10/07/03 05:21:53 RTzkU6WC
現時点での最有力説では、
サボテンはスベリヒユ科の中から進化したとされている。
スベリヒユ科の中ではGrahamia、Anacampseros等がサボテン類に最も近いが、これらはCAM植物でもないし、刺座も持たない。
サボテン科の中はこうなってると言われている。
┏Pereskia(木の葉サボテン属のうち、P. bleoなど中北米に分布するもの。黄~赤花が多い)
━┫┏Pereskia(木の葉サボテン属のうち、P. aculeataなど南米に分布するもの。ピンク~白花が多い)
┗┫┏Opuntiodeae(ウチワサボテン)
┗┫┏Maihuenia(マイフエニア属)
┗┫┏Blossfeldia
┗┫
┗Cactoideae(柱サボテン、球サボテン、葦サボテンの類)
PereskiaやMaihueniaは葉を持つことから、当初サボテンは刺を持つだけで普通の植物だったと推測される。
しばらくは熱帯雨林で暮らしていたが、刺とCAMが乾燥に有利なため、砂漠に進出。徐々に多肉化する。
この時期のサボテンはOpuntioideaeに含まれるPereskiopsisの様に、まだ葉を残していたものと思われる。
これはPereskioidesや近縁なQuiabentiaなどOpuntioideaeの原始的な系統が葉を持つことから裏づけられる。
一方で、Opuntioideaeの系統の中でも葉を徐々に失い、進化した系統では直ぐに落葉するようになった。
この他この系統は逆刺、芒刺を発達させ、動物に運んでもらうようにも進化した。
一方で、木の葉サボテンのうち、Maihueniaと呼ばれるものは、分子系統で団扇と柱の中間になるらしい。
葉を残していること、低温に強い耐久性を持つのがこの系統の特徴。
残りの、乾燥に特化したBlossfeldia-Cactoideaeは葉を完全に失い、サボテンらしい姿となる。後にBlossfeldiaは高山へ。
そしてCactoideaeは砂漠に残り、柱サボテンとなる。
また、一部は再び森林に戻り、葦サボテンへと進化した。