11/09/15 15:33:26.93 6cBsecbB0
健康診断のデータをおいかけていくと、
「食後血糖が高い人は、その後の心筋梗塞などを発症する確率が高い。」ことが明らかになったためです。
ただし、ここでトリックが存在します!
負荷後血糖値が上昇する人はどんな人でしょう?
そう!「メタボの人は境界型糖尿病になりやすい」という事実が存在します。
そしてメタボ自体が心筋梗塞発症を2-3倍に増やしますので、
このデータはメタボ→食後高血糖→心筋梗塞を見ている可能性があります。
(これをバイアスといいます)
これから示すデータは「観察研究」と呼ばれます。
食後血糖値を下げることで、本当に心筋梗塞が減るか調べるには、
薬や栄養指導によって実際に食後血糖を下げたときの反応をみる「介入研究」が必要です。
いくつか研究をお示しします。
1つ目。STOP-NIDDM。(JAMA, 2003, 290, No.4, p486)
2つ目。NAVIGATOR研究。(N Engl J Med. 362; 2, 2010, p1463)
3つ目。MeRIA7。(European Heart Journal (2004) 25, 10?16)
他にも細々と食後血糖抑制による心筋梗塞予防を検討した研究はありますが、
結局、食後血糖を抑制してはっきりと心筋梗塞を抑制できた研究はありません。
…
なぜならば、食後高血糖の抑制が真に心筋梗塞や脳梗塞を減らすという証拠が少ないためです。
また、食後2時間血糖をターゲットとした治療は食後3-4時間の低血糖を非常に起こしやすくなります。
では、なにを気をつければ、心筋梗塞などを減らせるのでしょうか?
やはりHbA1cです!
みんながこの意見に賛成する素晴らしい研究があるので、次回ご紹介します!!
URLリンク(ameblo.jp)
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