08/03/01 23:19:05 c3LeOJt2
上演3 大船渡高校「人魚姫」(既成) 大船渡高校演劇部(潤色)
<内容>
小さな自然食品店を営む宮本家は複雑な家族。
両親は再婚同士。亮太(高校生)は母の、美香(中学生)は父の連れ子。
でもそんな過去があるとは思えないほど仲が良い4人家族。
ある日父が複雑骨折で入院したため、店番のアルバイトを雇うことにする。
知人の紹介でやってきたのは亮太と同い年くらいの茜という物静かで暗い少女。
のちに彼女は児童相談所出身の“ワケあり”の人だということが分かる。
亮太は虐待を受けていた過去の自分と茜を重ね合わせ、なんとか彼女を救おうと一人で暴走する。
しかし心を閉ざし続ける茜。彼女が手にしているのはいつも人魚姫の本だった。
「私はあなたとは違う…もう普通の女の子にはなれないの…さようなら…」
虐待の被害者ではなく、弟への加害者だった真実を告げた彼女は、父の退院とともに去って行った。
<個人的感想>
なんだか重くて救いようのない話。観終わった後のすっきりしない感も含めて演出っぽい。
全面的に虐待がテーマになっているんだけど、話の流れ・台詞がややストレートすぎる感じがした。
場面の構成とか台詞を吟味すればもっと良くなるなぁと観客ながら思った。
店にウロコが落ちてるっていう茜=人魚?を思わせるようなシーンもあって、
少しワクワクした。その辺もっと生かせばよかったのに。
役者は自然に良く声出てたし、キャスティングも成功してたと思う。
お母さんの老け具合と美香の幼さが特にはまってた。美香ちっちゃくて可愛かったな。←
転換が多い芝居だけど明転(不完全暗転)で流れをとぎらせないようにしてたのは上手い。
転換と緞帳下りる時に流れてた水雫の音(←水琴窟って言うらしい)が印象的。
この芝居の雰囲気をつくってた効果音だと思う。
ちなみにここの高校、演劇同好会創設1年目で県大会出場なそうな。
結果は優良賞だったけど、予算も知識も無い中十分頑張ったと思う。来年期待。