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脱随は小器官不全原因 京大准教授ら解明
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
神経を覆うカバーの「髄鞘(ずいしょう)」が壊れる「脱髄」が、
エネルギーを作る細胞内の小器官ミトコンドリアの機能不全で起こることを、
京都大医学研究科の庫本(くらもと)高志准教授たちのグループがラットを使った実験で突き止めた。
脱髄によって起こる難病の多発性硬化症の発症の仕組みの解明につながる成果という。
米科学誌「プロス・ジェネティクス」で7日発表した。
■硬化症解明に成果
さまざまな神経まひを伴う多発性硬化症は、
日本では10万人に8~9人の患者がいるが、原因はよく分かっていない。
庫本准教授たちは、生後4週間後から脱髄が起こるラットと、通常のラットの染色体を比較した。
その結果、脱髄ラットでは、ミトコンドリアが外部からマグネシウムイオンを取り込むためのタンパク質を作る遺伝子
に変異があった。その結果、脱髄ラットでは、ミトコンドリアの機能不全による乳酸値の上昇などが起こっていた。
庫本准教授は「多発性硬化症の治療では、免疫系だけでなく、
ミトコンドリアの働きや細胞の代謝も標的としてとらえる必要がある」と話している。