11/09/27 01:42:43.58 PHSiDgFj
>>413
残念ながら師伝は明らかに出来ませんが、たぶん日本に二本とない脇差なので、是非、大切にして下さい。
ご興味がおありなら、折角ですから11月の日刀保の刀剣審査に出してみたら如何でしょうか?
↑と、お伝え下さい。
以下、雑感です。
茎はタナゴ腹ではなく、たぶん元身幅が広いせいで、腹が張ってるように見えるのでしょう。
師伝はあくまで仮説ですが、仙台の国包系じゃないか?と思われます。
幕末に柾目鍛えが全国的に流行りました。ですが文化文政の頃はまだ流行ってません。国包系は数少ない柾目鍛えをやってます。
国包系の刀工が仙台からやって来て、水戸に住んだのかもしれません。仙台と水戸は比較的近いですから移動は考えられます。
ちょっと時代は下がりますが、水戸の刀工が酒を飲み飲み、仙台へ移動してます。弌流斎貞俊と言う刀工です。
江戸後期~幕末にかけて、急に刀剣需用が増えたので、刀工が一気に増えました。侍も慰作してるくらいです。
ですが明治に廃刀令が出されたため、調査も出来ず、かなりの数の刀工が埋もれました。一番銘鑑漏れが多い時期です。
特に地方刀工は全くの闇の中です。藩の記録に名前はあっても、実物が残っていないケースはザラです。
そんな埋もれた名盤ならぬ一本、と捉えれば面白いんじゃないでしょうか?
銘鑑漏れのいい刀は結構あります。ただ市場価値は低いです。地元でないとね。地元だと郷土刀だと喜びます。
日刀保の会員で、水戸の刀工を相当深く研究して発表してる人がいますから、刀剣美術を調べたら出てくるかもしれません。
これも骨が折れる調査ですが、上手くお父様をのせればご自身で調べだすかもしれません。
調査はふとしたきっかけで始まるものです。