11/08/03 19:12:11.41 jTuRheZ+O
オフィリア王国の姫君が拐われたのは魔法使いマーリンの仕業だった。
シュバリエの称号をもつアルスが姫奪還の任を授かった。
一ヶ月の時が過ぎた。
アルスの剣が鮮血を散らし盗賊のひとりを打ち倒した。
右からやってきた火球をかわし、アルスは盗賊に雇われた魔術師を斬った。
無限の迷宮に入ってからこの手の輩が増えてきた。
血生臭いところだ。
マーリンは秩序とか法を作る気がないからだ。
「面倒な」
息をはいて彼は歩き出した。
長い旅の果て、ついにアルスはマーリンを追い詰めた。
しかし、奴は姫を人質にとった。
「汚いぞマーリン」
「黙れ、アルス。かちゃ良いんだよ」
マーリンは狂気の目でしゃべった。
アルスはしばし考えた。
「その姫を離せ。関係ないだろ。サシでやろうぜ」
「ヘヘへ、残念だがお断りだ」
「俺が怖いのかマーリン」
マーリンの目が切れた。
「姫にはもう用はねぇ!アハハハハ。誰がテメェなんか!テメェなんかこわかネェェェ!」
挑発にのったマーリンは姫を離した。突進してくる。
アルスの剣が奴の心臓をひと突きにした。
「悪いが姫は返してもらう」
姫の手をとって俺は国に帰った。
ふたりの結婚式が待っている。
FIN
そんなに悪くねえよ
掌編だし