11/11/26 15:07:33.57
オリンパスによる損失隠ぺいの実態が次々と明らかになる中、
同社の主力ビジネスに対し、ユーザーからの反発が広がっている。
同社は消化器の検査などに使う軟性内視鏡で世界シェアが7割という圧倒的な市場支配力を持つ。
しかし、今回のスキャンダルを知り、不正を犯した企業との関係継続を潔しとしない医療機関も出始めた。
同社の内視鏡ビジネスを支えてきたユーザーからの強い信頼にほころびが生じつつある。
「事件の真相がしっかり解明され、経営陣が一新されなければ、代替がきく製品は同業他社のものに乗り換える」。
岡山大学病院の河原祥朗・内視鏡医(46)はロイターの取材に対し、こう断言した。
内視鏡は性能や慣れなどが優先されるため、医師は一度使うとなかなかメーカーを変えにくい。
同氏も大学、研修医時代から今日に至るまで20年以上オリンパス製を使い続けてきた。
だが、オリンパスの損失隠ぺいとそれをさらに隠し続けた旧経営陣の対応を目の当たりにし、苦渋の決断をした。
「医療機関が機器を購入する費用の元をたどれば、すべて患者さんの負担、健康保険、税金。そのお金が
結果的に不正な買収費用として使われていたと思うと許せない。裏切られた気持ちだ」。
<医療関係者などから同調の声>
河原氏がオリンパス批判を公にしたのは今月8日付の医療ガバナンス学会のメールマガジン上だ。
同氏は「オリンパス問題について内視鏡医はもっと怒りの声を上げるべきだ」と主張。
「内視鏡医療に関わる関係者たちはオリンパスに対して真相解明の声をあげる権利があるし、
そうすべき責任があるのではないか」と全国の内視鏡医に呼びかけた。
この呼びかけに対して現在、医療関連業界から約100件に上る賛同の声が寄せられており、
使い捨ての処置具などでオリンパス製品をやめる医師も出始めているという。
このメルマガの編集長で東京大学医科学研究所の上昌広・客員准教授(43)によると、読者は医療関係者を中心に
政治家、スポーツ選手など多分野にわたり、約5万人に配信。作家の村上龍氏などもリンクを張っており、
多いときには100万人に読まれているという。「医療現場に携わる方々が抱える問題や意見を多くの人に
知ってもらうのが目的」で、上氏も「今後、オリンパス製を使わなくなる病院は増えていくだろう」とみている。
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URLリンク(jp.reuters.com)