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広島で原爆に被爆した実体験をもとに描いた漫画「はだしのゲン」の作者、
中沢啓治さん(71)が、昨秋に肺がんを患ったことを明らかにした。
手術は無事終わったものの、引き続き肺炎や呼吸困難になり、年末まで
入退院を繰り返した。がん発症で改めて原爆への怒りを強くしている。【辻加奈子】
昨年8月末、右肺に1.5センチほどの肺がんが二つ見つかった。66年前、
6歳で被爆した時の状況がよみがえった。小学校の裏門で閃光(せんこう)を浴び、
燃えさかる街を歩いた。被爆のショックで出産した母親と一緒に、放射能を帯びた
「黒い雨」に打たれた。「昼間なのに真っ暗。雨は油でぎらぎら光っていた。
僕はシャツ1枚で、放射能が体に染み込んだのかなとか、思い出してしまう」。
生まれた妹は4カ月後に亡くなった。
9月末に右肺中葉を摘出した。約1カ月で退院したものの、肺炎で再入院。
尿がほとんど出ず、下半身がむくんでぱんぱんになった。退院後、今度は呼吸困難になり、
救命救急センターへ。人工呼吸器を装着する重体だった。心臓ペースメーカーの手術を受け、
ようやく持ち直した。
改めて原爆への怒りがわき上がった。
「我が一族を皆殺しにして、生き残ったオレをがんで殺すのかって。こんなもの(放射能)を
体にぶち込んで逃げやがって」
今は、近くのおでん屋での焼酎を楽しめるほどの体調になった。
「ヒロシマ・ナガサキは世界に知られても、そこで何が起きたのかは知られていない。
80歳までは頑張りたい」
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