11/11/23 15:00:51.08 +Id621Cf
大局を読む 長谷川慶太郎著 李白社
米国のシェールガスの埋蔵量は米国の消費量の100年分あるという推計も出ているが、
米国エネルギー省では、国内の天然ガス生産量に占めるシェールガスは2009年の16%か
ら2035年には47%に拡大すると予想している。
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一方、シェールガスの生産が増えていくなら、発電でも天然ガスの比重を増やして
いけばいいから米国では原発は不要になるのではないかという疑問もあるだろう。
しかし、米国ではこれから原発も増やしていく。それも出力が一基20万~30万キロ
ワットの小型原発ではなく150万キロワットという大型原発が中心になる。
シェールガスが出るのに原発も手掛けるというインセンティブは、コスト面のほか、
米国で使用するエネルギーの絶対量をシェールガスではまだ埋め切れないからだ。
言い換えれば、米国のエネルギー市場は規模がものすごく大きいので、それを満たす
供給源としてやはり原発を使わなければならない。
米国政府は原発の新設を支援するために債務保証枠185億ドルを約3倍に拡大する
予算要求を2012会計年度(2011年10月~2012年9月)で行っている。
福島第1原発の事故は津波によって引き起こされたものだが、津波の心配のない米国で
は同じ事故が起こるはずがない。だから、米国の原発推進には福島第1原発の事故は何も
影響していないのである。