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公務員は聖域? 横須賀市職員の異動拒否問題に批判相次ぐ
神奈川県横須賀市の男性主任(40)が昨年12月、人事異動に従わず、前の職場に8カ月以上居座ったとして、
停職1カ月の懲戒処分を受けた。異動を拒否していた期間中は読書などして過ごしていたというが、
その間も給与など約400万円が支給された。クビにならないのは手厚い公務員の身分保障からなのか、
それとも市の対応が甘いのか。市民不在の珍騒動が起きている。(太田明広)
■読書三昧で給料
市本庁舎1階フロアには住民登録の届け出、納税証明の発行などを求めて多くの市民が訪れる。
市民と接する機会が多い市民部窓口サービス課は“市役所の顔”。この職場を舞台に昨年4月、職員の異動をめぐる問題が浮上した。
「私は異動を拒否する」。昨年4月1日、同課から港湾部への異動を命じられた男性主任は上司の港湾部長にこう宣言、
異動前の窓口サービス課に出勤を続けた。総務部長や人事課長ら幹部が再三説得したが、「突然来るな」などと拒んだ。
市長名の職務命令書も2度出されたが、状況は変わらなかった。
男性主任は異動拒否の理由を「仕事を覚えきっていない中で、次の職場に移ると自分の評価が下がる」などと説明。
だが、この言葉とは裏腹に、職場では就業時間の午前8時半から午後5時15分まで、
仕事とは関係ない読書などをしていたという。市は異動発令から8カ月後の昨年12月、
上司の職務命令に従わなかったとして停職1カ月の懲戒処分とした。
処分までの期間の給与と2回分の賞与計約400万が支払われた。
■市民あきれ顔
「大学生の就職難が問題なのに、こんな人はすぐにクビにしてほしい。
民間では考えられない」と同市の無職、林忠さん(68)は憤る。
タクシーの男性運転手(60)も「公務員は法律にガチガチに守られて、やりたい放題」とあきれ顔。
女性会社員(55)は「私たちから税金を徴収するのは厳しいのに、身内への対応は甘い」と批判する。
事態の公表後、市にはこれまで約30件の抗議の電話が寄せられた。
一般的に職務命令に反したなどとして公務員が処分される場合、地方公務員法に基づいた懲戒処分と分限処分がある。
市は「新しい職場に異動しないで不服を申し出る今回のケースは全国的にも珍しく、初めての対応だった」と、
停職処分まで8カ月を要した理由を話す。
さらに「処分をめぐる最近の訴訟で、裁量権の逸脱や手続きの不備で行政側が負けるケースが続き、慎重な対応が必要だった」。
労務関係に詳しい弁護士と相談しながら手続きを進めてきたという。
ある市関係者によると、市はかつて男性主任を職員としての適格性を欠いた行動をしたとして分限免職処分とした。
しかし、処分手続きに適切さを欠いたとして、市の公平委員会が市の決定を取り消した。
関係者は「市側は処分を覆されたこともあり、慎重にならざるを得ないのでは」と指摘する。
■再びトラブル
男性主任は停職処分期間が終了した今年1月24日、再び元の職場に出勤。
人事課長が異動先で勤務するよう説得した際、男性主任と接触したはずみで転倒しけがを負い、警察が駆けつける騒動に。
その後も、元の職場に出勤したり、年次休暇を取ったりして異動を拒み続けている。
市幹部は「大変恥ずかしい。1人の職員のため、他の職員まで市民から冷たい視線で見られるのは遺憾だ」と苦渋の表情を浮かべる。
新たな処分も視野に入れているとしながらも強い態度に踏み切れずにいるため、市民のイライラはしばらく続きそうだ。
【懲戒処分と分限処分】
懲戒処分は公務員が犯罪など法令違反した場合に課せられる処分で、行為の重さによって免職、停職、減給、戒告の4種類がある。
分限処分は能力の欠如や心身の故障など公務員としての適格性を欠く場合、免職や降任などの処分がある。
懲戒免職は退職金が支払われないが、分限免職は支給されるなどの違いがある。いずれも地方公務員法に規定されている。
ソース:MSN産経ニュース 2011.2.6 19:39
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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