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北朝鮮にいたころ、アニメーション用の原図を描いていたというと多くの人が不思議がる。
北朝鮮とアニメーションとは不似合いだというのだ。私が携わった平壌(ピョンヤン)の“4・26児童映画撮影所”は、
北朝鮮を代表するアニメーション会社だ。創作チームが全部で11あり、スタッフは約1500人にのぼる。
2チームだけが北朝鮮内の漫画を製作し、残り9チームは外国から受注したアニメーションを描く。
主にフランスやイタリアが発注したものだ。4.26撮影所で描いた絵は注文国に納品され、セリフや背景音楽、
音響作業を経たあと出来上がる。だから北朝鮮ではこれを合作漫画と呼んでいる。ここでアニメーションとして
稼ぐ外貨は年間800万ドルほどだと理解している。4・26撮影所は海外に“SEK”という名で知られている。
これまで“SKE”は25~52部構成の漫画映画を量産してきた。代表的な作品をあげると、「ライオンキング」、
「ポカホンタス」、「王后沈清 エンプレス チョン」「タイタニック号の伝説」などだ。作品の水準は発注した国の
希望に合わせなければならないので相当高い。私たちの作った作品が海外の映画祭で好評価を何度も
受けたと聞いた。4・26撮影所は「技量は生命」というスローガンを掲げて技量発表会もよく開く。3D(3次元)作品も
世界水準に引き上げるために力を注いでいる。手本にしているのは米ウォルトディズニー社だ。彼らの作品を
常に研究して技術を磨いている。
漫画家は平壌市内の中学校を歩き回り、感覚があって小手先が器用な者を見習生として連れて来る。
その後3年間、現場で訓練過程を経る。この過程を無事にパスした者は原図美術家として認められる。
外貨を稼いでいるが、待遇は特別ではない。やる仕事が違うだけで月給は他の職業と変わらない。
ひと月に本人の食糧と肉1キログラム、砂糖1キログラム、食用油1本を受け取る。これに1ドル相当の
北朝鮮貨幤を現金で受け取る。
チェ・ソングク“北朝鮮4・26児童映画撮影所”元職員
そーす 中央日報
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