11/02/05 23:31:44 PotAh7gW0
縁側に座って冬の陽の光を楽しんでいると塀を乗り越えて猫が庭に侵入してきました。
柿の木の日陰を通り、植え込みの側を歩き、鯉が泳ぐ池に一瞬だけ姿が映り、鹿威しの音が響き、猫は私の足元までやってくると
ごろんと横になり、欠伸をし、後ろ足で後頭部を掻いています。休日の昼下がりの突然の来訪者に驚き、
そっと手を伸ばすと、人間に慣れているのでしょう、逃げもせずに撫でられるがまま私に撫でられ、
むしろ気持ち良さそうにしています。そのまま暫く穏やかな時間が流れて、猫は眠りにつきました。
私はその愛らしさに思わず口元が綻んでしまうのを自覚しつつ、台所に行って天麩羅鍋に油を注いで火を着けました。
数分後、油から煙が出始めたところで火を止め、鍋を持って庭に戻ると猫は眠ったままでした。
私は胸の高鳴りを感じながら鍋を猫の真上に持って行き、勢いよく手首を捻りました。