11/10/16 09:52:32.58
例年なら10月に入ると、大学3年生が合同企業説明会参加やエントリーシート
作成など就職活動を本格化させていた。しかし、今年のキャンパスは至って静かだ。
これは日本経団連が今年から企業の採用広報活動の開始時期を12月1日以降と、
従来より2カ月後(あと)倒ししたため。大学からの採用活動早期化是正の要望に
産業界が応えた形だ。
ところが、静けさとは裏腹に、大学関係者などからは「企業の採用意欲は底堅いものの、
“後倒し”が攪乱要因となり企業や学生が混乱している。来年の就活は東日本大震災の
あった今年よりさらに厳しいものになる」との見方も出ている。
■短縮化で“門前払い”の増加も
東京都内の医薬品メーカーに勤めるAさん(55)には私立大学3年生の長男がいるが、
そろそろ就活の準備を始めようとしている息子を見て、「就職難だとはいえ、大学3年
の後半から就活するなんて」と同情的だ。
Aさんが今の会社から内定をもらったのは大学4年生の11月。1979年当時は、
会社訪問(大学4年の)10月1日解禁、11月1日選考開始の就職協定があった。
しかし、実はAさんの時代からさらにさかのぼる60年代後半から70年代前半に
かけては、大学3年の2~3月が実質的な内定時期のピークとなっていたなど、
今以上の「採用早期化」が実態だった。
法律的根拠はないが、企業と学校が自主的に採用開始時期を取り決めてきた就職協定が
できたのが52年。しかし、それから50年間は新たなルール作りとその形骸化の
繰り返しの歴史でもある。
60年代以降の高度成長期では企業の大量採用から「青田買い」が横行。以降、
76年に就職協定の見直し、86年には文部省(当時)による新協定、97年就職
協定廃止、98年倫理憲章制定など、おおむね10年ごとにルールが見直されている。
しかし、採用活動の早期化、長期化は一向に収まる気配がない。
さて、今回改定となった「3年生の12月に広報開始、4年生の4月以降選考(選考
時期は従来どおり、2013年4月入社採用が対象)」で、就活環境はどう変わるのか。
大学や就職情報会社などの見方は「スタートは後倒しだが内定時期は変わらないため、
実質的な選考期間が大幅に短縮化される。会社説明会なども集中、学生も企業も混乱
が避けられない」が大勢だ。そのうえで「短縮化は結果的に企業の厳選採用をさらに
強めることにつながるのでは」と指摘する。
ある総合商社の採用担当者は、「短縮化により、エントリーシート提出時の足切り
であるターゲット校選考をこれまで以上に強化せざるをえない」と打ち明ける。
ターゲット校選考とは、企業が実質的に選考する学生の大学を旧帝大や早慶など
上位校に限定するもの。
つまりせっかくエントリーシートを提出しても、大学などの要素で“門前払い”される
学生がこれまで以上に増えることになる。今回の改定で、これまでも指摘されてきた
就活における学生の二極化がさらに加速する可能性がある。
産業界の足並みもそろってはいない。今回改定を打ち出した日本経団連に対し、
経済同友会は「14年春新卒採用から、広報活動を3年生の3月以降、選考を
4年生の8月以降」にすべきと反論する。(※続く)
◎URLリンク(www.toyokeizai.net)