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ユニクロって、店長でも年収が250万円なんだって。時給はマックのバイト以下
いい人に会社は経営できない - 『ユニクロ帝国の光と影』
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今回の大震災では、お粗末な危機管理が批判を浴びた。霞ヶ関も東電もコンセンサスで動
いている組織なので、リーダーがみんな調整型で、強い指導力と迅速な意思決定の求めら
れる危機管理には適していない。これは多かれ少なかれ日本の企業経営にも共通する特徴だろう。
これに対して、本書が詳細に取材して描くファーストリテイリングの柳井正社長は、徹底的な独裁者である。
意思決定は社長がトップダウンで行ない、業績の上がらない部門長は部下の面前で罵倒される。
柳井氏が後継者に指名した玉塚元一社長さえ、言うことを聞かないと更迭する。
その結果、執行役員のほとんどが精神的にボロボロになって辞めていく。
労働条件も苛酷だ。賃金は業績主義なので、店長でも売り上げの悪い店では年収250万円。
それで1日10時間以上、休日出勤して月間300時間も働くと、時給はマクドナルドのアルバイトより悪い。
長時間労働で体をこわして辞める店員も多く、5年ともたないという。
著者は柳井氏の冷酷非情な経営の内幕を描き、労働条件の悪さを暴露するのだが、
読んでいるほうは逆に「なるほどここまでやらないと業績は上がらないのか」と納得してしまう。
みんなに好かれる人格者では、とてもここまで合理化できないだろう。
もちろん彼がみずから『一勝九敗』というように失敗も多いが、問題は失敗をなくすことではなく、それを認めてすぐ撤退することだ。
本書を読むと、今回の事故対応にもみられる「兵士は優秀だが将校は無能」といわれる日本型組織の欠陥は国民性による宿命ではなく、
経営者の力量と企業のガバナンスで克服できるものだと思う。
日本が元気になるには、東電のような古い会社が退場し、ユニクロのような新しい企業がもっと出てくることが重要だ。