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今年、ある総合商社を受けた日大の男子学生は面接で、突然こう言われたそうです。
「日大か、無理だな」彼は結局、落ちてしまいました。
面接官は、あえてプライドを傷つける質問をすることによって、彼の反応を見ようとしたのかもしれませんが。
新卒採用の現場にいると、実は学校差別はますます加速していると感じられます。
あくまで推測ではありますが、答えづらい質問なので潜在的にはもっといるでしょう。
とくにターゲット校を設定していなくても、結果として内定者は上位校だらけということもあります。
では、ターゲット校を設定した企業が何校にターゲットを絞ったのかを見ると、20校以内が82%、
さらには10校以内が58%を占めました。もちろん各企業でターゲット校は違うものの、
日本には現在、募集停止中の大学も含めて778校の大学がありますが、採用ターゲットとなっている大学が
ごく一部であることに愕然とします。
企業は採用活動においても、学校群を限定した施策を実施しています。よくあるのが、上位校限定のオープンセミナーです。
東一早慶(東大、一橋、早稲田、慶應)に代表される上位校だけを募集対象として、セミナーを実施するのです。
私が取材した慶大生はある日、突然インフラ系企業から電話がかかってきて「マイページ(応募などの管理を行う画面)に
セミナー案内を送ったので来て欲しい」と案内されました。帰宅して、PCを開いてみるとたしかにメールが届いていました。
それは公にはホームページの採用情報などには掲載されていませんでした。
参加してみると、周りの学生は東大、一橋、早稲田、慶應だらけでした。
他にもよくあるのが、大学のランクが低ければセミナーの予約が取れないというものです。
応募者を管理するデータベースの機能では、学校群ごとにセミナーの参加可能人数を決めることが可能です。
漫画喫茶で違う大学の仲間が一緒にセミナー予約をしようとしたら、
ある学生は「余裕あり」と表示され、別の学生は「満席」と表示されました。
都内の私大生はある金融機関のセミナーがいつも満席なので、これはおかしいと思い、
東大生のダミーアカウントを作成しました。 すると、今までがウソのように予約が楽勝で取れるようになったのでした。
もちろん、そのアカウントは使いませんでしたが…。
では、企業はなぜ学歴差別に走るのか? この要因は根深いです。次のような理由が考えられます。
1.就職ナビなどにより応募しやすくなったこと、求人環境が悪化したことなどから応募者の絶対数が増え、
さばききれないので学歴で絞り込むのは効率がよい。
2.大学・学部の数が増え、大学生の数が増えたので、学生の質が多様化。質に対する不安があるため、
できるだけ優秀な学生を採りたいと考えている。
3.難関校に合格したことと、大学で学ぶ内容が高度である(と期待されている)こと、
周りの仲間に刺激を受けて育ったことを評価する。
4.コンサルタント、教育関係など、仕事をする上で学歴がモノを言う場合がある。
5.これまでの慣例で、高学歴の社員が多かった。
6.上位校の人脈によりビジネス上、有利になる。
7.「うちも東大生が入る会社になった!」というように、社内に刺激を与える。
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