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388 名前:続・じゃじゃ馬ならし 後編 5/8[sage] 投稿日:2010/10/05(火) 08:59:05 ID://U3ZXmhO
兵四郎は抜いたものを懐紙で拭うと、袴を上げて着衣を直した。
真之介も着物の前を合わせて中心を隠し、かたわらに散らばっていた帯と着衣を引き寄せ掴んで、上体を起こそうとした。
「待て待て、仙石。まだ、着ちゃいかん」
「あ?なんでだ」
「俺の出した物が、中に入ったままじゃないか」
「……っ!」
確かに気を緩めると中から零れそうで、抜かれてからは身体を引き締めていた。
指摘されて、真之介の赤い顔に更に血が上った。
兵四郎は真之介に向き直り、帯と袴と下帯をその手から取った。
「仙石、そのまま横になっていろ。中を綺麗にしてやる」
「……い、いいっ!殿様、そんなこと、しなくていい!」
「そうは言っても、気が落ち着かんだろう。遠慮せず、任せておけ」
「遠慮なんか、してないっ。わ、わかった、自分でやるから、ほっといてくれ!」
「だが、自分じゃやりにくかろう。俺が出したんだ、後始末を付けてやる」
「や、やめろったら、こら、触るなっ」
合わせただけの裾をめくろうとする手を抑え、真之介は泡を食って喚いた。
これ以上不様にいじられるのは御免だと、力が入らない身体をよじって抗った。
兵四郎はふうっとため息をつき、着物から手を離した。
諦めてくれたかと安堵した途端、被さるようにきつく抱きしめられ、床にまた倒された。
「こら、おいっ、と、殿様……!」
「真之介……あまり、暴れて煽るな。また、抱きたくなる」
「な、なっ……!」
「嫌がるお前を見てると、どうも俺は、余計に可愛がりたくなって困る。だから頼む、おとなしくしておれ」