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警察官に暴行したとして公務執行妨害罪に問われた氏名不詳の男の公判が24日、東京地裁
立川支部(岡村英郎裁判官)であった。男は逮捕以来、取り調べや公判で黙ったままで、起訴状の
記載は「警視庁小平警察署留置2号」。男は3年前も職務質問をしてきた警察官を殴ったとして
同罪で起訴され、素性不明の「警視庁東大和警察署留置17号」として執行猶予判決を受けたと
される。今回もどこの誰かわからないまま判決が言い渡されそうだ。
起訴状によると男は昨年8月、東京都小平市の路上で職務質問をしてきた警察官の胸ぐらを
つかみ、つばをはきかけたとされる。検察側は公判で「東大和17号」と指紋が一致したと指摘した。
精神鑑定がされたが、「統合失調症の疑いがあるが責任能力はある」との結果だったという。
この日、検察側は論告で「短絡的な犯行で再犯の可能性も高い」と述べ、懲役1年6カ月を求刑。
弁護側は最終弁論で「被告の沈黙には統合失調症が影響している可能性がある。刑務所で更生
させられるか疑わしく、適切な治療が必要だ」として無罪か執行猶予を求めた。
男は終始、うつむいて目を閉じたまま、両手のつめをしきりにいじり続けていた。裁判官に「最後に
言いたいことは」と意見を求められても何も言わず、判決の日を告げられても反応を示さなかった。
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