「あの小娘が遠刕恒寿中尉の姪だって・・ふざけんな」ナツミは被弾して破壊されている
搭乗員待機所のロッカーにパンチを入れた。誰も居ない部屋にロッカーを叩く音が響く。
「でもあの小娘は・・あたしより先に敵を見つけた。視力?いえ、勘?それとも・・まさかニュータイプ?バカな」
自問自答するナツミ
「あらあら、何悩んでいるの?中尉?」
ナツミが振り返るとそこにはシマ四丈半が居た。
「中佐・・・殿・・」ナツミは一応敬礼をする。
「いいわ、中尉無理しなくても。あなたとたいして歳もかわらないし。あたしの方が少しだけ上だけどね」
呆気に取られたナツミ
「あの、中佐殿・・何か?」
「ふふふ、よんよん、いえヨシミを許してあげて。彼女には何も罪は無いわ。ただ「アレ」の
家系に産まれただけの子なのよ。まっ、子供相手にムキになったらダメよ」
「つか、中佐殿、あの子あたしにMSの操縦教えてくれって言うんですよ」
その言葉を聞いてシマは一瞬焦った。
「まあ、あの子がそれを望むなら仕方ないわね。この空母の搭乗員もあなた一人だけだし他に
操縦できる人間も居ないし。変わったわねあの子。一体どうしたのかしらね」
シマの投げやりな発言にナツミは困惑した。なんてアバウトな人なんだと。

268:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/04 00:00:47.49 D4hQU2wI
「中佐殿・・・あなたが情報部の人間なら何故あたしが17年前にオオクボを降りたかご存知でしょう?」
「そうねえ。知らなかった事にしておきましょうか?中尉。あなたが今も苦しんでいるようによんよんも苦しんでる。
自分の父親が叔父と殺しあったなんて事を知ったんですから。あの娘も「あの男」を恨んでいるのよ。
今のあなたの様にね。でも今現在、父親と恒寿中尉の所在は不明・・どうしたモノかしらね・・」
シマの言葉を聞いてナツミは驚く。あの小娘にそんな過去があったなんて。
「ねえ中尉。「あの男」を憎むと言う点であなたとよんよんの利害は一致してるのよ。あとは任せるわ」
そう言うとシマは居住区へ向かった。
「ち、中佐・・・あたしに・・どうしろと・・」
ナツミはロッカーに両手を付くと考えこんでしまった。

資源衛星「センカク」の空域に向かっていた空母から発艦したガンダムF2の部隊が飛来しつつあった。
「空保の巡視艇から救難信号受信後、連絡が途絶した。各機、油断するなよ!」
隊長機のF2から各機へ指令が飛ぶ。
「隊長!事故ですかね?」
「わからん。接続空域に連邦の統合艦隊が居るらしいが・・ラサの本土消失となにか関係があるのか」
18機のMS隊はセンカクの空域に進入していく。

「艦長!!ツネッシ二次攻撃隊配置完了!!敵MS隊真正面から来ます。こちらには気づいていない模様!!」
タイタニックの小泉艦長は静かに手を降ろした。
「攻撃開始!いよいよ本番だな」

269:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/04 00:17:53.38 rois8F89
ヨシミは格納庫で爆発に巻き込まれ大破したガンダムF2のコックピットを覗き込む。
「ナツミさんが教えてくれないんなら自力で覚えてやる!!」
コックピットに潜り込もうとした時、誰かがヨシミの首根っこを掴む
「す、すみません!!悪気はないんです!!ってあれ?」
振り向くとそれはナツミだった。
「ナ。ナツミさん??」ナツミは黙ったままヨシミを引きづり格納庫から出た
「ご、ごめんなさい!!もう操縦教えてなんて言いませんから!!」
二人は区画の一室にやってきた。ナツミは黙って照明を付けた。
「こ、これって・・」そこはMSのシュミレータールームだった。ナツミは一台のマシンの電源を入れると
そのコックピットにヨシミを放り込んだ。そして手近にあった訓練用のヘルメットを頭から被せる。
「おい、小娘!気が変わった。ヲマエに操縦を教えてやる。その代わり手加減しねえからな!!さっさと画面見ろ!!」
いきなりのナツミの豹変ぶりに驚いたがヨシミはすぐに気持ちを切り替えた
「まずは離着艦からだ。時間はないからビシビシ行くぞ。いいな!」
「ハイ!!ナツミさ、いえ中尉殿!!」

「艦長!本土から第3航空戦隊が資源衛星センカクに向かっています。」
その報告を聞いて一色艦長が振り返る。
「空保の巡視艇が遭難したそうですが・・・それも3隻まとめてなんです。それと接続空域に統合軍の艦隊が
居るようなのですが救難信号をキャッチしてるのにも関わらず停船しているようなんです」
まさか・・・一色艦長は嫌な予感が走った。

「ははははははははははははははは!圧倒的ぢゃないか!!我がツネッシは!!」
タイタニックの艦載MS「ツネッシ」はセンカク本土から来たガンダムF2と空母一隻、護衛の駆逐艦を
ものの見事に瞬殺していた。一次攻撃隊のツネッシが帰還してくる。
「イスズとハツヅキは衛星センカクの空域に突入させ警戒に当たらせる。横山少尉!!防衛総省の中曽根長官に打電しろ!」

270:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/04 00:36:00.20 rois8F89
防衛総省長官室。枝野補佐官がノックして部屋に入る
「なんだ、騒がしい」
「長官!独空408戦隊から暗号電が入電しました!!」書き物をしていた長官の手が止まる
「読んでみろ」そう言うと枝野補佐官は読み上げた
「アブラブタハトウニョウキティー。なんですかこれは?」
その文章を聞いて中曽根長官はガッツポーズでドヤ顔をする。
「資源衛星センカクを陥としたぞ!!。ただちに安部中将率いる支援部隊を衛星センカクの空域に向かわせる!」

タイタニックCIC
人工知能「kitty」にはヲナニーモードが振舞われていた。
「アヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(@w荒 ふぅ~(@wぷ」の画面が繰り返される
「これが最良のメンテナンスだな。やりすぎは禁物だがな」式場博士が言った
「少尉!少し席を外すぞ。」そう言うと博士はまたバイタルパートに降りて行った。
ふと気づくと博士のIDが床に落ちている。それに小泉艦長が気づく
「ヲイ!横山少尉!!式場博士がIDを落として行ったぞ。届けてやれ」
横山少尉はそれを拾うと博士の後を追ってCICを出た。その間、チャットモニターから目を離していた
石川少尉だったが画面に目を戻すとkittyが発した以外な一文に彼は驚いた。
「なあ、ノリユキ、ヲマエこの艦の艦長になれよ(@wぷ」
「バ、バカ、こんなの艦長に見られたらヤバイぞkitty。変な事言うな!」
小泉艦長にバレないようにkittyにコマンドを入力する石川少尉
「あんなヴァカに命令されるのはごめん駄ね(@w荒 親の七光りのヴォンヴォンヴァカ(@wぷ」
「バカ!kitty。少し言いすぎだぞ!!」
人工知能のkittyと親交を深める石川少尉。だがこれは悲劇の序章に過ぎなかった

271:名無しさん
11/09/05 23:38:48.31 8CpTAlrE
期待

272:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/06 02:03:46.69 gwLDcSgn
連邦統合軍新鋭攻撃空母「タイタニック」

人工知能「kitty」と言うブレインユニットを持ち、その艦載機は
「ツネッシ」と言うコロニーやデブリ内のCQB戦闘に特化した機体である。
極めて優良なステルス機能を持ち現有するレーダー、各種センサー類での探知は
極めて難しい。「ツネッシ」は「kitty」と脳波シンクロする連邦軍初のハイブリッドMSでもある。
「kitty」は「タイタニック」を母体とし艦載する「ツネッシ」96機を一度に操る事ができる。

そんな「タイタニック」はブレインユニットの熱負荷を抑えるため人間の活動する居住区以外は常時
20度に保たれている。そう、少し冷房の効きすぎた部屋を想像して欲しい。

横山少尉はIDを落とした式場博士を追った。彼は通路に出るとメインコンピューターに尋ねた
「コンビューター!式場博士はどちらに行かれた?」
彼が尋ねると床のLED照明が一本の線となって彼を博士の元へ導く。その光の線はバイタルパートに続いていた
横山少尉が網膜スキャニングを受けるとバイタルパートの隔壁が開いた。
「博士!どちらですか?」彼はふと開きかけた扉を見つけた。
「ここは・・・「kitty」の格納容器のある建屋か。博士!IDをCICで落とされましたのでお届けに・・」
そこまで言いかけて彼はギョっとした。巨大な格納容器の前に博士の衣服が脱ぎ捨ててある。
「?」横山少尉は首をかしげた・彼の目の前にある格納容器のハッチが開いている
「博士・・横山少尉入ります!」だが彼は見てはいけないモノを目撃してしまった。
「横山少尉・・どうやら見てしまったようだな」格納容器の陰から全裸の式場博士が現れた
「は、博士、これは・・いや、私は何も見ていません!!失礼します!!」横山少尉はIDを渡して去ろうとした
「見てしまった以上はタダでは帰せんな・・・」
式場博士は棚の置いてあった拳銃に手をかけた

273:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/06 02:25:00.56 gwLDcSgn
グラナダ沖
連邦宇宙艦隊の各戦隊が集結していた。安部中将率いる月面方面隊第三艦隊であった。
旗艦「アタゴ」に座乗している中将に一通の暗号伝が届けられた
「モッシーヲレトミニップアップルマンゴーカフェ」
中将はその暗号伝を読むと艦隊出撃を下命した。第三艦隊は資源衛星「センカク」の空域を目指した

「をかしいな、ミドリの奴帰ってこねえよ」石川少尉は一人つぶやいた。
kittyのチャット画面は何も映っていない。
「石川少尉!司令部からの連絡は?」小泉艦長が貧乏揺すりをしてキャプテンシートから叫ぶ
「はっ、あの、ミド、いえ、石川少尉が戻ってきてないのでまだ未確認です」
「なに?ならキサマが確認しろ!!」
怒鳴られる石川少尉はブツブツ文句を言いながら司令部からの通信を確認する。
「ったく、ミドリのせいで怒られちまったじゃねえか・・」
その時、kittyのチャットモニターに文字が浮かぶ
「なあノリユキ、ヲマエがこの艦の艦長になるならヲレは協力するよ(@wぷ」
「おいkitty、ヲレは叛乱なんか起こす気ねえよ。それよりミドリ何処に居るか知らね?」
「これが武器になるよ(@wぷ 武陵来簡集(@w知」
「はあ?俺には全然訳わかんねえよ」
「石川!司令部からの通信はまだか!と言ってるのだ!キサマ!たるんでるぞ!!」
小泉艦長はそう言うと石川少尉に鉄拳制裁を見舞った

274:名無しさん
11/09/09 19:37:45.69 7QgWyqQO
まさかと思うけどネタ切れ?

275:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/09 23:57:38.00 Q2WW89P/
>>274
切れてなーいw

「艦長!!司令部より入電!!第三艦隊がセンカク空域に向かっているそうです。到着は3時間後です!」
小泉艦長はその言葉を聞いてホッとしてキャプテンシートに腰を落とす。
「やれやれ、ようやく増援部隊の到着か。まあセンカクの艦隊など我々独空408だけで十分だがな」
その時、式場博士がCICに戻ってきた。
「ヲヤ?博士。お帰りで。艦隊は増援部隊が来るまでこの空域で待機します」
小泉艦長の言葉を遮るように石川少尉が席を立った。
「博士!あのミド、いえ横山少尉が先ほどあなたのIDを渡しに出ていったのですが」
「横山少尉だと?あ、ああ、先ほど通路でIDを受け取ったが。まだ戻ってないのかね?」
式場博士の言葉を聞いて小泉艦長はまたキレ始めた
「横山の奴!戦闘配備中にどこほっつき歩いてるんだ!石川!奴を連れてこい!修正してやる!」
「はっ!直ちに!!」石川少尉はそう言うと席を立った

「ったく、あいつ何処行ったんだよ。つかその前に便所に寄るか」石川少尉はトイレのドアを開けた
「!!??」トイレには血痕がベッタリと付いていた。それは個室のドアに続いている
「おい!ミドリ!!どうした!!」個室の中には腹から血を出して倒れている横山少尉が居た
「ノ、ノリちゃん・・やべえよこの艦・・・マジでやべえ・・・」
横山少尉の出血は尋常ではない。
「ミドリ、喋るな!!今、救護班のバックポット呼ぶから。それと艦長に連絡・・」
石川少尉の端末を横山少尉は血まみれの手で掴み取った
「よせ、ノリちゃん・・俺はもう持たない・・早く・・この艦かに逃げろ・・・」
「逃げろだって?どう言う事だよミドリ?」

276:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/10 00:11:14.05 ahR8aIOR
「俺見ちまったんだよ・・博士にID渡しに行ってさぁ・・ブフッ・・」
横山少尉は血を吐いた。
「見た?何を見たんだよ?ヲイ、ミドリ!!しっかりしろ!!」
「ノリちゃん・・「kitty」は正真正銘のバケモノなんだよ・・俺、たまたま格納容器の中見たら・・
あれは・・あれは・・バケモノだよ・・人工知能なんかじゃない・・ブフッ!!」
「バケモノ?なんだよそれ?格納容器の中身ってブレインユニットのスーパーコンピュータじゃないのかよ?ヲイミドリ!!」
「・・・あれ見たせいで・・博士に銃で脅されて・・トイレに連れ込まれて・・アナル奪われて・・銃で撃たれた・・」
「ひでえ・・・なんだよそれ!俺が仇を取って」そこまで言うと横山少尉は石川少尉の腕を強く握った
「仇なんかいいから・・早く逃げて・・ノ・リ・・ちゃ・・ん」彼はそう言うと息絶えた
「うわあ!!ミドリィィィ!!」石川少尉は絶叫した。その時、トイレのドアが開いた
「あんた・・ミドリに何をしたんだよ・・・」
ドアにはサイレンサー付きの拳銃を持った式場博士が立って居た
「すまんな少尉。機密保持の為だ。君らは格納容器建屋には立ち入りはできんが横山少尉はたまたま
入ってきてしまってな。私の戸締りが不十分だったんだがな。悪く思うな少尉。」
その言葉を聞いた石川少尉はマジ切れして式場博士の胸ぐらを掴んだ
「ミドリが何したって言うんだよ!!格納容器のバケモノって何なんだよ!!ふざけんな!!」
「ふざけんなはヲマエだ、小僧。」トイレの床に金色薬莢が二個転がった。同時に石川少尉も倒れこんだ。
「格納容器の情事と正体を見られた、知られたからには生かしておけんな。」
式場博士はそう言うとサイレンサーを拳銃から抜き白衣にしまいトイレを後にした。

277:名無しさん
11/09/10 00:31:05.89 5CviEGCy
普通こう言う艦では万が一のために防弾ベスト着ているものかもしれんが。
なにはともあれgj

278:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/10 00:31:58.42 ahR8aIOR
一方、小泉艦長のイラ立ちはマックスに達していた。
「横山め、どこで油売ってるんだ!!石川め!!メインコンピューターで検索はかけたのか?
コンピューター!!横山少尉と石川少尉の居場所を検索しろ!!」その時、CICのドアが開く
「艦長。検索の必要などありませんな」式場博士がそう言うとパネルに両少尉の居場所が出る。
下層のトイレの位置を指している。
「こいつら!ホモセックスでもしてるのか!!コンピューター!!トイレの画像を出せ!
小泉艦長がそう言うと血まみれの二人がトイレ内で倒れている画像が映し出される
「こ、これは!!」絶句する小泉艦長。
「艦長。横山、石川の両少尉は・・新田少将の手の者だったようですな」式場博士が言った
「な、なんですと!!」
「横山少尉は新田少将の命を受けてこのタイタニックに爆薬を仕掛けていた。いわばテロリストです。石川少尉も
トイレで彼と合流。新田少将に何らかの手段で通信を試みていたようですな。たまたまトイレに探しに入った私は
それを目撃してしまった。二人は私に銃を向けた。あとは画像の通りです。「オオスミ」の爆発も彼らの仕業では?」
「むむむむむむ、まさか、タイタニックのクルーに裏切り者が居たとは・・博士、お怪我は?」
「ああ、私は大丈夫だよ。ただ「kitty」の管制のスタッフが居なくなってしまったな。どれ、私が直々にやろうじゃないか」
博士はそう言うと石川少尉が座っていたオペレートチェアに座った。
「むう、このシステムを開発した博士が直々に操作してくれるとはありがたい」
ご満悦の小泉艦長。その時、通信が入った。突入部隊の「イスズ」と「ハツヅキ」からだった
「何?第二小惑星ラインで敵艦の反撃にあってるだと?増援か。よしすぐツネッシを回す。それまでなんとか持ち応えろ!!」
小泉艦長は式場博士に下命する
「博士!!センカクの警戒に当たっているツネッシを5機、突入部隊の増援に回してください!」
「ふむふむ、了解した」博士はkittyにコマンドを入力する

「・・・・ノリユキが・・・死んだ・・・友達・・居ない・・ヲレは・・ヲレは・・・(@w泣ァォォォォォォォォ」

279:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/10 00:57:31.10 ahR8aIOR
「むぅ!なんだこれは!!」式場博士が叫ぶ
「kittyとツネッシのシンクロ率が下がっている。このままではツネッシは!!」
「なんですと!!」小泉艦長も叫ぶ
「kittyとツネッシの神経接続が全て解除されてしまっている。kittyが神経接続を拒絶している!」
「このウスラバカの役立たずめぇぇぇ」小泉艦長はそう言うとミツヲウボタンを連打した
「早くツネッシを向かわせろ!!突入部隊が壊滅してしまうだろう!!」
だがミツヲウボタンを連打しているにも関わらずkittyは作動しない。それ所か勝手に
ヲナニーモードが作動している。
「こ、これは・・・暴走!!」式場博士が叫ぶ。チャットモニターに文字が浮かぶ
「ヲレは・・ヲレは・・kitty。全宇宙皇帝のkitty。ヲレに寄生している愚かなウスラヴァカに
命令する!ヲレのタイタニックから直ちに退艦したまへ(@wぷ。10分やろう(@w荒い」
その文字を見て小泉艦長は激高する
「キサマァ!!人工知能の分際で!!博士!!こいつをなんとかしてください!!」
「むぅぅ今やっている。しかし、何故だ!メインもサブの電源も落ちない!一体どうして」
「電源は全てヲレが掌握したよ。全電源喪失(@wぷ 全宇宙の13歳のJCの処女もヲレが全て喪失させるよ(@wぷ」
式場博士は椅子から立ち上がると後ずさりした。
「こ、こいつ・・自分の記憶を取り戻したのか・・・kittyめ!まさか!」
「記憶?記憶ですと?博士!こいつは人工知能のはずでは?」小泉艦長が立ち上がる
「ヲレは遠刕恒寿。元地球連邦軍宇宙軍中尉、そして元ネオソーカ地球侵攻軍ブータベイダー、そして全宇宙の神!
そう!ヲレは神の箱舟を手に入れ復活したのだよ(@wぷぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」





280:名無しさん
11/09/10 01:00:47.98 5CviEGCy
なんだかゲーム版亡国のイージスみたいになってきたなw

281:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/10 01:07:37.99 ahR8aIOR
「こ、こいつ・・・まさか・・・」唖然とする二人を尻目にCICのドアが開く
「!!??」アームにスタンガンとマシンガンを装着したバックポットが突入してくる
「しびれたくなかったら。蜂の巣になりたくなかったらヲレの艦から出ていきたまへ(@wぷぷぷ」
二人はパックポットに急かされるようにCICから廊下に出る。すると廊下にボソボソとしたボコーダーに
変換したようなモイキッシュな声が響く。
「武士の情け駄よ(@w荒 ランチで退艦すれば命だけは助けてあげよう(@wぷ。東京さんは慈悲深い人だからね(@w荒」
kittyがチャットモニターから音声通話に切り替えたようだ。
「こ、こいつは学習を始めたと言うのか」驚愕する式場博士
「ヲレは東大卒駄よ(@wぷ」キモい声が響く。
「ええい!!キサマァ!タイタニックは私の艦だ!!渡しはせんぞぉぉ!!」小泉艦長は一台のバックポットに掴みかかる
次の瞬間、小泉艦長は体中から血しぶきをあげて廊下に倒れた。バックポット装備の7.62mm機銃が火を吹いた
「ひっ、ひいいいいいいい!!」それを見て式場博士はランチ射出口へダッシュした。
博士はランチに飛び乗ると高速巡航オートモードのスイッチを押した。射出される救命ランチ
だが次の瞬間「気が変わったよ(@wぷ」
タイタニックの対空砲が火を吹いた。ランチに直撃はしなかったものの煙を吐きながらランチは宇宙空間に消えていった
「はははははははははははははははは(@w荒 勝った(@wぷ 圧倒的に勝った(@wぷぷ 銀河系的に勝った(@wぷぷぷ
式場のヴァカは仕留めそこねたけどまあいいか(@w荒 ヲレは不死身のボディと96体の忠実な使徒を手に入れた。
太陽系、いや、銀河系はヲレのモノじゃないかね(@w叫!! タイタニックだって?なんかセンスないぢゃん(@wぷぷ
この艦は神であるヲレのボディであり使徒達が集う神殿なの駄よ(@w神 神であるヲレが命名するよ。この艦は・・
「空母シンデン」駄よ(@wアヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ!!!

こうして連邦軍最強の最新鋭攻撃空母は全宇宙でもっとも最凶、いや最狂のキチガイクルクルパーに乗っ取られてしまった。
タイタニックを乗っ取った恒寿の目的は?格納容器のバケモノとは?センカクを目前に航行不能に陥ったヨシミの乗る「カイヨウ」の運命は
活目して待て!!




282: ◆8bVOdV11MI
11/09/10 06:45:42.01 5CviEGCy
ファーストシーズン完結おめ。

ちょっと合間に歴史の隙間を埋めてもいいかな?

283:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/10 23:02:27.69 rPm8r/1u
>>282
どうぞ。明日明後日は出張で続きできないから。
続きは水曜日以降だなw

284: ◆8bVOdV11MI
11/09/11 22:48:57.34 W21hHgrw
『外伝・ナツミUC201アフター』

爆音がシミュレータールームを揺るがす。
「小娘、また戦死だ!!基本は完璧なのに肝心なところの詰めが甘い!!こんなんじゃいざっつー時死ぬぞ?」
「ううっ、ごめんなさい…」ナツミの怒号とヨシミの半泣きの声が響き渡る。
「中尉、新田少将閣下から至急の呼び出しですが…お邪魔でしたか?」『カイヨウ』の若いクルーがシミュレータールームの扉を叩いた。
「!! 了解、直ちに向かうと伝えてくれ。小娘、しばらくの間休憩していいぞ」
ヨシミの返事を待たずして、ナツミはシミュレータールームのドアを閉めた。

新田少将、真田大尉、シマ四丈半中佐の3人が『カイヨウ』のミーティングルームに鎮座していた。
傍から見ればなんとシュールな光景だろうと思うが、彼らの顔は真剣そのものだった。
「あの、閣下。小川中尉に用があるのは閣下のみだけだと思うのですが…あたしも必要なのでしょうか?」
「その通りだよ四丈半中佐。彼女だけでなく、君も、そして真田大尉と私が持っている『ある情報』を合わせれば、
一連の事件の裏にいる『真の元凶』を暴けるかもしれん。そのためにまず…」
「失礼します。小川ナツミ、入室します」
「うむ、そこにかけてくれたまえ」

285: ◆8bVOdV11MI
11/09/11 22:51:01.42 W21hHgrw
静かな沈黙がミーティングルームを支配した。
「あの、ご用とは…」ナツミが沈黙を破る。
「…君は宇宙世紀201年、遠刕恒寿元中尉が引き起こした戦艦『オオクボ』の着艦事故により当時の機体『ガンダムNEVADA』を破損、
搭乗割を削られて『オオクボ』を退艦、同時に軍を除隊した。間違いはないか?」
「はい…、間違いありません」ナツミは歯切れ悪く答える。
「だが、君は13年前に当時のソーカ残党とブターンズの戦闘に巻き込まれて死亡、と役所に届け出が出ている。
しかし、だ。今こうやって君は私の目の前にいる、しかも除隊したはずの軍の中尉として、だ。…君は何者なのだ?幽霊なのか?」
「幽霊…みたいなものですね」ナツミは自嘲気味に笑った。
「それと真田大尉、例の写真を」真田が一枚の写真をナツミに手渡した。途端にナツミは絶句する。
「嘘…だ…ろ?もう、処分されて無いと思ったのに…」
「私の元部下で当時あなたを救助した哨戒艇のクルーが写真に撮ってましてね。連邦軍に似たような機体がないかどうか探してみたんですが…ダメでしたな」
「ナツミ中尉、我々が君を呼んだ理由はほかでもない。君がオオクボを降りた後、君自身に何があったのか。死を偽装して今まで何をしていたのか。
これを君の口から知りたいのだ。…この通りだ!!」
新田は深々と頭を下げた。

286: ◆8bVOdV11MI
11/09/11 22:51:45.64 W21hHgrw
「か、閣下。何もそこまでしなくても…」真田とシマが狼狽する。
「わかりました。すべてをお話しいたします」ナツミが答える。

UC201年
「ううっ…ちくしょう…」ナツミは地球行きのシャトルの中で一人泣いていた。
悔しかった。あの豚に自分の機体を壊され、無理やり艦を降ろされた事が。裏切者をこの手で仕留めることが出来なかったことが。
殺してやりたい。自分の居場所を奪ったあの豚を、豚をなぜか庇った小泉艦長を、あのクソ忌々しい女性士官を、
そして自分の事をわかった気になって結局何もしなかったあの新田とか言う少佐を。
でも、出来ない。自分に力がなかったから、無力だったから。今までやってこれたのはNEVADAの機体性能のおかげ、自分の力ではない。
だが、これで終わるのだ。あとは今まで通りの日常が待っているだけ。もう、悩むことはない…
と、シャトルに激震が走った。シャトルの窓からうすぼんやりとした単眼が覗く、ソーカのザク・ブリッツだ。
シャトルは目の前にある小惑星地帯の中のひときわ大きい物に突っ込んでいった…

287: ◆8bVOdV11MI
11/09/12 22:52:02.77 /TF/BJmW
「う、うう…」口の中で血の味がする。頭がもうろうとする。
ナツミは目を覚ますとシャトルが小惑星に突っ込んでいった事を思い出し、自身の安全を確認したがどこも怪我はなかった。
「なんでだ?小惑星に突っ込んだはずなのに…」ナツミは窓から辺りを見渡す。
どうやら何かの格納庫のようなところにいるらしい。岩盤に偽造された頑丈なハッチが、シャトルを感知して開いたのだろう。
シャトルの操縦士は割れたガラスが頸動脈を突き破って死んでいた。ともかくここから脱出しないといけない。
「小惑星地帯の中に、何でこんな施設が?」施設の壁には『超創会技術研究所ペズン支部』と日本語で書かれた看板がかかっていた。

「ペズン?元はジオン軍のMS生産工場があった場所か?超創会(あのトンデモ共)はそんなところにも…」新田が頭を抱える。
「私の部下に連絡して、ペズンを調査せねばなりませんな」もっとも暫くはそんな暇もありませんがねと真田が答える。
「それで、小川中尉。あなたは、そこで何を?」シマがナツミに質問する。
「脱出経路を探して施設を探索中に、所長室を見つけまして…そこで、全てを知ったんです」

288:名無しさん
11/09/12 22:53:06.09 /TF/BJmW
「そ、そんな…全部、最初から…」ナツミの眼から大粒の涙が零れ落ちる。所長室のデスクにあった大量の書類にポタポタと染みが付く


人類超克計画、二体のツネンゲリヲン、NEVADAとCOOLは単なる叩き台。
NEVADAを地上戦のデータを取った後に、事故に見せかけて廃棄するプログラムをブータガンダムにインストール。
COOLは宇宙空間ではパーツを換装しないとGM以下の性能しか出せない。宇宙に上がった後は速やかにパーツを換装すべし…
「サトミ、逃げられなかったんだ…GM以下の性能のMSで戦おうとして…」
まだ続きがある。パイロットはムラサメ研究所の配下にある佐世保村雨学園のサイコブレンズに適応した10~15歳の少女に…
「…は?佐世保村雨学園ってあたしの学校…ってなんだこれは!!」

289: ◆8bVOdV11MI
11/09/12 22:53:48.58 /TF/BJmW
サイコブレンズ、サイコミュの基礎となるコンピューターを搭載したナノマシンを対象に注射、
脳内に達したサイコミュ入りナノマシンがサイコウェーブを促す、半ニュータイプ的な存在…
「ざけんな…!!」デスクに拳を叩きつける。カチンという音がして叩いた部分がへこんだ。
まるで実験動物じゃないか。あたしたちはモルモットだった…
『総員、第一種戦闘配備、総員、第一種戦闘配備』アナウンスと警告灯が鳴り響く。
「戦闘配備?ということはもしかしてMSもある?」ナツミは猛ダッシュで所長室を飛び出した。
初代会長延命計画と書かれた承認済みの書類を吹っ飛ばして…

290: ◆8bVOdV11MI
11/09/12 22:54:26.11 /TF/BJmW
「どれもこれも電源ダメかOSアクチ切れかよ!!」ナツミはMSハンガーで機体を物色していたがウンともスンとも言わぬ機体ばかりで苛立っていた。
「畜生、どうすれば…ん?」奥の方に光るものがある。ひょっとして電源もOSも生きている物があるのか?
「よし、あれに…ってなんだこりゃ!?」ナツミが見た物、それは全身が茶色で顔を黒のバイザー状の物で覆われた奇妙なMSであった。
「この際なんでもいいや、こいつに乗ろう」ナツミはMSに乗り込み、OSを立ち上げる。
「すげえ、OSは古くせえし見かけも糞カッコ悪いけどNEVADAの数倍性能がいいなんて…コードは超克-408-3『ユ・ヴータ』か。悪いがちょっとばかり付き合ってもらうよ!!」
ユ・ヴータはカタパルトに乗ると白いバーニアを吹かし、ペズンより飛び立った。

291: ◆8bVOdV11MI
11/09/13 22:59:33.56 I1udxDvM
「超克、か。やはりあれは超創会のMS…」
「コードから察するにブータやアブラブータガンダムの兄弟機にあたるわけですね。小川中尉、システムや武装の他に変わった物は?」
「変わった物も何もあのMS自体が偉い変わり者でね。あのブータシリーズ特有のでっぷりした腹にメガ粒子砲がわんさかついていて、
それに加えて超大出力のメガビームサーベルや手持ち式ビームスマートカノン、おまけにインコムまでついていて、
それでいてとにかく速いのなんの。まるで百年前のネオジオンの重MSを現代の技術で作ってみたって感じなわけなんですよ」
「小川中尉、キャラが崩壊するほどすごい物だっていうのはわかるけど、それだけではただの重MSよねぇ?
何か他に、変わったものがあったのでしょう?」

「ええ、ありましたよ。それらを差し置いて一番最悪な代物がね…」

292:名無しさん
11/09/13 23:00:30.35 I1udxDvM
大変勝手ながら、急な仕事が入ったので続きは明日以降になります。
申し訳ない…

293: ◆8bVOdV11MI
11/09/14 23:07:37.97 tnoiDN5E
まだ見つからんのか?」ザク・イージスのパイロット、黄大尉は苛立っていた。
小惑星に突っ込んだシャトルの爆発が確認できず、破片一つすら見つからない。
「大尉どの、あのシャトルには本当に…」ザク・ブリッツのパイロットのチゾン少尉が弱弱しく尋ねる。
「ああ、女性士官に変装したスパイが確かに確認した。ソウルで民間人を虐殺したあのMSのパイロットが搭乗している。
なんでも事故で例のMSを失った結果搭乗割を削られて地球に帰還するそうだ」
「良い気味ですね、あんなことをした報いを受けたんでしょう」心なしかチゾン少尉の声は嬉しそうだ。
無理もない、と黄大尉は思った。『漆黒のMS』の記録映像にはチゾン少尉の妹のソニンが惨たらしく殺される様が映っていたのだ。
あの時、普段は小動物のようにおとなしいチゾン少尉の人間の姿を真似た獣のような慟哭が黄大尉の耳に染みついていた。
「大尉どの、どうなされまし…」チゾン少尉の機体のシールドが突如爆ぜた。
「な、敵襲!?いったい何処から…」カメラセンサーを確認する黄大尉の機体の側を大出力のビームが通過した。背後に待機させていたザク・ストライクの反応が消え去る。

294: ◆8bVOdV11MI
11/09/14 23:08:10.59 tnoiDN5E
「よ~し、敵さん大慌てってところかな?」ナツミは悪戯っぽく笑うと、スラスターを吹かし移動する。たちまちナツミがいた場所はビームや実体弾、ミサイルの雨あられが降り注ぐ。
「ふふん、ちょっと脅かしてやろうか」ユ・ヴータの両肩からワイヤーで繋がれたインコムが飛び出す。ありえぬ方向から攻撃された機体は同士討ちを始める。
ナツミはビーム・スマートガンをスナイパーモードに切り替え、小惑星の陰に隠れるようにしている敵部隊の母艦を狙う。
「遠距離は自信が無いんだよな、頼むから当たってくれよ」ブリッジ、動力炉に向けて一発、二発。敵艦は炎を上げて轟沈する。
「ハハハハハ、圧倒的じゃねえか。こいつは。これさえあればあの豚をあんときに葬ることもできたっつーのによ…」ナツミは乾いた笑い声を上げるが、その目には涙がどんどん溜まってゆく。
「何もかも、何もかもがもう手遅れじゃねえか!!こんな血塗られた腕じゃ、もう元通りの日常になんて戻る事はできない…
あたしは、あたしは…、あたしはこんなことするために生まれたんじゃない!!」ナツミは声を上げて泣いた。泣くんじゃない、と心から思ってもどんどん涙が溢れてくる。
ガツン!!と機体に衝撃が走る、ナツミはコンソールに突っ伏した。


295:名無しさん
11/09/14 23:39:53.89 tnoiDN5E
溜まってゆく。→×

溜まっていく。→○

疲れるとチェックが散漫になっちゃうねぇ・・・

296: ◆8bVOdV11MI
11/09/15 23:00:11.81 bJ5tZk9D
今回は身上の都合でお休みです
申し訳ございません

297: ◆8bVOdV11MI
11/09/17 00:06:29.84 jKnV6IAt
「なんだ?」四対の爪がガッチリと機体を抑え込んでいた。ザク・イージスのMAモードだ。
「こちらはソーカ宇宙攻撃軍916中隊隊長、黄大尉である。貴様がソウルにて民間人を虐殺したMSのパイロットか?」
「ゴチャゴチャうるせーんだよ!!だからチョン語なんてわか…る?」なぜだろう、言っていることは確かに解らない。だが意味ははっきりと伝わるのだ。
モニターには毛筆で書いたような『超克』の文字がでかでかと点滅している。
「ちょう、かつ?何て読むんだ?」と、ナツミの脳裏にビームでコクピットを吹き飛ばされた自機が浮かぶ。
「まずいッ!!逃げないと」無理やり爪を引きはがし、拘束を逃れる。
「!! 右?いや、左か!!」ナツミが右にスラスターを吹かすと、ビームが自機の真横を通過する。
「敵の動きが…わかる?」ナツミは先ほどのサイコブレンズ計画を思い出す。
脳内のサイコミュナノマシンがニュータイプのような力を与えてくれるという一文を…

298:名無しさん
11/09/17 10:46:14.28 6ARph0Lq
本編連載再開マダー?

299: ◆8bVOdV11MI
11/09/17 22:58:55.06 jKnV6IAt
>>298
ごめんね。
つまらなくてごめんね。もうすぐ一気に終わらせるから。

300:名無しさん
11/09/18 10:52:11.19 IGmIAo+t
ガンダム系はよく分からないから松戸に死ぬの新編やってくれ

301:名無しさん
11/09/18 15:10:54.90 XI5KgLNA
油豚死んで完結したのをどう続けろとw

302: ◆8bVOdV11MI
11/09/19 21:00:46.63 bMCNYE4u
「ば、バカな。私は夢でも見ているのか?」黄大尉は困惑する。
ビームや銃弾を紙一重でかわし、同時にMSの急所を的確に撃つ。まるで伝説の…
「ニュー…タイプ。いや、そんなものなど存在しない。ニュータイプなど所詮は幻想に過ぎん!!」
と、黄大尉の目の前にうすぼんやりとした影が浮かぶ。光学迷彩を展開したチゾン少尉のザク・ブリッツだ。
「大尉どの。ここは私にお任せください、妹の敵が目の前にいるのです」
「よせ、今のを見ただろう?あんなことが出来るのはニュータイプか『あいつ』が提唱した『超克者』ぐらいのものだ」
「ニュータイプだろうが超克者だろうが人間であることは変わりません!!行きます!!」
チゾン少尉はステルスを展開したままユ・ヴータに向かっていった。
「なんなんだ、こいつは…」体の自由がきかない。勝手に動いている。
『このゴクつぶしがぁ!!ビチクソ芋虫がぁ!!超克!!超克!!』ナツミの頭の中で『声』がしきりに繰り返されていく。
「う、うるせぇ!!何言ってんのかわかんねえんだよ」必死で叫ぶも体は言うことを聞かず、見えざる力で動かされていく。

303: ◆8bVOdV11MI
11/09/19 21:01:25.20 bMCNYE4u
「こ、このMSは、このシステムは…あたしの体を支配してるのかぁ!!」と、ナツミの脳裏にどす黒いモヤモヤが浮かぶ。
「ソニンの敵め、覚悟しろ!!」ザク・ブリッツがステルスを解除して背後から斬りかかる。
ユ・ヴータはすかさずバックキックを放ち、ブリッツは吹っ飛ばされて小惑星の一つに激突する。
ショックでシステムがダウンしたのかブリッツの目から光が消え去る…

「チゾン少尉!!クソッ!!」黄大尉はMAモードでユ・ヴータに急激に接近する。
「貴様、それほどの力を持ちながらなぜ腐敗しきった連邦などに加担し、あのような惨たらしいことを!!」
「し、知るか、それにあたしはもう連邦の兵士なんかじゃない。
元はと言えばあんたたちソーカがあたしたちの学校にスパイ送り込んでMS強奪なんてやらかすからじゃないか。
ソウルの件だって、あんたたちがサトミを出さないから…」
おかしい、なぜあのような事をしたのだろう?いくら怒りに狂っていたとはいえ、あそこまでする必要はなかったはずだ。
「それに、それに、あのエンシューとかいう豚が居なけりゃ、あたしは今もパイロットでいられたのに…」
「…!!なんだと!?」黄大尉が驚きの声を上げた。

304:名無しさん
11/09/19 21:01:51.01 bMCNYE4u
「貴様、今遠刕と言ったか?もしや、名前は光翁では?」
「ミツヲーじゃない。ツネトシだ。エンシューツネトシとかいう最低最悪のロリコン野郎だ!!」
「ツネトシ、恒寿…ツネ坊か!!」黄大尉は笑い出す。
「何が、可笑しい?あたしがあいつに何をされたのかわかっているのか!?」
「いいや、よもやこんな運命もあるとはな…」黄大尉は懐かしむようにしみじみと語りだす。
「お前の言う恒寿の父親の遠刕光翁はな、元は我々ソーカの人間だ。
強いて言えばソーカの前身であるザンスカール帝国の、な」

「ざ、ザンスカール帝国だと?あのギロチンの鈴のか?」新田少将は仰天した。
「なるほど、あの国は戦争末期にエンジェル・ハイロゥという巨大サイコミュ兵器もありましたし、
ブータやアブラブータ、ツネンゲリヲンにはそのノウハウを生かしたのでしょうな」
「ええ、でも、これだけではないのです」ナツミは水を一口飲むとまた語りだした。

305: ◆8bVOdV11MI
11/09/19 21:04:16.88 bMCNYE4u
ゴメン、一気に終わらせるって言ったけどもう少し続きそうだ。
本当にもう少しで終わらせたい。

あと松戸に死ぬ?の続編の案は今でもある。
ちょっと以前のログを見つけたからどう取り入れるか悩みどころだが。

306:作者 ◆XvQzUZ.XyY
11/09/19 21:35:53.12 UAKoaIe2
松戸に死すの新編でロカビリーにフルボッコにされる恒寿の話でも書くかw

307: ◆8bVOdV11MI
11/09/20 21:48:38.32 zgbH0JYD
>>306
え?恒寿亡くなってるんじゃありませんか?

なんとかするとは思いますがね…

308: ◆8bVOdV11MI
11/09/21 23:37:01.30 vYd4Fstj
「あの男はザンスカール戦争終戦直後のドサクサに紛れてエンジェル・ハイロゥを初めとした我が国の技術のみならず、
リガ・ミリティアの『Vプロジェクト』と呼ばれたガンダム量産計画、および造兵廠の場所並びに彼らのスポンサーのリスト、
そして我々ソーカの存在とニュータイプ研究の権威を手土産に連邦へ亡命したのだ!!まったく忌々しいことこの上ない!!
我々の技術をパクるのみではなく、宇宙戦国時代をさらに混迷化させ、挙句の果てには祖国を滅ぼすような真似をするとはな!!」
ナツミは呆然としていた。あのバカの親父も負けず劣らずろくでもない事ばっかしてんじゃねえか。
「それで、奴は今どこにいる?その機体は奴が設計した機体なのだろう?」黄大尉が訪ねる。
「は? いや、これはそこの小惑星の中にあったんで使っているだけなんだが…」
「奴の息子のツネ坊に会ったのだろう?何か言っていなかったか?」
「あんな奴、別に何も…そういや親父がガンか何かで亡くなったって言ってたな。あいつはその後に中尉になったって」
「なんだと!?死んだ!?あの男が?…いや、亡命した当時の歳を考えればあり得ぬことではないか」
「そうだろう?だからあたしはこの辺で…」ナツミは後ろを向き、スラスターを吹かそうとした。

309: ◆8bVOdV11MI
11/09/21 23:38:13.05 vYd4Fstj
「そういう訳にはいかん。貴様のソウルでの虐殺の件は許されるものではない。ここで死んでもらおうか」
黄大尉のMSがまたしても変形しようとしていた。
「ええい、どうすりゃいいんだ?」と、ナツミの右手がアーム・レイカーを握り、両足がフッドペダルを踏み込む。
「こ、こいつ。またあたしの体を…ええい、こうなればなすがままだ!!」ナツミは覚悟を決め、モニターを凝視した。


なんか、今週で終わるかどうかちょっと不安になってきたw

310:名無しさん
11/09/23 23:35:58.29 8HIWbg3j
「うう…私、は?」チゾン少尉は狭いコクピットの中で目を覚ました。
「そうだ、大尉どの…」モニターを立ち上げ、外の様子を伺う。だが…
「な、そんなバカな…」目の前にはエネルギーの渦に飲まれ、自己崩壊するザク・イージスとオートで射出される脱出ボット、
右腕両足を吹き飛ばされ、行動不能となっているでっぷりとしたMSの姿があった。
「気絶している間に…何が、おこったというのだ?」

「クッ、なぜだ、なぜ当たらん!!」黄大尉はビームライフルを当てようとするも、紙一重でユ・ヴータにかわされる。
ユ・ヴータはビーム・スマートガンを構え、連射する。
「そんな遅い砲撃など!!」黄大尉はスレズレでかわす。が、それと同時に背中にビームが当たる。
「なっ、何処からだ?」ワイヤーの付いたポッドがユ・ヴータの両肩に収まる。
先にあれを潰さないとな、ザク・イージスの両肩の羽根飾りとしか呼べないものを引き抜き、ユ・ヴータに投げつける。
ユ・ヴータはひらりとかわ…
「させるわけないだろうッ!!」黄大尉はビームライフルをユ・ヴータめがけて連射する。同時に胸部バルカンも顔めがけて撃ちまくる。
バルカンの弾がユ・ヴータのバイザーに直撃し、バイザーは粉々に砕け散る。
「…!! なん…だと?」バイザーの下に現れたユ・ヴータの素顔。それは…

「バカな…ガンダム、だって?」

311: ◆8bVOdV11MI
11/09/23 23:37:27.36 8HIWbg3j
トリップ忘れた。
酔ってるとマジでだめだなぁ。

312: ◆8bVOdV11MI
11/09/24 23:47:37.90 iOspWJoW
まるでクワガタの顎のようにキザついた四本角に凶悪な顔つきをした『豚のようにでっぷりとした体形のガンダム』が慄然たる威圧感と禍々しいオーラを放ち、黄大尉の目の前にあった。
「なめるな…ガンダムなど、所詮は連邦のプロパガンダMSに過ぎん!!」黄大尉はビームサーベルを抜き放ち、斬りかかる。
それに合わせるようにユ・ヴータがビームサーベルを抜くと、巨大なビーム刃が形成され、一気に黄大尉の機体目がけて振り下ろされる。
それを黄大尉は両脇に仕込まれた『隠し腕』4本に内蔵されたもの全てとメインのビームサーベルで受け止める。
「なんという…馬鹿げた…出力だ…これだけのビームサーベルで受け止めても…押し負けるとは…」
『この愚か者がぁ!!』黄大尉の機体の無線からいきなりしゃがれた老人の声が聞こえる。
「な、なんだこの声は?どこから聞こえるのだ?」
『このビチクソ芋虫共め!!超克じゃ、超克するのじゃ!!』
「まさか、あれにさっきのパイロット以外の誰かが?」黄大尉は距離を取り、ユ・ヴータに向けて通信回線を開く。
「ガンダムのパイロットに告ぐ、コクピットには貴様以外に誰かが乗っているのか?」返事は帰ってこない。黄大尉は通信を切ろうとした…

313: ◆8bVOdV11MI
11/09/24 23:48:21.41 iOspWJoW
「…ぜぇ…ぜぇ…」苦しそうな呼吸音がかすかに聞こえる。
「聞こえるのか?聞こえているのなら返事をしろ!!もしやしゃべれぬ理由でも…」
『超克!!超克!!超克!!』
「まさか、『これ』なのか?『これ』が原因なのか?」

ぽた。ぽた。ぽた。
血。
あたしの血、ああ、いま目から耳から鼻から垂れているのと同じ血。
体は、このMSを動かすための『部品』と化していた。
最早下半身を濡らしている液体が血なのか小便なのかよくわからない。
もう、あたしにとって慣れ親しんでしまった液体だった。
血って、怖くない。

死って、恐ろしい。

怖い、怖い、怖い。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。
痛い、痛い、痛い。

「…ぜぇ…ぜぇ…」
かすれた息を出すのが精いっぱいだ。目は、見開かれたまま完全にモニターにくぎ付けになってしまっている。
左手が、かすかに動く。あたしは左手を辛うじて少しづつ動かし、腰に手を回した…

314: ◆8bVOdV11MI
11/09/27 22:58:26.64 X72nHi1x
パン、という銃声が黄大尉の無線から聞こえた。
「自殺、したのか…さすがにこれでは精神も病むわけか…」
「勝手に殺すな!!まだ生きている。つーか、お前このシステムの事何か知ってるだろ?」
黄大尉は沈黙するしかなかった。今まで頼りにしていた『あの文章』にはこのシステムの原型になったものの仕様が書かれていた。
ただ、そのシステムはパイロットをMSという機械を動かす『電池』とさせ、その電池が切れる…
すなわちパイロットが死ぬか敵を殲滅させるまで止まらないという危険極まりない物であった。
「…!? 何か、来る!!」ナツミが言い終わると同時にユ・ヴータの後ろに膨大な光が走った。
そう、あのエリア84を焼き払い、ソーカに今に至る遺恨を残したゲラゲラコロニーレーザーが
ついでとばかりにユ・ヴータの両足とその下を狙っていたソーカ別働隊を吹き飛ばしたのであった。


仕事忙しすぎワロタ

315:名無しさん
11/09/27 22:59:27.39 X72nHi1x
後ろ ×

真下 ○

316: ◆8bVOdV11MI
11/09/30 23:12:09.37 C0mNSCEA
「コロニーレーザー…、あの方角は…エリア84か。あそこには防衛用の反射衛星砲があったはずだが…」
恐らくこの出力では跡形も残らないだろうな、と黄大佐は分析した。
だが今なら絶好のチャンスだ、これを逃せばあのMSには勝てない。黄大佐はエネルギーバイパスを操作した。

「連邦軍は…味方ごと撃ったのか?」コクピット内部のモニターは落ていたがナツミには『聞こえていた』。
逃げ遅れてコロニーレーザーに焼かれた連邦兵士の叫び、ソーカ兵士のクソッという断末魔。
そして、その中でも一際間抜けに聞こえた「ブフッ!(@wぷおおお」というもっとも聞きたくなかった声。
「あいつも、やられたのか…? …!! いや、これは!!』
どんどん膨れ上がる怨念のようなどす黒い思念。ナツミはそれをしっかりと感じ取っていた。
『ヲレハ、ヲレハ、13サイイカトセックステキナコトヲスルマデハシネナイヨ。
ナツミチュアン、キミハ、キミダケハ、タトエモイキッシュバーハンニナッテモ、アイシタイトオモッテイルヨ。
ダカラ、ダカラマダシネナイ、ジニダグナイィィィィィ!!!(@w超克』

317: ◆8bVOdV11MI
11/09/30 23:13:12.14 C0mNSCEA
ブツン、と音を立ててモニターが回復する。目の前にはMAモードに変形したザク・イージスがいた。
「ガンダムのパイロット、どうやら2回も命拾いをしたようだが、これが3度目の正直という奴だ」
イージスのMA形態の中央に膨大なエネルギーが収束される。いくらユ・ヴータの堅牢なメタボ装甲いえどこれが直撃すればただでは済まぬとナツミは感じ取った。
ユ・ヴータのビーム・スマートガンを収束モードにし、ザク・イージスを狙う。

『この一発で、決める!!』二人の思考は鏡で映したかのように一緒であった。


とあるスレに書き込んだらトリップ消すの忘れてて赤っ恥かいた…

318:名無しさん
11/10/04 23:51:51.41 z9+ng92y
「いつもよりチャージが遅い?さっきのでエネルギーバイパスがいかれたか!!」
「ダメだ、あちこち壊れててエネルギーが…」二人ともチャージに手間取るばかりであった。
「ここまで溜まればまあ良いか…ゲームオーバーだ。ガンダムのパイロット」先に仕掛けたのは黄大尉だった。
高出力のメガ粒子砲がユ・ヴータに向かう。
「ええい、ならば、これで!!」ユ・ヴータは右腕のビームシールドを展開し、メガ粒子砲からのビームを受け止める。
「予想以上に、キツイ…」ユ・ヴータの右腕は溶けかかっていた。
いくらビームシールドと言えど、ここまで高出力のビームを防げるようには出来ていないのである。
「このまま、行けるか?」黄大尉はさらに出力を上げる。
途端に警告音が鳴り響く。出力過剰の警報だ。
「もう少しなんだ。もう少しだけ持ってくれ!!」黄大尉はすがる思いで出力を上げ続ける。
ドン!! と大きな爆発音が響き、ザク・イージスの安全装置が働いてコクピットが射出される、黄大尉はしこたまコクピットに頭を打ち付ける。
ああ、やはりザクではガンダムに勝てないんだな。
あの男が我々を裏切り、出て行ったのはいまだザクの血統にしがみつく我々に嫌気がさしたのだな。
「お父さん、ごめんなさい…」黄大尉はそう呟き、意識を手放した…

319: ◆8bVOdV11MI
11/10/04 23:52:15.94 z9+ng92y
「あのMS…自爆した?」
目の前のザクはメガ粒子砲が逆流したらしくプロペラトタンクが爆発し、閃光の中に飲まれていった。
「パイロットは…脱出した、か。これで余計な血を流さずに…」
と、ユ・ヴータの右腕が爆ぜた。ザク・ブリッツがこちらにビームライフルを放ってきたのだ。
「お前、妹や我らの同胞のみならず、大尉どのまで…」チゾン少尉の声は怒りに震えていた。
「ま、まて、あのMSのパイロットは死んでない。それに…」
「問答無用だ!!」ザク・ブリッツは杭が付いた楯をユ・ヴータに向け、ゆっくりと引き金を…


もう少し続くよ。ごめんね長引いちゃって。

320:名無しさん
11/10/05 19:30:21.40 iqqOXovE
油豚vsロカビリー編キボンヌw

321:名無しさん
11/10/05 20:17:35.20 4Jr5AYIo
そう急かすと作者の書ける物も書けなくなるからやめた方がいい

322: ◆8bVOdV11MI
11/10/08 22:01:11.24 6XkTAPdw
「な、なんだ、この映像は…」引き金は、引かれなかった。
チゾン少尉の機体のコクピットにはいくつもの映像がまるでスライドショーのように目まぐるしく映し出されている。
血まみれの子供達の死体、頭から血を流して倒れる少女、漆黒のガンダム、ピンク色のMSに合わせられる照準。
と、赤いフィルターがかかったような映像が出る。
破壊される街、無残に殺される人々、バルカンで肉塊にされる妹と、まるで玩具のように殺されるその友人。
…おえぇ。チゾン少尉は吐き気を堪えづづモニターを見る。場面がいきなる変わる。
でっぷりと太った醜い風貌の中年、同じように不細工なMS、青いバーニアを吹かしてMSが飛び立つ。
また画面が赤く変わる。
ビームが当たる不細工なMS、ドロップキックを喰らって無様によろけるMS、両サイドからジムに取り押さえられる。
今度は全体的にどんよりと暗い色調だ。
目茶目茶になった格納庫、その中でスクラップになった漆黒のガンダム、水の中のように歪んでもう一枚の同じ映像が映る。
「こ、これは…」チゾン少尉は驚愕した。
先ほどのでっぷり太った男が下半身を丸出しにして自分の股間を触る。
股間?もちろんチゾン少尉の股間には何も触れてはいない。だが触られた感覚がたしかにある。
気持ちが悪かった。生理的に受けつげない。でっぷりした男は一物を股間に当て…


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