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【言いたい!聞きたい!自治制度】
大阪市は35万人で年80億円…“聖域”の敬老パス
2011.6.22 12:51
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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大阪市内に住む女性(81)から「行政の赤字の記事に触れるたび、知事も市長もなぜ敬老優待パスをなくすと言わないのか」と疑問を投げかける意見をいただいた。
女性も敬老パスの利用者だが「この財源を使わないのはおかしい」と訴えている。
敬老パスをめぐっては、「高齢者の社会参加を促す大阪市民にとって誇れる制度だ」と評価する意見もあるが、年間約80億円にのぼる市の支出が悩みの種だ。
高齢化とともに支出額が膨らんでおり、第1次ベビーブームの団塊の世代が70歳になれば、さらに出費がかさむことになる。
実は、平松邦夫市長は2度にわたり、制度の一部変更に取り組もうとしたが、市議会の猛反発を受け、断念した経緯がある。平成22年2月には、現行の
「使い放題」はやめて限度額を8万円とし、1人3千円の一部負担を求める仕組みに変更しようと提案したが、議会は認めなかった。
「大阪市内部の改革が十分でないのに、市民に負担を押し付けられない」というのがその理由だが、ある議員は「高齢者の票を失いたくないという思いもあった」と
打ち明ける。敬老パス問題は、大阪市の中でも“聖域”として扱われているようにみえる。
大阪府や大阪市を再編し、区長や区議を選挙で選ぶ特別区になっても、こうしたサービスは続くのか。大阪都構想を唱える「大阪維新の会」(維新)も、
マニフェストで「特別区は大阪市が提供している全てのサービス(敬老パス制度を含む)を提供します」としており、この制度を重視する様子がうかがえる。
ただ、これには反発する意見もある。大阪市内の30代の女性は、維新が市営地下鉄の民営化を掲げていることを引き合いに
「鉄道を民間に売却してしまうというのに、敬老パスだけ残すのは調子がいい話ではないか」と指摘していた。
一方、他の読者からは「今の巨大な大阪市だからこそ、所得制限もなく、無制限に使える敬老パスを維持できているのであって、
小さい自治体に分割されれば存続は難しいのではないか」という意見もあった。
こうした住民サービスの見直しについても、議論が必要な時期になっているのかもしれない。
(地方自治取材班)
◇
【用語解説】大阪市の敬老優待パス
市内に住む70歳以上の人を対象に交付され、市営地下鉄や市バスを乗り放題で利用できる。同様の制度がある都市もあるが、
限度額も負担金もないのは政令市では大阪市だけ。多い人だと年間で50万円以上分も乗車するという。
制度開始翌年の昭和48年の利用者は約9万人で、市の年間支出も約2億5千万円にとどまっていたが、高齢化とともに
利用者も支出も増加。平成22年度は約34万5千人が利用し、年約80億円が支出されている。