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原発震災による日本滅亡警告の書
●「原子炉時限爆弾」広瀬隆著（ダイヤモンド社 １５００円）
「日本はあと何年、ここに人が住んでいられるだろうか」というショッキングな書き出しから始まる本書は、大
地震によって原発が破壊される「原発震災」のために日本が破滅する可能性について述べた警告の書だ。昨年８
月に出版されたが、福島原発事故を受けて「事前に原発震災を予言した書」として今注目を集めている。
主に東海大地震によって浜岡の原発震災が起きる可能性とその甚大な被害について述べられているが、そこで
想定されている電源喪失による原子炉の暴走や津波によるダメージなどは、そのまま福島原発事故に当てはまる。
また、昨年６月に福島第１原子力発電所２号機で電源喪失によるメルトダウン寸前の事故が起きていたが、ワー
ルドカップ一色で何一つ報道されなかったことも指摘。日本人の誰もが人生を奪われる可能性があるのが原発震
災だとして、無関心や無知を放置せずに、すべての人が声を上げ危険を取り除くために行動するべきだと主張し
ている。
（日刊ゲンダイ2011年4月26日掲載）
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