らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 5話目at GAL
らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 5話目 - 暇つぶし2ch1:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 10:32:50 gCUPchqt
※ネタバレですのでご注意ください。

らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭の
らきメモENDの後が気になってしまうこの頃。
もしも、あの後も話が続いていたら・・・というIFのSSを考えて
個人で書くのもよし、皆で書くのもよし。
自由に後味の良いストーリーを考えて書き込んでください。
もちろん、らきメモに限らずこのゲームに関っているものなら基本的にOKです。

・.txt、.html、スレに直接投下、形式はなんでもおk

※えちぃ作品について
 ・性描写(18禁)を含む作品につきましては、スレへの直接投下は避け、
 .txt等に直して投下していただくようお願いします。
 まとめサイトのほうにはきちんと保管しますのでご了承ください。

まとめサイト:URLリンク(www9.atwiki.jp) 


■前スレ:らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭 IF-SS 4話目
スレリンク(gal板)

■らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭  公式サイト 
URLリンク(www.vridge.co.jp)


2:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 10:51:13 gCUPchqt
前スレ500オーバーしていたので立てました

前スレ>802で短編を投下したのですが
それをもとに話をすこし長くしてみました。
今回は導入部を投下します。

タイトルは
「思い出す恋人たち」
主人公の名前は短編と同じくようたで。

こなたside

私は変わらない生活を送っていた。

私とかがみとつかさとみゆきさん。
そして桜藤祭前に転校してきたようた君。

変わらない親友関係が続いている。

でも、何かを忘れてる気がする。
それは忘れてはいけないことだったはずなのに。
私は忘れてしまっている。
最近急にそんな事を考えるようになった。

私はなかなか思い出せない事に少しストレスを感じながら今日も教室から星桜を眺めている。

星桜を眺めてたら思い出せそうな気がする。
もしかしたら星桜に関係することなのかも。


3:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 10:55:44 gCUPchqt
ようたside
あ、こなたさん今日も星桜を眺めてる。

こなたさんは最近教室から星桜をよく見ている。
でも俺が教室にいる時は何故か星桜を眺めてはいない。
いつものようにかがみさんたちとバカやってる。

星桜は俺が今いる渡り廊下と俺たちの教室からじゃないとよく見えない位置にある。

ちなみに渡り廊下からは教室が見えるけど教室からは渡り廊下にいる俺は見えない。

話は変わるが俺は最近思い出さないといけない事がある気がしてならない。
絶対に忘れてはいけないこと。
だけど全然思い出せない。

何故かは分からないが教室から星桜を見ているこなたさんを見ている時にふと思った。
この渡り廊下から星桜を見ているこなたさんを見ていれはいつかは何かも思い出せそうなのだ。
根拠なんてある訳ないがそんな気がする。

しかし恋人でもないこなたさんを眺め続けるのはなぁ・・・

今回は以上です。

4:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 12:55:03 xxcXVFlZ
スレ立て&投稿乙です。

5:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 12:57:02 0NGXt52e
>>1スレたて乙です!

前スレ>>805さん
乙です!まつり姉さん軽いw
続き待ってます!

6:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 15:08:28 ohnePR8B
>>1
乙です
500オーバーさせてしまいすみません;;

7:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 19:30:32 ohnePR8B
>>5
感想ありがとうございます

そう言われるとヤル気がでます(`・ω・')

8:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 19:38:49 GgYvawEu
>>1スレ立て乙 >>2乙です!柊家+主人公とは、何とも新鮮ですね。続き待ってます!

9:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:01:54 ohnePR8B
前スレの>>777です。

今日も投下したいと思いますのでよろしくお願いします。

投下は夕飯食べた後にでも。

10:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:21:46 ohnePR8B

「ふふっ、こうやって話をしていると、〇〇君はかがみから聞いたまんまの人ね」

「ちょ、いのり姉さん!」


穏やかに笑いかけて俺に話すいのりさんとは対照的に、かがみは必死にいのりさんを止めようとしている。

「俺は何て言われてるんだ?」

俺はいのりさんからかがみへと目を向けた。

「何も言ってないわよ!」


ちょ…マジギレしないでください、かがみさん…


11:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:28:22 ohnePR8B

「え~…身体検査でかがみの下着姿見ちゃったんでしょ?」

まつりさんがニヤニヤしながら俺を見る。


「あと、いきなり授業中にかがみの教室に入って、手を握って凄いこと言ったとか…」

いのりさんがニコニコしながらまた俺を見る。


「あと、あの星桜の下でかがみと…キス…しちゃったんでしょ?」

みきさんも少し恥ずかしがりながら俺を見る

「ど、どうしてその事を…」

俺は体温が一気に上がるのを感じた。
どうして3人が俺の黒歴史を知っているんだろう…


12:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:40:34 ohnePR8B

「かがみってば何でも話したがるのよね~」

みきさんがかがみを見ながらニコニコしている。

当の本人は湯気が出るんじゃないかってほど赤くなっている。


「まだまだ聞いてるわよ。例えば…」


「つ、つ、つかさ!約束のもの買ってきてくれた?」

いのりさんがニコニコしたまま話しだそうとしたときに、かがみが急に立ち上がった。


「う…うん。台所の机の上に全部置いてあるよ」

つかささんはビックリして目を丸くしていたが、かがみはそれを聞くとどこかへ走り去ってしまった。


13:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:46:00 ohnePR8B

「にひひひ…逃げたか」

まつりさんがニヤニヤしながらかがみが走り去った方を見た。


「〇〇君も大変でしょ?かがみってば真面目に見えてワガママな性格だし」

みきさんがなかば呆れ気味な声と表情で俺を見る。

「い、いえ。たまにキツいですけど…優しくて、とても気がきいて、いい女の子です」

俺はかがみに対する正直な気持ちを伝えた。
すると、みきさんはにっこりと笑って頷いた。

「ふふっ、二人はお互いに想いあっているのね。
かがみ、〇〇君と付き合い始めてからウチでの笑顔も増えたのよ」


14:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:47:01 ohnePR8B

「最近のお姉ちゃんとの会話も【〇〇君がね~】って始まるんだよ~」

つかささんもあごに人差し指をあて、考えるように呟いた。

「〇〇君、かがみがたまにむちゃくちゃな事言うかもしれないんだけと、それはかがみが〇〇君を頼ってるからだからね」


いのりさんが俺を指差し言った。


俺は3人の言葉を聞いて、さっきの恥ずかしさとは違う何か温かいものが自分に入ってきた気がする。

「あ~ぁ。こんな話聞いてると私も彼氏欲しいなぁ…」

まつりさんがゆっくりと立ち上がり、さっきかがみか座っていた場所に座った。


15:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 22:50:01 ohnePR8B

「…こうやってよく見ると…〇〇君カッコいいわね。どう?大学生のお姉さんとか彼女にしたくない~?」

まつりさんはニヤニヤしながら俺の腕に腕を絡めてきた。

「ま、まつりさん!?」

俺はあまりに突然なことだったので身体を硬直させたままどうする事もできなかった。

ぎこちない動きで首だけを動かし、まつりさんを見ると、ニヤニヤ顔を変えずに更に腕を絡めてきた。

すると、俺の腕が何かの異変に気付いたようだ。

【ちょっとまつりさんっ!
俺の腕に何か柔らかいものが当たってますって!】


俺はそう叫びたいのを押さえて、冷静になるために素数を数えた。

しかし、腕についている柔らかい感触には勝てなかった。


とりあえずここまでです

16:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 23:06:53 gXq3Kaso
もうちょい行間詰めても良いんじゃね?

17:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/11 23:16:16 GgYvawEu
乙です!絡まれてますね~主人公君

18:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/12 01:17:32 emsPpxfc
乙です!まつり姉さん悪女www

19:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/12 01:24:19 MbdNbiPa
なんと言う寸止めwwwwwww
続きを楽しみにしております!

20:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/12 19:51:34 LcW0YBOs
niceboatエンドですねわかります

21:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:17:08 OR5OicAJ
すみません;
昨日は投下する前に寝てしまいました^^;

今日はまた夕飯食べた後にでも投下します

よかったら感想お願いします

22:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:52:58 OR5OicAJ

「ちょっとまつり…やめてあげなさいよ。〇〇君困ってるじゃない」

いのりさんがため息混じりにまつりさんを説得した。

「困ってなんかいないわよね~〇〇君?」

まつりさんはニヤニヤ顔から少しにこっと笑うとそのまま身体を預けてきた。

「えっと…あの~…その…」

「できたぁ!」

俺はなにも言えずに固まっていると、どこからかいきなりかがみの声が聞こえた。

まつりさんは慌てて腕を外し、急いでさっき座ってた場所に戻った。

「できたわよ~…って何〇〇君何にやけてるの?」

居間に戻ったかがみと目が合った時に不思議そうな顔をされた。


23:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:54:04 OR5OicAJ

「そ、そんなことないよ」

俺は両手を前に出し、手をヒラヒラさせた。

「まぁいいわ。とりあえずこれ食べてみて」

かがみは俺から目を反らし、何かが入ってる皿を俺の前に出した。

「玉子焼きだよね?」

「そうよ」

俺は目の前に置かれた小さな玉子焼きを見た。
見た目は…結構崩れていて正直あまりよくない。

「いただきます」

俺はゆっくりと玉子焼きを口に運んだ。

「あ…意外とおいしい」

「意外ってなによ」

かがみは目をつりあげ、拳を振り上げた。
かがみが作った玉子焼きは形に似合わず結構美味しかった。


24:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:55:55 OR5OicAJ

「ごめん、ごめん。でも結構美味しいよ」

そう言いながら俺はまた食べ始めた。

「そう?頑張った甲斐があったわ」

かがみはにっこりと笑って俺が食べているのを見た。

「けど…何か足りない気がするんだよなぁ…」

「えっ…?」

かがみの表情が笑った顔から段々不安そうな顔に変わった。

俺は食べている途中で首をひねって考えた。

それを見たつかささんとみきさんが手を伸ばして玉子焼きを食べ始めた。



25:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:58:28 OR5OicAJ

「う~ん…ホントに少し何か足りないような気がするなぁ…」

つかささんも首をひねって考え始めた。

「あ…。あれが足りないんじゃないかな」

みきさんは玉子焼きを食べた後すぐに俺達に笑顔を向けた。

「今度はお母さんが作ってみるわ」

みきさんはそう言い終わると立ち上がり、かがみがいなくなった方へと向かった。

「あれって何だろうね?」

「さぁ?あ、そういえば姉さん達と話した?」

「う、うん」

俺はちらりとまつりさんを見た。
まつりさんは俺を見てニコニコしていたが、俺はまつりさんと目をあわせるのが恥ずかしかったので、かがみの方へと目を移した。


26:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 21:59:23 OR5OicAJ

「そういえばさ…あ、明日もお弁当作って行っていいかな?」

かがみを見ると顔を赤くしながらこちらを見ている。

「かがみがいいなら…明日も作ってもらえるかな?」

俺は恥ずかしかったが、彼女の手料理を食べられるのもいいことだと思い、嬉しくなって自然と笑顔になった気がする。

「うん!私まだまだ上手くないけど、頑張るから!」

かがみがとびきりの笑顔を俺に見せてくれた。
その笑顔を見て、俺も自然と顔がほころんだ。


27:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 22:00:26 OR5OicAJ

「お熱いね~お二人さん」

「ホントね~。お姉さん達を差し置いていい雰囲気を作るなんてね」

「あはは…いいんじゃないかな」

まつりさんがニヤニヤして横から茶化し、いのりさんはなかば呆れながら俺達を見て、つかささんは顔を赤くしながら俺達を見ている。

「っ…!」

かがみと俺は3人を見た後、お互いに顔を合わせ真っ赤になった。

「できたわよ~」

みきさんの声が聞こえ、みきさんが居間へと来た。


28:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 22:01:37 OR5OicAJ

「これならどうかしら?」

そう言うと、みきさんは俺の前に玉子焼きが入っている皿を出し、みきさんは俺の後ろに立った。

「おぉ~」

さすがお母さんと言うべきだろうか、見た目はとてもよく美味しそうだ。

「いただきます」

俺は手を合わせて玉子焼きを口へと運んだ。

「この玉子焼きスゲー美味しいです!」

俺は振り向き、みきさんの顔を見た。


29:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 22:04:30 OR5OicAJ

かがみの玉子焼きと味はそれほど変わりがないが、なぜかとても美味しく感じた。

「ふふっ、よかったわぁ」

みきさんの表情が普段の表情から笑顔へと変わった。

それを見たつかささんとかがみが玉子焼きをつまんで食べた。

「うん!やっぱりお母さんのは美味しいね~」

「…そうね」

美味しそうにニコニコ食べるつかささんとは対照的にかがみは元気がない。

「ねぇ、お母さん。私の玉子焼きとなにが違うの?」
かがみは少し悲しそうにみきさんに尋ねた。

「ん~…それはね~…」

みきさんの一字一句を聞き逃さないようにかがみも段々と真剣な表情をした。


30:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 22:09:57 OR5OicAJ

「〇〇君への愛の差かな~」

みきさんは一度にこっとした後、俺の後ろから俺を包みこむように抱き締めてきた。

まつりさんの時と同じような、今度は背中に柔らかい感触を感じる。

「えっ!?」

俺はビックリしてみきさんの方を向き、かがみは突然の出来事にぽかんとしている。

「み、みきさんっ?何やってるんですかっ!?」

「そ、そうよ!お母さん何やってるの!」

俺はみきさんの方に顔を向け、我に返ったかがみはみきさんに向かって叫んだ。


31:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 22:10:57 OR5OicAJ

「あらあら、食べ残しが口についてるわよ」

みきさんは俺とかがみの叫びを無視して、俺の口の周りについている食べ残しを人差し指ですくいあげ、それを自分の口へと持っていった。

俺は恥ずかしさでまつりさんの時と同じくらい、いや、それ以上に身体が火照っり、かがみはフリーズしてしまった。

「お母さんってば…」

まつりさんはニヤニヤしながらその光景を見ていて、いのりさんとつかささんは俺達を見ているまつりさんを見てお互いに顔を合わせ、苦笑いしていた。


とりあえずここまでです

最近量が少なくてすみません;;

32:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/13 23:44:51 GY0505Ge
乙です!みきさんなにしちゃってるんですか

33:龍二
08/12/14 01:50:41 wf/VlAwq
>>31
乙です!投稿早いし話が安定してすごく楽しいです!
続きまってます^^

こんばんわ。久々の龍二です。
僕はいつも問題発言ばかりしてこのスレを
嫌な雰囲気にさせてしまったりしましたが、
そういう事がないよう、気を引き締めて作品を投稿したいと思います!

ということで、「遠く、どこまでも近いモノ」を投下させて頂きます。
少しの間、ご付き合い下さい。

*この作品は原作では名前が決まっていないキャラ等に
名前を付けているものがあります。

*この作品は「白石」や「あきら」に「おとなし」など、
ゲームに登場しなかった(又は直接関係しなかった)キャラが登場します。

*今回の話は雑談が多く、話はあまり進まない雰囲気があります。

この「*」の内容に不信感を抱きになられた方は、
ご覧にならずに飛ばすことをオススメ致します。

それでは、次レスから開始します。

34:龍二
08/12/14 01:52:29 wf/VlAwq
「みんながどうかしたのか?」

オレは不敵にニヤリとした白石の表情に不安を抱き、
少しオドオドと聞いた。

「お前…。オレの話、聞いてたのか?」

白石は少し怒った表情でこっちを見る。

「最初に言っただろ。このみんなと触れ合う事でオマエが
記憶のフラッシュバックを見る事が多かったって。」

「…なんだ。その話か。
じゃあ、さっきのあの不敵な笑みはなんだったんだよ。」

「顔に出てた?」

「出てた。」

タハーッ、と白石は笑いながら後頭部に手を当てる。
そしてまたニヤリとしながらオレの耳元に口を近づけ、囁く。

「立てちまえってんだよ。」

「立てるって……何を?」

「フラグだよ。フ・ラ・グ。」

「はぁ!?」

いきなり、こなたさんレベルの専門用語を言い放つ白石。
どこでそんな言葉覚えたんだコノヤロウ。

35:龍二
08/12/14 01:54:06 wf/VlAwq
「いっとくが、オレはギャルゲとかはやってないぞ?」

「じゃあなんでそんな言葉を知ってるんだよ。」

「泉がいつも言いまわしてる。」

……つまりは感染したってことですか。あの子も人を染めるのはうまいもんだな。
白石が昨日言ってた…。ゲーム内マネーのティーク、だっけ?
一万円分も持ってたってことは、やっぱそれも感染と影響なんだろうな。

「せっかくのチャンスなんだ。一緒に帰るかなんかすればいいじゃねぇか。
意外とホイホイついてくるぜ?そういうの。」

「だからそのいやらしい表情と手つきをやめろ。
しかも一緒に帰るったって、誰とだよ。」

「あ~、もう、いい加減脊髄反射的な返答はやめないか、この鈍感ヘタレ。」

「どっ……。」

「選ぶんだよ。お前がな。泉曰く、選択肢?分岐点?…どうでもいいか。
つまり!オマエはこの花園から一厘の花をおもちかえりできるってこった。」

「なんじゃそら。じゃあオマエはどうするんだよ。
……あ、そうだ。あきらさんと帰らなきゃいけないんだっけ。」

「知らねーよ。オレはせっかくだからこのみゆき様を選ぶぜ!
この安定したバスト!そして締まったウェスト!そして大きすぎないヒップ!
何よりあの破壊力抜群の萌え要素!泉が褒めるのもわかるってもんだぜ!!」

36:龍二
08/12/14 01:55:13 wf/VlAwq
「え?ツンデレ好きなオマエなら絶対かがみさん選ぶと思ってたのに。」

的確にツッコミを入れたオレに白石は両手を上げて驚く。
こいつ、時々オーバーリアクションだな。面白いけど。

「ぬわぁんで知ってるんだ!?」

「『らっきー☆ちゃんねる』だっけ?ネットで掲載されてたから聴いたよ。
知り合いについてトークしてるときに、ツンデレについて熱弁してたじゃないか。」

「聴いてたのかよ…。聴いてくれてるのはありがたいけど
こういうときに使われるとちょっとな……。」

「ついでに曲も聴いてやったさ。」

「もういい。オレが悪かった。やめてくれ。
いいからお前は会議にでも参加してろって。」

白石が照れ隠しにオレを強引に会議側に押したので、
オレはこれ以上いじめるのはやめてみんなのところへ行った。

37:龍二
08/12/14 01:56:02 wf/VlAwq
会議の内容はそれほど難しいものではなかった。
内容はというと、

まず、チアを踊るメンバーは完全決定だそうだ。敬称略で

こなた、かがみ、つかさ、みゆき、みさお、あやの、
ゆたか、みなみ、ひより、パティ、こう、やまと。

そしてチアの前にあきらさんが「三十路岬」を歌うんだとか。
司会として白石が入るようで、なかなかスムーズに進みそうではある。

そしてオレはあきらさんのボディーガード。つまりあきらさんが歌い終わったら
オレは自由時間なわけだ。まぁ、桜藤祭のオープニングだから
生徒全員強制で見ないといけないわけだけど。というか自由でもモチロン見るけど。

さて、会議は終わり、みんな帰る準備をし始めたわけだ。

オレは誰と帰るかを決めることになるのだが―。

白石はみゆきさんと帰るようなので、オレは…。

「………。」

そこで一人取り残されたあきらさんを送ることにした。

38:龍二
08/12/14 01:57:24 wf/VlAwq
「いや、ホント最初から最後まですみませんね、世話していただいて。」

「気にしてないよ。しかも、ウチの文化祭を盛り上げてくれる人なんだから、
……っていうか、普通だったらオレが敬語を使うべきなんだと思うけど…。」

「別にいいっすよ。私もそんな敬われるほど有名じゃないですし、
楽屋じゃまったく頭が上がらないから慣れてしまったというか……。」

……こんな小さな子が大変な道を通ってるんだな…。
やっぱり、白石はすごいな。この子は楽屋での態度が
身に染みちゃってるんだろうけど、アイツと話してる時だけ、素直だった。

アシスタント、ね。なかなかやるじゃん。アイツ。
オレの中で白石の評価が上がった気がした。

「あ、あきらじゃ~ん!お~い!!」

「お、音無~!?なんでこんな所をウロチョロしてんのさ~!」

どうやら、あきらさんの友達みたいだ。
さて、オレの仕事は終わりですな。送る必要もなさそうだ。
ここは友達と帰りたいだろうから、空気を読んで一人で帰還するとしよう…。

39:龍二
08/12/14 01:59:03 wf/VlAwq
「きらっち、いつのまに男作ったんだよ~!
なに?年上?高校生?やるじゃ~ん!」

「え、いやオレはちがっ!」

「違うよバカ。男なんか作ったら事務所の人に怒られるっつの!」

……そっか。アイドルだからそう簡単に
好きなと付き合う事も出来ないのか。

「あきらさん。」

「はい?」

「がんばれよ!応援してるから。」

「は?」

意味がよくわかっていない様子のあきらさんと
お友達を残して、オレは家へと歩き始めた。

「……どういう意味だったのアレ?」

「まぁ、ファンが一人増えた~…って事じゃない?」

やっぱり意味は伝わってなさそうだった。

40:龍二
08/12/14 02:08:43 wf/VlAwq
これにて終了です。
それと、誤字抜字を発見してしまったので、
この場をお借りして修正させていただきます。

誤「あ、あきらじゃ~ん!お~い!!」
正「あ、きらっちじゃ~ん!お~い!!」


誤 ……そっか。アイドルだからそう簡単に
好きなと付き合う事も出来ないのか。
正 ……そっか。アイドルだからそう簡単に
好きな人と付き合う事も出来ないのか。

以上です。それと最初に書き忘れていたのですが、
まず、IF-SS4話目から移動したわけでして、
いつ前回までの話が見れなくなるかわからないので保存場です。
URLリンク(syosetu.com)

それと、製作状況をお知らせするブログです。
URLリンク(ameblo.jp)

最後にもうひとつ。「複数同時連載」はしても大丈夫でしょうか?
独断でやってはいけないかなと思い質問させていただきました。
よろしければスルーして下さい。問題がありましたら指摘をお願いします。

ご付き合いありがとうございました。龍二でした。

41:龍二
08/12/14 02:10:00 wf/VlAwq
↑ブログの h 抜き忘れました。
問題がありましたらレスを削除してください。

すみませんでした。

42:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/14 04:35:09 mWEok+BU
乙です!主人公はあえてあきらを選びましたか、意外ですね。そしてチアが増えているw 続き待ってます!

43:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/14 08:32:26 nJiUa444
>>31
乙ッス!
読みやすい構成と文章ですね。そう書けるあなたが正直羨ましい…。

>>龍二さん
乙ッス!
白石はみゆきさんにアタックか。…無謀な…(笑)
しかしそこであきらを選ぶとは。何だか大人しめのあきらが可愛いッス!

「複数同時連載」ってどういう事でしょう?
「複数のSSをここで連載していく」って事なら良いのでは?
個人的には、全て完結していれば何も問題無さそうに思いますが。

44:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/14 14:24:04 MwfvFDqN




45:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/15 03:48:04 VyTYvZrk
最強

46:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/15 06:57:22 VyTYvZrk




47:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/15 07:23:40 kagg6Tp2
両者乙です!
今回も楽しく読ませていただきました。

48:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 00:05:20 x0bD35Tf
職人がいるとスレも活気づくな。
続き楽しみです。

49:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 00:52:58 fwrfYR3D
こんばんは~>>31です

今日も投下しにきました

量が少ないですが出来る限り毎日落とします。

50:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 00:55:49 fwrfYR3D

「あら、こんなことで真っ赤になっちゃって。〇〇君ってば可愛いわね~」

みきさんは妖しく笑うと、自分の顔を俺に少しずつ近付けてきた。

かがみはまだフリーズしているので、他の3人に助けてもらおうとするが、みんな顔を赤くしなから俺とみきさんを見ていた。

そうこうしているうちに、俺の目にはみきさんしか見えなくなるくらいの距離になってしまった。

悪あがきで少し顔を遠ざけるように顔を引いた。

「ふふっ、恐がらなくても大丈夫よ…」


51:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 00:57:38 fwrfYR3D

みきさんは更に顔を近付けて、妖しく笑うのを崩さず俺の顔を通りすぎ耳元で呟いた。

「っ…!」

それと同時に、俺は耳まで真っ赤になったのが分かった。

みきさんはそれを確認したのか、また俺の顔の前へときて、目を瞑り顔を近付けてきた。

俺は目を瞑ったみきさんを見て一瞬かがみと見間違えた。
親子だから似ているのが当たり前だが、そのせいで顔を引くのを忘れてしまった。

「だ、ダメっ!」

もう間に合わないと覚悟したとき、横から声が聞こえた。
俺の身体はその声の方へと引っ張られるようにグラッと動いた。

52:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 00:59:58 fwrfYR3D

「た、助かったあ…」

俺はそう呟き、顔を上げ声の主を見た。

見慣れた紫色のツインテール…
かがみだった。

「よかったぁ…」

かがみは大きく安堵の息を吐き、みきさんを見た。

「お母さんってば何やってるの!?」

半ば怒り半ば呆れの声でみきさんの前にいた俺を押し退け、尋ねた。


53:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 01:01:00 fwrfYR3D

「ごめんね、かがみ。最初は冗談のつもりだったんだけど、〇〇君若い頃のお父さんに結構似てていつの間にか…」

とかがみを見て申し訳なさそうに笑った。

「え~…」

みきさん以外はみんな肩の力が抜け、苦笑いしかでなかった。

「でも、お父さんこんな顔してたんだぁ…」

つかささんがまじまじと俺の顔を見てきた。

「へぇ~」

かがみも少しにこりとしながら俺の顔を見てきた。

「ちょ、2人ともそんなに見ないでくれ」

俺は少し恥ずかしくなって2人から目を反らした。


54:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 01:04:34 fwrfYR3D

「ふふ~。あ、そういえばお母さんと私の玉子焼きとの違いって…?」

かがみが俺からみきさんの方へと目を向け、聞いた。

「だから愛の差~…」

みきさんがニコニコしながら言ったが、みんなは冷ややかな目でみきさんを見た。

「あはは…冗談よ冗談。…後で教えるわ」

みきさんは空気を察したのか、まともな事を言った。

「さ、さてと…夕飯の準備でもしようかしら」

みきさんは空気に耐えられず、少し逃げるようにして立ち上がり、どこかへ歩き去った。

「あ、私も手伝うよ~」

つかささんも急いで立ち上がり、みきさんの後を付いていった。


55:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/16 01:05:28 fwrfYR3D
短くてすみません^^;

とりあえず今日はここまでで勘弁してください;;

56:龍二
08/12/16 02:31:44 el3FnlMl
>>55
乙です。今回も楽しく読ませていただきました。

「複数同時連載」の件ですが、>>43さんが言うとおり、
「複数のSSをここで連載していく」ということです。

これについては、もう少し今連載しているSSを進めて、
反応次第で同時連載をしていこうかと思います。

ご意見ありがとうございました。

57:>>2-3
08/12/17 13:56:48 8F14MJib
>>55乙です

>>2-3の「思い出す恋人たち」の続きです

こなたside

今日も私は星桜を見ていた。

いつもだったら眠ってしまう授業中にもずっと見ている。

今日なんか黒井先生に授業に集中しろって怒られちゃった。
そこ、いつも怒られてるだろって突っ込みはいれないように。

クラスのみんなに笑われる。つかさもみゆきさんも案外酷いよ。

でも、ようた君は笑っていなかった。
ようた君も考えごとしてたのかな?
だとしたら不公平だよ。ようた君も黒井先生に怒られなくちゃ。

その時私と目が合ったんだけど急に目をそらした。
しかも慌てた様子で失礼しちゃうよ。

あとでとっちめてやろう。



58:>>2-3
08/12/17 13:58:12 8F14MJib
ようside

こなたさんは今日も星桜を見ている。

俺の席からはこなたさんが星桜を見ているかは分からないんだけどずっと外を見てるからきっとそうだ。

と言うかこなたさん、黒井先生が睨んでますよー。

ちょ、近づかれても気付いてないよ。

あ、直撃。
うわ・・・今日も痛そうだ。

クラスのみんなが笑う。
つかささんはともかくみゆきさんまで・・・

いつもだったら俺も一緒になって笑うんだけど・・・
笑おうとした瞬間こなたさんと目が合ってしまった。
俺はつい慌てて目をそらしたけど変に思われたよなぁ。

・・・チャイムが鳴ったら退却しよう。

今回は以上です。

59:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/18 18:39:19 brJ4vl2V
>>58
乙。心境のすれ違いってのもまたいいもんだな。

それにしても、職人離れに読者離れに…。
過疎化が、ヤバイ。早くなんとかしないと…。

60:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/18 19:56:28 Xlbbzfii
乙です!星桜がこのあとどう絡んでくるか気になりますな~

61:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/19 18:15:03 V6S2nq6N
新スレ立ってたんだ


>>55
なんだろ主人公に殺意を抱くほど羨ましいんだが

62:GREN ◆.V03vEgrME
08/12/20 00:04:51 2vc2Ziz+
お疲れ様です。
今日、12月20日はゆーちゃんの誕生日ですよー。

てなわけで、記念ssを投下しますっ。

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)
題して「うぉーみんぐはーと ☆ うぉーみんぐはんど」

いよいよクリスマスが目前ですね~
クリスマスを題材にSSを書くのも悪くないですが、そういえば5月くらいにパティでクリスマスネタ書いたのを思い出したw

うーん、どうしよう?

63:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 09:38:03 9cxFK0PD
ゆーちゃんとマフラー巻くとか萌え死ぬんじゃ…何はともあれ乙です!

64:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 20:33:09 /h13cvlR




65:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 20:38:04 Gjsk7TOW
お久しぶりです>>55です

遅れてしまいすいません;;

はテストがあったんでそっちに力入れてました^^;

今日は少ししたら落としますのでよろしくお願いします

66:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:06:02 Gjsk7TOW

「あ~!そういえば明日提出のレポート忘れてたぁ!」

みきさんとつかささんが出ていった瞬間に、まつりさんが突然立ち上がった。

「今更かよっ!」

かがみがいつもこなたさんにツッコミをいれるような感じでつっこんだ。

もしかしたらかがみのツッコミはここが原点なのかもしれない…。

「大丈夫よ~。あと少しだけだから夕飯までには終わるって」

「いや、もっと早く終わらせとけよ」

胸を張って自慢するまつりさんを見て、かがみが呆れてため息をついた。


67:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:08:02 Gjsk7TOW

「というわけで、じゃね、〇〇君」

まつりさんが右手を上げ、手をヒラヒラさせながらどこかへ走り去った。

「なんか静かになったわね~」

「そだね~」

かがみが周りを見回しながら言った。

俺もそれにつられて見ると、居間には俺とかがみといのりさんだけになっていたことに気付いた。

「私はお邪魔かしら?」

いのりさんがニコニコしながら俺とかがみを見た。

「い、いえ。そんなことは…」

俺は少し熱くなりながら答え、かがみを見た。

かがみも同じように少し赤くなっている。


68:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:09:48 Gjsk7TOW

「〇〇君もかがみも素直じゃないんだから~」

いのりさんは立ち上がりかがみの左隣に来ると、かがみの左頬を人差し指でツンツンと突いた。

「そ、そんなわけないじゃない!」

かがみは少しずつ顔を赤くしながら、いのりさんを見た。

「ホントに~?」

いのりさんはかがみの反応を見ると、少し楽しそうにかがみの頬を突いている。

「もう!あ。そういえば境内に忘れ物しちゃったから取ってくるね!」

かがみはいのりさんに言い訳がましく言うと、立ち上がってどこかへ走り去ってしまった。

ガラガラと戸が開く音が聞こえたので、おそらく本当に外に出たのだろう。


69:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:10:59 Gjsk7TOW

「まったく…素直じゃないんだから」

いのりさんは多少呆れてかがみが走り去った方を見た。

「〇〇君も大変ね~」

いのりさんは首を俺の方をに向け、苦笑いしている。

「いえ、馴れてしまえば結構楽しいですよ」

俺はかがみのさっきの行動を思い出し、おかしくて笑ってしまった。

「そうなんだ…。あ、〇〇君。かがみの小さい時のアルバム見る?」

「見たいです!」

いのりさんの嬉しい提案に、俺はすぐに見たいと答えた。

「じゃあ付いてきてもらえる?」

いのりさんはゆっくりと立ち上がった。

「はい……あれ…?」

俺も立ち上がろうと足を動かしたが、どうしてか分からないが身体がうまく動かない。


70:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:12:05 Gjsk7TOW

「どうしたの?」

なかなか立ち上がらない俺を見て、いのりさんが不思議そうに俺を見た。

「あ、足がしびれました…」

それもそのはずだった。
初めて彼女の家にきて緊張しまくってるのに、その上馴れない正座をずっと続けてきたからだ。

「あははははっ!〇〇君ってば面白いね~!」

「笑わないでくださいよ…」

大きな声でいのりさん笑われてしまい、俺は恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまった。

「ごめん、ごめん。あまりにも面白すぎて」

いのりさんはまだ笑いながら喋っている。
いのりさんを見ると、若干涙目にまでなっていた。
俺は早く立ちたいと思うのだが、どうしても足がしびれて動いてくれない。


71:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:13:27 Gjsk7TOW

「仕方ないなぁ…かがみが帰ってきちゃ見せらんないし…はい」

いのりさんは自分の両手を差し出し、俺の両手をしっかりと掴んだ。

「よっ…と」

いのりさんはそのまま掴んだ手を引っ張ってくれる。

「ありがとうございます…っと…うわっ!」


「えっ…きゃあっ!」

ドスンッ!

立ち上がろうと足をあげたときに、いのりさんがふざけ半分で一気に引っ張ったので俺の身体がいのりさんの方へと思いっきり傾いてしまった。

「いたた…あ、ごめんっ〇〇君!大丈夫?」


72:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:14:33 Gjsk7TOW

「え、えぇ。なんとか大丈夫で…す…あれ?」

俺はいのりさんの上に倒れてしまったので大丈夫だった。

それで俺は起き上がるために両手に力を入れたが、何やら右手に何か柔らかい物を掴む感触を感じた。

「あんっ…」

それを触った後、いのりさんが鼻にかかった甘い声を出した。


73:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:15:28 Gjsk7TOW

俺は不思議に思い顔を上げた。

顔を上げると、俺はいのりさんのむ…胸を触っていたことに気付いた。

「んっ…」

「す、す、すいませんっ!」

いのりさんがまた甘い声を出した時、フッと我に返り耳まで一気に真っ赤になった俺は急いで右手を離そうとした。

その時…


74:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:18:18 Gjsk7TOW

ドタドタドタ…

「〇〇君~。今日はウチで夕飯食べて…い…く…?」

俺は音と声の方を見ると、黄色のエプロンをしたつかささんが立っていた。

見られた俺はもちろん、この光景を見たつかささんも一緒に時間が止まったかのように数秒間動かなかった。

「つ、つかささん…これは…」

俺はなんとか弁解しようとゆっくりと口を開いた。

しかし今、つかささんが見てる光景は誰が見ても誤解してしまうほどだ。


75:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:19:33 Gjsk7TOW

なぜなら、俺はいのりさんの上に乗っかかり右手でいのりさんの胸を触ってしまっている。
どっからどう見ても俺がいのりさんを押し倒しているようにしか見えない。


どうやって弁解しよう…

そう俺が口を開けたまま、いのりさんにも弁解してもらおうといのりさんを見ると、いのりさんは、妖しい笑いを浮かべ口を開いた。
このいのりさんの顔は、さっきみきさんが俺に迫ってきたきたときと全く同じ顔だった。
本当の大人の女性を感じさせるような艶めかしい顔だ。


76:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:22:02 Gjsk7TOW

しかし俺は、…何かよくないことを考えている顔…

ということで、何か危険を察知していた。

こういう時の悪い予感というものは本当に当たってしまうから悲しい。

案の定、いのりさんは俺の想像などまるでただの柵のように軽く飛び越え、とんでもない事を口走った。


「初めてなんだから優しくしてよね…」

……………えっ?
えぇぇぇぇ!
マジかよぉぉぉ!


77:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:24:46 Gjsk7TOW

つかささんにこんな光景を見られ、パニックになった俺を尻目に、いのりさんは俺から顔を反らし、真っ赤な顔をしながらつかささんにまでよく聞こえるような声でとんでもない爆弾発言をした。

これを聞いた俺とつかささんは、氷漬けになったかのように更にフリーズした。
「ぽぽぽぽぽ…」

「い、いや。これは違うんだよつかささんっ!」

俺はフリーズ状態を無理やり振り払い、勢いよく立ち上がりつかささんに叫んだが、つかささんは目が点になっていて俺の言葉など聞こえてないみたいだ。


78:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:25:53 Gjsk7TOW

「ダイジョウブダヨ〇〇クン。ワタシクチカタイカラ」

つかささん…なんでカタコト?
ってボケてる場合じゃない!

このままじゃ…

つかささんがありのままをかがみに報告する

かがみが怒る

本当の事を言うが聞いてもらえない

かがみと別れる


というコンピューターにも負けない瞬間的な早さで負の連鎖を察した俺は、つかささんにもう一度叫んだ。


79:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/20 23:29:07 Gjsk7TOW

「つかささん!聞いてくれよ!」

「ソーダ、ワタシコナチャンニメールシナキャ」

つかささんはブリキのおもちゃみたいに180度回転すると、カクカク動きでどこかへ歩き去ろうと動きだした。



今日はここまでです^^
お待たせしてすいませんでした;;

調子に乗ってOVAネタ入れてしまいました^^;

80:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/21 01:18:48 oulJasE2
乙です!!
待ったかいがありましたw

にしても主人公はおっぱい星人ですねwww


あんな美人姉妹&若いママがいる家に行ったら、理性ぶっ飛ぶだろうなぁ……

81:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/21 02:05:40 ffFQ1k8S

主人公テラ誠wwwwwww



このまま柊丼ですね、わかります。

82:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/21 07:14:18 96f0+/IM
性的ないじめにも程があるだろw
中学生の女の子が、本当に教室でこんなことされたら・・・ねええ?w

URLリンク(www.amazon.co.jp)

83:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/21 10:31:58 Au6PZHbk
乙ですw
今回もまた楽しく読ませてもらいました

84:ゆう
08/12/23 01:20:05 MRIa/4YR
皆さんこんばんは。夜分遅くに失礼します。

前回より大分間が開いてしまいましたが、新作を書き上げたので投下させて頂きます。

と、それより先に>>1乙です。
それと>>79さん乙です。
柊家で誰か選べるとしたら自分は迷わずみきさんを選びますね。
それだけに主人公が羨ましい…。

さて、それでは自分も投下させて頂きます。

今回は今までとは若干異なり、

・主人公以外にもループの記憶がある
・若干設定を弄った箇所あり

となっています。

題名は「純愛~ひかげの約束~」になります。

それでは、宜しくお願いします。

85:純愛~ひかげの約束~ 1
08/12/23 01:25:19 MRIa/4YR
桜藤祭まで残り数日となり、忙しいながらも平穏な時間を過ごしていたある日。

「…平穏なのは良いんだけどな。何回目のループだ…?」

制服に袖を通しつつ、○○は独り言を呟く。

「まぁ…、それもこれも、キッカケを事あるごとにスルーした俺のせいなんだけど…」
「今度こそ終わらせてやる。…多分」

そう意気込んでチラリと時計を見る。

「…まだ時間あるし、何かテレビやってるかな」

机のリモコンを取り、テレビのスイッチを入れる。
すると、懐かしい気のするフレーズが流れ、見覚えのある番組が始まった。


♪ちゃらっちゃっちゃっちゃちゃ~ら~ら~♪
「ひなたと」
「ひかげの!」
「「あんらきしすた!!」」
「皆さん、おはようございますぅ! あんらきしすたが始まりますよぅ~。司会はお馴染み『宮河ひなた』と…」
「『宮河ひかげ』だよ! さぁ、本日一発目のお題はこれ!」

ドンッ『番組終了。お疲れ様でした!』

「…え? 嘘! 何これ!?」

テレビの中の小さな女の子が慌てながら、次第に落ち込んでいく。
何度も見てきた光景だ。だが、その日はそれまでとほんの少し違っていた。

86:純愛~ひかげの約束~ 2
08/12/23 01:28:34 MRIa/4YR
「まぁまぁひかげちゃん落ち着いてぇ。では、気を取り直して本日2個目のお題は、これぇ~!」

ドンッ!『愛のカタチ』

「…愛?」
「そうよぉ。世の中には様々な愛のカタチが溢れているわぁ。
家族愛、兄弟(姉妹)愛、男女愛、師弟愛、友愛、同性愛、
果てにはホストやホステスに貢ぐのも、愛のカタチと言えるわねぇ」
「でも、それがどうかしたの?」
「それはね、ひかげちゃんが良く知ってるんじゃないかなぁ~?」
「…え?」

ひなたに突っ込まれたひかげは、ブラウン管でもハッキリ分かるくらい、顔を真っ赤にしていた。

「今言った『愛のカタチ』の中に、何か思い当たる事があるんじゃないのぉ?」

狼狽するひかげに、ひなたは問い詰めながらにじり寄る。

「な、何の事? 全然分かんないもん」

プイッと顔を背けるが、赤面した顔と、その態度がひなたの指摘が当たっている事の証明になっていた。

「最近、学校に行く時が凄く楽しみみたいね? ひかげちゃん、もしかして―!」

嬉しそうな顔をしながら、ひなたがひかげの頬をつつこうとした瞬間。

87:純愛~ひかげの約束~ 3
08/12/23 01:31:14 MRIa/4YR
「そ、そんなんじゃないも~ん!!」

頭から湯気を出しながら、顔を真っ赤にしたひかげが暴走を始めた。

「そんなんじゃないもん!! 別に好きな人なんか出来てないもん!!
登校する時にその人見るのが楽しみなんかじゃないも~ん!!」
「お、落ち着いてひかげちゃん! 何気にその反応はバレバレよぅ?」
「むき~! きぃ~~~!!」

手に掴んだパイプ椅子を振り回し、ところ構わずひかげは暴走する。
やがて、投げ付けた椅子がカメラにクリーンヒットし、画面が砂嵐に変わった。

ピンポンパンポーン

『しばらくお待ち下さい・・・』

呆然としてテレビを見ていた○○は、母親の声で我に返る。

「○○!学校に遅れるわよ!」

そう言われて、○○は慌てて時計を確認する。

「うわっ! もうこんな時間? 急がないと!」

大慌てで今日の昼飯代をポケットにねじ込み、玄関へと駆け降りる。

「行って来ます!」

ダイニングにあったパンを掴み取り、口に咥えながら家を飛び出していった。

88:純愛~ひかげの約束~ 4
08/12/23 01:34:42 MRIa/4YR
○○は学校までの道をパンを咥えながら全力疾走していた。

(おかしいな…。今まであんな展開あったっけ…?)

見覚えの無い番組展開に不安を覚えながら、学校へと続く曲がり角を曲がった時。

―ドンッ!―

「うわっ!?」
「きゃあ!」

誰かと思いっ切りぶつかってしまった。
どこかであったシチュエーションだと思いながら、○○は慌てて謝る。

「あたたた…。ごめんよ、良く見てなくて」
「うぅ~、痛いよぅ~…」
「…ん? 君は…」

どこか見覚えのある顔だった。
青い髪、少し気の強そうなツリ目、何より小柄なその体格。
つい今朝方テレビで見た娘の特徴そのままだった。

「確か君は―」

思い当たる名前を聞こうとした瞬間。

89:純愛~ひかげの約束~ 5
08/12/23 01:36:53 MRIa/4YR
「ご、ごめんなさ~い!!」

女の子はそう叫ぶと、一目散に走りさって行った。

「…たしか、宮河ひかげ…だっけ? …もういないけど」

女の子が消えた方角を眺めつつ、○○は一人呟いていた。



全力疾走したひかげは、別の場所で待っている姉のひなたの元へ急いでいた。

(…うぅ~。恥ずかしいから絶対イヤだって言ったのにぃ…)

顔を真っ赤にしながら、ひかげは姉に怨み言を呟く。

(『出会い頭にぶつかって恋が芽生える』…なんてあるわけないよ! もう恥ずかしくて死にそう…)

走りながら、ひかげは頬がどんどん熱を帯びていくのを感じた。
しばらく走り、一人暇そうに佇んでいるひなたの元に着くと、
息を整えるより先にひかげは姉に噛みついた。

90:純愛~ひかげの約束~ 6
08/12/23 01:39:05 MRIa/4YR
「あら、ひかげちゃん。上手く―」
「いくわけないよ! あの人とぶつかって、
どうしていいか分かんなくなって逃げてきたの!」
「あらあら、逃げちゃダメよぅ~?
アクシデントから始まるロマンスは、恋愛物ではベタベタな展開なのよぅ?」
「そんな事言われたって…。私小学生だもん…、わかんないよ」

息を整えていくのと共に、赤らんでいた頬が落ち着いていく。
それに合わせて、ひかげの顔も目に見えて曇っていった。

「…そうだよ…。私まだ子供だもん…」

小さな身体をさらに縮こませて、ひかげは小さく呟いた。

「あらあら、そんな事関係ないわよぅ? …好きなんでしょう? あの人が…」

ひなたからの問いに、再び頬を赤らめて固まってしまう。
顔を真っ赤にするひかげを見て、ひなたは目を細めた。

(…ひかげちゃんが誰かをこんなに想うなんて…。『まだ早いかしら?』…なんて思ったけど、
そんな事ないわよね。ひかげちゃんも女の子なんだから…)

赤くなりながら「でも…」「だけど…」を繰り返すひかげに、ひなたは高らかと宣言する。

91:純愛~ひかげの約束~ 7
08/12/23 01:41:21 MRIa/4YR
「よぉ~しぃ! それじゃあ、可愛いひかげちゃんの為にお姉ちゃん張り切っちゃうわよぉ~!」

腕まくりをしながら張り切る意思を身体で表すひなたを、ひかげが至極不安そうに見ている。

「そんなに期待を込めた目で見ないのぉ。お姉ちゃんに任せなさい~♪」
「込めてるのは不安だよ」

真正面からぶつけた皮肉も、はたしてひなたは聞こえないのか聞こえないフリをしているのか。
目に今まで見た事のない力を漲らせ、力強く決意を顕にするにする。

「絶対ひかげちゃんの想いを遂げさせてあげるからねぇ!」
「恥ずかしいから大声出すのは止めてよお姉ちゃん! ううっ…、この上なく不安だよう…」

両者は相対的なテンションのまま、ひなたはバイトに、ひかげは学校へと赴いていった。

92:純愛~ひかげの約束~ 8
08/12/23 01:43:29 MRIa/4YR
―その日のお昼休み―
こなた達とのお昼休みを終え、睡魔の襲いくる中を何とか踏ん張りながら、○○は午後の授業を受けていた。

(…流石に午後イチの授業は…眠いなぁ…)

うつらうつらと船を漕いでいると、机に何かのメモが飛んできた。
メモが来た方を振り返ると、いつものように頬杖を突いたやまとが、目線だけ動かして○○を見ていた。

(…永森さん…?)

不思議そうに○○がメモを開くと、びっしりと文字の羅列が書かれていた。

(…何の暗号だこれは…)

恐らく何かの事象を説明しているのだろうが、書いてある内容が○○にはサッパリ理解出来なかった。
とりあえず「分かりません」という意思を込めて、やまとを見ながら首を横に振る。

「…はぁ…」

目に見えて落胆…、というか呆れた雰囲気を出しながら、やまとは溜め息をついて改めてメモを書く。

(…あれ? 凄いバカにされてない?)

○○が内心ショックを受けていると、やまとから新しいメモが飛んできた。
新しいメモを広げて中身を見てみると、分量がかなり減った内容がそこにあった。

93:純愛~ひかげの約束~ 9
08/12/23 01:45:59 MRIa/4YR
(これなら読めるかな…。我ながら情けないけど…。…え~と、何々…?)

「貴方がループを繰り返し過ぎたせいで、時間軸の干渉が今までよりもより激しく、顕著になり始めているわ。
具体的に言えば、『貴方のとった行動が、全く関係の無い人間にまで影響し始めている』」

(…これ…本当か?)

半ばまで読み進めて、○○は振り返ってやまとを見るが、やまとは相変わらず外を向いていた。

「信じられないかも知れないけど、これは事実よ。そして、その影響を受けて変化が表れた存在がいるの。
それが『宮河ひかげ』よ。貴方も気付いたんじゃない? 今朝の番組はいつものループと違った事に」

(…『あんらきしすた』の事か。永森さんも見てるのか?)

「見てないわ。あんなにじんわりと面白い番組見る訳ないじゃない」

(手紙で突っ込まれた…)

「ただ、現在は宮河ひかげ以外に現象が表れていないようだから、特に問題はないわ。
貴方が数百回ループした『らきメモ』に宮河ひかげが追加されたと思えば良いでしょ」

94:純愛~ひかげの約束~ 10
08/12/23 01:48:53 MRIa/4YR
(…数百回って…)

「具体的な数字も知ってるけど、言わないでおくわ。貴方立ち直れなくなりそうだから」

やまとからのメモはバッサリと斬り捨てる形で終わっていた。

(…しかし、俺にどうしろと…)

そう考えていると、やまとから新しいメモが飛んできた。

「これから先、貴方は必ず一つの決断を迫られる事になるわ。その時は、貴方の心のままに決断すれば良い」

(…決断…? 一体何を―)

ゴンッ!!

「いったぁ~!!」

教室中に鈍い音が響き渡り、○○は頭を抱えて机に突っ伏した。

「○○~。ウチの授業聞いとるんかぁ~?」
「き、効いてます…」
「字がちゃうやろアホ。次ボ~ッとしたら踵落しやで」
「はい…、すいません…」

その日○○は鈍痛に頭を抱えながら、こなた達と寄り道して帰路に着いていった。

95:純愛~ひかげの約束~ 11
08/12/23 02:06:04 MRIa/4YR
翌日

感覚的に、いつもならけたたましい音を目覚ましが鳴らしている時間だが、
何故かその音がまったく聞こえてこない。

(…あれ? 俺止めたっけ…)

そう考えつつ意識が覚醒してくると、布団に加えて、別の何かが乗っている事に気付く。

(…またこなたさんか。…ん? でも俺そうなるような選択したか?)

さらに覚醒していくと、聞き覚えの無いようで、聞き慣れた声が聞こえてくる。

『お姉ちゃん…、こんなの恥ずかしいよぉ…』
『あらあら、大丈夫よ。ひかげちゃん可愛いんだから』
『そ、そういう事じゃなくて…』
『それに、幼馴染みや近所のおませな娘、ブラコンの妹がこうやって起こすのは定番なのよぅ?』
『そんな定番知らないよ! 早くこの人が起きる前に…』
「…起きてるよ」
「「え?」」

そう言いながら目を開けると、顔を真っ赤にしながら○○に跨がっている女の子がいた。

「……」
「え~と、とりあえず君は―」

そう聞こうとした瞬間。

「ご、ごめんなさ~い!!」

脱兎の如く○○の上から飛び退き、そのまま部屋から出て行ってしまった。

96:純愛~ひかげの約束~ 12
08/12/23 02:09:37 MRIa/4YR
「…まだ何も言ってないんだけどな…」
「ごめんなさいねぇ。ひかげちゃんこういうのに慣れてないのよぅ」
「…そうですか。ところで何故お二人はここに?」
「お母様に『息子さんを籠絡しに来ました』と伝えたらすんなり…」
「止めろよ母親」
「まぁまぁ、それより自己紹介がまだでしたねぇ。私は―」

自己紹介しようとしたひなたの言葉を、○○が引き継いだ。

「宮河ひなたさんでしょ? それから妹さんがひかげちゃん」
「あら~? どうしてご存じなのかしらぁ? …まさか…、美人姉妹を狙うストーカー!?」
「自分で美人と言っちゃうあたり凄いですね。いや、テレビの『あんらきしすた』で見てましたから」
「あぁ、なるほどぉ~。…と、ゆっくりしてたらひかげちゃん見失っちゃうわぁ。すみません、失礼しますねぇ」

ひなたはそう言うと、ゆっくりした動作でお辞儀をして部屋から出ていった。

(…これが永森さんの言ってた『時間軸の干渉』の表れなのかな?)

○○はベッドから降りて時計を見る。

97:純愛~ひかげの約束~ 13
08/12/23 02:13:50 MRIa/4YR
「…うわっ、もうこんな時間? 急がないと!」

昨日と同じく慌ただしく階段を駆け降り、今度はパンを食う暇も無いまま家を出た。

「行って来ます!」



その日のお昼―

チョココロネやお弁当を片手にいつもの5人が集まる。
普段と様子が違うと言えば、○○の手元に食べるものが何もなかった事だ。

「あれ? ○○くんお昼ご飯はどうしたの? かがみみたいにダイエット?」

―ゴンッ!―

「…殴るわよ?」
「ぅおぉぉ…、もう殴ってます…」

頭を両手で押さえながら、こなたがうずくまっていく。

「でも本当にどうしたの? お昼ご飯食べないと、お腹が減り過ぎて痛くなっちゃうよ?」

心底不思議そうな顔をして、つかさが尋ねた。

「いや、今日は慌ててたから、お昼代持って来るの忘れちゃって…」
「そうなんですか? よろしければ私のお弁当をお裾分けしますよ」

そう言いながら、みゆきは○○へお弁当を差し出す。

「いや、大丈夫だよ。お昼を抜く位は我慢出来るから」

98:純愛~ひかげの約束~ 14
08/12/23 02:17:40 MRIa/4YR
「ダメだよ! お腹減ったら、物凄くお腹が鳴っちゃうんだよ? 私のも食べて良いから」

若干的外れな意見を言いつつ、つかさもお弁当を差し出してくる。

「…しょうがないわね…。ほら、私のも食べなさいよ。…勘違いしないでよ!?
アンタのためじゃなくて、つかさが差し出すから仕方なく…」
「かがみんそんなにツンデレ全開しなくていいのに。
むぅ…、しかしこのままだと私の○○くんからの好感度が負けてるなぁ…」
「何の話?」
「女の子からお弁当のお裾分けなんて、イベント以外の何物でもないじゃん?
という訳で、私はこの口の中にあるチョココロネを…」

そう言いつつ、こなたは○○の頭をロックし、唇に向かってゆっくり近付いてくる。

「わ! ちょ! こなたさん待って!」
「むふふふぅ、観念したまへ!」

猫口のまま頬をチョココロネでパンパンにして、こなたが○○の唇目掛けて急発進した時。

「ダメ~~! そんなのやっちゃダメだもん!」

突然入口から最近よく耳にする声が響く。
声のした方を見ると、ひかげが少し大きめのお弁当箱を持ってそこに立っていた。

99:純愛~ひかげの約束~ 15
08/12/23 02:21:22 MRIa/4YR
「…ひかげちゃん?」

○○が名前を呼ぶと、自分が注目を浴びている事に気付いたのか、一瞬で顔が赤くなる。

「ぁ…。…ぇ、え~と…」

慌ててポケットから何かの紙を取り出し、さっと一読すると足早に○○に近付き、お弁当箱を差し出した。

「『お兄ちゃんお弁当忘れてたよ!』 …ぇ~と… 『全く! 私がいないとダメダメなんだから!』 …んと… 『か、可愛い幼馴染みに感謝してよね!』」

何かを頭の中で探りながら、ひかげは顔を真っ赤にして捲し立てた。

「…これを俺に?」

確認の為にひかげに聞くと、物凄い勢いで首を上下させる。

「あ、ありがとう。お昼ご飯忘れてたから助かったよ」
「ホント!? えへへ…、ちゃんと味わって食べてね!」

○○がお弁当を受け取ると、ひかげは向日葵のような笑顔で嬉しそうにしている。

「じゃ、じゃあ私行くね! バイバイ!」

そこが高校の教室である事を思い出したか、ひかげは慌てて踵を返して教室から出て行った。

(…手作り弁当か…。こういうの貰うと、やっぱり嬉しいよな)

100:純愛~ひかげの約束~ 16
08/12/23 02:23:48 MRIa/4YR
○○が嬉しそうにお弁当を眺めていると、四方からとある疑惑の目線が向けられている事に気付く。

「ん? どうしたの皆?」

○○がそう尋ねると、複雑そうな顔をしたこなたが口を開く。

「…○○くんさ…。もしかしなくても、小さな女の子が好きなタイプ?」
「…は?」
「いや~、私としてはある意味喜ばしいのかも知れないけどね? …あれはマズいよ~?」
「いや、おい、違、ちょ…」

だんだんこなたの言っている意味が分かり、慌てて弁明し始めるが、時既に遅し。

「アンタ…、流石にあれは犯罪よ! 目を覚ましなさい!」

かがみが本気の目で訴えてくる。

「○○くん病気なの? 前に『○○○ンは病気です』ってポスター見たよ?」

つかさが哀れみを込めて見つめてくる。

「…○○さん…」

言葉を失ったみゆきが呆然としている。が、その視線に痛い程の悲しみが込められているのが分かった。

「いや、違うって! あの子とはそういう間柄じゃないから!」

教室中から集まる疑惑に対して何とか弁明し、結局「ノーマル」と認定されたのはその日の放課後だった。

101:純愛~ひかげの約束~ 17
08/12/23 02:27:57 MRIa/4YR
―放課後、体育館にて―

桜藤祭にて隣りのクラスと合同で開く演劇「フェイト/ステイナイト」の練習も一段落し、
皆が思い思いに休憩している時、みさおとあやのが○○の元へやってきた。

「う~っす。お疲れ~」
「○○くんお疲れ様」
「二人ともお疲れ様。日下部さんは今日も気合い入ってたね。意外と演技上手なんだ」
「意外ってなんだよ。まぁいいや、それより聞きたい事があるんだけどよぉ」

その表情と語尾に○○は嫌な予感がした。

「―お前○リ○○ってホントか?」

瞬間、○○は自分の顔が引きつるのを感じた。

「みさちゃん、もう少し聞き方を考えてあげた方が…」
「だってチビッコが言ってたんだぜ。○○は○○コ○だから、自分の方が勝算が高いって」

こなたを若干恨みつつ、何度となく繰り返した弁明を二人に伝える。

「ホントか? ホントにロ○○○じゃないんだな?」
「違うよ! だからそんなに連呼しないでくれ…」
「ほら…みさちゃん、○○くん困ってるよ? ―嫌われちゃっても良いの?」

102:純愛~ひかげの約束~ 18
08/12/23 02:31:31 MRIa/4YR
未だに疑いの目を向けるみさおに、あやのがなだめる様に言う。
最後に何を言ったかよく聞き取れなかったが、その言葉を聞いた途端に、みさおはそれ以上追求するのを止めた。

「ぅ…。分かった…」

急にしおらしくなるみさおを不思議そうに見ていると、みゆきが体育館入口から皆に呼び掛けた。

「皆さん、そろそろ練習を再開しましょう。セイバーとのキスシーンからお願いしますね」

―キスシーン―
思い返されるループの記憶。○○がこなたと喧嘩する発端となったシーンだ。

「惜しいね~。今だったら○○くんも私とキスシーンしてくれたかもしれないのに」

その声に振り返ると、セイバーの姿をしたこなたがニマニマしながら立っていた。

「何で今ならキスするんだ?」
「だってロリ―」
「しつこいっ! 違うよ! 断じて小さな子が好きじゃないからね!」

力強く否定すると、ニマニマしたこなたがより一層ニマニマしながらにじり寄る。

「ふ~ん? じゃあ証明してよ」
「どうやって?」

そう聞くと、おもむろにこなたは目を閉じ、顔を○○に向けて上げた。

「…キス」
「…えぇ!?」

103:純愛~ひかげの約束~ 19
08/12/23 02:35:39 MRIa/4YR
正直こなたでは証明にならない気がするが、○○に向けた顔は真剣そのものだった。

「いや、キスって証明するとかしないとかでするものじゃ…」
「出来ないんだ? じゃあやっぱり○○○ンだね」

こなたの放った一言に、○○はカチンときた。

「いいよ。こっち向いて」

少し乱暴にこなたの顔を向かせる。雰囲気を察したのか、こなたは顔を強張らせて目を閉じる。

「―いくよ」

頬に手を当て、唇を重ねようとした瞬間。

「ダメ~~! お願いだからキスしちゃダメぇ!」

体育館の入口から最近よく聞く声が響き渡る。
ビックリしてそっちを見ると、今にも泣きそうになっているひかげがいた。

「…ひかげちゃん?」
「ダメだもん! ―ダ…メ…」

必死に訴えながら、ついにはボロボロと大粒の涙を流しながら泣き出した。

「うぅ…、ひっく…。うぁぁぁん!」

零れる涙を拭いながら、ひかげは入口から走り去ってしまう。

「ひかげちゃん!」

慌てて後を追おうとするが、珍しく真剣な顔をしたひなたに遮られてしまった。

104:純愛~ひかげの約束~ 20
08/12/23 02:38:30 MRIa/4YR
「今の貴方にひかげちゃんを追う権利はありませんよ」
「…ひなたさん?」

真剣で、非難の色を含めた目を○○に向ける。

「聞いていなければ、何を言ってもいいんでしょうか? 気付けない程鈍いんでしょうか?」
「…何の話ですか?」
「『断じて小さな子が好きじゃない』。―ひかげちゃんからの想いに気付いていれば、こんな台詞言えない気がしますが」

ひなたにそう言われて、○○はハッとした。

「―もしかして…」
「あの子は聞いてしまったんですよ。貴方が叫ぶのを」

○○は愕然とした。
いくら○○でも、ひかげから伝わる懸命な想いには気付いていた。
そのひかげからすれば、想い人から投げ付けられたその言葉は拒絶に等しい。
しかも○○とこなたがキスしようとしているのを見てしまったのだ。
小学生の女の子が受けるショックは決して軽くないだろう。

「…俺はそんなつもりじゃ…」
「『どんなつもり』かは関係ありません。あの子からすれば、聞こえてしまった言葉が全てなんです」

厳しい口調でひなたは○○を睨み付ける。

105:純愛~ひかげの約束~ 21
08/12/23 03:00:21 MRIa/4YR
「正直失望しました。どんな事でも懸命にこなす貴方なら、
ひかげちゃんの想いにも正面から受け止めてくれると思っていましたから。…例えどんな答えであっても」
「…俺は―」
「もういいです。私の勝手な思い込みだったんでしょう。―もう二度と、あの子の前に現れないで…!」

怒りを込めた言葉を投げ付け、ひなたは立ち去ろうとする。
○○の中をひなたの言葉が駆け巡る。
同時に心に浮かんでは消えていくひかげの顔が、○○の心を締め付ける。
慌てながら落ち込むその顔
真っ赤になりながらアワアワしている顔
輝くばかりの笑顔を向けている顔
涙を拭いながら、何かを訴えるように泣いている顔
そして…、じっとこっちを見つめている悲しい顔―
ひなたの言葉と、浮かぶひかげの顔が混ざっては沈みゆく。

「―待って下さい!」

気付くと○○は体育館に響き渡るような声を上げていた。
ひなたが振り返ると、何かの決意を滲ませた○○が口を開く。

「…俺があの子のところへ行きます」
「…ダメです。今貴方が行っても、ひかげちゃんが混乱するだけです。
それに、同情や泣かせた責任感で言っているなら―」

106:純愛~ひかげの約束~ 22
08/12/23 03:02:56 MRIa/4YR
「そんなんじゃない!」

遮るように○○は叫んだ。

「そんなんじゃないです! 同情ならこんなにあの子の顔が脳裏に浮かばない!
責任感なら、こんなにあの子の涙が俺の心に切なく写らない!」

声を上げながら、○○はやまとからのメモを思い出していた。

『貴方は必ず一つの決断を迫られる事になる』

それが恐らく今なのだろう。そう考えながら、○○は決意の言葉を口にする。

「俺は…、俺はあの子が大切なんです!
確かに年齢的にあの子の想いには応えられない。
だけど、ひかげちゃんを想う気持ちは、ひなたさんにも負けない位あります!」

ひなたを真直ぐに見据えて、自分の想いをさらけ出した。
今までなら、周りの目線を気にしたかもしれない。
それが今では誰にどう思われても怖く無くなったのだ。

―あの子が傷付かないのなら、俺がどう思われようと構わない―

○○の決意が、僅かな時間でその想いを強固なものにしたのだ。

「―分かりました。あの子は屋上に居ます。…ひかげちゃんをお願いしますね」

ひなたの言葉を聞き、力強く頷くと一目散に駆け出した。

107:純愛~ひかげの約束~ 23
08/12/23 03:06:01 MRIa/4YR
「ぐすっ…」

放課後になり薄暗くなり始めた屋上に、宮河ひかげは佇んでいた。

―何でもっと早く生まれなかったんだろう―

さっきから同じ疑問ばかりがひかげの中を渦巻いていた。

―もっと早く生まれていれば、こんなに悩むことはなかったのに―
―もっと早く生まれていれば、あの人と同じ学校で生活出来たのに―
―そして、もっと早く生まれていれば、『小さな女の子』扱いをされなかったのに―

どうしようもない現実を、どうしようもない切なさを抱えて、ひかげは何度流したか分からない涙を流す。

「…ひかげちゃん」

突然の呼び掛けに、涙を拭うことなく振り返る。

「あ…、ぁぁ…」

申し訳なさそうな顔をした○○がそこに居た。
少しホッとした様な雰囲気で、○○はひかげに近付いてくる。

「ダメェ! 来ないでよぅ!」

近付こうとする○○に、ひかげは声を上げて首を横に振る。

「来ちゃダメだもん! 私に構わないでよ!」
「……」
「何で来たの!? 小さな女の子なんか好きじゃないんでしょ!?」

108:純愛~ひかげの約束~ 24
08/12/23 03:09:24 MRIa/4YR
ひかげの言葉に、○○はさらに申し訳なさそうな顔をした。

「…構わないでよぅ! …そんなに心配されると、期待…しちゃうよぅ…」

そう言うと、ひかげは俯いて泣き出してしまった。

(…こんなにこの子を苦しめて…。自分の浅はかさに呆れるよ…)

心の中で自分自身に辟易しながら、ゆっくりひかげに近付き、片膝を付いて泣きじゃくるひかげをかき抱いた。

「…ぅあ!?」
「ゴメンね? 突然…。だけど、こうでもしないと泣きやんでくれないかと思ったから…」

突然○○に抱き締められて、ひかげは泣いていた事を忘れたかのように、顔を真っ赤にしてピタリと泣きやんだ。

「一つだけ確認したいんだ。…ひかげちゃんは、俺の事は好き…かな?」

○○がそう尋ねると、抱き締めた腕で分かる程、ひかげの体温が急上昇した。

「ぅ…。ぁう…」

―コクン―

言葉では上手く出て来なかったのだろう。○○の腕の中でひかげは小さく頷いた。
その様子に微笑ましさを感じながら、○○は優しくひかげの頭を撫でながら続ける。

109:純愛~ひかげの約束~ 25
08/12/23 03:12:49 MRIa/4YR
「ありがとう。…だけど、やっぱり俺は高校生で、ひかげちゃんは小学生なんだ。
…これだけは、変え様のない事実なんだよ」
「だから、『今』はひかげちゃんの気持ちに応える事は出来ないんだ」
「だけど、君が嫌いとかそんなんじゃない。いや、誰よりも大切なくらいなんだよ」
「…だから、待ってて欲しい。君が高校を卒業するまで。その時になったら、必ず君を迎えに行くから」

ゆっくり、慎重に言葉を選びながら、○○はひかげへ『答え』を差し出した。

「…ホントに? ホントにホント?」
「もちろん。君が大切って証拠も見せようか」

そう言うと、○○はひかげを身体から少し離し、その小さなおでこに優しくキスをする。

「あっ…」
「俺はいつでも君を大切に想ってるから。…まぁ、ひかげちゃんが俺に愛想尽かしちゃうかもね」

苦笑いをしながら、○○は頬をコリコリと掻く。

「…そんな事ないもん」

そう言うと、ひかげは○○の首周りに勢いよく抱き付く。

「…大好きだもん。愛想が尽きる訳ないよ!」

110:純愛~ひかげの約束~ 26
08/12/23 03:16:15 MRIa/4YR
心の底から嬉しそうに言いながら、ギュッと○○に抱き付いてくる。
体格差を考えると、「しがみつく」と言う感じだった。

「…絶対待っててね。…どっか行っちゃ…ヤダよ…」
「あぁ、大丈夫だよ。じゃあ、約束だ」

そう言って○○は小指を出した。
それを見たひかげは、嬉しそうに小指を絡ませる。

「「指切りげんまん嘘ついたら針千本の~ます」」

遠い将来を小指と小指で結んだ約束。
二人の想いに偽りは無く、二人の約束に嘘は無い。
小指と小指、心と心で結んだ約束は、決して忘れられる事は無いだろう。

「あ…、そういえば」
「うん? ひかげちゃんどうしたの?」

抱き締めていたひかげが、少し身体を離しその距離の近さに改めて顔を赤くしながら呟く。

「私…お兄さんの名前知らない…」

考えてみたら、ひかげは一方的に巻き込まれた(?)存在なのだ。
「らきメモ」を何百回と繰り返した事による、時間軸の干渉を引き起こしてしまったからだ。

「そういえばそうだね。何だか変な感じもするけど、改めて自己紹介するよ。俺は『○○』だよ」
「○○さん…」

111:純愛~ひかげの約束~ 27
08/12/23 03:19:01 MRIa/4YR
名前を呟き、その響きに顔を赤くしながら○○に抱き付く。

「もっともっとお話したい! いいでしょ?」

空は既に薄暗くなっていたが、期待を込めて○○を見つめるひかげを見て観念する。

「いいよ。たくさんお話しよう。ひかげちゃんの事をたくさん教えてね?」

○○はフェンスに寄り掛かり、屋上の縁に座った。
○○はてっきり横にひかげが来ると思っていたが、
ひかげは○○の膝に向かい合うようにちょこんと座った。

「あ、そこに座るのか」
「えへへ…」

恥ずかしがりながら、嬉しそうに頬を染めてひかげは話しだす。

自分の事、学校の事、姉の事―

二人はそんなたわいもない様な会話をして、幸せな時間を過ごしていった。



すっかり暗くなった頃、幸せそうに眠るひかげを背負って、○○は校舎を出た。
話し疲れと泣き疲れが出たのだろう。○○の膝の上で話していたひかげは、やがて○○に寄り添うように寝てしまっていたのだ。

「むにゃ…、○…○…さん…」

幸せそうな顔をして呟くひかげに、起こさないようにそっと返事をする。

112:純愛~ひかげの約束~ 28
08/12/23 03:24:41 MRIa/4YR
「ここにいるよ、ひかげちゃん」

それが聞こえたのか、ひかげは「んむぅ…」と、○○の背中に顔を擦り寄せている。

(俺が夢の中にいるのかな? ひかげちゃんを泣かせない俺であって欲しいけど)
「ぅん…っ。もぅ…ダメだよぉ~、こんなところでぇ~。…えへへ~」
(…夢の中の俺は何をしてるんだ?)

苦笑いしながら、○○はひかげを背負って歩いて行く。
約束の日まで○○はひかげの側にいるだろう。
―では、約束の日が過ぎたら―

(…考えるまでもないな。ひかげちゃんが不安にならないよう、それまでも、それからも何度だって約束しよう)
(遊びに行く約束…、ご飯を食べる約束、一緒に勉強する約束…、二度と悲しませない約束)
(そして…、ずっと側にいるって約束を)

「ひかげちゃん」

約束とは、口にして終わるような軽いものではない。
相手と交わして、それを守って初めて約束になる。

「約束するよ。俺は決してひかげちゃんの心から離れる事はないって。ひかげちゃんが俺を想ってくれる限りね」

眠れるお姫様にそう告げると、○○はその想いを証明する言葉を告げた。
起きているひかげが聞くのはもうしばらく先になるだろう、ひかげの一番待ち望んでいる言葉を。



「大好き…だよ」

FIN

113:ゆう
08/12/23 03:26:53 MRIa/4YR
以上で「純愛~ひかげの約束~」の投下を終了致します。

それでは、ついでではありませんが、オマケを投下致します。

114:純愛~ひかげの約束(オマケ)~ 1
08/12/23 03:31:24 MRIa/4YR
屋上の入口から、複数の影がひしめいている。
それぞれの影が二人に向ける視線は様々だった。

見守るような優しい視線
嫉妬を含んだ激しい視線
羨望を隠す事のない視線

それらの正体は、○○が駆け出した時に体育館に居た全てのメンバーだった。

(あの体制は危ないんじゃないの? いろんな意味で…)
○○の膝に座るひかげを見て、こなたが発した言葉に同調するように周りが頷く。

(ひかげちゃんが危ないわね…。○○くんホントに○リコンじゃないんでしょうね?)
(大丈夫ですよ。あの人は随分分かりやすい方ですから。ひかげちゃんを傷付けるような事はしません)
(ひなたさん随分買ってるんだね? ○○くんの事)
(体育館で予想通りのお返事を聞きましたから。あれで○○さんの人となりを確信しましたよ)
(…もしかして…、焚き付けるように怒りをぶつけたのって…)

こなたが尋ねると、ひなたは含み笑いをしながら頷いた。

(えぇ、計画通りですよ。優しくて何に対しても懸命な方ですから。
ああ言えばひかげちゃんの元へ行ってくれると思いました。…ひかげちゃんの喜ぶ答えを持って…ね♪)

115:純愛~ひかげの約束(オマケ)~ 2
08/12/23 07:07:21 MRIa/4YR
つかさやゆたか等は「スゴ~イ」と感心しているが、
こなた達は「してやられた!」という顔をしている。

(でもひかげちゃん羨ましいなぁ~。私も○○先輩の膝に座りたいなぁ~)

心から羨ましそうに、ゆたかが呟く。

(ゆーちゃん大丈夫だよ。ひかげちゃんが高校卒業するまでまだまだ先だから。
○○くんを籠絡するチャンスはいくらでも…)

そこまで言って、こなたは突然背中にナイフを突き付けられたような感覚に襲われた。

(ひっ…!)

振り返ると、目を薄く開きながら口だけニヤリと笑うひなたが、こなたの目を凝視していた。

(…泉こなたさん…でしたか。何か言いましたか?)
(…な、何でもありませんっ…)

そう言うと、ひなたはいつもの優しい顔に戻っていた。

(恋愛は確かに自由です。…でも、私はどこまで行ってもひかげちゃんの味方なんですよ)

その言葉の裏には
「ひかげの邪魔になると分かったら、どんな手を使っても排除する」
という意思が見え隠れしていた。

116:純愛~ひかげの約束(オマケ)~ 3
08/12/23 07:10:00 MRIa/4YR
(さぁ、暗くならない内に皆さん帰られては如何ですか? …今日だけで良いので、ひかげちゃんと二人にさせてあげて下さい)

ひなたはそう言うと、メンバーに向かって深々と頭を下げた。

(…分かったわよ。だけど私、諦めた訳じゃないからね!?)

そう言うと、かがみは足早に屋上を後にする。

(お姉ちゃん待って~! あ、その! わ、私も諦めてないです!)

つかさはひなたに宣言すると、パタパタと姉を追いかけた。

(宮河さんでしたね? 恐らく、ここに居る方達は誰も諦めては無いと思います。
もちろん、私もです。それでは、失礼致しますね)

みゆきはひなたに向かって軽くお辞儀をして、ゆっくりと階段を降りて行った。
他のメンバーも、諦めていない事を告げると、屋上から立ち去って行く。
全員いなくなったのを確認すると、ひなたは楽しそうに喋るひかげを見つめながら呟いた。

117:純愛~ひかげの約束(オマケ)~ 4
08/12/23 07:11:51 MRIa/4YR
(これから先はひかげちゃんが頑張るのよ? 捕まえてないと、あっと言う間に盗られちゃうみたいだから)
(○○さん…。出来たら、そのままひかげちゃんの側にいてあげて下さいね)

二人に向かい深々とお辞儀をすると、ひなたはゆっくり屋上から立ち去っていった。



その後、眠ってしまったひかげを送っている○○が、巡回中の警官に未成年者略取の疑いで捕まりそうになり、
突然表れたひなたが警官の記憶を改ざんして事無きを得たのは、また別のお話。

FIN

118:ゆう
08/12/23 07:20:01 MRIa/4YR
以上でオマケの投下を終了致します。

前スレでリクエストされてから、つい最近まで作成にかかってしまいました。
ひかげをリクエストして下さった方、如何でしたでしょうか?
良ければ感想などを聞かせて頂けたら嬉しく思います。

それでは、失礼致します。

119:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/23 08:54:29 Kf6ibc82
乙でした~
リクエストした者ですが、見ていてニヤニヤが止まりませんでした。ひかげちゃん可愛すぎだぜ。そして、主人公が格好いい。ただ、百回のループってどんだけ~w
あと、ひなたさん。記憶を改竄って、何者ですか、あなたはwww

120:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/23 12:29:44 RvPiNjhe
GJ! 今回も楽しく読ませていただきましたよ、相手が小学生ということで絡ませ辛いだろうと思っていましたが見事にまとめましたね凄いとしか言いようがない 乙でした!

121:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/23 22:51:18 +Eme+Cvo
ゆうさんお褒めの言葉ありがとうございました。
僕も柊家の中でみきさんが好きです♪

小説の方は…相変わらずクオリティの高い作品で僕の目標です
こんな難しいシチュを書くのは凄いと思いました

122:ゆう
08/12/24 09:54:08 K/dVIgPm
>>119
ありがとうございます。
今回は「一体どう書けばいいのか」すら分からず
不安なままの完成→投下したのですが、
何とか喜んで頂けたようで嬉しいです。


>>120
ありがとうございます。
結末は割りとすんなり決まったのですが、
課程がどうにも自分では難しく、結果前回投下よりかなりの日数がかかる事に…(´・ω・`)


>>121
恐縮です、ホント恐縮です(;'A`)
今回は無駄に長くなり過ぎたように感じたので、もっとスマートに書き上げれたら良かったのですが…。
目標…と言って頂けるのは大変有り難いのですが、
自分はまだまだ未熟ですので…。
同じ書き手として、ここを一緒に盛り上げましょう。
自分は貴方の作品は読みやすくてとても好きですよ。

123:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/24 12:40:45 jPkH5UnI
やったっ!流石>>118
俺達の無茶なリクエストに平然と応えてみせるっ!!
そこに痺れる憧れるぅ!!

というわけでリクエスト者の1人ですが非常に楽しませていただきました
ひなたさんの策がこなたと同じ発想だが実行者の違いでこうも変わるのか、と感心&萌えた
そして主人公の完璧すぎる「答え」にうっかり惚れそうだ……
あぁあ俺も膝の上にひかげちゃん座らせてお話してぇぇぇぇぇ(強制収用)

とりあえず主人公はらきメモ繰り返しすぎっつか確信犯としか思えんw
そしてオマケのひなたさん策士な上に記憶改竄能力とかマジ何者なんだw
しかし今は子供背負って歩いてると犯罪者扱いされるご時勢なんですかね……

また次の作品でお目にかかれるのを楽しみにしてます
愚かなファンの願いを聞いてもらえるならばこうちゃん先輩を書いて欲しい……

124:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/24 21:16:42 ARrqpfEb
>>118
GJ!
ちょい役だったひかげでこれだけの話を作れるなんて!
続編が出るとしたらシナリオはあんたに作ってほしい!

125:霧波
08/12/25 00:44:01 XmNnhh0I
こんばんは、お久しぶりです霧波です。
スレは見てるんですがネタが思い浮かばんので停滞してました。

イヴ終わっちゃいましたね。………イヴもの書いてたんですがイヴ終わっちゃいましたよ(;_;)

でもせっかくかいたので投下してもいいでしょうか?

126:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 07:03:35 I2ZRfCHB
是非よろ!

127:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 08:17:18 mz9L/g9C
>>84-118
乙です!まさかひかげメインの話がでるとは!
すげー楽しく読ませてもらいました。
あなたの書く話にはいつもひきこまれてしまいます。

>>125
駄目なんていう奴はこのスレにはいないから、どんどん投下してくださいオッスオッス!オナシャス!

128:霧波
08/12/25 22:10:35 XmNnhh0I
>>126-127
ただいま帰宅しました、投下しますね。
タイトルは「イヴと彼女と風邪ひきと」です

129:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:12:48 XmNnhh0I
今日は12月24日、クリスマス・イヴ。
今までは彼女がいない奴らと傷の舐め合いをする寂しい日だったけど、今年は違う!
今の俺にはつかささんという最愛の彼女がいる!つまり、今年のイヴは最高のイヴになること間違いなし!
だったのだが……

「体温は…38.5度か。はぁ、マジ最悪だよ……ぶぇっくしょんっ!」

そう、見ての通り俺は風邪をひいてしまったのだ。

話は昨日の放課後、つかささんと一緒に帰っていた時まで遡る。

「ねぇつかささん」
「うん?どうしたの、ゆうくん」
「明日ってクリスマスイヴじゃん?よかったら一緒に過ごせないかな~って。予定あいてるかな?」
「うん、全然大丈夫だよ。もし予定あったとしてもあけちゃうもん!それに…私もゆうくんと一緒に過ごせたらな~って思ってたし……えへへ」



130:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:14:20 XmNnhh0I
そう言うとつかささんは顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべた。
ヤバい、超可愛いんですけど!しかもこんな可愛い子が俺の彼女なわけで、しかもクリスマスイヴを一緒に過ごしたいと思っていてくれたわけで!

「…うくん?ゆうくん!」
「ふゎっ!?な、なに?」
危ない危ない。思わず妄想スイッチが入りそうになっちゃったよ。って、最近田村さんの症状がうつってる気がするぞ……。

「そ、それはそうと明日は何しようか?とりあえず、学校終わったら一旦帰って私服に着替えた方がいいよね」
「うん。あっ!そういえばお母さんから聞いたんだけど隣町の駅前、クリスマスイルミネーションがすっごい綺麗なんだって!」
「へぇ~、じゃあ見に行ってみようか。それと後は…クリスマスイヴなんだし、どっかでケーキ食べよっか」


131:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:18:24 XmNnhh0I
「えっ!?ダ、ダメっ!ケーキ食べるのはダメだよっ!」
「えっ?けどせっかくだし」
「け、けどけど……と、とにかくダメなの!」
「?つかささんがそこまで言うなら…」
「うん、ありがとね。ゆうくん」

その後もあれやこれやと話をしてると、いつの間にかいつもの別れ道についてしまっていた。
俺とつかささんは、名残惜しそうな顔をしながら繋いでいた手を離した。

「それじゃまた明日、だね」
「うん。ってか、楽しみすぎて夜寝れるかちょっと不安かも」
「うぅ、私もだよ~。遠足の時とかも、いっつも明日の事考えて夜寝れなくなっちゃうの」
「あはは、つかささんらしいや。」
「うぅ…ゆうくんも人のこと言えないくせに~っ」
「違いないや。それじゃね、つかささん」
「うん。バイバイ、ゆうくん」

こうして俺とつかささんは互いに家路についたのだった。


132:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:21:45 XmNnhh0I
それから時間は少し進み……

「う~ん……」

ベッドの中で、もう何度目か分からない寝返りをうつ。明日の服の用意を終えて、さぁ寝ようとベッドに入ってから既に一時間近くたっていた。

「……眠れない」

俺は最悪の事態に陥っていた。そう、明日が楽しみで全く眠れないのだ。
なんたって、生まれて初めて出来た彼女との初クリスマスイヴなんだよ!?そりゃワクワクして眠れなくもなるさ。
とはいえ、このままでは流石にまずい。

「……軽く体でも動かそうかな。」

俺は、上着を羽織りランニングに出かけることにした。しかし……
一時間半後……

「ゼェ…ハァ…た、ただいま……」

軽い運動どころか汗びっしょりになって帰宅するはめになってしまっていた。
因みに何があったのかというと、軽くランニング→ランニング中に明日の事を考え出しニヤニヤ→一時間してようやく我に返る→慌てて来た道を全力で帰宅、というわけだ。
我ながら不審者極まりないと思う。

133:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:25:37 XmNnhh0I
「あ~…つ、疲れた」

俺は着ているものもそのままにベッドに倒れ込んだ。疲れもあってか、さっきと違い吸い込まれるように意識はなくなっていった。

そして今に至るというわけだ。

「う~、こんな事になるなら汗くらい拭いときゃよか…ぶぁっくしゅっ!……とりあえず着替えなきゃ」

ぼーっとする頭を振って目を覚まし…って余計にフラつくようになってしまったが、制服に着替え下に降りようとすると母親が階段を上がってくるところだった。

「あんた熱あんのにどこ行く気だい?」
「どこって…学校だけど?って何で熱あんの知ってるんだよ…」
「さっきあんたの部屋入ったときに顔赤かったから計っといたのよ。それより、学校だったらさっき休むって連絡入れたわよ」
「なっ!?大丈夫だってこれくらい!」



134:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:32:02 XmNnhh0I
そう言って母親の横を通り過ぎようとした瞬間、俺の顔に母親の掌が被さった。そして

ギリギリギリギリ……
「っ!?あだだだだっ!」
「病人がナマ言ってんじゃないよっ!」
「な、なら病人にアイアンクローすなっ!いだだだっ!」

そしてアイアンクローのままベッドまで引きずられてしまった。

「いいかい。ちゃんと寝てなさい」
「けど…」
クイクイ←顔の近くでアイアンクローの動作
「わ、分かりました」
「よろしい」

そう言うと母はベッドの上に十秒チャージのあれとペットボトルの水、そして風邪薬を置いて部屋を出ていった。

「とりあえず、つかささんに連絡入れないとな……」

俺は携帯の電話帳を開きつかささんの番号を……押さずにメールにした。つかささんの残念そうな声を聞きたくなかったからだ。

「これでよし。……ごめんね、つかささん」

俺は携帯を置き十秒チャージのあれで朝ご飯を済まし、薬を飲んでから横になった。薬のせいか寝たりなかったのか、睡魔はすぐ訪れた。
俺は心の中でもう一度つかささんに謝り睡魔に身を委ねた。



135:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:36:59 XmNnhh0I
同時刻、学校にて。

「おはよ~こなちゃん、ゆきちゃん」
「つかさ、おは~」
「おはようございます、つかささん」

私は教室に着いてからすぐ違和感に気づいた。

(あれ?ゆうくんまだ来てないのかな)

いつもなら私が来る時間にはいつも来ているはずのゆうくんがいないのだ。
しばらくたっても来る気配がなく、気になった私は連絡をしようと思い携帯に手を伸ばした。すると、

バルサミコ~酢やっぱいらへんね~♪

携帯が鳴りだした。開くと、まさに今連絡しようとしていたゆうくんからのメールだった。

(わわ、私達息ぴったりかも~っ)

そんな些細な偶然に少し嬉しい気分になりながらメールを見てみる。

「え~~っ!」

思わず声を上げてしまった。その様子にびっくりしたのかこなちゃんとゆきちゃんがこっちに近付いてくる

「ど、どしたのつかさ!」
「何かあったのですか?」


136:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:39:42 dUCwjbWZ
しえん

137:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:39:55 XmNnhh0I
「こ、こなちゃんゆきちゃん!ゆ、ゆうくんが風邪ひいちゃったって!わわわ、どうしよう~」
「お、落ち着きなって。つかさ~」
「で、でもでも、ヒドい風邪かも知れないし心配だよ~!」
「つかささん。とりあえず電話をかけてみたらどうですか?」
「う、うん。ゆうくんの番号は……」
プルルルル…プルルルル…留守番電話サービ…ピッ
「ど、どどどどうしよう。繋がんないよ~!?」
「う~ん。トイレに行ったとか?」
「もしくは寝てしまったのかもしれませんね」
「………決めた」
「つかさ?」
「私、ゆうくんの看病に行くっ!」
「ちょっ!?つかさっ!?少し落ち着……」
「ごめん。それじゃあねこなちゃん、ゆきちゃんっ!」

ダダダダッ……

「………」
「………」
ガラ
「ほら早よ座れ~っ。ん?なんや、柊は休みかいな?」
「休みといいますか早退といいますか……」
「恋する乙女は風邪ひき王子様のところに行きましたよ~」
「…?なんやそりゃ?」



138:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 22:47:21 XmNnhh0I
それから時間はたち……

「ん、ん~…。今何時だろ?」

俺は枕元にある時計に手を伸ばした。時刻は12時半、学校ではお昼休み真っ最中か。
体を起こしてみる。うん、朝よりは具合は良いみたいだ。
俺は携帯を開こうと思い手にとるが…置いてあった場所に戻した。つかささんからのメールがあるかもしれないけど、今は見る気になれない。

「はぁ…悪いことしちゃったな」

つかささんの悲しそうな顔が浮かびまた溜め息を吐く。その直後、コンコンとノックの音の後に部屋のドアが開いた。。

「どうかした、母さ…んっ!?」
「あっ!ゆうくん目が覚めたんだ!よかったよ~」

そこにいたのは母親ではなくつかささんだった。

「へっ?嘘っ!?いや、だって時間……」

今日は通常登校だから午後も授業があるはず。俺が混乱しているとつかささんが答えてくれた。

「……朝メール来てすごく心配だったから、あの後すぐ来ちゃった」

そい言って照れ笑い。うぁ、やっぱ可愛い…じゃなくてっ!

「だからって学校休むことはなかったろうに…」

そう言うと、つかささんは急に泣きそうな顔になってしまった。



139:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 23:06:27 XmNnhh0I
「だって…メールが来た後すぐ電話したのに繋がんないし、ゆうくんの家に来る途中も電話もメールも返事なくて……ぐすっ、私すっごく心配したんだよ?」

つかささんは、泣きながらも今までの事を話してくれた。母親に頼んで看病をしてくれてたこと、全然目を覚まさなくて心配だったこと、寝てる間に手を握ってくれていたこと。

「でも目を覚ましてくれてホント安心し……」
ギュッ
「えっ?ふぇぇ~!?ど、どうしたのゆうくん」

俺はつかささんの事を抱きしめた。

「ありがとう。つかささんの気持ち、ホントに嬉しいよ」
「あ、当たり前だよ。だって私、ゆうくんの…か、彼女さんなんだから…」
「うん。こんな素敵な彼女さんがいてくれて俺、すっげぇ幸せだよ」
「ゆうくん……」

顔を真っ赤にしたつかささんと見つめ合う。どちらともなくお互いの距離が詰まりそして、俺はつかささんの唇に自分の唇を……

ガチャ
「………母さん邪魔だったかねぇ」
バタン
「………ふぁ」
「………くぁ」
「「~~~っ!」」

重ねる寸前で妨害されてしまったのであった。



140:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 23:17:57 XmNnhh0I
それから数時間後……

「じゃあ私はお夕飯の材料買ってくるね~」
「うん。気をつけてな」

母親の妨害から立ち直った俺達は、いつものようにまったりと過ごしていた。
体も大分楽になったので、元々の予定だったクリスマスイルミネーションを見に行こうと誘ったんだけど、

「風邪は治りかけが一番危ないんだから今日はゆっくりしなきゃダメだよっ」

と言われてしまった。
一人ですることもないのでぼーっとしてると玄関のドアの開く音と「ただいま~。じゃなかったや、おじゃましまーす」と、つかささんの声が聞こえた。
二階に上がってくる音はしない。多分台所で夕飯を作ってるんだろう。
暫く待っていると夕飯が出来たようで、つかささんが部屋に入ってきた。手には小さな鍋がある

「お待たせ~」

作ってきてくれたのは雑炊のようだ。

「ありがとう。それじゃ、いただきますっ!」

早速食べようと思いスプーンをとろうとしたが、それは既につかささんの手に握られていた。

「えっと…つかささん?それないと食べられないんだけど……」
「え、えと……わ、私が食べさせてあげるね」


141:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 23:26:48 XmNnhh0I
「えっ!?い、いやけど悪いって!それに恥ずかしいし…」
「い、いいのっ!ゆうくんは病人なんだから言うこと聞くのっ。…もしかして嫌かな?」
「そ、そんなことないよっ!」
「ならほら。あ、あ~ん」
「いやでも…」
「あ~~ん」
「………ぱく」

恥ずかしさと嬉しさで味が分かんなかったのは言うまでもない。

夕飯を食べ終え、

「食器片付けてくるね」

と下に降りたつかささんが戻ってきた。手には2つのケーキと紙袋があった。

「ケーキ買ってきてくれたんだ?」
「ううん、私の手作りだよ。昨日から用意してたのを買い物帰りに取ってきたの」
「そっか。だから昨日ケーキ食べにいくのダメって言ってたんだ……。ありがとね、つかささん。でもそうなら言ってくれれば良かったのに」
「だってびっくりさせたかったんだもん。それとこっちはクリスマスプレゼントだよ」

そう言って紙袋を渡してくれるつかささん。中身を見てみるとマフラーだった。

「ごめんね。私ぶきっちょさんだから綺麗に出来なくて…」「そんなことないって、凄い嬉しいよ。それに…」

マフラーを巻いてみる。首もとだけじゃない、体も心も全部がつかささんの優しさに包まれた感じがする。

142:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 23:34:39 XmNnhh0I
「つかささんの俺への気持ちがこもってて、心もぽかぽかしてくるよ」
「そ、そうかな…。えへへ、ありがとゆうくん。さ、ケーキ食べよ?」
「うん。…あ、ちょっと待って」
「んく…。どうしたの?」

一口食べてしまったケーキを飲み込みながらつかささんがたずねる。

「俺からもつかささんにプレゼントがあるんだ」

俺は机の引き出しに入れていた小箱を取り出してつかささんに渡した。

「嬉しいな~。ね、開けていい?」
「もちろん」

箱を開けるつかささん。中を見た瞬間、いつもの可愛い笑顔を俺に見せてくれた。

「わぁっ!綺麗なペンダント~。あ、この花ロケットになってるんだ~。ねぇゆうくん、これって何て花なの?」
「その花はね、睡蓮って言うんだ」
「スイレン?」
「うん。つかささん誕生日7月7日だったよね、その日の誕生花なんだ。睡蓮って」
「誕生日、覚えててくれたんだ…」
「そりゃ大切な彼女さんですから。ちなみに花言葉は優しさ、清純な心、純情だって。つかささんに似合いすぎてビックリだったよ。」
「ふぇぇっ!?そ、そんなことないよ~」


143:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/25 23:37:39 XmNnhh0I
「ううん、ぴったりだよ。だってつかささんの優しいところと、今日みたいな相手のことを大事に想ってあげられるところを俺は好きになったんだから」
「ゆうくん……」

俺は顔を赤らめたつかささんを抱きしめた。

「大好きだよ、つかささん。これからもずっとそばにいてね」
「うん。私も…私もゆうくんの事大好きだよ……」

どちらともなく俺達は唇を重ねた。互いの想いを全部伝えれるように、互いの想いを全部受け止めるように長く………。

FIN

144:霧波
08/12/25 23:44:48 XmNnhh0I
以上です。
後、最初に書くの忘れてましたが自分のかく話の主人公は「真堂ゆう」って名前になってます。

しかし久々の投下、楽しみつつも携帯からなので親指が痛い(^_^;)

145:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/26 04:57:18 ITGb4Xc8
乙でした。
ネタがなくて停滞してる奴なんか沢山いますですよ。いつでもどうぞ。

続編書くっつってもう一年放置だよ・・・

146:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/26 11:39:42 ErLWSwU1
>>144
乙でした~
つかさ可愛いよつかさ
まさかHR前から早退するとは思わなかったがw恋する乙女はアグレッシブだね~
そして鋼鉄の爪を持つ母親は空気読めw

しかしクリスマスイヴに通常授業ってどんな学校なんだ陵桜学園……
24日は終業式じゃないのかJK

147:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/26 23:31:06 TW1vtDAo
進学校には冬休みにも行く冬期講座なるものが・・・・
ソースはイブとクリスマスが授業だった俺

148:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/27 02:12:44 e9OOmfV5



149:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/27 15:58:05 r8jqmuNQ
>>144
乙です!つかさ献身的すぎて泣けてくる
いいの読ませてもらいました

150:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/27 20:00:52 YYKAOixH
ABC

151:牛乳帝国
08/12/27 21:23:02 vPt/XDI3
ども、おひさしぶり
最近ゲームとか作っててなかなか顔を出せませんですた
特にネタも思い浮かばないのでリクがあったら言ってください
試しに書いてみるんで
では!!

152:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/27 22:01:38 UXm1C0PW
なら遠慮なくゆたか・みなみ→主人公の泥沼三角関係の話をリクエストしておく

153:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/27 22:18:40 TDwgi5A7
主人公に変なオリキャラ名が付いてなきゃなんだって良い

154:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 00:39:04 7wqt3GMQ
オリキャラ名くらいいいんじゃね?
ようはストーリーだろ。オリキャラ名つけてても
普通に面白い小説書けてる職人もいるし。

霧波氏や龍二氏もオリキャラ名アリで
いい作品書いてるぜ?

というか、名前があった方が自然で読みやすい。
人それぞれだから強制はよしたほうがいい。

155:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 06:29:42 KZTaO5qR
まことにして下さい

156:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 08:40:03 aevBXXQo
○○が多いんだろうが、長編作品なのに一切名前出さない人もいたな
後輩メインで書けば「先輩」で済むのか

157:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 08:45:15 xmFUh5vT
変なのがだめなのかオリジナル自体がだめなのか

158:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 11:12:58 2x+ummII
まことは不快だろ…
ってのは俺だけなのか?

159:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 11:46:10 yDRMEwAp
俺も伊藤誠はちょっと抵抗あるかもしれん、まぁ悪いのはぬまきちなんだけどw
後輩組は先輩でごまかせるから救いがあるな

160:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 14:05:10 7wqt3GMQ
他キャラの名前使うのはちょっとな…。
ぜんぜんオリジナルじゃないしw

161:牛乳帝国
08/12/28 14:34:52 ABFPSpNw
>>152
泥沼はきついよ・・・・・・( ゚Д゚)
できれば対象は一人で
>>154
主人公名は前回と同じでセイカでいいですか?
>>158
まことは俺もきついです・・・・・・

162:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 15:55:43 zsS6nx4+
>>122
好きだなんて本当に嬉しいですo(^-^)o

僕はゆうさんよりも未熟なんで頑張ります^^;

というわけで久しぶりに投下したいと思います

163:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:13:52 zsS6nx4+

「つかささんっ!」

俺は右手を伸ばしてつかささんの肩を掴み、勢いに任せて右肩を引っ張りつかささんを振り向かせた。

「……えっ?〇〇君。…ひゃあっ!どうして〇〇君が私の肩を触ってるの!?」

つかささんは少しの沈黙の後、キョトンとしたような声をだした。

よかった…いつものつかささんに戻ったみたいだ…

「えぇと…これには深いわけが…」

どう説明しようか迷っていて、しどろもどろになってる俺を、つかささんは少し顔を赤らめながら見ている。

「実はね…」



164:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:14:55 zsS6nx4+

――――――

ガラガラガラガラ…

「ふぅ…。あ、3人してのんびりしてるわね~」

かがみが何やら小さな袋を持って戻ってきた。

どうやら間に合った…

かがみが帰って来るまで凄く大変だった。

つかささんに本当のことを説明している最中に、いのりさんが「〇〇君ってば大胆に押し倒してきたのよ~」とか「〇〇君ってばプレイボーイなのよ~」とか、あることないことを横から言ってきたので、つかささんは頭にハテナマークをつけながら俺の話を聞いていた。

165:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:16:32 zsS6nx4+

そのせいで説明に倍の時間かかってしまった。

「おかえり~」

つかささんといのりさんがかがみの方に顔を向けて笑顔でかがみを迎えた。

しかし俺は説明に疲れたのでかがみの方に顔を向けただけだった。

「ただいま~」

かがみは2人を見た後に俺の方を見て不思議そうな顔をした。

「なんかまたニヤけてるわね…なんかあったの?」

「いやいや、特になんにも」

俺は顔に出やすいのだろうか…内心ギクリとしたが急いで首を横に振った。

「か、かがみこそ何を境内に忘れてきたの?」

俺はこの話題から逃げようとぎこちない感じでかがみに尋ねた。


166:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:20:03 zsS6nx4+

「えっ!?べ、別に大したものじゃないわよ」

大したものなんだな…

この場にいた全員がそう思うほど、かがみは俺にワイパーのように両手を大きく振るという大げさな動作をした。

「はいはい」

単調にかがみに返した俺と、苦笑いしたいのりさんはかがみの奇行にツッコまなかった。

「あ、私それ今日の朝お姉ちゃんが中に何を入れてるのか見たよ~……むぐぐ」

「つっ、つかさぁ~!」


すると突然、つかささんが俺の返事の後の沈黙を破り、リボンと人差し指をピンと伸ばし自慢気に話しだした。


167:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:21:10 zsS6nx4+

しかし、その瞬間かがみが脱兎のごとくつかささんの隣へ行くと、顔を真っ赤にしながらつかささんの口を急いで自分の両腕を使って塞いだ。

「もうっ!喋っちゃダメだってば!」

かがみは息を切らしながら、顔を真っ赤にしたままつかささんの口を塞いでいた腕を外した。

「えへへ…メンゴ~」

つかささんはかがみを見ると、申し訳なさそうに頭を掻いた。

「つかさっ。かがみが何を入れたのかお姉ちゃんに教えなさいよ」

と、いのりさんがかがみとは逆側のつかささんの隣に寄り、自分の両腕をつかささんの肩に引っ掛け、つかささんに近づいた。


168:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:23:15 zsS6nx4+

「ちょ、つかさっ!ダメだからねっ!」

かがみは必死になっていのりさんと同じように腕を肩に掛けた。

おかげで3人の距離がメチャクチャ近い…

「ふぇぇぇぇぇぇ!」

つかささんは壊れたパソコンのように顔から煙をあげ、これ以上ないと言うくらい困った顔をして、かがみといのりさんを交互に見た。

なんかつかささんらしいなぁ…
と俺は感じて、目の前の光景を笑っていると

「〇〇君助けてぇ~」

と、つかささんが拾ってくださいと懇願する小さな捨てられた子犬みたいなつぶらな瞳でこちらを見た。

「えぇっ!?俺ぇ!?」

第三者へ助けを求めるつかささんに、予想してなかった俺は思わず大きな声を出し。目を見開いてしまった。

169:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:24:16 zsS6nx4+

「〇〇君はどっちなの?」

かがみがつかささんの顔からから少し離れると、凄い早さで俺の方へ振り向いた。

「もちろん聞きたいわよね?」

いのりさんも同じくつかささんから顔を離し、俺の方を振り向いた。


ちょ、2人とも目をギラギラさせないでください…怖いっす…

そう最初は思ったが、口に出すと俺の命がどうなるか分からないので、蛇に睨まれたカエルのように身体が硬直し動けなかった。

「えーと…」

俺は硬直が解けると、2人から目を反らし、天井を仰ぎ見た。


170:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:30:06 zsS6nx4+

どうしようかぁ…と考えるが名案が思いつかない。

いのりさんを選ぶともちろんかがみが怒るが、かがみを選ぶといのりさんがさっきの事をかがみに話しそうなのでどちらを選んでも俺が大変だ。

そう思った俺は困り果て、また3人へと目を向けようと、目を下ろした時

「みんな~。夕飯できたから持っていくの手伝って~!」

みきさんの声がどこからか響き、こちらへと聞こえた。

「はーい!」

「…ふぅ、なんか私たちのやってることってバカらしくなってきたわね」

かがみといのりさんは一度顔を見合わせると、自虐的にお互い笑い、ゆっくりと立ち上がりどこかへ歩きだした。

また助かったぁ…といのりさんとかがみの行く方向を気の抜けた顔で見ていると、つかささんがまだ居間に残っていることに気付いた。


171:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:32:15 zsS6nx4+

つかささんを見ると、落ち着きがない感じでさっきまでかがみといのりさんがいた両側やわキョロキョロ見回していた。

「あ…やだ。恥ずかしいとこ見られちゃったな」

つかささんは俺の方を向くと、さっきの行動を見られたことに照れているのか、少し肩をすくめて目線を下に落とした。

「ん~。結構つかささんらしくて可愛かったよ」

俺は2人に囲まれてオロオロしていたつかささんを思い出し、少し笑った。

「そ、そんなことないよ~!」

ボン、と本当に鳴るんじゃないかってほどつかささんは一気に真っ赤になると、頭を俺に向けるほど目線を真下に向けた。


172:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 21:34:49 zsS6nx4+

「そんなこと言われたら私…たいしちゃうよ」

つかささんが自分に言ったのか、俺には聞き取れるか聞き取れないかの声で呟いた。
そのせいで聞き取れない部分が多少あった。

「ん?どうしたの?」

俺はつかささんが俺に言ったのかと思い、不思議そうに尋ねた。

「な、なんでもないよ~」

つかささんは急に顔を上げたが、まだ照れていて顔が少し赤かった。

「じゃあ、私もお母さんのお手伝いしてくるから〇〇君は座って待っててね」

つかささんはゆっくりと立ち上がり、俺を見てニコッと照れ笑いすると、小走りでさっき2人が行った方へと消えた。


173:名無しくん、、、好きです。。。
08/12/28 22:02:02 zsS6nx4+

「おまたせ~」

つかささんが消えるのと入れ替わりに、かがみといのりさん、それにまつりさんもそれぞれ大きな皿を持ってやってきた。

3人が持ってきた皿の中には、肉じゃが、春雨サラダ、麻婆豆腐とどれも美味しそうなものばかりだ。

料理を机の上に置いた3人はそれぞれ最初に座っていた場所に座った。

「うわぁ…いいにおい~」

座って少し待っと遅れてつかささんがコップや箸を、みきさんが料理をとる小皿などを持ってきた。



とりあえずここまでです

なんかグダグダで申し訳ありません^^;

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