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『Voice』 2007年12月号
基地と市民と『朝日新聞』 高山正之
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日本に駐留する米軍の意味は何なのか。一つは北朝鮮の監視に最新鋭F22ラプターが緊急移駐してきたように
日米安全保障のための監視と行動任務がある。 それともう一つがヘンリー・スタックポール少将のいう「ビンの蓋」の役割だ。
日本は戦後、贖罪意識を刷り込まれ、憲法上は軍隊ももたないダメな国に成り下がったが、それでも日本人の叡智までは奪えない。いつの日か蘇ってくる。
その日が来たとき、首都東京を急襲し息の根を止める仕事を担っているのが、東京のすぐ後ろの横田や厚木、相模原に置かれた米軍基地になる。
沖縄に駐屯する海兵隊には足となる強襲揚陸艦はない。動けない海兵隊といわれるが、じつは空輸(Airborne)部隊が付いている。
つまり日本が立ち上がったとき、素早く横田に飛んでいくのが任務なのだ。 日本をビンのなかに閉じ込めておく蓋こそわれわれなのだ、
とスタックポールは告白したわけだ。ちなみに同じような存在がキューバのグアンタナモ基地だ。米国の横腹に位置する
キューバがよからぬことを企んだとき、この基地の海兵隊が首都ハバナを制圧する。
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