11/02/11 12:48:15 WKkEMmZ70
>>625-626
一般にレンズは絞りを絞っていくとピントが微妙にずれる。
これを「焦点移動」と呼ぶ。
オートフォーカスカメラでは絞り開放状態で測距し、シャッターを切る瞬間だけ
絞りを規定値まで絞っているので、厳密にいえば、AFは焦点移動によって微妙に
ずれている。
もっとも、一眼レフではフィルム時代も含めてこの問題は存在したので、一眼レフ
用の近代的な設計のレンズでは焦点移動がなるべく起きないような光学設計が
なされている。
しかしながら、大口径レンズで近距離撮影すると、どうしても球面収差によって
この焦点移動が起きてしまい、無視できないピントのズレ(後ピン・前ピン)が
起きる場合がある。
純正レンズでは、この問題を解決するため、焦点移動の発生する量をレンズの
ROMに記録しておき、ボディと組み合わせたときに補正をかけている。
しかしながら、サードパーティのレンズでは純正レンズと完全に同じ仕組みを
持っているわけではないので、この焦点移動の補正がうまく出来ず、ピントの
ズレが発生する場合がある。
これが、本来フィードバック制御をしていれば起きないはずのピントのズレが
実際には起きてしまう理由。