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長い脚や大きな胸。ライバルたちが持ち合わせている恵まれたプロポーションはKARAにはない。
手にすることを許された武器は少ない。お寒い笑いのセンスと根性だけ。
笑いをとるためにはスベリの自爆も辞さない特攻隊長ギュリ。
KARAのためなら何でもやる年増ブリッコのスンヨン。
天然でいつもマイペース、頓珍漢なニコル。
韓国女性アイドルの中で、人気だけでなく、ガラの悪さ・やさぐれっぷりもNo.1のハラ。
若くて元気で明るくて優しくてかわいいが、それ以外取り柄がない、愛嬌勝負のジヨン。
だが一度狙われたら最後、ライバル達はトップの座を明け渡すしか方法はない。
部屋も寝顔もスッピンもガンガンさらす「個性」という名の一撃必殺は、ライバル相手を蹴落とし圧倒する。
自分たちがトップにたどり着くまで攻撃は止まない。
KARAはKARAにしかできないことを徹底してやり抜く。
チャートを賑わすヒット曲は彼女たちの「個性」を売るためのひとつの道具でしかないし、
蜂蜜踊りに尻振りダンスなどKARAの踊りは、ファンに踊ってもらうため、わざと易しくして「○○を踊ってみた」を誘発する仕掛けだ。
私生活はどこまでも暴かれていくが、それも全くお構いナシ。
求めるのは唯一つ、目の前にある現実を打破して掴む成功という名の欲望だけだ。
イメージダウン必至の金銭トラブル・契約解除訴訟まで引き起こし連日紙面を飾るなど、
他のアイドルたちには恐ろしくて到底真似のできないことを平然とやってのける。
継続？解散？どこふく風で、ライバル、フォロワーはもちろんファンに至るまで、周囲をなぎ倒し進む特大のハリケーン。
KARAは5人で1つではなく、5人それぞれの個性が互いに相容れぬ形で存在し不協和音を奏でる殺人的な装置だ。
なかでも中核の二人、ギュリとスンヨンの個性のせめぎあいは際立って、その緊張がグループの魅力になっている。
まるでビートルズのポールとジョン、ストーンズのミックとキースのように。