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臓器か、肉か、骨か、神経か。何か大切なものが刺し貫かれたのでしょう、猫は壊れたように間断無く口からメロディーを吐き散らし、跳躍、着地、
跳躍、着地を繰り返します。その度に針がますます身体の奥へと奥へと沈んでいきます。そして一際大きな跳躍をし、顔面から床に激突のような着地をしたところで、
猫は動かなくなりました。死んだのか、と近寄ってみると、フルートを微かに鳴らすような、小さな呼吸が聞こえてきました。
じっと目を瞑って、静かに耳を澄ませていましたが、しかしフルートはデクレッシェンドしていき、ふっと途絶えると、後には静寂と、
素晴らしい演奏に感動する私と、身体中から針を生やした猫の死体残りました。