11/02/18 01:13:59 DvsAQbFf
271じゃないけど、>>271に書いてあることは学問的な定義の話だよ。
京阪式には高起式と低起式の区別があるが、それがなくなっているのが垂井式。
システムとしては東京式と同じで、下がり目(下降の位置)だけを区別する。
京阪式の場合、下がり目が同じ型でも、さらに高く始まるか低く始まるかの2種類ずつがある(頭高型を除く)。
例えば京阪式では「釜が」は高高高、「鎌が」は低高高または低低高で、どちらも下降がないが、高く始まるか低く始まるかの区別がある。
これは前に付属語が付いても保たれて、「この釜が」は高高高高高、「この鎌が」は高高低低低になる。
垂井式では、京阪式の高起式のような音調(最初から高い)に統合しているタイプと、
保守的な低起式のような音調(二拍目から高い)に統合しているタイプとがある。
後者の場合でも、京阪式の低起式とは違い、直前に「この」などが付くと高く変化する。これは東京式と同じ。
一方で、京阪式と東京式を比較した場合、下がり目の位置がずれている。これは東京式が発生する際、京阪式から下降の位置が一拍後退したから。
しかし、垂井式はこの変化は起こしていない。例えば「山が」は京阪式でも垂井式でも高低低。一方で東京式では低高低。
院政時代(11世紀)の京都方言では、二拍名詞に5種類のアクセント型の区別があったことが知られていて、「類」と呼ばれているが、
京阪式では二類と三類が統合している。これを1/2・3/4/5のように表す。四類と五類の区別があるのが特徴(若い世代では崩れている)。
東京式では1/2・3/4・5のタイプと1・2/3/4・5のタイプがあるが、四類と五類の区別がないのは共通している。
垂井式では、この統合の仕方が1・4/2・3/5か1・4/2・3・5となる。四類と五類の区別があるのは京阪式と同じで、東京式とは違う。
一方で、一類と四類が合流している。これは東京式とも京阪式とも違うもので、この条件を満たさないアクセントは垂井式と呼ばない。
>>258のものは1/2・3・4・5で、確かにそういうアクセントを実際に持つ方言もあるが、垂井式とは呼ばないはずだ。