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「台湾は国家じゃない」。先月７日夜、インターネットの簡易ブログ・ツイッターをのぞいていると、
こんな「つぶやき」が。県内の大学に留学する台湾籍の学部生が、東日本大震災を機に文部科学省が
設けた国費留学生の援助制度を申し込もうとして断られたと訴えている、という話だ。
翌朝、大学のホームページをチェックすると調査結果が公表されていた。ネット上の「うわさ」への
対応の素早さに驚いた。大学側は「国交がない国の留学生は対象でない」とは説明したが、
「国家ではない」とは言っていないとのこと。後日、この留学生と面談し、再度説明したら、
当の学生は騒ぎになったことに驚きながら、大学側の説明に理解を示したという。
一方、大学は台湾人留学生に奨学金を支給する「交流協会」に掛け合い、学部生にも支給するよう働きかけた。
その後、奨学金が出ることになったのは報じた通りだ。
ツイッターでは、この件に関する「つぶやき」が少なくとも１８００件に上った。文科省は「過去、制度について
議論や意見があがったとことはない」としたが、ネット上で話題になると多くの意見や批判が寄せられたという。
以前なら役所も学校もマスコミが大々的に報じなければ「知らぬ存ぜぬ」でだんまりを決め込むことができたかも
しれない。しかし、時代は変わった。
ネット上の個人の目は侮れない。国や企業、はたまた私たちマスコミが不作為で無視しようとも、
必ず明るみに出ることになる。その意味で、この状況は歓迎すべきことだと思う。
そーす 毎日ｊｐ／栃木
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