らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 5話目at GAL
らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 5話目 - 暇つぶし2ch552:名無しくん、、、好きです。。。
09/05/31 22:20:38 OVrAOseg
乙!これでまた一週間乗り切れる…!

553:ゆう
09/05/31 22:27:41 chL4NoDQ
以上でオマケの投下を終了します。

まずは、お詫び申し上げます…。
約半年もの間、SSの投下が出来ず、すみませんでした。
これだけの間が相手しまったら、何を言っても言い訳にしかなりません。
ただただ、申し訳なく思っています。

…もし良ければ、これからもここでSSを投下させて下さい。
よろしくお願いいたします。



>>544さん
ありがとうございます。
久々過ぎて、ちょっと緊張しましたが、
そう言ってもらえると嬉しいです(^-^)


>>545さん
確かに、一番の楽しみと言うなら、自分で行くのが自然ですね。
行動を自然に見せるのがまだまだ未熟ですね…。
もっともっと勉強します。
ご指摘ありがとうございますm(_ _)m

554:ゆう
09/05/31 22:31:36 chL4NoDQ
「相手」ではなく「空いて」でした…、切腹。


>>552さん
そう言って頂ければ嬉しいです(^-^)
なんとか時間を作って、また来週の日曜に上げられるよう頑張ります!

555:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/01 13:37:06 erpePxgP
きた!ゆうさんの新作きた!これで勝つる!!
今回は主人公も忘れてる設定ですか……記憶に関する設定パターンが豊富で読んでて楽しいです
らきメモみさおルート初見時の衝撃が甦るようでした、みさお可愛いよみさお
次は誰で来るのかwktkしつつ続きいつまででも待ってます!

……ところで、あやの→こなたの呼称は「泉さん」ではなく「泉ちゃん」がデフォでは?

556:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/01 17:21:05 KH9IQiRJ
乙でした! またあなたの作品が見れるとは・・・!
あやののこなたへの呼び名が名字から名前に変わっていくのが
個人的に好きです。 どれだけ時間がたっても、次の作品を
楽しみにしております!

557:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/01 19:40:31 Bnc+aL1W
GJ!ゆうさんお帰りなさいです!それと書こうとする志しは認めますが、無理はいけませんよ?きちんと体調管理しながら書いて下さいね?次回作も楽しみにしています。乙でした!

558:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/02 03:42:16 Ixof+p5O
ゆうさんの新作ktkr!!
まとめで一気に読んで、話の進め方に引き込まれました!
次回も楽しみにしております!

これでまとめの方も帰ってきてくれないかな~…
自分だとやり方、見ても良く分からないので…

559:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/07 12:16:57 JSU4FQtT
ネタがないからけいおん!あたりのキャラと
絡ませてみるか?

560:2438
09/06/07 23:20:46 gEmc5aZW
みなさん、お久しぶりです。
すっかり忘れ去られているとは思いますが、『ひかげの花』の作者です。

前回の投稿からだいぶ間があいてしまい申し訳ないのですが、一応続きが書けたので投下したいと思います。

561:ひかげの花
09/06/07 23:22:31 gEmc5aZW
学校の近くのバーガーショップで軽く食事をした後、俺はひかげちゃんを家に送り届けるべく、二人でひかげちゃんの家に向かっていた。

「それで劇の方はうまくいきそうなの?」
「まあなんとかね。あのリハーサルの後は練習も順調だったし」
「そっか。楽しみにしてるからね」

そう言ってひかげちゃんは俯く。
言葉とは裏腹に、その顔はちっとも楽しみにしている顔ではなかった。

「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。ただね、うらやましいなって…」

予想もしない言葉がひかげちゃんの口から出てきたことに俺は驚いた。

「○○ってすごいなって思うよ。なんか輝いてるっていうか」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよ。劇の主役とか、そういう光のあたる所にいれるのって誰でもできることじゃないもん」
「そんなことないって。たまたま代役でそうなっただけで」
「でもたまたまでもみんなから注目されるような重要な役割につけるってすごいことだよ。私には無理だもん」
「そ…」

反論しようとしたらひかげちゃんの手にさえぎられる。

「○○君とお姉ちゃんってなんか似てるの。いっつもきらきらしててまぶしいもん。二人とも前向きで、みんなからも好かれてて…。名前だってね。お姉ちゃんがひなたで、わたしはひかげでしょ?昔っから自分の名前嫌いなんだ」

「そうかな?」

「ほら見てよ」



562:ひかげの花
09/06/07 23:23:21 gEmc5aZW

俺が指をさした先はちょうど路肩にある木の根元で、一日のどの時間でも到底日が当らなそうな場所だった。
そして、そこには二輪の花がひっそりと、だけど力強く咲いていた。

「確かに、ひなたってさ、光が当たってて眩しく見えるよね。でも、日が差すと必ずそこには日蔭ができるんだよ。逆にいえばさ、日蔭があるからこそひなたがあるって考えることもできるんじゃないかな」

それは劇の練習をしていくうちに俺の中で芽生えた気持だった。
舞台で使う小道具をつくってくれるつかささん、自分は出れなくても一生懸命俺に演技指導をしてくれるかがみさん、全体を仕切ってまとめてくれるみゆきさん。
裏でたくさんの人が頑張っているからこそ俺は輝かしい舞台の上に立てる。

そして、舞台の上だろうと、裏方であろうと、その仕事の素晴らしさには全く差がないんだ。

だから…

「たとえ目立たなくても、ひかげちゃんにはひかげちゃんのいいところがあるし、そこを好きになってくれる人もいるよ、絶対」

ひかげちゃんは俺の言葉に対してなんのリアクションも返してこなかった。
やばい、くさすぎたかな・・・
そんな心配はひかげちゃんのある行動で、吹き飛んでしまった。

「寒い…」

そうひかげちゃんが呟くと同時に、右手に温かい感触を感じる。
確かにここのところ夕方になると冷えるようになってきた。
時折吹く風に、身を縮める。
ひかげちゃんの手はあったかかった。

二輪の花が寄り添うように風に揺られていた。



563:ひかげの花
09/06/07 23:24:44 gEmc5aZW
_____


いよいよ桜藤祭の当日になった。
もうすでに開演の準備は終わって、あとはその時を待つのみとなった。
舞台裏で俺はかつてないほどに緊張していた。

「おはよー、○○君」
「あ、おはよう、こなたさん」
「なんかぎこちなくない、ひょっとして緊張してる?」

俺からすればむしろこなたさんが全く緊張していない風に見えるのが不思議でしょうがない

「まぁ、緊張したってどうなるわけでもないしね」

そう言えばこなたさん、前の公開リハの時もこんな感じだったな。
改めてこなたさんの楽観的な性格に驚かされた。

「あ、そう言えば宮河姉妹をさっき見かけたよ」
「え、ホント?ひかげちゃんやっぱり来てくれたんだ」

こなたさんがニヤッと笑う。



564:ひかげの花
09/06/07 23:25:45 gEmc5aZW
「私は、姉妹両方が来たって言ったのに、○○君が気になるのは妹の方だけなんだ」
「いや、べつにそう言うわけじゃ」
「いいよいいよ、○○君がロリコンだってことは周知の事実だから」
「う…」
「私にもチャンスあると思ったんだけどなぁ」
「え…?」
「ううん、なんでもないよ」

『ただいまより、3年生の合同舞台を開演いたします』

「いよいよ始まるね、じゃあ集中していこう」
「わかってるよ」

舞台の幕がゆっくりと上がる。
俺は目を閉じてひとつ、深呼吸をした。



565:ひかげの花
09/06/07 23:26:33 gEmc5aZW
_____



「お~い、○○ー、起きろー」

顔をあげるとそこにはひかげちゃんがいた。
えっと、ここはどこだ。
周りを見渡して、ここが校舎裏の星桜の木の木陰であるということに気づく。
そうだ、劇が終わった後、疲れが一気に出て、眠くなって、それで…

「ちゃんと起きてる?なんか寝ぼけてない」
「大丈夫だよ…劇はどうだった?」
「なかなかやるじゃん」
「ほんとに?夢中だったから自分じゃうまくできてたかわかんなかったけど…」
「よかったよ、すごく…かっこよかった」
「え?ちょっと良く聞こえなかったからもう一回言って」
「な、なんでもないよ!で…まあお疲れ様ってことでちょっと渡したいものがあって」
「本当に?ありがとう」
「じゃあ目ぇつぶって」

なんだろう…
少し期待しながら俺は言われたとおり目を閉じる。

「届かない…」
「え?」


566:ひかげの花
09/06/07 23:27:40 gEmc5aZW
「い、いや…なんでもないよ!」
「ところでもう目開けていい?」
「え?あ~…う、うん、いいよ」

目を開けるとひかげちゃんの手には花が握られていた。

「それって…金木犀?」
「うん、うちお金ないから…こんなのしか用意できなくて…ごめんね」
「ううん、すごくうれしいよ、ありがとう」
「ほんと!?」

はじけたような笑顔のひかげちゃんを見てなんだかこっちも嬉しくなってしまった。

ひかげちゃんと話した後、なんだか少し一人になりたい気分だったので、俺は自分の教室へと向かっていた。
B組の教室は劇のための道具や衣装などが置いてある控室のような状態になっているので今なら誰もいないはずだ。
そう思ってドアを開けると、みゆきさんが一人残って、委員会の仕事だろうか、何かの作業をしていた。

「あ、○○さん。お疲れ様でした」
「みゆきさんもお疲れ様」
「いろいろありましたけれど無事成功して本当によかったですね」
「そうだね。俺もみゆきさんには迷惑かけちゃったし」

当然、リハーサルの時のあの事件のことである。

「そうですね。どう責任をとってもらいましょうか?と言いたいですが、○○さんの演技がとてもよかったのでそれで許してあげます」
「本当に?」


567:ひかげの花
09/06/07 23:28:36 gEmc5aZW
全身の力が緩む。
これで俺の桜藤祭における最後の懸念は去った。

「いい香りですね」

俺の手に持っている金木犀の香りのことだろう。

「その花はどうされたんですか?」
「ひかげちゃんがお疲れ様ってことでくれたんだ」
「そうなんですか、ひかげちゃんから…」

そう言ってみゆきさんはなんだか嬉しそうに微笑んだ。

「その花の花言葉を知っていますか?」

花言葉…たしか花それぞれについている合言葉みたいなものだよな?
花言葉というものがあることは知っているが、かといって金木犀の花言葉が即座に出てくるほど知識があるわけではない。

「知らないなー、みゆきさん知ってるの?」

みゆきさんはその言葉には答えず、教室のドアの方へ向って行った。
そして教室を出る直前、笑顔で振り返って言った。


568:ひかげの花
09/06/07 23:29:59 gEmc5aZW
「その花の花言葉は、初恋です」

みゆきさんの言葉の意味が一瞬分からなかった。
きょとんとしている俺を置いてみゆきさんはすでに教室を出て行ってしまった。
誰もいない教室で、俺は手に持った金木犀を見つめた。

金木犀の匂いを思いっきり吸い込む。
頭の中に浮かんだのは、ひかげちゃんのあどけない笑顔だった。



569:2438
09/06/08 00:06:37 fqx3Gntl
以上です。
これで『ひかげの花』は一応完結です。

主人公をロリコンにしたいという願望と、高校生と小学生の絡みをどうしていいかわかんないという技術のなさから、こんな中途半端な結末になってしまいました。
最後のひかげが花を渡すシーンを書きたくて、作り始めましたが、こんなに長引くとは…orz
本当に投下が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

次回作は未定
エピローグ的なものの考えもあったりなかったり
何かお題を出してくれれば考えるかもしれませんw

感想、批評などあればお願いします。



570:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/08 00:35:53 sYOrUcnS
GJ! 金木犀とは良いもの持ってきますね~ 楽しく読ませていただきました、次回を楽しみに待っています 乙でした!

571:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/12 02:22:22 /X1Hr8J/
きたいあげ

572:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/12 02:26:01 zoKUpC2j
>>570
お前のアナルを一日中見つめていたいよ

573:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/12 16:55:57 /X1Hr8J/
丁重にお断り致します。

574:龍二
09/06/16 21:17:53 LoC3m7tx
ホスト永久規制の巻き添えにより
二ヶ月あまり何も書けなかった龍二です。

携帯を購入しましたので、やっとこさSSを
投下できる環境を手に入れました。

ですので、まずは二ヶ月前に返信できなかったコメントを
この場を借りて返信させていただきます。

>>458-459
待っていたなど…、僕には過ぎたお言葉です。
乙コメ、ありがとうございます!

>>462
ありがとうございます!
それにしても命綱ですか…。先ほどに続き、僕には過ぎたお言葉です。

>>GRENさん
自分はGRENさんのような、前からいる神がもう一度光臨するまでの
つなぎですので、書き続けはしますが、やはり神には近づけません…。

このスレをROMってる頃からあなたの作品は大好きです!
これからもおねがいします!

>>465
まだまだこのスレにはお世話になるつもりです。
これからもよろしくお願いします。

575:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/16 23:19:13 5pV9aHFL
お帰りなさいです!

576:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/18 14:32:29 +wAPABAi
待っていましたぞ・・・
小説は楽しみにしてるけど無理しないようにな

577:霧波
09/06/18 21:53:58 EJTnqTuP
お久しぶりです。
今書いているMEMORIES第二部が結構長くなってしまってるので前半後半と分けて投下したいと思います。

ってなわけでMEMORIES~この白い雪と~前半部分投下します。

578:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 21:56:47 EJTnqTuP
最近、よく同じ夢を見る。
学校にある、何年も咲いてないと言われている星桜。それが満開に咲き、花びらが舞い散るのを俺は隣にいる人と見ている。隣にいる人は姿は見えず、声も聞こえないが確かにそこにいるって分かる。そして、その人が夢の中の俺にとって大切な人だと言うことも……。



579:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 21:59:12 EJTnqTuP
「……また、あの夢か」

あの夢を見た後は、ひどく体がだるく感じる。しかも近頃見る頻度が増えているので、最近の悩みの種になっている。

「ったく…、見るんならせめて隣にいる人位写せっての」

自分自身に愚痴を吐きつつ、のそのそと着替えを始める。そして、最後にポケットにビンを入れ着替えを終える。

「桜、か…。もしかして、あの夢ってこれのせいか?」

ポケットの中のビンを手に取り見てみる。中には、あれから全く姿を変えない桜の花びらが入っていた。

「普通、何かしら変化あるはずだよなぁ?」

そう一人呟き、ビンをポケットに入れる。気になるんなら捨てりゃいいんだろうけど、俺は未だにそれを持ち歩いていた。

「って、考え事してる場合じゃないな」

俺は家を飛び出た。季節は冬。転校後すぐにあった桜藤祭から、既に数ヶ月がたっていた。



580:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:02:18 EJTnqTuP
ビュゥーーッ

「うぉっ!あーもぅ、さみぃ…」

流石にこの時期になると、風が冷たくて登校も3割増しで億劫になる。これで隣に可愛い彼女でもいりゃ話は別なんだけど、

「おーっす、真堂」
「ん。おはよーさん」

現実はこんなもんだ。女っ気など全くなし、華に欠ける学校生活を送っている。

「おはよー」

教室に入り、席に座る。朝ぼーっと考え事していたせいか予鈴ギリギリだった。これもあの夢のせいだよ。そんな事を考えてると、

「みんなおはよーさん。ほな、出席とるでぇ」

担任の黒井先生がやってきた。

「荒井~…、井川~…、泉~…、泉は遅刻か、ホンマしょうがないやっちゃな」

その時、教室の扉が勢いよく開き、

「先生タ~イム!遅刻じゃないよっ!」

泉さんが教室に入ってきた。
泉こなた。ちっちゃい、アホ毛、ロングヘアー、オタクと特徴の塊みたいな女の子。席も斜め前と近く、他の女の子よりか少しは話す程度の間柄だ。
どうやら先生の説得に失敗したらしく、トボトボとこちらに歩いてくる。



581:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:05:11 EJTnqTuP
「おはよ、泉さん。災難だったね」
「おはよ、真堂くん…。もぅ朝から最悪だよ~」

そう言って席につく泉さん。これももう見慣れた風景だよなぁ。

「ほな、今日も1日しまってこーな」

野球のような声を掛けて黒井先生は教室からさっていった。
そして数時間後

「んぅ…ねみぃ」

俺は眠気に負けそうになっていた。あの夢を見た日は眠りが浅いのか、いつもこんな感じなんだよな。しかも最近は見る頻度が増えたせいか眠気も倍増しだ。
前には、説明をしている黒井先生が見える。授業は…後10分か。俺は見つからないと信じて、目を閉じて寝ることにした。

……気がつくと、俺は満開の星桜の前に立っていた。学校では初めて見るこの見慣れた夢だが、ひとつだけいつもと違うところがあった。

「…あったかい」

それが誰かに抱きしめられているのだと気付いたのは、数秒たった後だった。相変わらず姿は見えない。だけど何故か、この人は幸せそうな表情をしていると分かった。しばらくすると、

「…やくそく…」
「これ……声だっ!」



582:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:11:24 EJTnqTuP
初めて聞こえた声に驚きつつも、俺は耳を澄ませてみた。

「…ゆき…………さくら……」
「くそっ、途切れ途切れで分かんないな」

この人がとても大事な事を言っている。どうしてかそれは分かるのに、途切れ途切れな上に消えそうなほど小さな声のせいで、上手く聞き取ることが出来ない。
そして一通り何かを言い終えると、どんどん感覚がなくなってゆく。

「待って!一体君は誰なんだ!?何を言おうとしてたんだよっ!?」

そう叫び終わると同時に、俺の意識はなくなった。

スパーンッ!

「……んぅ」
「や~っと目ぇ覚ましたか、真堂」

気がつくと、俺は机に突っ伏して寝ていたみたいだ。とりあえず2発目回避のために顔を上げとこう。

「お目覚めの気分はど……ってどうしたんやっ!?」

黒井先生が俺の顔を見るや驚いている。周りを見ると、他の人も驚いた顔をしてる。顔に変な跡でもついたのかな?自分で顔を触ってみると理由がよく分かった。

「あれ?なんで俺…泣いてんだろ」

知らないうちに俺は涙を流していた。



583:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:17:37 EJTnqTuP
「も、もしかして強く叩きすぎたか?」
「い、いや。全然痛くはなかったんですけど…」

俺は涙を止めようとするも、壊れた蛇口みたいに止まる気配がない。

「だ、大丈夫なんか?真堂」
「…すいません、ちょっと顔洗ってきていいですか?」
「あ、ああ。かまへんで。ゆっくりしてき」
「はい、すいません…」

教室を出た俺は、顔もそのままに屋上に向かっていた。正直、授業を受けるなんて気分になれなかった。
それから俺は、あの夢を見るために学校で何度も寝てみたのだが、あれから一度も見ることが出来ずに教科担当に怒られるばかりだった。
そんなこんなで数日たったある日。

「今夜初雪が降る可能性があります。通勤通学には厚着をして出かけた方がいいかもしれませんね。」

俺は朝ご飯を食べながら天気予報を見ていた。

「雪かぁ。最近冷えるもんな~」

雪と聞いて、俺はこの前学校で見た夢を思い出していた。

「あの夢でも‘ゆき’って言ってたっけ…」

まぁ雪のことを言っていたかなんて分かんないんだけど。考えても仕方ないし俺は家を出ることにした。
学校の近くまできた頃、俺は後ろから声をかけられた。



584:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:28:56 EJTnqTuP
「真堂くん、おっはよー」

振り向くとそこには泉さんがいた。

「ん、おはよ。泉さん」

そして、俺達は取り留めのない話をしながら学校に向かった。

「そういえばさ、今日初雪降るらしいね」
「初雪、か…」
「…どうかした?急に暗い顔になったけど」
「あ、んーん。何でもないよ。ちょっと夢でね」
「夢?」
「そそ、なんか変な夢なんだけどね。目がさめたらほとんど覚えてないんだけど、雪みたいなのが降ってる中で隣にいる誰かと話をしてるの」
「へ~」

夢と聞いて、俺はあの時見た夢をまた思い出していた。夢…、雪…、隣にいる誰か…、もしかしたら……。
俺は半信半疑ながらも聞いてみることにした。

「ねぇ泉さん」
「うん?どうしたの?」
「さっき言ってた夢ってさ。もしか…」
キーンコーンカーンコーン
「うわわっ!予鈴鳴っちゃったよ。真堂くん急ごっ!」

タイミング最悪、と思いながら俺は泉さんの跡を追った。


585:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:32:54 EJTnqTuP
その後、俺は泉さんに夢の事を聞こうとするも、奇妙な程タイミングが会わず結局放課後になってしまった。泉さんは、またもやタイミング悪く、俺が黒井先生に頼まれた用事をしてる最中に既に友達と帰ったようだった。

「しょうがないや、明日にでもまた聞こっと」

俺も家に帰ることにした。

「ふぅ…」

家に帰ってきてから1時間程たっただろうか。俺は、ベッドの上で何度目か分からないため息をついた。理由は勿論一つしかない。

「夢の事、聞けなかったな…」

泉さんが見たっていう夢の話、それがどうしても頭から離れないのだ。
普通に考えれば夢が他人と一致するなんて有り得ない。あったとしても天文学的な確率なはずなのに。それでも聞きたい。いや、聞かなきゃならないとさえ思ってる自分がいる。

「ストーカーかイカレた人かっての…」

そして寝返りを打ちつつため息をまた一つ。

「……はぁ。一眠りしたら気分変わるかな」

掛け布団をかけ直し目を閉じる。疲れてたのか驚くほど早く意識がなくなった。


586:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:36:16 EJTnqTuP
気が付くといつもの夢を見ていた。満開の星桜を隣にいる誰かと見ている夢。ただいつもの夢とは違う。体には、学校で見たときと同じように抱きしめられているぬくもりを感じていた。

「確かこの後…」

俺は聞き逃さないように耳を澄ませ、待つことにした。

「……ゆーくん。約束……かな?」

聞こえた!続きを聞き漏らさないように神経を集中する。

「もし今日……覚えて……初雪……星桜……いよ?」

前よりかよく聞き取れる。そして、しばらくすると他の声も聞こえた。

「……持って……約束…証……」
「これは…、俺の声?……」

俺の声が消えると同時に、前みたいに感覚がなくなっていく感じがする。そして意識がなくなる直前、桜の花びらが見えた気がした。


587:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:38:16 EJTnqTuP
目を開ける。あの夢を見た後特有のだるさはあるけど、意識ははっきりとしてるし、夢の内容も鮮明に覚えている。

「約束…、初雪…、星桜…、証…、最後に見えた桜の花びら…」

俺は、机に置いてあるビンを手に取った。その中にはいつもと同じ、変化のない桜の花びらが入っていた。

「やっぱり、こいつが関係してるんだろうな。だとしてもあんな状況、今まで一度も経験したことないぞ。それに、俺の事をゆーくんなんて呼ぶやつなんて一人もいないし…」

所詮はただの夢、こんなに悩むなんて馬鹿らしいのかもしれない。けどあのぬくもりが、あの声が、ただの夢なんかじゃないってのを心の奥の方で感じている。

「はぁ…。気分転換に外にでも出るか」

俺は着替えを済まし、一旦躊躇するも花びらを入れたビンを上着のポケットに入れ外に出た。


588:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/18 22:44:36 EJTnqTuP
外は曇っていた。日中より日がないぶん一層寒さが増した気がする。
俺はあてもなくぶらつくことにした。けれどどこにいても、何をしてても、夢の事が頭から離れることはない。
気分転換できない以上外にいてもしょうがない。もう帰ろうと思い、気を紛らわせるために入ったゲーセンから出てみると、外の景色が変わってることに気づいた。

「雪…降り始めてたんだ」

空からしんしんと降りしきる雪、それを見て、俺は夢の風景を思い出していた。

「…まさかな」

あれは夢、ただの夢。そう思いながらも俺は足早に星桜に向かっていた。
学校に着き、一直線に目的地に向かう。そして星桜に続く最後の角を曲がり木に近づく。

「……当たり前だよな」

そこには枯れ果てた星桜があるだけで誰もいなかった。

「何を期待してたんだか、俺は。誰もいるわけないのにさ」

ポケットの中のビンを取り出し、まじまじと見る。やっぱり変化なんかない。

「やっぱりただの夢か…。」

帰ろうと思い後ろを向く。すると、その先から走ってくる人が見えた。その人は俺のよく知ってる人物だった。



589:霧波
09/06/18 22:46:40 EJTnqTuP
とりあえずこれで前半部分は終わりです。後半は出来次第投下します。

590:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/18 22:50:28 CPjUE9yp
なんという焦らし・・・GJ!

591:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/18 23:01:27 +wAPABAi
ここでか・・・ここでなのか・・・!
続きを楽しみにしながらいつまでも待ってます!

592:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/19 03:04:08 GqYFyzaS
GJ!いや~見事な構成と焦らしですねえ、続き楽しみにしています 乙でした!

593:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/19 11:38:47 cijZ3GdJ
くっ!ここで次回に続くとは!
続きを首を長くしてのんびり待ちます、乙でした

594:龍二
09/06/19 18:00:01 FKaK98AF
>>575さん
ただいまです!
これからもよろしくお願いします!

>>576
待たせたな!!(スネーク風に

……言ってみたかっただけなんです
ごめんなさいごめんなさい。

無理しないていどに頑張ります!

>>霧波さん
前半終了タイミングがうますぎるww

構成、文章ともに素晴らしいです!
後半wktk。


ども。お久しぶりです龍二です。
久しぶりすぎて結構書いた文章が貯まってます(^^;

「遠く、どこまでも近いモノ」
の続きを投下させていただきます。

よろしくおねがいします。

595:龍二
09/06/19 18:07:08 FKaK98AF
前話までのまとめ。(多々、修正アリ)
URLリンク(ncode.syosetu.com)

進行状況をお伝えするブログ。
URLリンク(ameblo.jp)

※注意

*この作品は「らきらきメモリアル」の続きではなく、
ストーリー全体の続編に近いものになっています。

*原作で語られていなかった部分などを、作者の解釈で
作品中で語っていることがありますのでご注意下さい。

*この作品は原作では名前が決まっていないキャラ等に
名前を付けているものがあります。

*主人公の性格がちょっとばかり変わっています。
正確に言うと『主人公ですが主人公ではなくなっています。』

*この作品は「白石」や「あきら」に「おとなし」など、
ゲームに登場しなかった(又は直接関係しなかった)キャラが登場します。

この「*」の内容に不信感を抱きになられた方は、
ご覧にならずに飛ばすことをオススメ致します。

それでは、「遠く、どこまでも近いモノ」をご覧下さい。

596:龍二
09/06/19 18:10:05 FKaK98AF
キーンコーンカーンコーン…。

始業のチャイムが鳴り響く。

登校時間は生き地獄そのものだったといえる。
ギスギスした雰囲気だったか、さほどひどくはなかったかさえわからない状況。
そのなかで男子であるオレが一人取り残されるのだ。

しかも、周りからの視線もかなり気になった。
つまり、オレは超絶ブロークンハート状態だったって事だ。

とにかく、オレは授業の準備をし、ノートを開く。
…そういえば、みんなは劇の練習はできているのだろうか?
オレは色々とありすぎて、まだ原稿さえ読んでいない。

…そういえば、本当に色々あったなぁ。
こんな体験、普通に生きていてだれが体験できるものだろうか。
この学校に転校してきて、全てが変わった。例えば、初日。

597:龍二
09/06/19 18:11:10 FKaK98AF
「いきなり自分が記憶喪失者として扱われた。だが、実際そうなようだ。
時間のループだとか、宇宙人がなんだとか、今はよくわからないが…。」

自分の回想が綺麗な声で読み上げられていく。
…読み上げられていく?あれ、この流れって…。

「サッ♪トッ♪シッ♪」

「う゛っ!殺意が……。」

ゴスッ!!

オレの頭に拳骨が打ち落とされ、痛感がほどばしる。

「ふぐり!!」

「日記を書くなんて授業内容にした覚えはないんやな、これが~。」

前に見たような流れで、授業は終わっていった…。

598:龍二
09/06/19 18:16:39 FKaK98AF
そして、昼休み。

「サトシ……先輩。」

一年中満開のこの桜の木の下で佇んでいるところ、
聞き覚えのある声が聞こえた…。みなみさんだ。

「どうしたの?みなみさん。」

記憶は、何度でもよみがえる…。
この桜の木の下で、劇の後、オレは彼女と唇を……。

……交わしたか、交わしていなかったかもわからない、
微妙なタイミングでその世界の時間は途切れた。わからないのだ。それが、切なかった。

しかも、それがこのみなみさんとだけではない、その事実がたまらなく嫌だった。
『前の』オレは、年下の子にも、そして一人だけでなく何人もに手を出した。
もし、オレだったら…。どうしていただろうか?

…決まってる。オレなら、キッパリ一人に決める。そのハズだ。
それが、みんなを傷つけない最高の方法であり、間違いのない選択肢だから。

599:龍二
09/06/19 18:18:48 FKaK98AF
……なら、この子達からだれか一人を選ばなければいけなくなったら、
オレは、誰を選ぶ?…誰を、選べる?

…やめよう。この子達は『前の』オレを好きでいるだけであって、
『この』オレがそんなことを考える意味はない。
しかも、選ぶだなんて、人を物のように考えるのはよくないことだ。

「サトシ先輩…?」

「おっと、ごめんみなみさん。考え事をしてたよ。」

「その考え事って…、劇の後の事、ですか?」

図星だ。

それはそうだろう。彼女達はこの事で修羅場を繰り広げているのだから。

600:龍二
09/06/19 18:20:41 FKaK98AF
『前の』オレよ…。お前は、なんでこんな事をしたんだ?
そして…、なんでお前はここまでみんなに好かれているんだ?

「…うん。そうだよ。」

「ですよね…。……おかしいですよ。
……今までの記憶はあるのに、……劇の後の記憶だけないなんて。」

「だよね。今までの記憶がサッパリ消えていて、なんで劇の後の記憶だけあるん……?」

あれ…?今、みなみさんはなんて言った?

今までの記憶はあるのに、劇の後の記憶だけない?
それって、逆じゃないか?

「……逆です。…私達に無い記憶は、劇の後の記憶だけですよ。」

そして逆にみなみさんに指摘される。……一体、どういうことだ?

601:龍二
09/06/19 18:23:29 FKaK98AF
私達、といったという事は、さきほどオレの部屋に来ていたみんなのことだろう。

つまり…、みんなは今までの記憶があり、劇の後の記憶がなく、
オレは今までの記憶がなく、劇の後の記憶がある…。そういうことか?

「そ…そうだね。」

一応、オレはうなずいておく。

「……先輩は劇の時、…すごく頑張ってましたよね。
……とっても迫力があって、吸い込まれるようでした…。だから…私は…。」

「………。」

覚えて…いない。

「……先輩?……先輩、まさか…。」

「…うん。ごめん。……覚えてないんだ。劇の後の事以外…。」

「…!!劇の後、ですか…!?」

みなみさんは目を丸めて驚いていた。
それはそうだろう。先ほどの話を聞くに、みんなは劇の後の記憶が無い。
そのみんなにとって、劇の後の記憶はとても知りたいものであるのだから。

602:龍二
09/06/19 18:27:44 FKaK98AF
そして、オレにとって一番思い出して欲しくない記憶なのだが…。

「…よければ、教えてくれませんか?
……私たちにとって、一番思い出したい記憶なんです。」

…みんながオレに協力してくれている中で、
オレだけがわがままでみんなに何も教えないなんて、やってはいけない事だ。

「実は…、劇の後…。」

オレは、劇の後に起きたことを話した。
…でも、それをみなみさん以外のみんなにもした、という事は話さなかった。




話せなかった。

603:龍二
09/06/19 18:29:35 FKaK98AF
「そう……ですか…。やっぱり、間違いじゃあ、なかったんですね…。」

「…?間違いって?」

「先輩。」

みなみさんは真剣な表情になる。
その表情に、オレも少し黙る。

「先輩…、私は…。」


「いつだって変わらない…。先輩の事が…、好きです。」


……あッ…。

心が痛むのが、わかった。

604:龍二
09/06/19 19:11:41 FKaK98AF
以上です。

久しぶりにかいたので名前欄に題名付けるのを
わすれていました……。申し訳ない。

続きは書けしだい投下させていただきます。
それではまた!

605:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/19 22:04:19 GqYFyzaS
GJ! ついに修羅場が…?次回を楽しんにしています。乙でした!

606:GREN ◆.V03vEgrME
09/06/20 23:24:56 ibeTiek5
おお!龍二氏、霧波氏…両雄が並び立ったよ! たよ!

さぁて、これで負けてられなくなって来たわけだが…
ここしばらくディケイドネタにどっぷり漬かってたからなァ……(言い訳

そろそろ脳内で発酵しかかっているみゆきさんネタを掘り起こす作業に戻ろうかな。

607:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/21 10:21:56 SLlZxHTM
お久しぶりです。楽しみにしていますね!

608:GREN ◆.V03vEgrME
09/06/23 00:44:53 q3tJn3bB
お疲れ様です。

予告どおり、みゆきさんSSです。
題して「らぶらぶ☆ぷれす」
…我ながらなんつー恥ずかしいタイトルをつけたのやらorz
URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

次はどうしよう…

609:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/23 05:14:25 dzeR0jJe
GJ! 可愛らしいみゆきさんを有難うございます。続き楽しみにしています。乙でした!

610:霧波
09/06/25 01:22:44 EbtmhC5Z
GRENさん新作乙です!
みゆきさんかわいいなぁ。胸で窒息死されてぇ(笑)

でわ、こちらも負けずに投下投下。MEMORIES~この白い雪と~、後半スタートです

611:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:26:58 EbtmhC5Z
「泉…さん?」
「真堂くん、なんでここに?」
「ちょっと気になることがあってさ。泉さんは?」
「真堂くんも?。実は私もなんだ。今日さ、夢の話したじゃん?あの時言い忘れてたんだけど、その夢の場所がここで、しかも咲かないはずの星桜が満開に咲いてるんだよ」
「…それで夢の中で初雪と約束って言葉が出てくる、とか?」
「えっ?何でそれを…」
「…ねぇ泉さん?もしかしてその夢を初めて見たとき桜の花びらを持ってなかった?」

俺はポケットからビンを取り出して泉さんに見せた。

「う、うんっ。持ってたよ」

泉さんは生徒手帳を取り出した。その中には桜の花びらが挟まれていた。

「実はさ、俺も同じ夢を見てたんだよ。それで今日ここに確かめにきたんだ。そしたら泉さんがここに来て、もしかしたらと思ってさ…」
「じゃあ、夢の中のあの人って真堂くんだったの?」
「まだ、かもしれないってだけなんだけどね」

俺と泉さんは二人で星桜を見上げた。変わった様子は何もない。それに、俺も泉さんも何かを思い出すなんてこともなかった。
それからどれくらいそうしていただろうか。辺りは暗くなりはじめ、雪の降る量も増えてきていた。



612:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:31:43 EbtmhC5Z
「うわっ!もう二時間もたってたんだ。」
「げっ!本当だ。そりゃ、周りも暗くなるわけだね」
「雪もかなり降ってきちゃったしね~。…んで、真堂くん何か変わりはあった?ちなみに私はサッパリだけど」
「残念だけど俺もなしだよ。」
「そっかぁ…。ヤッパリただの夢ってことなのかな?」
「そうゆう事だね」
「はぁ…。寒い中二時間も待ったのは何だったんだろーね。手も氷みたいに冷たくなっちゃったよ」

そう言うと、泉さんは両手を口の前に持っていき息を当て手を暖め始めた。

「は~っ、は~っ。むぅ、全然暖まらないや。ほらほら、真堂くん触ってみてよ。ホントに氷みたいだから」

そう言って、泉さんは手を差し出してきた。

「どれどれ」

俺は、差し出された手を握ってみた。すると

「うわ、ホントに冷た…っ!?」

泉さんの手を握った瞬間、強烈な頭痛が襲ってきた。

「くぅっ!な、なんだよ、これ……ぐぁぁっ!」
「いたたっ!ど、どうして急に……んっ!」

あまりの痛さに膝を突く。泉さんにも頭痛が起きているようで、同じように膝を突いてしまっている。そして、頭痛はさらに強くなり、俺の意識はもうろうとしてきた。



613:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:35:33 EbtmhC5Z
(も、もう…だめだ……)

しかし、気を失いそうになったその時、

(あきらめないで。時間の抵抗に打ち勝って…)

見知らぬ女の子の声が聞こえると同時に、頭痛が少しおさまってきた。泉さんの方を見ると、俺と同じように頭痛が緩和されているようで、さっきより少し楽になった様子だった。
しかしそれも数秒の事で、頭痛はまた痛みを増し始める。そしてそれと同時に、再び女の子の声が聞こえてきた。

(ごめ…なさい…。わた……限界……。はや……証を……!)

途切れ途切れの声でそう言うと、女の子の声は聞こえなくなった。

(証?証ってなんだよ!……あれ?)

ふと自分の胸ポケットがうっすら光を放ってることに気付いた。そこはあの桜の花びらを入れている場所だった。

(証…。もしかして!)

泉さんを見てみる。すると、やはりさっき生徒手帳をしまった場所が光っていた。俺は、痛みをこらえて泉さんに話しかけた。

「泉さん…うぐっ!は、花びらを…」
「え……あっ!?」

声を聞いた泉さんが、花びらが光を放ってることに気付く。俺と泉さんは、どんどん強くなる痛みに耐えながら花びらに手を伸ばし、それを掴んだ。その時、



614:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:39:11 EbtmhC5Z
(思い出して…)
(思い出せっ!!)

頭の中に自分とさっきの女の子の声が響き、頭の中にいろんな場面が浮かび上がった。
星桜の下で誰かと抱き合ってる場面。見知らぬ女の子と難しい顔で話をしている場面。体育館で何かを支えてる場面。そして、あの夢の場面。

「ねぇ、ゆーくん。約束、していいかな?」

声が聞こえる。しかも今までの途切れ途切れの感じは全くない。

「約束?どんな?」
「もし今日のこと2人とも覚えてたらさ…、今度初雪が降ったときもこうやって手を繋いで星桜の前にいよ?」

隣にいる誰かがそう言うと、夢の中にいる俺はその人の手を繋いだ後、舞い散る桜の花びらを二つ掴んでその内の一つをその人に渡した。

「これ、持っておこうよ。今日の約束の証ってことでさ」
「うん」

いつもの夢の終わりのように周りが白くなり始める。そして、頭の中に声が響く。

(頼む、思い出してくれ。俺と、大切なあの子の…×××さんのためにも…!)

その声を最後に俺の意識は途絶えた。


615:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:42:06 EbtmhC5Z

「…んぅ。あれ?」

気が付くと、俺は地面に倒れていた。

「えっと。確か星桜の前で頭痛が起きて…、そうだ!泉さんは?」

隣を見ると、俺と同じように倒れてる泉さんがいた。

「泉さん!泉さんっ!起きてっ、起~き~ろ~っ!」
「うぅ…後五分ね…」
「んなお約束はいいからっ!風邪引いちゃうよ?」
「ん…あれ?なんで私寝て…」
「寝てたっていうか気絶してたんだけどね」
「気絶ぅ?……あっ!」
「思い出した?」
「うん。でも…」

立ち上がった泉さんは腕を組み何か難しい顔をし始めた。

「どうかした?」
「真堂くんさ、花びらを掴んだとき何か見たり聞こえたりしなかった?」
「え?えーっと…。あっ!」

瞬間、女の子と自分の声、そして濃霧がかかったかのようにボンヤリとしてる映像が頭に浮かんできた。

「確かに見たり聞いたりしたよ。ただ、見たものに関してはなんてゆうか…もやみたいのがヒドくて何かを見た、って程度しか覚えてないけど。」
「そか。声の方は?」
「そっちはおもいだせたよ。女の子と自分の声でさ」
「「思い出して(だって)(じゃない?)」」


616:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:45:01 EbtmhC5Z
「…やっぱり全く同じかぁ」
「後は最後に自分の声で「思い出せ」って。その時夢の中に出てきた人の名前を言ってた気がするんだけど」
「ノイズみたいのが邪魔で聞こえなかったんでしょ?」
「泉さんもそうだったんだ…」
「それにしても、『思い出して』かぁ。って事は、やっぱりあの夢に出てきてたのは私と真堂くんで、私達はそれを忘れてるってわけなんだろね…」
「でもさ、俺記憶喪失になったことなんて一度もないよ?」
「それを言うなら私だってなったことないよ。むぅ…まさか前世ネタとか?」
「いやぁ、それはさすがに…」
「せめて、もう一回見れたらなぁ。あの頭痛はなしでさ」

確かにあれをもう一回見れたらとは思う。だけど見方が分からないのでどうしようもない。

(えーっと…。頭痛が起きたあの時なにをしてたんだっけ)

泉さんと会って、星桜の下で話をして、それから…。

「そうだっ!」
「ふぁっ!驚かさないでよ~」
「あ、ごめんごめん。それより泉さん、手を握らせてくれない?」


617:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:48:54 EbtmhC5Z
「手?構わないけどそうゆう行動は下校時とかのがポイント高…」
「いやいや、そうゆうんじゃないから」
「なーんだ。でもどうして?」
「さっき頭痛が起きた時のこと思い出しててさ。あれが見えた状況を再現してみればいいんじゃないかなって」
「おーっ。真堂くんGJ!でも、もしかして頭痛がまたくるんじゃない?」
「あー…。なら頭痛がきたら手を放すって事で」
「おk。んじゃ、はい」

俺は差し出された泉さんの手を握った。そして数分後、

「……なんにも起きないね」
「うーん。やっぱダメかぁ」
「あっ!そういえば!」
「泉さんどうしたの?」
「あの時さ、これを掴んでたなって」

そう言って泉さんが見せたのは生徒手帳だった。

「そっか、花びらか!」

俺は空いている手でビンを掴んだ。しかし、

「……なにもおきないね。」
「むぅ、ハズレだったか」

お互いにため息をはく。俺は目の前の星桜を見上げた。

(星桜、夢、忘れてる(らしい)記憶、あの声。わかんないことだらけだな…)


618:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:51:10 EbtmhC5Z
「ねぇねぇ真堂くん」
「ん?」
「考え中のとこ悪いんだけどさ」
「うん、どうかした?」
「いつまで手を繋いでるのかなぁと。まぁ真堂くんが繋いでたいなら構わないけど?」
「あっ!ご、ごめんね。今離すから」

俺は泉さんと繋いでた手を離そうとした。けど、その瞬間泉さんの表情が変わって見えた。

(気のせいかな?けど…)

一瞬だけ見えた泉さんの悲しそうな表情が気になって、俺は手を離すことが出来なかった。

「あれ?離さないの?」
「うん。駄目かな?」
「いやいや、構わないよ。ってか、あんな顔されたら断れないって」
「あんな顔?」
「うん。スッゴく悲しそうな顔してたよ」
「えぇっ?そんな顔してた?」
「うん。まぁほんの一瞬だったけどね」
「でも、泉さんだって悲しそうな顔してたじゃん」
「えーっ?私そんな顔してないよ?」
「いやいや、一瞬だったけど確かにしてたよ。だから離すのをやめたんだし」

それから数分間、同じようなやりとりを繰り返したが泉さんに、

「まぁあったかいんだしさ、もうどっちでもいいじゃん?」

と、言われたので手を繋いだままでいることにした。



619:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 01:55:15 EbtmhC5Z
「それにしても『思い出して』か…。」

ふいに星桜を見上げて泉さんがつぶやいた。

「泉さんどうかした?」
「ん~。もしさ、あれが本当に私と真堂くんで、なぜか忘れちゃってるけど付き合っていたんだったら、忘れるまではどんな感じで過ごしてたのかな~って」
「ん~、そうだな~。普通にどっか遊びに行ったりとかしてたんじゃないかな。あ、泉さんオタクだしそれ系の店とかにも連れて行かれてたりして」
「ちょっ。さすがの私でも彼氏連れでそーゆうトコには行かないよ。……多分だけど」
「多分って…。なんか店巡りに連れ回されてるのが安易に想像できるよ」
「む~、否定できないかも」
「あははっ」

もし泉さんと付き合っていたんだとしたら、か。隣にこの子がいる日常を想像してみる。すると、なぜだか全く違和感を感じない。まるでそれが当たり前だと頭と心にインプットされてるようにも思えた。



620:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:01:34 EbtmhC5Z
(これも忘れてる記憶のせいなのかな。だとしたら、これからも泉さんと一緒にいれば少しずつ思い出せるのかも…)
「…ぇ、ねぇったら!」
「えっ、あ、ごめん。ちょっと考え事してた」
「も~っ。話しかけてる女の子を無視するなんてギャルゲーだったら好感度一気に0だよ?」
「ごめんごめん。それでどうかした?」
「うん、私思ったんだけどさ。もしかして、これからも今日みたいに一緒にいれば何か思い出していけるんじゃない?」

どうやら、今まさに考えていたことを泉さんも思いついていたようだった。

「俺もそれを考えてたんだ。今、忘れてる記憶を思い出すための方法ってそれぐらいしかなさそうだしね」


621:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:03:08 EbtmhC5Z
「そだね。んじゃ改めて。明日からよろしくね、ゆーくん」
「ゆ、ゆーくん!?」
「これから仲良くしてくわけだしね。真堂くん、なんて他人行儀な呼び方はしたくないもん。それと、私の事も名前で呼んでね」
「あ、あぁ。よろしくね、い…じゃなくて、こなたさん」
「ん、よろしい。それじゃ、帰ろっか~」
「だね。寒いし」

俺とこなたさんは手を繋いだまま家に帰ることにした。
その日、俺は夢を見た。いつものようにほとんどが分からないままだったけど、隣にいる人の手の温もりだけは鮮明に感じることが出来た。


622:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:13:34 EbtmhC5Z
あの出来事から数週間たった。あの夢を見た後の特有のけだるさは、以前よりか少し強く感じる。もしかしたらあの時の出来事が関係してるのかもしれない。
それに、今のところあれ以降何かを思い出せた事は一度もない。それらは少し歯がゆいけど、マイナスな事ばかりではない。

「あ、ゆーくん。おはよ」
「お、こなたさん。それにみんな、おはよう。って、つかささん随分眠そうだね」
「つかさね、昨日やってたホラー映画見ちゃったせいで寝付けなかったみたいなのよ」
「わわっ。お姉ちゃん、それ内緒にしてほしかったのに~」
「あはは。そういやみゆきさんはあの映画見た?」
「はい、ですが途中から怖くなって変えてしまったので最後までは見ていないんですよ」



623:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:16:12 EbtmhC5Z
かがみさん、つかささん、みゆきさん。あの出来事の次の日からの友達。紹介してくれたのは勿論こなたさんだ。いわく、

「私と仲良かったんだったら、きっとみんなとも仲が良かったはずだから」

らしい。みんないい人で、知り合ったあの日から今日まで楽しい思い出ばかりだ。出来ればもっと早くから知り合えてれば良かったなとも思う。

「そういえば、今日は雪が降るかもしれないそうですね。」

気が付くと映画の話の区切りがついていたらしく、みゆきさんがそう言い出した。

「らしいわね。予報じゃ朝から降るって言ってたかしら」
「え、マジで!?俺傘持ってきてないよ」
「降ったらいれてあげようか?」
「いやいや、こなたさんの傘小さいから無理でしょ。しょうがないや、傘取りに戻るね。みんなは先行ってて」
「え?でも遅刻しちゃうかもよ?」
「まぁ一時間目には間に合うように急ぐよ。じゃ、また後で」

俺はみんなと別れ家に向かって走った。


624:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:19:39 EbtmhC5Z
家に向かう途中、顔に冷たいものがあたる。雪が降り始めたのだ。

「雪か…。そういえばあの日以来だな」

俺は走りながら今までの事を思い出していた。あの日から、俺もこなたさんもお互いなるべく一緒いることにはしてる。けど、二人とも記憶が戻る気配は全然ない。
まぁ、なにをすれば記憶が戻るかなんてサッパリなわけで、可能性がありそうなことを片っ端から試してくしかないんだけどさ。

「ホントに戻るのかな。ってか、戻ったとしたらどうするつもりなんだろ」

そういや、戻った後のことってあまり考えたことはなかったな。それについても今度話してみ…、

ドンッ!
「うわっ」
「キャッ!」

やばっ!考え事に気を取られすぎてたかな。とりあえず、ぶつかった女の子に謝らなきゃ。

「ごめんっ。大丈夫?」
「え、ええ。平気よ」

お互いほぼ同時に立ち上がる。そして女の子の顔を見たとき、感じたことのない何かが頭をよぎり俺は無意識のうちに言葉を発した。

「…久しぶり」
「えっ?」



625:MEMORIES~この白い雪と~
09/06/25 02:22:24 EbtmhC5Z
言ってからハッとした。初対面の女の子相手に何言い出してんだ俺は!

「あっ!いやその…、人違いだった。ごめん」
「い、いえ…」

いたたまれなくなった俺は、もう一度ごめんと謝ると家に向かって走り出した。
その場から離れた後、俺はさっきの女の子の事を思い出していた。陵桜の制服、茶色の髪、赤いリボンとポニーテールを二つに分けたような髪型。初対面なはずなのに、知っている人物だと分かる妙な感覚。

「永森…やまとさん……」

雪が降り続ける中、無意識に口からでたその名前。それは、近いうちに本人からの自己紹介で初めて知る『はず』の名前だった。

626:霧波
09/06/25 02:28:38 EbtmhC5Z
てな感じでMEMORIES第二部終了です。
第三部まで引っ張ったのはいいけど…只今第三部執筆状況0%、ネタ枯渇気味となかなかにヘヴィーな感じなんで投下予定は未定です。気長におまちくださいm(_ _)m

感想待ってますノシ

627:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/25 12:28:24 T09FxqBW
乙です!
こなたの言動が「らしい」感じでいい味出てますね~
そしてやまと登場にテンション上がってきましたよ
今後の展開を楽しみにしつつ気長に待ちます


628:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/25 21:02:05 0NdOC9Yx
GJ!記憶を思い出すために仲良く始めたりやまととのやりとりといい、予測を遥かに凌いでいました!続きいつまでも待ってます。乙でした!

629:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/25 23:37:48 InwaE0zT
今回も楽しく読ませていただきました。
次も楽しみにして待っています!乙でした!

630:GREN ◆.V03vEgrME
09/06/28 00:07:39 NfQdIypF
霧波氏乙でした。
続きが楽しみにしています。

先日のみゆきSSで表現不足を指摘され、当該部分をちょろっと修正。




……そろそろ、エロでも書こうかなァ……




631:名無しくん、、、好きです。。。
09/06/28 08:36:29 vPReNoiT
自分は構わないと思いますが、>>1にまとめへの投稿を勧める文があるのでそちらに書いた方がよろしいかと思います。楽しみにしています!

632:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/12 15:07:39 XJkEaYgF
アイドルマs…マイスター保守

633:GREN ◆.V03vEgrME
09/07/13 00:33:46 XzHdFcZ4
>>632
個人的には楽しみにしていますw
ただ本音を言えばやはり桜藤祭続編が欲しかった…

…まあ、なければないで脳内妄想すればいいんですけど。


ふと思い立って「夏」をテーマに1本。
久々に掌編ではなく、前後編にて短編に毛が生えた程度のシロモノになりそうです。
題して『なつぞら☆ぐらふぃてぃ』
つ URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

後編がいつになるか分かりませんが(ぇ

634:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/13 14:03:44 fTogmSMt
GJ!普段とは違うこなたの姿、だからこそ引き立つ彼女の良さを感じました。後編待ってます 乙でした!

635:霧波
09/07/13 23:15:19 A3noTEhu
GRENさん乙です!
後編楽しみに待ってますね。

さて、負けじとこっちも投下しますよ。タイトルは「アナタノオト、キミノネツ」です。どぞ

636:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:18:58 A3noTEhu
俺の彼女であるかがみさんは、よくこなたさんやパトリシアさんなどからツンデレツンデレ言われている。
それを本人は頑なに否定してるわけなんだけど、俺もこなたさん達の意見に賛成だ。だってみんなといる時は、

「ねぇねぇかがみ。聞きたいんだけどさ」
「ん?なによ、こなた」
「ゆうくんとふたりっきりでいる時はどんな感じでデレてるの?」
「はぁ?」
「だって気になるじゃん?彼氏に対してかがみんがどんなデレッぷりを発揮してるかさ」
「別に普通よ。みんなといる時と変わらないわね」
「え~っ、かがみツンデレなのに~?」
「ツンデレ言うなっ!」
「いいもん。ゆうくんに聞くから」
「えっ!?いや、俺に聞かれても…」
「さぁさぁ恥ずかしからずに。ユー言っちゃいなよ」
「う、うーん。そうだな~……はっ!?」

じーーっ(言うなよ。と、言ってるかのような目)

「ふ、普通だよ?普段通り」
「え~っ!そんな返答つまんないよ~。ツンデレなのにデレがないなんてさ」
「つまんなくて結構よ。後、いちいちツンデレ言うな!」

と、こんな感じなのに。



637:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:25:19 A3noTEhu
「あ、あの。かがみさん?」
「ん…。な~に~」
「そろそろ抱きつくのをやめて離れた方がよろしいかと思うんだけど。学校の屋上だし。しかも、もうすぐ午後の授業のチャイムなるしさ」
「別にいいじゃない。私達以外誰もいないんだから。…もしかして嫌だった?」
「そんなことあるわけないって。いいよ、このままで」
「ん。あんがと」

ぎゅ~っ!

幸せそうな顔で抱きしめている手に少しだけ力が入るかがみさん。2人っきりの場合は終始こんな感じなのだ。



638:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:28:18 A3noTEhu
「それにしても」
「うん?どうしたの」
「みんなといる時と変わらない、ねぇ…」
「っ!?」
「お、一気に顔が赤くなった」
「だ、だって仕方ないじゃないっ!ああ言わないとこなた絶対にからかおうとするだろうし。それに、正直になんて言えないし…」
「まぁ確かに、2人っきりの時は四六時中手を繋ぐか腕を組んでるか抱きしめ合ってる、なんて言えないよな~」
「く、口にしないでよ!恥ずかしいんだから…」
「いやいや、今まさに抱きしめ合ってるのに恥ずかしいもなにもねぇ」
「う、うっさいわね。それ以上言うと怒るわよ」
「はいはい」

そう言うと、かがみさんは頬を膨らましそっぽを向いた。まぁ、それでも俺に抱きついたままなんだけど

「ごめんごめん、もうからかわないよ」

そう言って俺はかがみさんの頭を撫でた。付き合ってから分かったことだけど、かがみさんは頭を撫でられるのが好きみたいで、拗ねたりした時にはこうしてあげるとすぐに機嫌が直ったりする。現に今も、

「もう…。調子いいんだから」

なんて言って、頬を赤くしながらこっちを向き直してくれてるし。



639:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:31:06 A3noTEhu
「そういえばさ」
「うん。なに?」
「なんでかがみさん、手を繋いだり抱きついたりするのがそんな好きなの?」
「べ、別にいいじゃないの。もしかして…、やっぱり嫌とか?」
「嫌なわけないじゃん、俺だってこうされるの大好きだし。ただ純粋に気になっただけだよ」
「そ、そう?ならよかった。で、こうするのが好きな理由よね。色々あるけど…、一番はやっぱり『音』かな」
「音?」
「ええ。こうやってるとね、ゆうくんの鼓動がよく聞こえるの。ドクン、ドクンって。で、それを聴く度に、ゆうくんがそばにいてくれてるってすごく感じれて。それが好きなの」

そう言って、かがみさんは抱きしめている両手に少し力を入れ俺の胸に耳を当てた。そうしている時のかがみさんの顔はとても穏やかで幸せそうに見えた。



640:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:38:16 A3noTEhu
「ねぇ」
「うん?どうかした?」

その状態のまま、かがみさんが話しかけてくる。

「さっき、ゆうくんこうされるの好きだって言ってたじゃない?」
「うん。確かに言ったね、大好きだって」
「さっきの質問そのまま返すみたいになっちゃうけど、ゆうくんのこうされるのが好きな理由ってなに?」
「うーん、そうだな。例えば抱きついた時や腕組んだときに当たるおっぱ…」
ギューッ!!
「痛たたたっ!つねらないでっ!冗談です!軽いジョークです!!」
「もう。ちゃんと答えなさいよね」
「は、はい…。俺がこうされるのが好きなのは『熱』を感じれるからかな」
「熱?」
「理由はかがみさんと似てるけどさ。こうやってると、かがみさんの体温を凄い感じられるんだ。んで、そのたびに思えるんだよ。こんなに大切だって思える人がそばにいて幸せだ、ってさ。」

そう言って俺はかがみさんを抱きしめている手に少しだけ力を入れた。

「好きだよ、かがみさん。今も、これからも、絶対に離さないからね」
「私だって離さないわ。好きよ、ゆうくん。これからもずっとそばにいてね…」



641:アナタノオト、キミノネツ
09/07/13 23:41:02 A3noTEhu
そう言って俺達はキスをした。屋上に吹く風は少し冷たかったが、そんなのが気にならないほど心も体も温かかった。

「まぁさっき言ったのが理由の一つだってのは間違いじゃないけどね。おっぱ…」
ギューッ!!!
「いって~~っ!」

同時刻、屋上の扉前・・・

「うわ~。お姉ちゃんもゆうくんもあつあつだね~。見てるだけなのに私の方が恥ずかしくなってきちゃうよ」
「さすがかがみん。ナイスなデレッぷりだねぇ」
「でもお二人とも幸せそうですよね。なんだか羨ましいです」

ちなみに俺達が覗き見されてたのに気付いたのは、教室に戻ったときにこなたさんから、

「昼休みはお楽しみでしたね」

と、言われたときであり、しばらくの間からかわれ続ける事になってしまったのであった。

642:霧波
09/07/14 00:01:01 A3noTEhu
以上です。
分かる方もいるかもしれませんが、タイトルの一部は『はちぇまれ』で有名なある人の歌からとってます。それにしても甘々なのって結構難しいと知った今日この頃。

それでもあまあまなものをかきたい。だってにんげんだもの きりは

643:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/14 11:30:28 dlf0kft4
GJ!ヤバいって可愛すぎて鼻血出そうになりましたよ 乙でした!

644:☆SHADOW☆
09/07/14 23:11:46 UM5YHVq1
>>633
続き楽しみにしています。
できれば早めに(ry

645:牛乳帝国
09/07/20 22:20:22 qMmXLgk7
唐突でスマンが即興で主人公の顔を描いてみた
10分くらいで描いたものなので期待はするな

牛の中の主人公図
・目:つかさ・みゆきと同じ←口調からそんな感じ(色はてきとう)
・髪型、毛色:たまに出てくる後姿から

URLリンク(www.uploda.tv)
パス:outousai

646:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/21 00:09:21 kesInR/K
>>645
こんなイケメンでは感情移入出来ないのでダメです

647:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/21 00:53:48 3bnOHvWx
そういや俺も昔主人公をイメージで描いたが某K1みたいになったなぁ・・・
そういえばここってまとめサイトに画像保管庫があるけど絵投下しても大丈夫なの?
SSは最近書いてないからきついんだけど、絵ならなんとかできるかもなんだが・・・

648:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/21 07:40:07 38R0HSGr
大丈夫だとおもいますよ~

649:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/21 10:16:49 jGRBA0KK
ギャルゲの主人公なら目を隠せ

650:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/21 19:09:10 T0mnXK9m
もうちょい普通っぽいというか素朴さがあるイメージ

651:☆SHADOW☆
09/07/22 09:48:38 z1LGmjGC
髪の色、黒じゃ・・・。
でも、いいと思いますよ??

652:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/22 22:37:12 cPAorkHr
>>647だけど便乗して自分のイメージで主人公描いてみた
らき☆すた風で描こうとしたけどなんかうまくいかなかったから
自分画風+目が描いてあるからそういうのが苦手だったらスルー推奨で
URLリンク(www.dotup.org)
パス:lsro

653:暗黒のパン屋さん
09/07/25 20:58:03 FCFdoHAr
久々に投稿します。誰を書くか決めてません。希望があれば書きます

654:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/25 21:22:27 EsXZfYs9
かがみをお願いしてもよろしいですか?

655:暗黒のパン屋さん
09/07/25 22:20:11 FCFdoHAr
>>654
ふむ。一回ゲームして、内容練って来ます

656:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/25 22:30:22 EsXZfYs9
宜しくお願いします。

657:☆SHADOW☆
09/07/26 02:31:10 0RKLRw+L
あぁ…やまとか、こうのが読みたい……。

658:GREN ◆.V03vEgrME
09/07/27 01:20:42 4bVpNHvx
お疲れ様です。1日1作執筆奏上! などと無謀かつアホな目標立てている俺です。

【なつぞら☆ぐらふぃてぃ】の後編をお届けにあがりましたー

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)


霧波さん>
いやー、相変わらずの名作ぶり。刺激になるです。
そして最近まで名前の読みを「きりなみ」だと思ってましたごめんなさいorz


659:名無しくん、、、好きです。。。
09/07/27 08:23:58 +qUoCe4l
GJ! 待ってました!夏に相応しいいい作品ですね~ 乙でした!

660:☆SHADOW☆
09/07/27 19:04:10 jIkgCyVg
>>658
夏だ!海だ!

いや~、おつかれです。
全力でweb拍手させて(ry
えっと…いくつネタをお使いで……。
毎日朝晩ブログを見ています。次も待ってます。
有り難うございました。がばてね。(何を?

661:☆SHADOW☆
09/07/27 20:48:09 jIkgCyVg
>>658
さっき気づきました。
「前編」と書いてますが、「後編」ってことでいいんですよね…?

662:GREN ◆.V03vEgrME
09/07/27 20:56:36 4bVpNHvx
>>661
え? アレ?

…うわ、ホントだorz

修正しておきまーす(滝汗

663:☆SHADOW☆
09/07/27 22:03:57 jIkgCyVg
>>662
おお、もう修正されてる!!
意外とすぐできるもんなんですね。

664:GREN ◆.V03vEgrME
09/07/30 00:18:32 f/jzf8sc
>>663
まぁ、もとがブログですからw
修正は容易いです。


665:☆SHADOW☆
09/07/31 15:14:10 QP1agAAu
>>664
あ~……
それもそうか……(汗)

666:GREN ◆.V03vEgrME
09/08/01 00:33:35 EJHQGv5d
おつかれさまです。
一貫献上!…もとい、一本献上にあがりましたー。

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)
題して【ぶらいんど☆たっち】

アイドルマイスターはこうちゃん先輩含むオールキャストの模様。
…あれ? やまとがいない……だと?

667:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/01 01:01:44 NgKs8i45
GJ!まさか目隠しをみなみがするとは…予想外で楽しめました 乙でした!

668:☆SHADOW☆
09/08/01 01:23:51 cbTPWLPz
≫666
ギリギリまで誰かわからなかった…。はじめはつかさかゆーちゃん辺りかな??とか思ってたけど、まさかみなみちゃんとは!
期待はずれでした(いい意味で)!!

『ネット』(←ここ強調)アイドルマスターのサンプル画像(?)には永森さん写ってた気がするようなしないような……。
あ、写ってただけか……??

669:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/07 07:35:29 QQ9fGk/8
ドロドロものがみたくなってきたわ

かがみんとつかさがとりあてる間に
なぜかまつりさんのもとへいく主人公とか

670:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/13 19:01:14 wEg+4O8K
そろそろ終わりそうだけど・・・あげ

671:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/17 05:58:21 fclM18F7
まだ終わらんよ

672:龍二
09/08/20 21:57:10 babmYh03
どうも、2ヶ月ぶりです。
夏休みだというのにPCが大破して、書き溜めしていたSSが消え去った龍二です。

新PCを買って、新PCを買う前に携帯で書き溜めしなおしていたので、
やっとこさ投下できる状態になりました。

なんか主人公の絵が二枚ほど上がっていたようですが、
見れないようで残念です。正直、見てぇ。(自重汁

さてさて、今回は
「遠く、どこまでも近いモノ」の続きを投下させていただきます。

>>595の内容に不信感を抱かれた方はスルーをお勧めします。


それでは、「遠く、どこまでも近いモノ」をお楽しみください。

673:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 21:58:34 babmYh03
痛んだ心は何のため?
この子のため?自分のため?

これはきっと、この子のためだ。

「……ゴメン。」

「…。」

即答、だった。
あまりの即答に、みなみさんも言葉を出せないでいた。

別に、いやだとかそういうわけじゃあない。
みなみさんは綺麗で、しっかりしてて、それでもちょっとツメが甘いところがあって……。
正直、平均以上。オレには過ぎた人だ。

けれど、今彼女は誰に告白した?

『いつだって変わらない。』
でもオレは『前の』オレから『変わっている。』

……つまり、みなみさんが好きなのは『前の』オレで、
その気持ちは『この』オレに向くことはないということではないか。

仮に違ったとしても、オレは断っている。
『前の』オレが築いてきた友人関係に、オレが割り込み奪うのは罪悪感があったから。

674:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 21:59:39 babmYh03
「しっかりするんだ、みなみさん。」

オレはみなみさんの目を見て言った。

「前のオレはここにはいない。いまここに立っているのは、君が好きなサトシじゃない。」

みなみさんを諭すように言うと、
みなみさんは先程まで沈めていた顔を笑顔に変えた。

「……なんだ。そういうことですか。よかった。……嫌われているのかと…。」

独り言のようにみなみさんは呟いた。
意外に単純だなぁ。可愛いけど。

そんなことを考えていると、みなみさんの手がオレに触れる。

675:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:00:03 babmYh03
「…サトシ先輩。」

みなみさんは両肩を持ったオレの手を握ると逆にオレを諭すように話しかける。
まるで、何もわからない赤子に、優しく教えを説く母のように。

「私が変わっていないように、
……先輩も何も変わってはいないんですよ?」

「…どういうことだい?わけがわからないよみなみさん。」

みなみさんはくるり、と体を翻すと、オレと反対方向にあるきだす。

「……その『わけ』が解ったら、
もう一度ここで……思いを伝えます。」

みなみさんは去り際に、そんなことを言った。

「待って!どういうことだよ、みなみさ…」

キーンコーンカーンコーン……。

オレが後を追おうとした瞬間、
何の捻りもないいつものチャイムが校内に鳴り響いた。

676:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:01:22 babmYh03
授業中、オレは集中できないでいた。
というか、もう集中出来ないのが当たり前になってきている。

オレはみなみさんの言ったことを考え直し、今まで手に入れた手がかりと照らし合わせる。
…全く答えは出て来ない。

かれこれノートを3ページも使って考察をしているが、
1+1=3であることを証明する問題のようになかなか答えが出て来ないのだ。

…いつもならここで、ななこ先生がこの考察を読み上げたあと、
リズミカルにオレの脳天を引っ叩いていただろう。

だが、今回のオレは一味違う。

それは、いつものようにななこ先生に授業以外の事をしているのを
バレたりリしないよう、厳重な注意と頻繁な前方確認で先生の動きを見通しているから……。

自慢げに悩内で作戦を説明していたオレは目を疑った。
……先生が、消えた!?

馬鹿な。そんなはずはない。オレの前方確認は完璧だったはずだ。
ならどこに見失った!?後ろ?いや、まさか……。

「なぁにを忙しげに書いとるんかなサトシ~?」

したからニュッと生えてきた手がオレのノートを奪う。
しまった……!!下段攻撃は予想外だった!

677:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:02:05 babmYh03
「い、痛いです先生。別にいいじゃないですか。
時間がループしてたってことはこの授業今までに何度もしたんでしょ?
だったら誰だって100点取れる……。」

「誰の為にやっとると思っとるんや!
そのループ中の記憶をなくしとる奴がここにおるやないか!
……それと。」

先生はオンラインゲームのPT編成をノートに書き込んでいる泉さんを指差す。
泉さんはそれに気づくと素早く落書きノートを授業用ノートと入れ替える。

あれでバレてないとでも思っているのだろうか…。

「ループ中から換算しても一度もまともに授業を受けてないヤツもおるし。」

「た、大変ですね先生……。」

オレはさりげなくノートを奪い返そうとするが、
先生はノートを持った手を上に上げ、チッチッとオレに指を振り、ノートに目を通す。

「う~ん、お前のノートを見るに、すこしづつ真意に近づいてるようやないか。
正直ようわからんけど。攻略本見取るようでおもろいわ。
ん~、で……『変わっていない』のが…、ん?岩崎?岩崎……。」

先生はオレのノートを興味津々に読む。
そして、「まぁ頑張れや!」と言って、ノートでオレの頭を一発しばいたあと、
ノートを机の上にポンポン、と置いた。

678:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:02:46 babmYh03
休み時間。オレは迷うことなくみなみさんの教室に向かった。
理由はもちろん、あの言葉の意味を聞くためだ。

だが、みなみさんの姿は見当たらない。休み時間が始まって間もないというのに。
トイレかどこかだろうか?みなみさんには悪いけど居場所を聞き出そう。

「アナタはシなない…。ワタシがマモるもの。」

「ぱ、パティちゃん!」

「いいッスねー二人とも!映えるッス!」

みなみさんがいないからか、パティさんがみなみさんの役をしていた。
まったくひよりさんも暇だなぁ。

「あれ、サトシ先輩~。」

ゆたかさんがとてとて、と小走りで走って来る。 あ、こけた。
颯爽と出てきたパティさんがゆたかさんを抱え上げ、こちらにあるいてくる。
パティさんに抱きかかえられたゆたかさんはそのままオレに話しかける。

679:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:04:25 babmYh03
「どうしました?サトシ先輩。」

みなみさんといつも仲良しなゆたかさんなら
みなみさんの行き場所を知ってるかも知れない。

「ゆたかさん。みなみさん、今どこにいるかな?」

「みなみ……さん?」

ん?反応が微妙だ。名前を間違えたかな?

「岩崎さんだよ。ゆたかさんと仲がいい。」

ゆたかさんはパティさんと目を合わせる。

パティさんは顔を横に振った。
ひよりさんも同じだった。

680:龍二 遠く、どこまでも近いモノ
09/08/20 22:30:03 babmYh03
「えーと、サトシ先輩?」

「え、なんだい?ゆたかさん。」





「みなみさんって、誰?」





「は?」



オレは、耳を疑った。

681:龍二
09/08/20 22:32:33 babmYh03
今回はここまでです!

そういえば携帯から小説投下できるの忘れてた。
これからはPC大破したら携帯で投下しますw

続きは書け次第投下します。
それではまた!

682:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/21 07:14:12 rJGldfiy
GJ!待ってましたよ~、まさかみなみがそんな…続きが楽しみです。乙でした!

683:GREN ◆.V03vEgrME
09/08/28 04:40:18 i3ZHI7i7
お久しぶりです。
発売から1年をとうに越えても、今もなおここに人がいることに驚きと、感謝を改めて。

さて、つかさでSSです。
題して【ぐるーみんぐ☆あっぷ】 はいそこ、じゃじゃ馬とか言わない。

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

だいぶ夜勤には慣れてきたけど、休日の使い方が難しいぜ…

684:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/28 10:27:17 Iptag9Z5
GJ!髪をいじる女の子って可愛いですよね~ 楽しく読ませていただきました、次回も楽しみにしていますがお身体に無理のないように 乙です!

685:名無しくん、、、好きです。。。
09/08/29 00:09:50 d+Fqm53n
>>683
凄く面白かった!
つかさが彼女だったらこんなふうにいちゃいちゃできるんだろうなぁと想像していた通りの話だった。
とても優しい気持ちになれたよ

686:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/02 20:39:32 pV4GRoS6
期待あげ

687:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/09 15:37:16 4iWijQP5
あげ

688:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/09 19:15:40 f7F+Ca4a
あげ

689:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/18 22:56:55 nbpXaZL8
期待あげ

690:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/19 12:22:00 6KYuNH+w
さげるなよ

691:GREN ◆.V03vEgrME
09/09/25 07:56:11 qHjdLAMO
どうもおひさしです。

久々に掌編一本お持ちしました。

題して「はんど☆せらぴー」

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

そろそろネタが枯渇してきたかなぁ…(トオイメ

692:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/25 23:49:38 bzLL086Y
GJ!主人公の暖かさとゆたかのか弱さがよく出ていて良いものだと思います。乙でした!

693:リュウガ
09/09/26 23:36:19 PozDGVpT
どうも、このレスに書き込むのが始めてのリュウガと申します。
以後、お見知りおきを・・・

ちょっと思いついたネタがあるので、投稿してもよろしいですか?

694:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/27 08:13:31 nOKgkpqT
>>693
よし、wktkしてるから投稿してくれw

695:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/27 13:07:26 TMVN7U++
>>693
つーかいちいち投稿するのに伺いを立てにゃならんほどここの連中は偉くないぞw

696:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/27 13:35:37 e+H3xI7E
まったくだ どちらかというと投稿者≧住民だからな 気兼ねなく投稿してくれると嬉しい限りだ

697:リュウガ
09/09/28 02:03:13 ptLOEusU
それでは、ありがたく投稿させていただきます。

「ねぇ、○○君。」

「ん?何、こなたさん?」

○○はこなたの方を向いていった
そして、こなたはニタニタと笑いながら翔を見た

「ぶっちゃけ、みゆきさんとは何処まで進んだの?」

すると、飲んでいたコーヒー牛乳を噴出しそうになったので
口に手をあて必死に噴出されようとしている我がコーヒー牛乳を押さえた
まったく、いきなり何を言うんだこの子は・・・・

「ごほっ・・・ごほっ・・・」

「だ、大丈夫ですか!?○○さん!?」

あぁ、背中をさすってくれるみゆきさんが天使に見えるのは
気のせいではないだろう。

「いや~、受験の合間を縫って何をしてるのかなーって思って。」

こなたが笑いながら言った
すると、つかさとかがみは興味津々な顔で二人を見た・・・

「あ、あのさ・・・そーゆーのは時と場所を考えていってください・・・」

「え?じゃあ、時と場所を考えたら言っていいの?」

言う訳ないでしょ!?と心で叫びながら三人を見た

698:リュウガ
09/09/28 02:05:37 ptLOEusU
「じゃあ、みゆきさんに聞いてみよっかな~♪みゆきさ~ん♪実際何処まで進んだの~?」

ニタニタとした顔でみゆきさんを見ないで!
ほら!顔が赤くなってる!!!

「え、えぇっと・・・そのぉ・・・」

あっ、目があった・・・
やばい・・・ちょっと顔が赤くなってきたかも・・・

「へぇ~、初々しいねぇ~二人とも~♪」

「ってか、そんな事聞くな。」

かがみさんが軽くツッコミを入れた所で、つかささんが言った

「でも、お姉ちゃんも○○君とゆきちゃんとの関係知りたいって言ってたじゃん。」

「つ、つかさー!!!!」

その後、三人から問い詰められたが奇跡的にチャイムが鳴り
一命を取り留めたのであるが
後日、また聞かれたのは言うまでも無い。

699:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/28 20:14:12 s1QyCaHU
終わり?


ん~、ちょっとオチが弱いかな。
シチュ自体は悪くないから、もーちょいパンチ効かせて欲しいかなと個人的に思う。


もっと自分の妄想に素直になってもいいんだぜ?
主人公を自分に置き換えて、もっとキャラとあんなコトしたい、こんなコトしたいというのをドバーッと出しちまえYO。行き過ぎない程度にw

それが多分一番萌えるw


俺の個人的な意見だけどなw
とりあえず乙。
またなんか思い付いたら遠慮なく投下して欲しい。楽しみにしてるからな

700:リュウガ
09/10/01 06:04:29 UaXQvDwN
なんか、すいません。いきなりしゃしゃり出た駄文作者が変な投稿をして・・・
これからも、投稿するかもしれませんが、よろしくお願いします。

701:名無しくん、、、好きです。。。
09/10/01 10:25:27 ICcGrN00
>>700
気にせずにどんどん投下しちまえYO!

702:☆SHADOW☆
09/10/03 23:23:42 FYMy8OP4
>>700
そうだYO!

703:霧波
09/10/07 03:29:09 C8Nw6wzy
こんばんは、超お久な霧波です。
今霧波がウンウン唸って進行中のMEMORIES第三部が難航しまくり(ネタが全く出ねぇよ的な意味で)なんで一本投下しますね。まぁ、その投下物もMEMORIES絡みなんですけどね(^_^;)
では投下します。タイトルはMEMORIES~もうひとつのピース~です。

注意事項及び第一部>>477第二部前半>>578第二部後半>>611

704:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:32:39 C8Nw6wzy
最近、私は同じ夢ばかりを見ている。
満開の大きな桜の木。私はそれに背を向け、目の前にいる人達に話しかけてる。だけどその人達の顔も、自分が何を話しているのかすら分からない。
分かってることは、その人達が陵桜学園の制服を着ていること。そして、

「これが、私が残せる最後の手助け…」

夢の終わりに頭に響く私のではないような私の声と、ひとひらの桜の花びら。



705:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:33:51 C8Nw6wzy
「ん…もう朝?」

窓から差し込む光で私は目を覚ます。しかし、まだ頭は覚醒しきってないのか酷くぼーっとする。原因は分かっている、あの夢だ。
あの夢を見た日は、今日と同じように目覚めが悪い。確証はないがあの夢のせいだと、そんな気がするのだ。

「ふぁ…。とりあえず学校行く準備しなくちゃ」

時期的には辛いが冷たい水で強制的に目を覚まし、朝食を済まし、制服に着替える。そして、私はポケットから生徒手帳を抜き出し、それに挟んでる『あるもの』を見た。

「…やっぱり、あの夢の原因はこれなのかしら…」

それは、ひとひらの桜の花びら。こうの通ってる学校の学園祭(桜藤祭って言ってたかしら)の当日、朝起きた私が握っていたものだ。
どこからともなく出てきて私の手のひらに握りしめられていたそれ。
それに加えて最近見るようになったあの夢。正直不気味だし、繋がりがあるって思わない方がおかしい。
けれど、私は捨てられずにいる。何故かは分からないけど、捨ててはいけないような気がするのだ。



706:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:35:28 C8Nw6wzy
ピロリロ~、ピロリロ~
「っ!?」

突然鳴りだした携帯の着信音で現実に戻される。我ながら、考え事をしてると他のことが目に入らなくなるのは悪い癖ね。
携帯を開ける。どうやらメールだったようだ。受信ボックスを開くと見知った名前が目に入った。

八坂こう

内容を見ると、前に出かけたときに遅刻したお詫びに、放課後お茶でもどうかという内容だった。
そういえば、私からもこうに伝えることがあったんだ。早速、こうにOKの返事を送る。ついでに携帯で時間を見てみると家を出るにはちょうどいい時間帯になっていた。

「いってきます」

そう言って玄関を開ける。季節は冬、初雪が降った日から数週間がたっていた。



707:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:39:07 C8Nw6wzy
「えっと、私はおしるこにしよっかな。やまとは水羊羹でいいんだよね?」
「ええ。ただしこっちのセットね」
「げっ!それ高い方じゃん」
「いいじゃない。遅刻したお詫びなんでしょ?」
「はいはい、分かりました。すいませーん」

放課後、私はこうと一緒にお気に入りの甘味屋にいる。普段は頼まない少し高めのものにしたけど、いつも待たされてるんだしこれくらいは当然よね。
そんなことを考えていると、

「そういややまと。この間のあれ、どうなった?」

と、こうが出されたお茶をすすりつつ聞いてきた。

「私に決まったわよ。通うのは明日から、道案内はよろしくね」
「ホントに!?やったねっ!」

満面の笑みを浮かべ喜ぶこう。その姿を見てると、頑張って良かったと思えてくる。
私の通ってる学校には見聞修学という制度がある。
各学年の代表一名が他校に一ヶ月間転入し見聞を広めるという国内、しかも狭い地域限定での留学のようなものだ。そして、今年の二年の修学先はこうの通ってる陵桜に決まったのだ。


708:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:40:53 C8Nw6wzy
勿論、代表は一名しかなれないのでいつも倍率は極めて高いのだが、選抜のためのテストで一位を取り昨日決定の知らせを聞いたのだ。(まぁ、今回は頭のいい人が殆ど参加しなかったし、人数も少なかったのが幸いだったんだけど)

「いやー、私も頑張って手伝ったかいがあったよ」
「そうね。勉強関係であんな真剣になってるこうなんて初めて見たもの」
「ひどいなー。ま、自分でもそう思うけど」
「でも感謝してるわ。私の苦手な科目がこうの得意科目だったおかげで随分助かったもの」

修学先を聞かされたその日、こうにこの事を話したら、

「マジ!?受けてみようよ。私も勉強手伝うからさ」

と、嬉々として手伝ってくれたのだ。実際受かったのはこうの助力も大きいと思う。

「いや~、でも受かってホントよかった。一緒に登校するのなんか中学以来だから、明日が楽しみだよ」
「楽しみなのはいいけど、いつもみたいに待ち合わせに遅刻しないでよ?」


709:霧波
09/10/07 03:43:58 C8Nw6wzy
「分かってるよ。あ、そうだ!明日は授業終わったら学校案内してあげるね。学食とか私の部室とか冷たいしょうが湯売ってる自販機とかさ」
「ありがと。しょうが湯が売ってる自販機以外は案内よろしくね」
「え~っ。ノリ悪いぞ~」
「悪くて結構よ。……あ」
「ん?どうかした?」

私は、ふとあの夢の事を思い出した。夢の中で私の目の前にいた人達は陵桜の制服を着てた。なら、あの場所も陵桜にあるんじゃないか。もしかしたら、あの夢の原因も分かるかもしれない。

「ねぇ、こう。陵桜に桜の木ってある?」
「桜?うん、あるよ。正門のとこに」
「あるのはそこだけ?」
「そうだね。……あ、後は星桜があったか」
「星桜?」
「うん。校舎裏にある大きめの桜なんだ。でも、もうずっと咲いてないらしいし枯れちゃってるって噂だよ」
「……そう。教えてくれてありがとね」

あの夢の場所は、おぼろげだけど正門ではなかったような気がする。けど、一番可能性が高そうな星桜はずっと咲いてないって言うし…。やっぱりただの夢なのかしら。

「んで、桜がどうかしたの?」
「ううん、なんでもないの」


710:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:45:42 C8Nw6wzy
「そっか。……て、あっ!もうこんな時間じゃん。やばっ!遅れるかも…」
「なにか約束でもあったの?」
「うん、後輩とね。早く行かなきゃ!」
「そうね。その子を待たせても悪いし出ましょう」

会計を済ますとこうは、

「それじゃあね!明日、楽しみにしてるよ」

と言いながら駅の方へ走っていった。いつもながらの風景を見ながら、私は明日から一ヶ月間、またこうと一緒の学校へ行く事への期待と少しの不安を抱きながら家路についた。

「行ってきます」

いつものように家を出る私。ただ一つだけ違うのは着なれてない新しい制服。昨日学校から渡された陵桜の制服だ。まだ少し気恥ずかしいけどすぐに慣れるでしょ。
ちなみに、今この場には私一人。こうは私が家を出る三分前に寝坊したと連絡があったので、先に行くと伝えてある。念のため、昨日のうちに陵桜への行き方を調べといて本当によかった。


711:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:49:11 C8Nw6wzy
学校へ向かう途中、顔に冷たいものが当たる。

「雪…、もう降り始めたんだ」

そういえば数週間ぶりの雪って天気予報で言ってたわね。
……あ、そういえば確かあの日からだったっけ。私があの夢を見始めたの……、

ドンッ!
「キャッ!」
「うわっ」

いたた…、考え事してたせいで周りが見えてなかったわ。本当にこの癖どうにかしなきゃ。

「ご、ごめんっ。大丈夫?」
「え、ええ。平気よ」

お互いほぼ同時に立ち上がる。そしてぶつかった相手を見たとき、私は妙な感覚がした。
知らない人なのにどこかで覚えてるような感覚。私、この人とどこかで会った気が…。その時ぶつかった男の人が、

「…久しぶり」
「えっ?」

と、私に話しかけた。その目はまっすぐに私を見てるのに何か違うものを見ているような感じがした。


712:MEMORIES~もうひとつのピース~
09/10/07 03:50:48 C8Nw6wzy
けどそれも一瞬の事で、男の人は急に顔を真っ赤にし、

「あっ!いやその…人違いだった。ごめん」
「え、ええ…」

そう言った後、もう一度謝ると走り去ってしまった。
その場に一人残った私はさっきの人を思い出していた。特徴があるわけではないのに何故か強く印象に残っている。それは多分、顔を見たときのあの妙な感覚が関係してるって気がする。

「久しぶり…」

そう無意識に私は呟いていた。それはさっきの人が言ったことを反芻しただけなのか、それとも……。

713:霧波
09/10/07 04:04:02 C8Nw6wzy
以上です。でわ第三部、MEMORIES~memories are here~(仮)を気長にお待ち下さい。
感想お待ちしてますm(_ _)m


714:名無しくん、、、好きです。。。
09/10/07 23:03:35 Gs7B3Cct
GJ!待ってましたよ!いつまでも待ってますのでこれからも頑張って下さい!

715:名無しくん、、、好きです。。。
09/10/22 17:45:47 +lMTuzvc
URLリンク(lotte-fits.jp)
らきすたの映画近日公開!?


716:GREN ◆.V03vEgrME
09/10/23 10:53:40 E1RMpy1o
>>713
おお、お久しぶりです。そしてGJ!
やまとと主人公の邂逅…そして始まる物語…こちらも気になりますねぇw
がんばってくださいませ!

さて、こちらも。

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

つかさメイン。題して【おーたむ☆ぶらいど】

どうぞよろしく。

717:名無しくん、、、好きです。。。
09/10/23 17:44:22 4ubudmMJ
GJ! ブーケを手渡し=結婚フラグ成立ですね、わかります。ところで読んでいて気になったのですが、柊家の長女はまつりさんではなく、いのりさんなのでは? ともあれ素晴らしいSS投下、乙です!

718:GREN ◆.V03vEgrME
09/10/23 20:53:11 E1RMpy1o
>>717
感想&ご指摘どうもです。直しておきました!

719:名無しくん、、、好きです。。。
09/10/23 21:41:28 4ubudmMJ
おお! お仕事早いですね!これからも頑張って下さい!

720:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/13 05:05:17 ZjlWVfTu
あげほ

721:GREN ◆.V03vEgrME
09/11/15 10:44:46 s8howpS5
お久しぶりです。前回がつかさだったからってわけではないのですが、かがみで掌編をお届けなのです。

題して「ぐっどないと☆こーる」

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

大学生になったメンバーを書くのは初めてかも。…7巻は未所持なのですがw

722:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/16 12:04:30 5kPvHn/f
>>721
毎度乙です!

このダダ甘っぷりが堪りませんw

723:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/16 14:52:02 8oXuO8xL
>>721 GJ!寂しがり屋で甘えん坊、やはりかがみはかあいいなあ~ 乙です!

724:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/29 18:48:28 hH9HptVu
かがみが主人公よりパチンコにはまってしまう話
つかさがまつりに主人公を寝取られてしまう話
先生が生徒に手をだして逮捕される話

さあどれがいい?


725:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/29 19:02:54 ZqvYep3m
  三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  何でこんなになるまで放っておいたんだ!
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ   ←>>724
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll


          oノ oノ
          |  |  三
 _,,..-―'"⌒"~⌒"~ ゙゙̄"'''ョ  ミ
゙~,,,....-=-‐√"゙゙T"~ ̄Y"゙=ミ    |`----|
T  |   l,_,,/\ ,,/l  |
,.-r '"l\,,j  /  |/  L,,,/
,,/|,/\,/ _,|\_,i_,,,/ /
_V\ ,,/\,|  ,,∧,,|_/


726:名無しくん、、、好きです。。。
09/11/30 00:53:40 4cVPxIi+
②だな

727:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/04 07:56:30 udlcOB4J
主人公がかがみとつかさの二股かける話
みゆきのおっぱい触る話
主人公がから揚げつくってもらう話
さあどれがいい

728:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/04 08:38:24 CBozLJO9


729:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/04 09:48:10 0Bswcidl
3で

730:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/05 03:29:33 6YUMGapP
つか3は誰に作ってもらうんだ?

731:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/05 07:04:56 Bojk/59F
>>730
こなたに決まってるだろjk

732:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/06 14:17:16 qr7jdg8N
かがみ「○×!唐揚げ作りすぎちゃったからどう?」

主人公「・・・おお、そうか・・・じゃ、いただくわ」

かがみ「感謝しなさいよっ!///」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

主人公「・・・かがみが作ってきたらしい・・ 今日はコレ食べるわ・・・
こなた「そうだね せっかくかがみんが○×君の為に作ってみごとなツンデレぶりを発揮しながらくれたんだもんね・・・」

主人公「悪いなこなた・・いつも作ってもらってるのに今日は食べられなくて・・」

かがみ「いいよ いつも○×君を独り占めしてたんだもん、今日ぐらいわね♪」

主人公「悪りー、明日は唐揚げちゃんと食べるからさ」

こなた「うん♪食べてね、でも ○×君の誰にでも優しいのは私としてはちょっと心配・・・」

主人公「大丈夫だよ 何があってもこなたが一番だ」

こなた「////そんな事 言われたら照れちゃうよ///」

こうですか><

733:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/08 06:42:41 J/9iM1xG
そのイチャイチャしてる所をかがみに覗き見されてるわけですね

734:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/22 08:05:40 9H7IJ7IM
あれ、本スレ消滅?

735:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/22 10:33:26 aDrjNXkJ
何で本スレだけ?

736:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/22 10:47:48 MDTf5lI7
980超えてから24時間書き込みが無かったから

737:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/22 16:43:06 Tg7Mvdu9
なんじゃそりゃ

738:名無しくん、、、好きです。。。
09/12/22 17:05:20 hNop2xSa
ルール

739:名無しくん、、、好きです。。。
10/01/09 23:31:37 gdfkf/R0
らきらきメモリアル、ギルヴぁメッシュとの初共演終了後

いずみ「うまく演じるコツですか・・・」
主人公「うん、やっぱり練習量を増やすしかないかな?」
いずみ「士郎ですよねぇ・・・うーん」
主人公「あれ?若瀬さん、あの作品知ってるんだ?」
いずみ「に"ゃ!?い、いや、お兄ちゃんが、このゲーム好きで・・・!!(し、しまったー!!)」
主人公「これって、ゲームだったんだ?こなたさん達の話を聞いてるだけだと、色んなメディアに展開してるようで、
    元が漫画なのか、ゲームなのかわからなかったんだけど」
いずみ「あ、い、いや、えーと、お兄ちゃんがですね・・・」

その翌日の昼休み

いずみ「先輩、これ、資料です・・・」
主人公「これって、いわゆる同人誌ってやつ?」
いずみ「あー、えーと、ですね”お兄ちゃんが”持っていて、私は読んだことないんですけど・・っ」
主人公「(なにか知られたくないようだなぁ)う、うん・・・無理しなくていいよ?」
いずみ「そ、そんなことはっ」

740:名無しくん、、、好きです。。。
10/01/10 04:52:31 x8ucCMtQ
>>739
花火が上がらないままラストまで期待!

741:名無しくん、、、好きです。。。
10/01/12 05:33:15 hGulEgbg
ごめんなさい、ちょっと短編で描いてみたのですが、ちょっとこの先は自分では無理そうですorz
長くすると、つまらなくなるのが俺クオリティorz

742:名無しくん、、、好きです。。。
10/02/07 03:25:54 MfFetEYW
h

743:名無しくん、、、好きです。。。
10/02/11 21:20:28 SS7FuooV
半年以上間が空いたけど、>>512の続き投下するよー(=ω=.)/



……ホントは年内に終わらせたかったが、規制に巻き込まれてタイミング逸したのは内緒だw

744:名無しくん、、、好きです。。。
10/02/11 21:21:38 SS7FuooV
 全力で階段を駆け降り、黒翼の天使よろしく髪をたなびかせながら中程から踊り場まで飛び降り、着地と同時に必殺Vターン!
 数段飛ばしで次の踊り場まで駆け降り、天才ラインメーカーもびっくりなライン取りでくるっと手すりの脇を回って、廊下を全力疾走!
 何度か人とぶつかりそうになるけど、月光ダンシングステップで華麗に回避!静かなる弾丸の異名は伊達じゃない(そんな二つ名なんか、持ってないけどNe)!

 そうしてたどり着いた中庭。
 星桜の樹の前で、雷堂くんと、さっきの女の子が向かい合っていた。

 その場に乱入しようと考えたけど、ある思考が頭を掠めたので、渡り廊下の壁を背にしゃがみ込む。

 あの娘、もしかして物凄い勇気を振り絞ってこの場にいるんじゃ……。



745:名無しくん、、、好きです。。。
10/02/11 21:23:43 SS7FuooV
 見たところ下級生っぽいし、告白する相手は上級生で、しかも面識なんて殆どないはず。
 なのに雷堂くんに告白しようとこの場にいる。
 果たして、その勇気ある行動を邪魔していいのだろうか……。

 私は、ずっと雷堂くんのそばにいた。
 その立場に甘えて、今日まで告白できずにいた。

 だけどあの娘は、今、勇気を出して雷堂くんに自分の想いを伝えようとしてる。

 私だって雷堂くんが大好きだ。正直諦めたくはない。

 けど告白する勇気がなかった……。

 彼女と私と雷堂くんとの物理的な距離……これはその差だ……。
 勇気を出した者と立場に甘えてしまって行動を躊躇った差。

 彼女と雷堂くんが付き合うなら、なんか許せそうな気g「ごめん……」ってええええ!?

 ひょっとして雷堂くん、告白を断った!?

746:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:26:00 SS7FuooV
 私は渡り廊下の壁の陰で息を潜めながら聞き耳を立てる。

「……俺さ、好きな人がいるんだ、実は。」

 Ω ΩΩ<な……なんだって──!?

「……だから、気持ちは凄く嬉しいけど、君の想いに応えるコトができない。本当にゴメン!」

 ……そっか、雷堂くん好きな人いるんだ……。 どんな人なんだろう……?もしかしたら前の学校の人なんだろうか?

 そんな風にぐるぐるとまとまらない思考に耽ってると、雷堂くんに告白した娘が走って校舎内に入っていった。

 幸か不幸か、私がいた側とは別の方向の校舎に入っていったため、私に気付くコトはなかったようだ。
 ……って、これってある意味マズいシチュエーs「こなたさん。」
「うぇいッ……!?」

 はっ、つい声を出してしまった……。

747:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:28:05 SS7FuooV
「心配しなくても、バレバレだったから大丈夫だよ。」

 私は観念して立ち上がる。

「どーしてわかったの?」
「座ってても丸見えだったよ、そのアホ毛。」
「あ……。」

 私のトレードマークともいえる、うにょんと天を差すくせっ毛、通称アホ毛。

 そんなに高くない壁に背を預けて座ってたら、そりゃ丸見えですわな……。

「そんなコトより、どうしてオッケーしなかったのさ?かなり可愛い娘だったのに勿体無い。」
「あれ?訊いてなかった?好きな人がいるから断ったんだけどな。」

 やっぱり聞き間違いとかじゃなかったか……。

「好きな人って、誰?」
「禁則事項ですw」

 むう、ハルヒネタで誤魔化すか。
 だけどうやむやにしてたまるかッ!

「教えないと抱き付く。」
「ちょっ、なんで!?」
「その娘からヤキモチ妬かれて修羅場になればいいんだッ!えいッ!!」

 私は雷堂くんの腕にしがみつく。


748:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:30:50 SS7FuooV
 ……私って最低。こんなコトして雷堂くんが好きな人に振られたら、きっと嫌われるよね。

 でも、今だけ……今だけでいいから、雷堂くんを私が独り占めしたい。
「ちょっ……こなたさん、胸当たってるって!」
「当ててるんだもん……。」

 いくら胸が小さくたって、腕を抱きしめちゃえば私にだって雷堂くんを誘惑するコトできるもん。「……早く答えないと、好きな人に見られちゃうかもよ?」
「こなたさん……?なんか今日は変だよ?」
「変でいいもん……。」

 雷堂くんの腕をさらに強く抱きしめる。
 ……ここまでしてるんだから、気付いてよ……。

「早く白状しろ……。」

 気が付くと、私の瞼から涙が一粒こぼれ落ちていた。

749:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:32:36 SS7FuooV
「こなた……さん?」
「うぅっ……ぐすっ……。
少しは、私のコトも見てよ……。そして気付け!このギャルゲー主人公!
あまりにも鈍い男の子は、2次元だと萌えるけど、リアルだと罪なんだよ……。」

 溢れる涙を拭わず、私は雷堂くんの腕を離し、そのまま雷堂くんの顔を見上げる。

「……私はッ……!ぐすっ……キミがッ……。」

 雷堂くんが欲しい。

 雷堂くんの心が知りたい。

 雷堂くんが大好き。

 世界で一番大好き。

「……キミが……好きなのに……。」

 でも、雷堂くんには好きな人がいて……。それはきっと、私なんかじゃ太刀打ち出来ないような素敵な女の子で……。

「……ゴメン、迷惑……だよね。
これ以上一緒にいたら、ホントに誤解されるよね……。
だから……、もう、行くね……。」

 雷堂くんから一歩離れ、きびすを返し、さっきの女の子みたいに私は雷堂くんに背を向けてその場から去ろうと、地面を蹴った。

750:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:34:52 SS7FuooV
「待って!こなたさんッ!!」

 その瞬間、雷堂くんが私の腕を捕らえ……。

「わきゃッ……!?」
「うわッ……!?」

 唐突に腕をつかまれたせいか、既に地を蹴っていた私はバランスを崩して倒れ込む。……雷堂くんを巻き添えにして。

 そして、あろうことかまるで私は雷堂くんに押し倒されるような格好で地面に倒れる。
 おまけに、ご丁寧に雷堂くんの右手が私の胸の上に乗った状態で……。

「うわわわッ!ごッ……ごめんッ!!わざとやった訳じゃ……!」

 慌てて飛び退く雷堂くん。

 状況を理解できないせいもあって、私は声を発するコトが出来なかった。
 胸を触られたけど、それで雷堂くんを責め立てようとか、嫌悪感だとか、そんな気持ちは全くなく、いっそこれを既成事実として、責任を取ってもらおうかという考えと、
雷堂くんの好きな人に見られてたら修羅場確実かもしれない、悪いコトしたから謝らなきゃという思考が、天使と悪魔の姿を象り、心の中でガチバトルを繰り広げていた。

「えっと……、大丈夫?その……色々と……。」
 雷堂くんが手を差し出し、私を起こしてくれる。
 半ば茫然自失としたまま、上半身だけを起こして、雷堂くんの顔を見る。

「……雷堂くんの……エッチ。」
「はうあッ……!!」

751:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:41:39 SS7FuooV
 思わず口を突いたのはそんな言葉。

「……でもね、私の中での雷堂くんへの気持ちは、全然目減りしないんだ……。
普通の女の子なら、悲鳴の1つや2つ上げるのに、私、おかしいのかな……?」

 普通の娘なら、100年の恋も冷めるのかもしれない。
 だけど、雷堂くんへの恋心はますます熱くなるばかり。これ、なんて拷問?

「やっぱり私じゃ駄目?
私、雷堂くんになら何されてもいい。それぐらい大好き。だから、雷堂くんも私を好きになってよ……!!」

 また涙が頬を伝う。
 ここまで想ってるのに、私の想いは雷堂くんには届かないの……?

「こなたさん……。」

 雷堂くんはポケットからハンカチを取り出すと、私の涙を拭ってくれる。

「あのさ、俺が好きな人っていうのは、こなたさんなんだ。」
「えっ……?」

 雷堂くんが……私を……好き?

「嘘……。」
「今嘘ついたら、俺、超極悪人だよ。
自分が好きだと言ってくれる女の子に向かって、『実は俺も』→『本当に?』→『嘘ですた』って、それなんてオーバーキル?」

 笑いながらそんな風に言う雷堂くん。

「でも……だって……。」
「こなたさん、テンパって俺が答える暇くれなかったと思うんだけどw
……まぁ最初に俺がちょっと誤魔化したのが一番悪いけど。」

752:泉こなたの憂鬱
10/02/11 21:45:48 SS7FuooV
 そういえば……。
 雷堂くんが告白されてて、雷堂くんモテるからこれからも同じようなコトがあるかもしれないって思って、
それが嫌で思わず大胆な行動に……。

 自分の行動を思い返すと、物凄く恥ずかしくなってきた……。

「でも驚いたな。こなたさんってかなり大胆なアプローチするんだね。」
「あっ……あれはッ……、混乱してて正常な判断できなくてッ……。」

 ホント、いくら混乱してたとはいえ、あんなエロゲのヒロインみたいな行動取るなんて……。

「混乱しすぎでしょw」
「うああ……!!」

 誰かッ!落とし穴を私に仕掛けてッ!!
 ドスガレオス、ダイミョウザザミ、ショウグンギザミ、モノブロス、ディアブロスがいても構わないからッ!!

「けど、そこまでこなたさんに想ってもらってたなんて嬉しいよ。
実を言うと、俺さ……初めて会った時からこなたさんのコトが気になっててさ。」

 初めて会った時……。
 雷堂くんが転校してきた日、夜更かしが過ぎて寝坊しちゃって、遅刻しそうになって猛ダッシュで学校に向かってたら、同じく遅刻ギリギリの雷堂くんと正面衝突しちゃったんだっけ。

 あの日から不思議な出来事が始まって、そして私の恋も始まって……。

753:泉こなたの憂鬱
10/02/11 23:11:43 SS7FuooV
「実は、私も……。
キミが私とぶつかって、一緒のクラスに転入してきた時から雷堂くんが気になってきて……。
ほら私さ、こんな性格じゃん?だから雷堂くんやみんなと一緒にはしゃいだりしてて、なかなか雷堂くんに『好き』って気持ちアピールできなかったんだけど……。
でも、ずっとドキドキしっ放しで、顔も赤い時もあったかもしれない。
最近はゲームしてても、アニメ観てても、ふと気付いたら雷堂くんのコト考えてて……。
趣味もおぼつかなくなるぐらい雷堂くんが好き……大好き。
きっと……ううん、絶対に運命の出会い、って奴だよねコレ。私と雷堂くんは出会うべくして出会ったんだよ。」

 私は雷堂くんの手を取る。

「こなたさん……。」
「雷堂くん……。」

 見つめ合う。


754:泉こなたの憂鬱
10/02/11 23:16:04 SS7FuooV
「…………ッ!?」

 ドアを開くと、そこには意外な人物が立っていた。

「うぉうッ……!って、岩崎さん……?」

 扉一枚隔てた向こう側にいたのか、顔を真っ赤にした岩崎さんがそこに立っていた。

「あっ……あのっ……。別に盗み聞きするつもりではなくて、泉先輩と葛葉先輩がなにか揉めてるような雰囲気がしたので、それで気になって……。
あのっ……本当にすみませんでした!」

 一方的に状況を喋るだけ喋って、岩崎さんは1年の教室がある方へ走り去っていった……。
 ……むう、まさか岩崎さんにまで見られてたとは……。


755:泉こなたの憂鬱
10/02/11 23:19:25 SS7FuooV







「……とゆー訳で、私達付き合うコトになりますた。」

 教室に戻り、先にお昼を取っていたかがみ達に私はそう報告する。

「おめでとう!こなたに雷堂くん!」
「こなちゃん、雷堂くんおめでとう~!」
「泉さん、葛葉さん、おめでとうございます。」

 かがみ、つかさ、みゆきさんが私達に祝福の言葉を掛けてくれる。

「ありがとう、かがみさん、つかささん、みゆきさん。
……なんか、照れるな。」

 雷堂くんがやや頬を染めながら照れくさそうにかがみたちにお礼を言う。

「まったく、やっとくっついたか、って感じよこっちは。」
「かがみも恋をすれば私の気持ちがわかるよ。
恋って結構バイタリティいるから、案外ダイエットになるかもよ~?」
「……ふむ、それなら雷堂くんに恋してみようかしら。」
「そッ……それだけはマジでやめて──!!」

 ううっ、なんかかがみにすっごい弱味を握られたような……。

756:泉こなたの憂鬱
10/02/11 23:21:21 SS7FuooV
「冗談よ。雷堂くんがそんなに好きなら、そのつかんだ手を離しちゃダメよ。」
「大丈夫。俺は離す気がまったくないから。」

 雷堂くんが私の手を握る。

「私だって!」

 そして私も彼の手を握り返す。

「はいはい、ごちそうさま。
頼むからあまり私達の前でバカップルぶりを見せつけないでよ。」
「……でも、こなちゃん達幸せそうでいいな。」
「そうですね、少し羨ましくもあります。」

 この二人なら、望めばすぐに彼氏の一人や二人できてもおかしくないんだけどな。
 そう考えると、彼女達がライバルじゃなくてよかった、って思う。

757:泉こなたの憂鬱
10/02/11 23:24:05 SS7FuooV







「いやー、見慣れた通学路も雷堂くんと一緒だとなんか新鮮だなー。」

 放課後、みんなと別れて私と雷堂くんは二人っきりで帰路に就いていた。

 かがみ達と別れてから、どちらからともなく手を繋いで歩く道は、冬の訪れとともに日に日に短くなる日照時間のために暗くなった道すら、まるで光り輝くレインボーロードのようにすら思える。

「また大袈裟な。
……でも、確かになんか新鮮かも。」
「だよね!」

 雷堂くんの同意を得られ、私のテンションはMAXまで上がる。

「でも、なんか不思議な気がする。雷堂くんと二人っきりで帰るのってこれが初めてなはずなのに、前にもこうして二人っきりで帰ったような気がする。」
「こなたさんも?俺もなんか以前に、こうしてこなたさんと帰ったような気がするんだよね。」
「もしかしたら、『記憶から抹消された桜藤祭の準備期間』あたりに一緒に帰ったのかもしれないね。」
「そうかもね。……でも、誰一人として桜藤祭の準備期間のコトを覚えてないのも不思議な話だよね。」
「陵桜学園7不思議の8つめ、誰も準備期間の記憶がないのに、無事に開催された桜藤祭……。」


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