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東京都のJR新橋駅前にある格子の外壁の「ニュー新橋ビル」に、中国系のマッサージの
店が続々出店している。さながら「マッサージの中華街」だ。しかし、客の呼び込み
競争も激しく、周辺の飲食店などから苦情が相次いでおり、同ビルでは互いに納得できる
ルールづくりを模索している。
夜7時。同ビルの2階に上がると、「おにいさん、いかがですか」と、中国語なまりの
女性たちが次々に声をかけてくる。
「60分、5千円」の看板を掲げた店では、10坪ほどの部屋でベッド4台がカーテンで
仕切られていた。「首が硬いね」と言って、20代の女性がもみ始めた。中国東北部の
長春出身。週6日、朝10時から夜11時まで働き、自分の売り上げの半分が給料という。
マッサージ店が増えたのは10年前から。以前は数店だけだったが、中国人が開いた店が
成功すると、同郷の仲間が次々と開業。現在、中国系だけでも、23店にまで増えた。
背景には、ビル開業から約40年が過ぎ、分譲で各店を所有するオーナーの高齢化と
後継者難がある。同ビル内の不動産会社によると、オーナーが貸したくても、不況で、
月に30万円ほどの賃料を払うのは、大半が中国人という。
その一人、「珍雲堂」など2店を営む楊珍雲さん(53)は「横浜の中華街で色々な
料理が楽しめるように、集中して出店した方がいい」と話す。16年前に日本人の夫と
来日。横浜の繁華街で開業したが、風俗店と間違われることもあり、「駅前ビルなら
安心してもらえる」と移転した。
問題は、「過剰な呼び込み」だ。長年、洋服店を営む辺見勲一さん(68)は「他店の
中で客引きをする女性もいて、買い物客が困っている」。ある飲食店主は「共同トイレに
立った客が呼び込まれたこともある。客引きは禁止すべきだ」と訴える。
昨年5月には、愛宕署などが立ち入り調査したが、強引な客引きを禁止する東京都迷惑
防止条例の違反はなかった。同署は「腕を引っ張るなどの行為がない限り、取り締まりは
難しい」という。
一方、中国人経営者(50)は「商売で客に声をかけるのは、中国では当然なのに」と
困惑する。
日中の「文化摩擦」の様相について、同ビルの商店連合会会長の長尾武次さん(76)は
「文化の違いなどで、摩擦が起こるのは仕方がない。話し合いを深め、全店が納得できる
ルールを作りたい」と話している。(武田剛)
【ニュー新橋ビル】
戦後、日本最大規模の闇市があった新橋駅前に建てられた雑居ビル。1971年に開業。
当時、闇市の跡地に軒を連ねていたバーや飲食店なども入居した。地上11階建てで、
4階から地下1階には、飲食店や衣料品店、チケット店など約300店が並ぶ。
●JR新橋駅前に立つ「ニュー新橋ビル」
URLリンク(www.asahicom.jp)
●「ニュー新橋ビル」の2階通路には、マッサージ店の看板がずらりと並ぶ
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