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アクセルとブレーキの「踏み間違い」による事故が後を絶たない。玉名市岱明町の産業機械製造会社社長、
鳴瀬益幸さん(74)は「踏み間違えない」ペダルを開発した。5代にわたるモデルチェンジで形は完成し
「踏み間違えない構造の車を作るべき」と、自動車メーカーや保険会社などにも働きかけ普及を願っている。
--ペダルはどんな仕組みですか。
◆現在の車はアクセルとブレーキを「踏む」という同じ動作で動かします。これでは誤って当たり前です。
アクセルとブレーキの動きを分けることから始めました。ピアノの消音ペダルが、踏んだ後横にずらして
効果を持続させることにヒントを得て、アクセルは足を横に傾けてレバーで押す形に変えました。
--開発のきっかけは。
◆20年以上前に私も「踏み間違い」で暴走したからです。幸い他の車がいなかったので事故には
なりませんでしたが、今でもあの時の恐怖は夢に見たりフラッシュバックします。マニュアル車から
オートマチック車に買い替えて1年ほど過ぎ、運転にも慣れてきたころで大変ショックでした。
これは変えないといけないと開発を始めました。
--他にも利点があるそうですね。
◆制止距離や高齢者の運転にも効果があります。現在の車と違い足が常にブレーキペダルにあるので、
とっさの時に踏み替える必要がなく素早く反応できます。通常、踏み替えには0・2秒かかるそうですが、
制止距離が2~3メートル変わるので車間距離を取れない都市部では追突が防げます。またアクセルを
レバーを介して作動させるよう改良したことで、必要な力が3分の2ほどになり、筋力が弱くなった人や
長時間運転する人でも疲れにくくなりました。
--なかなか広まらっていないようですが。
◆今までのペダルに欠陥があったと認めることになるからでしょう。大手メーカーにも提案を続けていますが、
開発から20年がたち、もどかしく思っています。交通事故は加害者も被害者も苦しみ、家族間で起きることも
少なくありません。間違いが起こらない車をメーカーが作らないといけないと訴えたいのです。
--草の根の支援が始まったとか。
◆このペダルの使用者や知人ら多くの人の支援でNPO「安心運転支援センター」が設立されました。
私自身は開発者なので自社製品の宣伝にならないよう役員に就きませんでしたが、熊本という地方から
技術が広がれば、中小企業の希望にもつながるでしょう。コンピューター制御の発達で衝突しない車なども
登場していますが、いざという時はローテクが大事です。一人一人が身を守るために広げていきたいですね。
ソース:毎日jp
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