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給水地点に水がない! 静岡のマラソン、参加者脱水症状
静岡県富士市などで20日にあった「ふじのくに新東名マラソン」で、給水地点の水が尽き、参加ランナーの一部が最長で
17キロにわたって水分補給ができなかったことがわかった。脱水症状を訴えるランナーが相次ぎ、大会を公認した日本陸上競技連盟は
「生命に関わる、絶対あってはならないこと」として調査に乗り出す。
■紙コップもトイレットペーパーも
新東名マラソンは、建設中の新東名高速道路を使い、静岡県や静岡陸上競技協会などで組織する実行委員会が主催した。
駿河湾沼津サービスエリアを基点に、42.195キロのフル、10キロ、5キロ、2キロに計約1万人が参加した。
トラブルがあったのはフル部門(制限時間7時間)。実行委によると、7カ所の給水地点のうち、23.5キロ地点と
27キロ地点でスタートから約3時間後、用意していた水がすべて尽きた。ゴール地点などから水を運んだが、
一時的に16キロ地点から33キロ地点まで取水できない状態が続いたという。3割前後のランナーが影響を受けたとみられる。
富士市ではこの日、11月の観測史上最高の26.5度を記録。21キロの折り返し地点以降、
脱水症状や熱中症で倒れる人が相次ぎ、うち9人が救急搬送された。側溝にたまった雨水を飲む人もいたという。
「想定外の暑さで水が足りなくなった。高速道路上はまだ水道が通っていないため追加供給できなかった。
見通しが甘く、言い訳のしようもない」と実行委の担当者は話す。
大会パンフレットなどでは折り返し地点に給水所を置くとしたが、「周辺は道幅が狭く混雑する」として、
実行委は参加者に伝えることなく23.5キロ地点にずらしていた。一部の給水地点では紙コップが尽きたため、手で水を受けるランナーもいた。さらに、スタート地点やコース上のトイレではトイレットペーパーがなくなり、参加者の一部は用が足せなかった。
「前日の大雨で、テントに保管していた紙コップとトイレットペーパーの大半がぬれて駄目になった。
近くにスーパーなどもなく買い足しが間に合わなかった」(実行委)という。
フル部門の出走者4719人中、完走者は4259人で完走率は90.3%。日本陸連によると、
7時間制限の大会の完走率は95%以上がほとんどで、同じ日に神戸市であった「神戸マラソン」は97.2%だった。
実行委の担当者は「完走率の低さは水切れなどの不手際が一因」と認める。
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