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―韓国では、電子機器や自動車メーカーなどの多くが積極的に海外展開を進めています。
重光:韓国企業は日本企業よりもドライに割り切っているようです。海外へ出た方がいいとなると、ぱっと決め
て行きますから。
―韓国企業と日本企業の違いは何だと思いますか。
重光:やはりオーナーが絶対的な権限を持って、会長主導で大きな決断ができる点でしょう。例えばサムスンの
半導体が非常にうまくいった理由は、そこにあったのではないでしょうか。グローバル展開での差はここにある
と思います。
日本と韓国で、人材の能力や実力はあまり変わらないと思います。あとは経営者のリーダーシップ。経営者
がやるかやらないか、それに尽きると思います。
私は日本のロッテホールディングスでも副会長の肩書きを持っていますが、日本ではかつて苦い経験をした
ことがあります。
10年くらい前に、世界的な大手食品・飲料メーカーから、日本と韓国でスナック事業をやらないかという話
が出たのです。私は、これは絶対にやるべきだと思いました。ロッテの菓子事業ではスナック部門が弱いですか
ら。総括会長(ロッテグループ創業者で、昭夫会長の父、重光武雄氏)も「是非やろう」と。
けれども日本では社内で色々と議論をしているうちに時間が経ってしまった。先方も我々が動かないので、
ほかの菓子メーカーに行ってしまった。
韓国ではその時に組んで、今では韓国内で2~3位のスナック会社となりました。現在は色々な商品を販売
していますし、韓国ロッテは、スナック部門でも、しっかりと存在感のある会社になりました。
―日本が、決断が遅れてしまう理由は何でしょう。
重光:日本で現在、うまくいっている企業はユニクロのファーストリテイリングや、我々ロッテグループのパー
トナーでもあるキヤノンなど。オーナーや、もしくはそれに近い経営者の方が、がちっと経営の主導権を握って
いて、自分でぱっぱっと決めていっている。個人的には存じ上げませんが、日本電産の永守社長もそうだと思い
ます。全部自分で責任を取って、その代わり自分で決めていっている。そういった企業が非常に好調だと思いま
す。
もちろん、日本企業特有の合議制が機能することもあると思います。ただし、M&Aのように、「この価格で今
日決めるかどうか」という時に、みんなで会議をして決めることは不可能です。
:URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)