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治療費や入院費の未納に兵庫県内の公立病院が頭を痛めている。経済的な事情を抱える
患者が多いとみられるが、診察時に虚偽の氏名や連絡先を告げ、そのまま踏み倒す
救急患者も目立つという。県立12病院の未収金は、2010年度末時点の確定分で
計約2億6千万円。差し押さえを検討するなど、病院側もあの手この手で徴収を強化
するが、経営を圧迫する要因になりかねない状況だ。
県病院局によると、県立12病院の未収金は、08年度をピークに減ってはいるものの、
3年間の時効を過ぎて回収がほぼ不可能となった額は10年度、過去最高の約1億400万円
に達した。
「生活が苦しく支払えない人が多いが、悪質なケースも目立つ」と県の担当者。
県は10年度、11人に対して支払い督促を文書で予告。分納に応じなかった8人について
裁判所へ支払い督促を申し立てた。うち1人は分納などに応じず、「財産の差し押さえも
検討中」(同局)という。
一方、神戸市立中央市民病院の未収金は、10年度末時点で約1億6100万円。
同病院でも前年度比約3千万円減となったが、「依然として額は大きく、このまま続けば
経営にも影響はある」(同病院)。
支払う余裕がない患者以外では、度重なる説得にも応じなかったり、救急搬送された際、
虚偽の住所、氏名などを報告し、病院が連絡を取ろうとしても「音信不通」になったり
するケースが目立つという。
同病院は徴収の強化を目指し、今年7月から、未納の医療費がある患者が受診しようと
した場合、受け付けの段階で病院側と話し合わなければ診察へと進めない方式を導入。
支払いに応じる患者もいるなど効果を上げているという。
しかし、初診や救急搬送の段階では、支払い能力まで分からないのが実態。同病院は
「お金がないから診療しないということはできない。できる限り回収したいが、難しい
面もある」と話している。
◎URLリンク(www.kobe-np.co.jp)