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欧州国境での出入国審査を免除する「シェンゲン協定」が2007年末、東欧諸国に拡大したことにより、
冷戦時代の「鉄のカーテン」(総延長約2000キロ)が名実ともに撤廃されてから約3年が過ぎた。
この間、ヒト・モノの移動が自由となった一方、ドイツ東部では自動車盗が急増するなど、頭が痛い問題も起きている。
■活発になった物流
04年の欧州連合(EU)加盟により、域内で自由に居住地を選択できるようになったポーランド人やチェコ人は、
07年の出入国審査の撤廃により相次いでドイツ東部に住むようになった。彼らが住む土地の地価が上昇したため、
地元不動産業者は大喜びしており、商店街も買い物客が増え“ホクホク顔”だ。
国境を越えて自由に往来ができるようになったことから、「西欧と“同等”になった」と、自尊心を満たす東欧の国民も増えている。
一方、ガソリンや雑貨などがドイツより安いため、日帰りでポーランドやチェコに
買い物に出掛けるドイツ人も増えるなど、検問所撤廃は双方を満足させつつある。
検問所の撤廃により、ヒトだけでなく、モノの移動も活発化している。
数年前まで国境審査によって5~6時間も待たされていた大型トラックは、
ドイツ名物のアウトバーン(高速道路)へと続く道を難なく通過できるようになり、
東欧と西欧の間の物流は確実に盛んになっている。
■急増する高級車の盗難
とはいえ、問題がなくはない。ドイツ東部地域では自動車の盗難が増加している。
東部ブランデンブルク、ザクセン両州と首都ベルリンでは09年、ポルシェやBMWなど、
ドイツが誇る高級自動車の盗難が前年比で3割も上昇した。東部ドレスデンでも6割上昇した。
ポーランド国境沿いのドイツ東部の街、フランクフルトオダーの警察幹部はドイツ誌シュピーゲルに対し、
「検問所撤廃は、ドイツと外国人のプロのギャングに新しい“市場”を提供している」と語る。
07年以前はドイツの国境に警備隊が配備されていたが、現在は国境近くの約30キロ以内で
小規模なパトロール隊が巡視をしている程度に過ぎない。「ギャングへの抑止力になっていない」との指摘は多い。
ベルリンでは、私服警官を装ったギャングが白昼堂々、ビジネスマンが乗る高級車を止め、
降りた隙に平然と奪い去っていったという、ハリウッド映画まがいの事件も発生している。
自動車盗への対抗措置はある。万が一、盗難にあっても、自分の車がどこを走っているか
リアルタイムで把握できるGPS(衛星利用測位システム)がそれだ。また、駐車後に、
ガソリンがエンジンに流れ込まないようにするための“隠しスイッチ”も普及し始めているという。
西欧諸国にとって「頭痛のタネ」の自動車盗が減ることで、欧州域内の“垣根”を取り払った検問所撤廃の恩恵を
人々が十分、感じ取ることができればいいのだが…。(黒沢潤、写真も/SANKEI EXPRESS)
ソース:MSN産経ニュース
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