11/09/30 01:53:15.06 th5iLOwh
ギター好きの人には説明不要でしょうが、クラッシックギターにはトラスロッドはありません(あるのもあるけど)。
マーチンのアコギにも”トラスロッドが無いものが有る”というより皆さんそっちの方が欲しいのではないですか?
これらのギターのネックには”トラス”ロッドは内蔵されていませんが、エボニーによる補強が見られたり、マーチンギターのネックには3/8インチ角の鉄パイプやT型アングルが挿入されたりしています。
アジャスタブルロッド、所謂トラスロッドはそれらを踏まえて”その後”に出現したシステムである事は押さえておいても良いでしょう。
つまりトラスロッド開発時の常識としてネックはアジャスタブルロッドの力無しにその強度と弦のテンションのみを利用して”いい具合”になるように作るのが当たり前だったわけです。
そして弦のゲージにバリエーションが生まれた理由も、そもそもネックの反りを弦のテンションで調整する事を目的としたものでした。
アジャスタブルロッドは、こういった当たり前を踏まえて、弦のゲージ選択だけに頼っては達成できないレベルの”理想的な順反り”を獲得すべく開発されたわけです。
決してネックの反りを”矯正”する為に開発されたわけではなく、あくまで”調整”のために生まれたのです。
しかし現在トラスロッドはネックを”調整する”というレベルを超えて”矯正”するというニュアンスで使用するのが当たり前になってしまった。
ギターの都合を考えず、自分の張りたいゲージにギター側を合わせる為にトラスロッドを使用すると言うやり方に疑問を持てる人がエレキのプレイヤーにはほぼいないと考えても大げさでは無いのかもしれません。
現にギタークラフトマンにおいても、この”新しい”当たり前を疑える人はホントに少ない。
所謂メーカーでもこの常識はすでに無く、トラスロッドを”ネック調整のために使用する”というより”商品として成り立たせる”という目的でネックに挿入している感が強い。
先にも述べたが、トラスロッドは本来ネックを”調整”する為に生まれたものであり”矯正”する為に開発されたものではない。
トラスロッドによる矯正が必要なネックはその時点ですでに現在使用の弦に対する適性を持っていない事は明らかだ。